カラー革命・アラブの春

2022年12月 6日 (火)

なぜソロスはタジキスタンを去ったのか?

2022年11月30日
ウラジーミル・プラトフ
NewEasternOutlook


 (2015年にロシアで望ましくない組織とされている)オープンソサエティ財団(またはソロス財団)のウェブサイトに掲載された声明によると、フォーブス推計で資産67億ドルと見積もられているアメリカ人億万長者ジョージ・ソロスのいわゆる「慈善団体」はタジキスタン「アシスタンス・ファンド」の支部を閉鎖すると決定した。決定理由は「2021年に開始された世界20以上の半自治的国家の財団を新たな地域的手法で再構築することを目指した新たな優先順位を設定するリストラ」のためとされている。

 ソロス財団は多くの国々で反政府抗議活動に資金提供していると再三非難されていることを想起願いたい。1979年の昔ソロスは「慈善目的で」資金供給し始めたが、実際には東ヨーロッパでの共産主義との戦いに焦点を当てていた。1984年に祖国ハンガリーにソロスは財団を設立し親ソ連社会主義政権に反対する情報を積極的に流布し始めた。その過程で、彼は財団の対象をCIS諸国のみならずロシアとの協力路線を始めた世界中の他の地域の国々にも拡大した。

 この点2008年以来存在しているトルコのソロス財団の運命は非常に重要だ。だが2018年11月、トルコのエルドアン大統領がこのアメリカ人慈善家を国家間に「不和の種をまこう」としていると非難した後、そこでの活動を一時停止するよう余儀なくされた。トルコ・メディアは2013年5月イスタンブール中心部タクシム広場で発生し、その後トルコの他都市に広がった抗議行動の背後に財団があったという主張を広めた。エルドアン大統領はソロスがトルコの野党、特にオスマン・カヴァラを支持している確信を述べた。オスマン・カヴァラはトルコの重要な実業家でイスタンブールを本拠とする非営利団体Anadolu Kültür会長で、2016年7月クーデター未遂の背後にいたと見なされている人物に資金提供したとして1年以上投獄された。

 同じ2018年ソロス財団はトルコだけでなくブダペストでも活動停止しなければならなかった。ソロス財団はジョージ・ソロスの財政的支援を受けて欧州連合での移民合法化を支援し国家安全保障を危険にさらしているとハンガリー当局は非難した.

 しかしロシアだけでなく、ハンガリーやトルコも、アメリカ人「慈善家」ジョージ・ソロスの組織を国内から追放する方針をとった。チェコ共和国、ベラルーシ、ウズベキスタンも彼が内政に干渉したと非難した。同時に彼はポーランドで国家的同一性を破壊し、マケドニアで民族紛争を助長した罪で有罪判決を受けた。ソロスが世界中に分散した財団支部に180億ドルの資金を提供した後、オーストリア当局が「世界支配と世界的政治的影響力」に対する億万長者の願望を発表した。2016年にオープンソサエティ財団の文書が大量に漏洩した後、ソロス支部にカラー革命やその他の破壊活動のため潤沢な資金を配布してのソロスの世界覇権への熱望を世界は確認した。

 ソロス自身が演説で繰り返し認めている通り、ソロスは独裁的とされる社会を欧米社会と密接に関係する「開かれた社会」に置き換えることに注力している。ソロスは、ほぼ30年間、東ヨーロッパの国々と旧ソビエト連邦諸国でのその「計画」に20億ドル近く注ぎ込んだが彼の組織の代表者たちはその声明でに隠そうとしていない事実がある。

 ソロスは反ハンガリー陰謀の象徴としてハンガリーのヴィクトル・オルバン首相から繰り返し非難されている。彼はハンガリーや欧州連合内政への干渉やメディア支配や他の人々の宗教的アイデンティティを損なう積極的な活動にも言及した。極右政党「ドイツのための選択肢」指導者の一人であるアレクサンダー・ガウランドやイギリスのEU懐疑派政治家ナイジェル・ファラージや他の多くのヨーロッパ政治家は彼と同意見だ。

 ソロス財団支部の「関心」は中央および東ヨーロッパから旧ソ連、南アフリカ、グアテマラ、ハイチなどの国々まで地理的に広く広がっている。彼の組織は、当局に反対する「民主主義を構築する」メディアや多数の非政府組織への資金提供に特に積極的だ。だが実際は、これら全ての「活動」は「言論の自由の評価」や「民主主義指数」などの観察や様々な分析の作成に限定されている。

 タジキスタンでは、多数の西側NGO、特にアメリカのものが活動しており、国の公共的および政治生活のほぼ全ての領域を対象にしている。多くは最近までソロス財団や、活動がアメリカ合衆国国際開発庁USAIDに資金援助される国際NGO基金インターニュースに資金援助されていた。ソロス財団の活動は主に共和国指導者の信用やロシアとの関係やモスクワとの政治、経済、軍事ブロックへの参加を中傷することを目指す編集方針の「独立」報道機関への資金供給を目的としている。さらに共和国で欧米価値観を推進するプロジェクトへの資金提供が優先されていた。現政府を公然と批判するタジキスタンの社会、政治運動への財政的支援も同様だ。もう一つの狙いはタジクの若者や大学生、ジャーナリスト向け教育プログラムの組織だった。このプログラムは偽情報との戦いを装い、参加者に「メディア批判」や情報操作テクニックを教え、国内、国際関係両方で当局とその政策に対する国民の信頼を損なうべく働く擁護者いわゆる「人権活動家」や人権推進も狙っていた。

 だがソロス財団の活動はロシアとの関係を発展させ強化するというタジク政府方針に公然と反対するもので、タジク国民とタジク当局の両方から強い抵抗を受けていた。これが、基金がタジキスタンから撤退した理由の一つだ。

 だが、この国での財団活動が終了したことでロシアと国当局に対するそのような破壊活動が放棄される可能性は低い。もちろん彼らはUSAIDが支配するインターニュース財団や他の多くのアメリカや西欧のNGOに継続される。

 しかし、ソロス財団の離脱には別の理由があり、公式ウェブサイトには「活動の再優先順位付け」として記載されている。それは中央アジア地域の他の国々の活動への積極的な移行だ。このことは特にキルギスタンではソロス・キルギスタン代表が6月に作成した国の市民社会の雰囲気に関する報告書と、そこで「カラー革命」を実行する明確な意図で、ある程度確認されている。

 もう一つの理由は、中国指導者に変化をもたらしたいという92歳のソロスの意図だ。アメリカ民主党の「非公式代弁者」として、最近ソロスはホワイトハウスの反中国活動に積極的に関与している。今年1月スタンフォード大学での演説で中国での権力移行を公に誓約し、中国指導者が3期目任期を要求するのを妨げるかなりの反対があると主張した。しかし中国共産党第20回大会の結果は、ソロスのこれら計画を完全に覆し、タジキスタンや他の多くの国で「支配体制を変える」彼の試みも覆し、長年にわたる活動も「洗い流され」ワシントンとアメリカ特殊機関が汚い作戦を通じて世界支配を実現するのに失敗したことを億万長者は示したのだ。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

 記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/11/30/why-is-soros-leaving-tajikistan/

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 協会対策を甘くしたがる学会?

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.192】◆言い張る公明石井幹事長 ◆自公議席減?茨城県議選 ◆自民に逆風 品川区長選 221205 1:00:55

 植草一秀の『知られざる真実』

真実に肉薄する者は攻撃される

 日刊IWJガイド

「日本が米軍の指揮下に! 国家主権の放棄か!? ミサイル保有を決定した日本政府、米軍と指揮系統を一体化させる米国製システム導入を検討!」

はじめに~日本が米軍の指揮下に! 国家主権の放棄か!? 反撃能力の保有を決定した政府が、米軍と指揮系統システムを一体化させる米国製の「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」を検討! IWJ記者の取材に東アジア共同体研究所上級研究員の須川清司氏は「アメリカに管理される、主権の放棄という面があるが、今の国防族の連中の顔ぶれを見ると、アメリカの方がまともな判断をする可能性も高い」と指摘! 一方、維新、国民に続き、立憲民主も反撃能力保有容認か!?

<岩上安身によるインタビュー決定のお知らせ>12月9日午後6時半より、JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)原田大輔氏インタビューが、12月15日午後6時半から、元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューが決定しました!

2022年2月 7日 (月)

背信のエルドアンは大トゥーラーンのためロシアを破壊しているのか?

2022年1月21日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、NATOであれ、EUであれ、同盟国と思われる国々との狡猾な取り引きで悪名が高い。だが彼最大の背信は今、プーチンのロシアとトルコの関係に向けられているように思われる。過去二年、あるいはそれ以上にわたり、ウクライナ、アルメニア、シリア、リビアとの取り引き、最近では、カザフスタンで失敗した革命で、エネルギーや高度な防衛装置でロシアに依存しているにもかかわらず、ロシアとの取り引きで、エルドアンは単なる日和見主義だけでなく、実際の背信、信頼への裏切り、寝返りの明白なパターンを見せた。そこで、それは何故かという疑問だ。

 エルドアンとカザフスタン革命未遂

 ISIS風ジハード戦士による少なくとも警官二人のぞっとする斬首を含め、最近のカザフスタンのアルマトイ空港やメディアや庁舎への血まみれの暴動や武装過激派闘士による攻撃から現れた証拠から、二つの平行する不安定化工作があったのは明らかだ。一つはワシントンとEUが「対話」を呼びかけるのを可能にした、エネルギー豊富な国の政府による燃料価格値上げに反対する穏やかな抗議という最初のうわべだ。これはCIAにつながる全米民主主義基金からの何百万ドルもの資金で訓練された「人権」活動家に率いられていたが、おそらくソロス財団-カザフスタンや、CIAやMI-6に操られている他の様々なNGOの可能性がある。これらは、遙かに悪質な政権転覆クーデターの企ての背後にあった一種の「擬似カラー革命」の隠れ蓑だったのは明らかだ。

 より深刻な攻撃は、外国ジハード戦士や、カザフ組織犯罪の親玉アルマン・ジュマガリエフ率いる組織犯罪凶悪犯を含め推定20,000人の訓練されたテロリストによるものだった。この二番目の強暴な集団は綿密な調査が必要だ。CIAとMI-6と共に、エルドアンの諜報機関MITと軍がクーデター参加者の訓練と武装に深く関与していたように思われる。高位の中央アジア機密情報情報提供者によれば、アジア・タイムズ編集者ペペ・エスコバールが、アルマトイ南部の事業拠点に本拠地を置く「「秘密」アメリカ-トルコ-イスラエルの軍-機密情報作戦室があったと言っている。この「センター」には、トルコによって西アジアで訓練され、次にアルマトイに密かに送り込まれた破壊工作暴漢を調整する22人のアメリカ人、16人のトルコ人と6人のイスラエル人がいた。」

 エルドアンとムスリム同胞団

 何年もの間エルドアンは(いずれもロシアで活動禁止されたテロ組織)アルカイダとISISジハード戦士を密かにトルコで訓練し、彼らを密かに国境を越えさせ、イドリブや他の拠点に送り込んで、バッシャール・アル・アサドに対し(事実上、現地のロシア軍に対しても)戦争すべくISISやアルカイダのシリア部門ヌスラ戦線に合流させている。加えて、何年もの間エルドアンは、アラブの春の間も、何十年も前からCIAやMI-6協力している秘密政治イスラム組織(ロシアで禁止されている)ムスリム同胞団と極めて近い。

 2013年、エジプトでムスリム同胞団を打倒したアル・シーシーの軍事クーデター後、推定2万人の幹部がエルドアンのAKPに歓迎されトルコ亡命を認められた。カタールがムスリム同胞団の積極的な秘密支援を減らすよう強いられたため、エルドアンが、この組織の主要な支援者・保護者になった。2020年、ロシア・テレビのインタビューで、シリアのアル・アサド大統領は、トルコの国益ではなく、エルドアンのムスリム同胞団イデオロギーこそが「イドリブでアルカイダのために戦うべく部隊をシリアに違法派兵する大義だ」と述べた。

 エルドアンが、現在ペンシルベニアに亡命中で、エルドアンに対する2016年のクーデタ未遂を企てたかどで非難されているフェトフッラー・ギュレンの巨大組織を信用しなくなり始めるにつれ、エルドアンは新オスマントルコの野心を拡大するため、ムスリム同胞団国際ネットワークに近づいたのは明確だ。フランス人ジャーナリスト、ティエリー・メイサンによれば、エルドアンの諜報機関、国家情報機構MITのハカン・フィダン長官は、ずっと昔の2003年から、中央アジアの旧ソビエト共和諸国中で、トルコ・ジハードの影響を広めるのに積極的だった。今日イスタンブールは事実上ムスリム同胞団の首都だ。

 これは最近カザフスタンでのクーデターの企てに直接関連する。カシムジョマルト・トカエフ大統領政権に対するアルマトイや他の重要な都市での攻撃の重要な現地組織者はナザルバーエフ前大統領の今や追い出された甥、周知のムスリム同胞団メンバー、サマト・アビシだった。アビシはナザルバーエフから2015年に彼を指名して以来の重要な地位国家安全保障会議の第一副委員長の職務を解雇された。ムスリム同胞団はエジプト、バーレーン、サウジアラビア、ロシア、UAEとシリアのような国でテロ組織に指定されている。

 エルドアンが、現在、世界中の他のジハード集団の中でも、事実上のアルカイダとISISの「母親」で、テロリストを支援するムスリム同胞団の主要な後援者である事実と、エルドアンのMITが、MI-6、CIAやイスラエル諜報機関モサドとともに、カザフスタン内で密かにテロリストを攻撃訓練した事実、1月のカザフ武装反乱の主要組織者サマト・アビシが周知のムスリム同胞団メンバーであることの全てが、トカエフを支持するというエルドアンの報道機関への発言にもかかわらず、カザフの出来事におけるエルドアンの役割が報告されているより遙かに中心的だったことを示唆している。

 注目すべきことに、2020年6月、イギリスの外国諜報機関MI-6長官に任命されたのはリチャード・ムーアだ。ムーアは、1990年代初期に、MI-6職員としてトルコで3年過ごし、2014年-2017年、トルコ大使を務めたトルコ専門家だ。ロシアに対するMI-6の役割は多くの人々が想像するより明らかに遙かに深い。トルコ専門家がMI-6長官に任命された事実は大いに重要で、英米の諜報機関がエルドアンのトルコを、旧ソ連のイスラム教諸国全てを不安定するため利用していることは大いにありそうだ。日和見主義者のエルドアンは英米の友人たちを喜んで手助けするのは明らかだ。

 ウクライナ向けのトルコ無人飛行機

 そして、ロシアの安全保障管と経済のため重要な「旧ソ連邦諸国」カザフスタンの不安定化は、エルドアンがプーチンのロシアに圧力をかける唯一の地域から、ほど遠い。ウクライナで、エルドアンは、ロシアに対して大いに挑発的で、モスクワのにとって越えてはならない安全保障の一線である、NATO加入へのウクライナの試みを公然と支持している。彼はドンバスのロシア人に使用するため、無人戦闘航空機バイラクタル TB2をキエフに売った。2014年、ウクライナのマイダンCIAクーデター後、エルドアンはキエフに近づき始めた。2021年4月、コメディアンから転じたウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーは、アルメニアのナゴルノ-カラバフ戦争でのアゼルバイジャン大成功の後、ウクライナによるトルコ軍無人飛行機購入を話し合うためトルコでエルドアンに会った。ゼレンスキーはロシアとの紛争にトルコの支持を求めた。エルドアンは、住民の12%はテュルク・タタール人であるクリミア半島のロシアの併合を違法だと言って応えた。

 エルドアンは、明らかにトルコ海軍が2014年以前は優位だった黒海のロシア優位を封じ込めようとしている。2021年6月のNATO会議で、NATO事務局長にエルドアンは、黒海であなた方は見えない、黒海で、あなた方が見えないことが、そこをロシアの湖に変える。」と言った。トルコがロシアのガス輸入に対する依存を低減できるよう願っているトルコ最大の天然ガス発見は、黒海沖にある。2020年、約410億ドルのガス輸入の大半がトルコ・ストリーム・パイプラインを経由するロシア・ガスプロムのものだった。トルコから約100海里の黒海新ガス発見が、経済的かどうか明らかではなく、開発には何年もかかりかねないが、エルドアンのロシア挑発を一層危険にしている。発見された推定ガス量はトルコ・ストリームの約13年分の輸入に匹敵する。だが、この発見はロシアに対する動きでエルドアンを明らかに大胆にした

 アルメニアに対抗するトルコの動き

 2020年9月トルコが訓練したアゼルバイジャン軍がアルメニア人が多いナゴルノ-カラバフ飛び領土の脆い停戦を軍事力で破った。トルコ無人飛行機輸出が準備不十分なアルメニア軍に衝撃的打撃を与えただけでなく、トルコのMITが、そこでアルメニア人に対し戦争犯罪を行った経験豊富なジハード戦士をシリアから戦争に補充していたことが後に確認された。

 形勢を一変させたのは、アゼルバイジャンが、アルメニア標的に対して致命的なトルコ軍無人飛行機を配備したことだ。ドローンはウクライナ・エンジンを使いトルコで製造されている。アルメニアはロシアのユーラシア経済連合のメンバーなので、アルメニア領の損失はアルメニアにとってのみならず、プーチンにとっても屈辱的敗北だった。それは中央アジア全体で、トルコの信頼性を大きく押し上げた。

 ランドと、大トゥーラーンの範囲

 2019年にワシントンのランド社は、モスクワの安定性を深刻に弱めるため、国境警備に対する脅威に介入を強いることに的を絞った報告書をアメリカ軍司令部に送った。更なる経済制裁は別として、この報告は「軍事的、あるいは経済的にロシアに手を広げ過ぎさせるか、政権の国内、および/あるいは国際的威信と影響を失わせる」よう主張した。このランド報告書はとりわけ、以下を主張した。ドンバスのロシアに対してウクライナを武装させること、ベラルーシでの政権転覆推進。シリアでのロシア駐留に反対するシリアのジハード戦士に対する支援強化。ナゴルノ-カラバフを含め南コーカサスでの緊張の利用、カザフスタンを含め中央アジアでロシアの影響力を削減。これまでの三年間ワシントンに支援されるロシアに対する行動の多くが、このランド戦略の概要に習っている。

 2009年、エルドアンはイスタンブールに事務局を置くテュルク語諸国協力評議会(テュルク評議会)と呼ばれるものを設立した。メンバーにはアゼルバイジャン、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンとトルコが含まれる。名目上の目標は、彼らのウェブサイトを引用すれば、彼らの「共通の歴史、共通の言語、共通のアイデンティティーと共通の文化」の強調だ。それはトルコでは、エルドアンの大トゥーラーン、究極的に中央アジアの大半と、イスラム系ロシアの広大な地域、中国の新彊州、モンゴルやイランを含む一種の新オスマン帝国と呼ばれている。彼は極右の民族主義者行動党(MHP)党首デヴレト・バフチェリから11月に貰ったフレーム入りの大トゥーラーン地図を最近見せた

 ワシントンとロンドンの戦略家が、このようなエルドアン野心にわくわくする理由は理解できる。彼らにとって、イスタンブールが中心となる巨大な大なトゥーラーン・テュルク勢力圏を作りたいというエルドアンの願望は、NATOにとって非常に有用だ。機能する国と勢力としてのロシアの破壊に。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/01/21/is-perfidious-erdogan-destroying-russia-for-the-great-turan/

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 当然の結論と思うが嬉しい話題。素晴らしい映画が上映禁止されてはたまらない。LITERA記事。

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!

 いつからか記憶はないが、彼が画面に出た瞬間テレビを消すかチャンネルを変える習慣で、彼の発言、ほとんど聞いたことがない。

 Change.orgで時宜を得た新規キャンペーンが始まった。

弁護士の橋下徹氏が連日テレビのワイドショーなどに出捲っていますが、どうみても特定の政党の関係者であり不適当だと思うので出演自粛を望みます。

 デモクラシータイムス

進化するコロナ オミクロンの変異と待ったなしの政策転換 児玉龍彦×金子勝【新型コロナと闘う その先の世界へ】20220205

2022年1月29日 (土)

カザフスタンの不穏状態と中国

2022年1月19日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 最近のカザフスタンにおける進展が広範囲に注目を引き付けた。かなりの期間、カザフスタンは、世界共同体全体の主な議論の的だった。カザフスタンは、既にいくつかの点でヨーロッパ大西洋地域を追い越した、インド・太平洋地域における進展に大きな影響力がある地域中央アジア最大の国なので、これは理解できる。

 カザフスタンでの出来事との関係で生じた問題の複雑さの点で、それが存在している地域で起きていることを見て見ぬ振りをすることができない世界主要大国の一つ、中国の立場の重要さを説明する必要はほとんどない。

 この文脈で、カザフスタンで生じた危険な騒乱を抑制するため(CSTO機構を通して)ロシアがとった一回限りの措置が北京の明示的な支持を得たことは注目すべきだ。

 突然悪化した(が実際は長く煮えたぎっていた)カザフスタン問題に対する中国の立場は、様々な度合い関係する、いくつかの要因から影響される。第一に、今回のカザフスタンの不穏状態が、2021年8月に新たなレベルに引き上げられ、中央アジアにおける不安定要因としての役割が増大したアフガニスタン問題を背景に出現したことに留意願いたい。カザフスタンの不穏状態は、ある意味アフガニスタン問題に影響された可能性がある。

 第二に、北京にとって、中国の新疆維吾爾自治区がある中央アジアのこの地域の直接の近接性は極めて大きな重要性がある。新疆維吾爾自治区と中央アジアは共に、宗教的に、しばしば民族的に近い人々が暮らしている。一方、5-10年前、新疆維吾爾自治区の状況は非常に不穏で、北京は、それを安定させるため(政治的、組織的、警備上、経済的な)様々な措置の組み合わせを使わなければならなかった。中央アジアから新疆維吾爾自治区へと動乱が移行する可能性に関する北京の恐れは事実に基づいているように思われる。加えて、この地域全体が、多様な天然資源の源として、益々中国にとって重要になっている。これは重要な一帯一路構想プロジェクト輸送経路の一つでもある。

 第三に、上記措置や新疆維吾爾自治区(および西蔵自治区と香港)の全体状況は、近年、主な地政学的対抗者アメリカと特定同盟諸国(日本、イギリス、EU指導部)の支持を得て、対中国プロパガンダ攻撃の最前線だ。中央アジアにおけるアメリカの立場が強化されれば、この地域における中国経済プロジェクト実行に対する問題を作り出すのと同時に、劇的に、これら攻撃の効率を増すはずだ。

 第四に、北京は、トルコの政治的野心(これらは利用可能な経済的資産と完全に食い違っているが)と、この地域の一部の民族とトルコの、特に、民族的、宗教的、言語的親近感を利用して、それを中央アジアに拡大しようとしているのに注意を払うよう強いられている。数年前に、エルドアン大統領、新疆維吾爾自治区における中国の行動に関して、北京に対し、ほとんど恫喝的ジェスチャーさえしていた。日本となれなれしくする取り組みとともに、遅かれ早かれアンカラは確実に痛い目に遭うはずだ。北京での今度のカザフスタン状況に関する協議の際、エルドアンの使者が、これら以前の発言の否定的印象を「取り繕ろう」のは確実だ。

 第五に、反中国の動機が目立つグローバル政治への復帰という主張で、イギリスのこの地域(主にカザフスタン)への浸透の兆しは北京で肯定的感情を呼び起こすことはまずあり得ない。

 最後に、中央アジアで起きていることに対するインドの長年の関心は、北京から見て重要性を増している。この点に関し、12月18-19日に行われ、参加者に、催しの主催国の他、中央アジア諸国五カ国の外務大臣を含んだデリー・ダイアログを見直そう。インド指導部が、この会談に結びつけた重要性は、招かれた国々の指導者が、毎年1月26日に祝われる主要国家祝日、今年の共和国記念日に招待された事実でに確認できる。このような招待は例外的で、数十年にわたって出された招待の総数は一桁でしかない。

 これはカザフスタンで2022年1月早々起きたことと、この国を安定させるためのモスクワの行動の両方を評価する際、北京が確実に考慮に入れた一般的背景だ。

 これら評価の枠組みは、1月7日、中国の習近平主席によるトカエフ大統領への口頭挨拶で設定された。この「挨拶」は、不穏状態の結果としてのカザフスタンの人的、物的損失に哀悼の意を表明するのに加え「落ち着きを取り戻す」断固とした処置を称賛した。中国は外部勢力による「カラー革命」の扇動と、中国-カザフスタンの友情を傷つけようとする試みに反対するとも述べた。中国指導者は、この不穏状態の結果を克服する上で、カザフスタンに「あらゆる可能な支援」をする意志を表明した。

 1月10日、中国の王毅外務大臣は、カザフスタンのムフタール・トレウベルディ外務大臣との電話会話でも、紛争を終わらせるためカザフスタン指導体制がとった措置を称賛し、「いかなる外部勢力による干渉と潜入」行為への対処を支援する意志を表明した。今年2月、中国で開催される冬季オリンピック大会開会式に出席するトカエフの意図も歓迎された。アメリカと主要同盟諸国が、新疆維吾爾自治区のイベントに関連して、北京オリンピックの「外交的ボイコット」を宣言していることを想起するべきだ。

 同日ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と王毅の電話会話に関する報道によれば、モスクワと北京は、カザフスタンで起きたことと、この不穏状態を終わらせるためCSTOがとった措置の適時性と妥当性両方に関し、同様な評価を共有している。

 最後に、ロシア・中国間の包括的協力を進展させる必要性を繰り返すことが適切と思われる。この協力は、それ自体、両国にとって重要で、誰かがそれに向かって両国を「押して」いるわけではない。だが、地政学的な便宜上の重要性も否定できない。

 特に中央アジアで、中国・ロシアが「肩を並べる」配置は、現地の政治的冒険家から、あらゆる種類の錯覚を除く良い処方箋であり得る。特に、暗黙に、明示的に、反ロシア、反中国の感情を煽り、様々な種類の「多ベクトル外交」を実行し、「大トゥーラーン」の概念への参加を主張する冒険家連中に対して。

 この同じ配置は、19世紀半ばから後半、この地域で展開された「グレート・ゲーム」を復活させようとする連中にとっても、同様に有効な障壁だと証明され得る。同時に、彼らもあらゆる「独立」東ヨーロッパ辺境諸国のかたちで、ゴミから、ロシアと「古いヨーロッパ」間に自身の障壁を作っている。

 著者は、インド・太平洋地域全般、そして特に中央アジアでの状況との関係で、インドの立場が重要性を増していると繰り返したいと思う。この点で、インドと中国を分ける国境地帯での緊張を減らすために現れつつある過程は極めて重要だ。

 しかしながら、これは、もう一つの記事に値する話題だ。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/01/19/china-and-the-unrest-in-kazakhstan/

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 東京新聞で気になる記事を読んだ。

「ながら勉強」、音量小さくても集中力低下 東北大グループ発表

 へたな翻訳をしながら、常時クラシック音楽を聞いている。youtube、時にはCDでバッハ、モーツァルト、モーツァルト、ヴィヴァルディ、メンデルスゾーン、ドボルジャーク、スメタナ、更にはブラスパンド時代に演奏した勇壮な行進曲。

 「ながら翻訳」音量小さくても集中力低下しようとも、ささやかな愉しみ放棄する気はない。

 植草一秀の『知られざる真実』

壊される民主主義

 デモクラシータイムス

北朝鮮ミサイル連射 何が狙いか【半田滋の眼 NO.49】20220126

2022年1月19日 (水)

カザフスタン後、カラー革命時代は終わった

2022年1月12日
Saker

 カザフスタンで起きたことは、益々アメリカ-トルコ-イギリス-イスラエルに率いられ、ユーラシアの敵国に劇的に失敗させられたクーデターの企てのように見えてくる

 ペーペ・エスコバール 著者の許可を得て公表、Cradleに重複投稿、

 

2022年のカザフスタンの出来事は、いたる所に外国の指紋があり、対立する二極間で進展している中央アジアの戦いを表している。写真クレジット:Cradle

 西暦2022年は、ユーラシア統合の一つの重要ハブに対する重大攻撃でカザフスタンの炎と共に始まった。我々は、それが何で、どのように起きたかようやく理解し始めている。

 月曜朝、集団安全保障条約機構(CSTO)の指導者がカザフスタンを論じるため臨時会議を行った

 カザフのカシムジョマルト・トカエフ大統領はそれを簡潔に説明した。暴動は「非計画的抗議の背後に隠されていた」。狙いは「権力掌握」だった。クーデターだ。行動は「一つの中心によって調整されていた」。「外国過激派戦士が暴動に関与していた。」

 ロシアのウラジーミルプーチン大統領は一歩踏み込んだ。暴動中「マイダン技術が使われた」2013年抗議行動がNATOに友好的でない政権を打倒したウクライナの広場の言及だ。

 カザフスタンでのCSTO平和維持軍の迅速な介入を擁護して、プーチンは「即刻対応が必要だった。」と言った。CSTOは「必要な期間」現地にいるだろうが、任務完了後「もちろん分遣隊全体は国から撤退するだろう」。軍隊が今週末に撤退すると予想されている。

 けれども決め手となる発言がある。「CSTO諸国は、混乱と「カラー革命」が彼らの国内で実行されるのを許さないことを示した」。

 公表を前提に、最初に、正しい用語を彼の国の出来事に使ったカザフ副大臣エルラン・カリンとプーチンは共鳴していた。起きたことは、内外両方の軍隊による政府打倒を目指した「ハイブリッド・テロ攻撃」だったのだ。

 もつれたハイブリッドのクモの巣

 事実上誰もそれについて知らない。だが去年12月、キルギスの首都ビシュケクで、もう一つのクーデターが、さりげなく阻止されていた。キルギスの機密情報情報提供者は、この工作をイギリスとトルコに関連したNGOの行動に帰している。それは全体構図の絶対に重要な側面だ。NATOに関連する諜報機関と彼らの工作員が中央アジア中で、同時のカラー革命攻撃を準備していたのかもしれない。

 Covid前、2019年末の私の中央アジア旅行で、ハイブリッド戦争のフロント団体、欧米NGOが、キルギスタンやカザフスタン両国でどれほど極めて強力かを見るのは簡単だった。それでも、彼らは中央アジアと西アジア中に配置されたハイブリッド戦争の霧という欧米星雲の一つに過ぎない。ここで我々はCIAとアメリカの闇の国家が、MI6やトルコの様々な諜報機関と交差しているのを見る。

 トカエフ大統領が、暗号で「一つのセンター」に言及した際、高位の中央アジア機密情報情報提供者によれば、彼はアルマトイの南ビジネスハブに本拠地を置くこれまで「秘密の」アメリカ-トルコ-イスラエルの軍-諜報機関指令室を言っていたのだ。この「センター」には、トルコによって西アジアで訓練されて、アルマトイに密かに送り込まれた破壊工作暴徒を調整する22人のアメリカ人、16人のトルコ人と6人のイスラエル人がいた。

 この作戦は、ロシア/CSTO諜報機関の助けを借りて、カザフ軍隊が、外国軍事補給を受け取るハブに変えられるはずだった襲撃されたアルマトイ空港を再支配して永遠にくずれ落ち始めた。

 CSTOが一体どのように、このような電光石火の速さでカザフ作戦を途中で阻止したかについて、ハイブリッド戦争の西洋人はぼう然とし、激怒するしかなかった。重要な要素はロシアの安全保障会議書記ニコライ・パトルーシェフがずっと昔に全体像を把握していたことだ。

 だからロシアの航空宇宙軍と空輸された軍隊と必要な大規模支援インフラが、なぜ事実上行く準備ができていたのかは謎ではない。

 11月、パトルーシェフのレーザーは、既にアフガニスタンでの悪化する治安情勢に焦点を当てていた。タジクの政治学者パルヴィズ・ムロジャノフは、シリアとイラクから秘密の経路で送りこまれ、北アフガニスタンの荒野をうろつく、約8,000人の帝国傭兵、サラフィー・ジハード戦士がいたたことを強調した少数の一人だった。

 それがISIS-ホラサンの大部分、つまりトルクメニスタン国境近くで再編成されたISISだ。彼らの一部が適法にキルギスタンに輸送された。そこからビシュケクから国境を越え、アルマトイに現れるのは非常に容易だった。

 カブールからの帝国撤退後、このジハード予備軍がどのように使われるか理解するためにパトルーシェフと彼のチームに時間はかからなかった。ロシアと中央アジアの「スタン諸国」沿いの長さ7,500kmの国境だ。

 それが、とりわけ、2021年末、記録的な数の演習がタジキスタンの第210ロシア軍基地で行われたことを説明する。

 ジェームス・ボンドはトルコ語を話す

 だらしないカザフ作戦の分析は、必然的に、いつもの容疑者から始まる。2019年のランド社報告書「ロシアを広げる」第4章「地政学的措置」で、「中央アジアでのロシアの影響力を減らす」ため全て大失敗した「ウクライナへの致死的支援物資提供」から、「ベラルーシでの政権交代促進」「シリアの反政府派に対する支援強化」戦略まで全てを詳述し、アメリカの闇の国家が「歌っていた」。

 それが基本構想だった。MI6-トルコが実行した。

 CIAとMI6は、彼らが、当時、タリバーンに近いイスラム運動ウズベキスタン(IMU)に南キルギスタンで混乱を起こすよう奨励していた、2005年以来、中央アジアで怪しい集団に投資していた。何も起きなかった。

 MI6のジョナサン・パウエルが、イドリブ近くのトルコ-シリア国境のどこかに多くの中央アジアのジハード戦士を隠しているアル=ヌスラ戦線指導部に会った、2021年5月までに話は完全に変わっていた。条件は彼らが反ロシアというNATOの思惑に従う限り、アメリカの用語での、これら「穏健な反政府派」に「テロリスト」という烙印を押すのをやめることだった。

 それは中央アジアに進出して、完成したアフガニスタンへのジハード戦士の秘密経路より先の重要な準備の一つだった。

 攻撃の起源は、2014年から2018年まで前トルコ大使のリチャード・ムーアがMI6長官に任命された2020年6月に見いだすべきだ。ムーアはキム・フィルビーの能力の片鱗もないかもしれないが、彼はこの仕事にうってつけだ。強烈なロシア嫌いで、西アジアとコーカサスから中央アジアとボルガのロシア共和国まで、チュルク語話者の汎テュルク同盟に格上げする大ツラニズム妄想の応援団長なのだ。

 MI6は専制政治のトルクメニスタン以外全ての「スタン」に深く侵入している。ロシアと中国に対抗するための理想的手段として巧みに汎テュルク攻勢に乗じて。

 エルドアン自身、特に2009年テュルク評議会創設後、硬派の大ツラニズム攻勢に大いに関与している。極めて重要なことに、今年3月、テュルク評議会の新名称であるテュルク語諸国協力評議会サミットがカザフスタンで行われる。南カザフスタンのテュルキスタン市はチュルク世界の精神的の都と名付けられることが予想されている。

 そしてここで「チュルク世界」はユーラシア経済連合や、極めて重要なことに、トルコをメンバーとして勘定に入れない上海協力機構(SCO)というロシアの概念と正面衝突する。

 エルドアンの短期的野心は、最初は商取引だと思われる。アゼルバイジャンがカラバフ戦争に勝った後、彼はバクーを、カスピ海経由で、中央アジアにアクセスし、カザフスタンとウズベキスタンへのトルコ軍事技術と軍産複合体の販売で完成すべく使おうと期待している。

 トルコ企業が既に不動産やインフラに大いに投資している。そして並行して、アンカラのソフト・パワーは過熱状態で、最終的に、例えば、2023年に始まるキリル文字表記からラテン文字へのカザフスタンでの変化を速める圧力の成果を獲得しつつある。

 それでもロシアと中国両国は、トルコが中央アジアで、本質的にNATO代理を務めていることを十分承知している。テュルク評議会は、カザフの作戦をひそかに「燃料抗議」と呼んでいる。

 それは実にいかがわしい。彼のイスラム同胞団の基盤による大規模な応援団があるエルドアンの新オスマン主義は、本質的に比較的「純粋な」トルコによる支配を基本とする人種差別的な動きである汎テュルクの動きとは無関係だ。

 問題は彼らが、一層過激になり、トルコ右翼のハイイロオオカミが深く関連して、合流しつつあることだ。それはアンカラ諜報機関が、なぜスポンサーで、多くの場合、ボスニアから中央アジアを経由して新彊まで、ISIS-ホラサン分派やツラン人種差別主義両方を兵器化して利用しているのかを説明する。

 帝国は、この悪質な連合から、例えば、アルメニアで、大いに恩恵を得ている。そして、もし作戦が成功すれば、カザフスタンでも同じことが起きるだろう。

 トロイの木馬を持ち出す

 全てのカラー革命には「最大の」トロイの木馬が必要だ。今回の場合、それは今刑務所に拘束され、反逆罪で告訴されているKNB(カザフスタン国家保安委員会)の前議長カリム・マシモフの役割であるように思われる。

 非常に野心的なマシモフは半分-ウイグル族で、それは理論上、権力の座への上昇と考えるものを妨害した。トルコ諜報機関との彼の関係は、彼のジョー・バイデンと息子との癒着とは違って、まだ完全に分かっていない。

 元内務大臣フェリックス・クロフがこのカラー革命に組み込まれた「クーデター」のあり得る内部の動的関係を説明する魅力的なもつれたクモの巣を綴っている。

 クーロフよれば、マシモフと最近追い出されたカザフのヌルスルタン・ナザルバエフ安全保障理事会委員長の甥サミール・アビシが、暴動中「あごひげを生やした男たち」の「秘密」部門の監督にどっぷりとつかっていた。KNBは先週まで安全保障理事会理事長だったナザルバエフに直接所属していた。

 トカエフはクーデターの仕組みを理解して、マシモフとサミール・アビシの二人を降格した。それからナザルバエフは「安全保障理事会の生涯議長職を自発的に辞めた。アビシはそれから「あごひげを生やした男たち」を止めると約束して、この地位を得て、後に辞職した。

 だから、それは直接ナザルバエフ-トカエフの対決をさし示す。29年の支配の間、ナザルバエフが、余りに西洋化され、必ずしもカザフスタンには役立たなかった多ベクトル・ゲームをしたので、辻褄が合う。彼はイギリス法を採択し、エルドアンと汎チュルク・カードを演じて、NGOの津波が大西洋主義の狙いを推進するのを可能にした。

 トカエフは非常に頭が良いやり手だ。旧ソビエト社会主義共和国連邦の外務省で訓練されて、ロシア語と中国語に流ちょうで、彼はロシア-中国と完全に提携しており、完全にBRIや、ユーラシア経済連合やSCOの基本計画と波長が合っていることを意味する。

 トカエフは、プーチンや習と同様、このBRI/EAEU/SCO三つ組みが、どれほど帝国の究極の悪夢で、この三つ組みの鍵となる当事者、カザフスタンの不安定化が、どのようにユーラシア統合に対する致命的クーデタになるかを理解している。

 結局、カザフスタンは中央アジアのGDPの60パーセントを占め、膨大な石油/ガスと鉱物資源があり、最先端のハイテク産業がある。豊かな文化遺産を持った非宗教的、統一された、合法的な共和国なのだ。

 トカエフが即座にCSTOの支援を求めることの利点を理解するのに長くかからなかった。カザフスタンは1994年に条約に署名した。結局、トカエフは彼の政府に対する外国が率いるクーデターと戦っていたのだ。

 プーチンは、とりわけ公式カザフ調査が、問題の核心を把握する権利がある唯一のものであることを強調した。正確に誰が、どの程度まで暴徒を支援したのか、まだ不明確だ。動機は多々ある。ロシア/中国寄りの政府を破壊し、ロシアを挑発し、BRIを破壊し、鉱物資源を略奪し、サウジアラビア風「イスラム化」を加速するため。

 ジュネーブにおけるロシア-アメリカ「安全保障」交渉開始のわずか数日前の慌ただしいこのカラー革命は、切羽詰まったNATO支配層の一種の対最後通牒だった。

 中央アジア、西アジアと南の発展途上諸国の圧倒的多数は、CSTO部隊による電光石火の速さの対応を目撃した、今彼らは仕事を済ませ、数日中にカザフスタンから撤退する予定で、このカラー革命は、実に惨めに失敗したのだ。

 それは最後のカラー革命かも知れない。屈辱を味わった帝国の激怒に用心しよう。

記事原文のurl:https://thesaker.is/after-kazakhstan-the-color-revolution-era-is-over/

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 東京新聞朝刊

 福島で甲状腺がん 東電提訴へ

 福島の専門家会議は「現時点で認められない」という立場だ。

 水俣でも「専門家」は屁理屈を言っていた。

 「社会面」に更に詳細記事がある。転移もあり、大学も中退。結婚、出産とか先のことは考えられないという。

 二面には 

米軍岩国基地内 酒提供 市内は停止要請 対応にずれ

 「本音のコラム」は斉藤美奈子氏 「議論が9割」 「話し方が9割」流の嫌われない努力ばかりではいけないと。

 日刊IWJガイド

<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から、2015年収録「米国に”依存し過ぎている”日本の現実~ウクライナ危機、辺野古新基地建設、北方領土、TPP…クリミアを電撃訪問した鳩山由紀夫元総理に岩上安身が聞く~岩上安身によるインタビュー 第519回 ゲスト 鳩山由紀夫氏」を公共性に鑑み、全編フルオープンで再配信します!
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2022年1月13日 (木)

カザフスタン反乱失敗の謎

2022年1月8日
Moon of Alabama

 カザフスタン反乱の背後に正確にどんな勢力がいたのか、まだ謎だ。私はCIA作戦だったと推測していたが、イギリスMI6に外注されたのかもしれない。他の可能性もある。

 これまで数日にわたって見られた行動は、典型的にアメリカに扇動されたカラー革命の雰囲気があった。警察を攻撃し、建物に放火し、武器庫を襲撃したギャングは訓練されて大変元気に思われた。彼らは集団で動き、明らかに誰かの指令下にいた。一部の銃撃は、かなり長距離で警官に打撃を与えたので、彼らの一部は訓練された狙撃兵だったように思われた。殺された警官の3人が斬首されており、一部のジハード戦士を示唆している。一部は外国人だったと言われ、勢力全体の規模は極めて多く20,000人と推計された。これが、これらの連中は、エルドアン大統領が彼の外交政策目的のため、シリアのジハード戦士を使って、トルコから来たのだという一部の人々の推測を招いた。だが、カザフスタンでそんなことをして、一体誰の利益になるのだろうか?

 トルコはもちろんNATO加盟国なので、最後にはNATOに言われたことをするだろう。「NATOはロシア国境から離れろ、さもないと」というロシア最後通牒は、ワシントンDCにとって、ロシアの南国境で問題を作り出す十分な理由かもしれない。アメリカがアフガニスタンから逃げた際、中央アジアで新基地を得ようとしたが、その区域の全政府に拒否された。カザフスタンでの政権交代は、アメリカ前哨基地を認める人物を頂点に置くかもしれない。だが、その人物は一体誰がなり得るのだろう?

 カシムジョマルト・トカエフ大統領は、ヌルスルタン・ナザルバエフが世論の圧力の下長期支配者の座を去った後、2019年に就任した。だが、ナザルバエフは、ごく最近まで実際支配を続けていた。彼は「初代大統領」というを肩書きを得て、国家安全保障会議(KNB)議長になった。首都アスタナは、彼の名にちなみ、ヌルサルタンと改名された。

 国家安全保障会議の日々の実務を運営していたのはナザルバエフに忠誠心のあつい支持者で、ジョー&ハンター・バイデンの事業上の友人カリム・マシモフだった。最初に暴徒が強暴になった際、保安部隊が本当に戦っていないように思われた。カザフスタン最大の都市アルマトイの空港を警備する部隊は、約50人の反政府派ギャングが空港を占拠する少し前に、去るように言われたとされている。

 カシムジョマルト・トカエフ大統領は今国家安全保障委員会の指導者の座を得た。ナザルバエフは退陣した。金曜日、彼と家族はカザフスタンを去ったと報じられたが、彼の私設秘書が、12月末以来、公衆の前で見られなかったナザルバエフは、まだアスタナ/ヌルサルタンにいると宣言した。

 カリム・マシモフも退陣させられ、逮捕され、反逆罪で告訴されている。

 反逆罪の告訴は国家安全保障委員会議長がトカエフを打倒し、権力を掌握する試みに関係していた可能性を示唆している。

 1月7日、有名な解説者で元政府高官が国営テレビに出演し、カザフスタンが結局「クーデター未遂」に至った「武装反乱」の標的にさだめられたという情報を受け取っていたと発言して、その理論は半公式の是認を受けたように思われる。

 ナザルバエフの昔の顧問イェルムハメット・イェルトゥィスバーエフは一般に「大統領のナイチンゲール」というあだ名で知られ、広く理解されていた通り、ナザルバエフが、もっともらしい反証を維持しながら公に知って欲しいと望む考えを彼は表現していた。

 彼の理論の証拠として、イェルトゥィスバーエフは、抗議行動参加者が1月5日に占拠する、わずか40分前、アルマトイで空港周辺の非常線を撤去するよう命令が与えられたという情報を得ていたとハバール・テレビに述べた。それは、おそらく権力の頂点による認可を得た場合のみ可能だったろう。

 トカエフは、国家安全保障委員会のマシモフを、これまで大統領の安全を保証する任務の国家元首保護サービス長官だったイェルメク・サギンバーエフで置き換えた。彼はトカエフの子分だ。

 政府メディアは首都名ヌルサルタンを使うのを止め、今は単に「首都」と呼んでいる。

 もしこれが内部クーデターだったら、ナザルバエフ一族と支持者を排除するトカエフによるものだったのか、それともナザルバエフがトカエフに対してクーデター試みたのだろうか?

 もう一つの謎が、アルマトイ反乱の指導者だったように思われる若いマフィア・ボスのよう人物ワイルド・アルマン(アルマン・ジュマゲリジエフ)の逮捕だ。ワイルド・アルマンはソーシャルメディアで人気が高く、慈善団体を運営し、金融ネズミ講を経営している。非常に多彩な男だ。

 このゲームには、似たような多彩な外部の人物がいる。

 ムフタール・アブリャゾフは原子物理学を学んだが、ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した後、ワイルド・イーストの資本家になった。当時のナザルバエフ大統領に民有化された際、彼はBTA銀行の株を取得した。彼は銀行を自分のために約50億ドル稼ぐために使い、2009年に、ナザルバエフとの多少問題を起こした後、国から逃げた。BTA銀行は最終的に、約100億ドルの債務不履行倒産したが、最大債権者の一人がイギリスの納税者によって救済されたロイヤルバンク・オブ・スコットランドだった。

 旧ソ連の多くのいかがわしい億万長者同様、アブリャゾフはロンドンに定住し、政治亡命が認められた。ナザルバエフに対する資料を入手し、自身を監獄行きから守るため、彼はCIA、MI6とイスラエル秘密諜報機関を背景に持つ、いくつかの企業を雇った。彼の逮捕命令は、ウクライナとロシアとカザフスタンで出されていた。彼に対する、いくつかの裁判がロンドンで開始された。あるイギリス法廷で、宣誓した上で彼が住んでいた2000万ドルの家の所有権について恥知らずにウソをついた後、裁判官が22カ月間の禁固刑判決を下した。だがアブリャゾフは決してイギリス刑務所には入らず、消え失せた。

 彼は後にローマに、そして次にフランスに現れ、常に彼に対する裁判と逮捕通知が続いた。彼は自身を守るため常にいくつかのPR会社と弁護士を雇っていた。イギリスの裁判官が、最終的に彼のロシア引き渡しを止め、「西欧」とロシアの関係が破壊し、彼は最終的にフランス滞在を許された。

 (全部の遙かに長い物語は、2017年の無料で読める「ファイナンシャル・タイムズ」週末記事で語られている。)

 アブリャゾフはチャタム・ハウスが最近イギリスの盗賊政治問題と呼んだものの典型例だ。

 金融、専門サービスの中心としてのロンドンの成長は、1990年代、ソビエト社会主義共和国連邦の崩壊とソ連後の泥棒政治の勃興と同時に起きた。これらの国々と、そのエリートは以来イギリスに本拠があるサービス会社とイギリス資産投資家の主要顧客になった。
・・・。
 資金不正浄化と、ソ連後の承継国のエリートの評判の大規模研究に基づいて、この論文は、重要な国内機関の品位に悪影響を及ぼし、法による統治を弱めた多国籍盗賊政治汚職の危険を査定するのにイギリスがどれほど準備が足りないか詳述している。イギリス政府が世界中の泥棒政治家連中に対し敵対的な環境を作ることに焦点を合わせ、この問題への新しい手法を採用するよう要求して結んでいる。

 過去数年、アブリャゾフはカザフスタンにおける、いくつかの政権転覆の試みのかどで非難された。彼はカザフスタンで政党を設立し、資金を供給したが即座に禁止された。

 二日前、ロイターは、カザフスタンの「野党リーダー」として突然彼を見出しにして、この男の粉飾を始めた

 欧米は、カザフスタンをモスクワの勢力圏から引き離さなければならない、さもないと、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、この中央アジアの国を「ソ連のような構造」に引き込むだろう、と今カザフ野党指導者である元大臣がロイターに述べた。
・・・。
 「カザフスタンの民主的選択」と呼ばれる反政府運動指導者である元銀行家で元エネルギー大臣のムフタール・アブリャゾフは欧米は争いに加わる必要があると述べた。

 「そうしなければ、カザフスタンはベラルーシに変わり(ロシア大統領ウラジーミル)プーチンが整然と彼の計画-ソ連のような構造の再構築-を押しつけるだろう」アブリャゾフはパリからロイターにロシア語で語った。「欧米はロシアからカザフスタンを引き離すべきだ。」

 「ロシアは既に入り、部隊を送り込んだ。CSTOはロシアだ。これはロシアによる占領だ」と彼は言った。
・・・。
 抗議行動がエスカレートしたら暫定政府を率いるためカザフスタンに行く用意があったと彼は述べた。

 「私は単に帰国するだけではない。人々は私がいつ戻るか問い続けており、抗議行動を率いるために戻らないことで私を非難している。しかし私にとって、ロシアでは15年の刑、カザフスタンでは終身刑判決なので戻ることがどれほど困難か人々は理解していない」と彼は述べた。

 欧米が抗議資金を供給したという示唆を、抗議の根源が国内である事実から注意をそらす試みだとアブリャゾフは切り捨てた。

 「欧米スパイというソ連の常とう句を私は知っているが、それなら我々はアメリカやヨーロッパの人々のように暮らせるだろうから、私はアメリカやヨーロッパのスパイであることを嬉しく思う-皆笑うだろう」と彼は述べた。「悲しいことに欧米は私を支援しない。欧米は私の邪魔をする。」

 やれやれ「公式に否認されるまでは、政治の何も決して信じるな。」

 12月16日、アブリャゾフの党が計画したデモの詳細を発表したのは、在カザフスタンアメリカ大使館だった。

 アブリャゾフはカザフスタンに対する「欧米」制裁を要求して現在キエフにいるとされている

 アブリャゾフは、彼が盗んだ全ての金で、カザフスタンの最近のカラー革命資金供給をした可能性が高い。「元」工作員の一部がアブリャゾフのために働いたイギリス秘密情報機関MI6が関与していた可能性がある。ウラジーミル・オディンツォフは、ロンドンからトルコ経由で、アルマトイまでの繋がりを指摘している。

 2020年6月、前トルコ大使リチャード・ムーアをイギリス秘密情報部MI6長官に任命したのは、中央アジアという舞台におけるイギリスの立場を強化する動きだった。彼は信念が固いロシア嫌いなだけでなく、大ツラの熱烈な擁護者でもある。つまり、中央アジア、コーカサスや、ボルガ地域、ウラル山脈と北コーカサスのロシア連邦共和国さえ含め、チュルク語を話す人々を結び付ける国を作る汎テュルク主義という野心の実現だ。リチャード・ムーアは長い間、このプロジェクトを推進している。この地域におけるロンドンの計画の鍵は、エルドアン、トルコ共和国のエルドアン大統領の支持を獲得することで、MI6現長官は、2014年-2018年、トルコ大使だった間、この目的を実現しようと努力した。この目的で、ムーアはトルコ大統領が政治、軍事代表と会うイギリスへの再三の訪問を企画した。公式声明で常にトルコのためのエルドアン路線を支持した。彼の政党を支持した。
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 ムーアがかじをとり、イギリス諜報機関は、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンとウズベキスタンでの活動を目立って強化した。汎テュルク主義組織はイスラム至上主義者集団を手懐け、この地域でモスクワと北京の影響を無力化するため強化した。このグレート・ゲームでトルコの役割はイギリス権益の為、一種の攻城槌役を務めることだ。

 カザフスタンの「穏やかな抗議行動参加者」の一人は最近までトルコで暮らした人物と特定された。彼は写真でトルコ・ファシスト「ハイイロオオカミ」の合図をしている。

 MI6がアブリャゾフに協力し、ロイターが彼を「野党リーダー」として描くのは、つじつまが合っている。トルコの関与は、暴徒とジハード分子訓練の可能性が高い。アスタナの国家保安委員会前議長のカリム・マシモフは彼らに手を貸すため賄賂をもらったか、バイデンとのコネで譲歩させられたのかもしれない。どこからのものかにかかわらず、犯罪者ワイルド・アルマンは金のために働いたのだろう。

 それでも、依然いくつか未解決の問題が残る。

 一体どうして何が起きるだろうとロシアは知っていたのか?トカエフが防衛協定の支援を求めて、わずか13時間後、ロシアCSTO軍は既に飛行中だった。良く訓練された緊急対応部隊でさえ荷物をまとめ、空港に到着し、出発するのに、もっと時間がかかるだろう。ベラルーシ、アルメニアとタジキスタンのCSTO軍隊も非常に速かった。誰かが彼らに警告したに違いない。

 ちなみに、CSTO部隊は街頭では活動しておらず、基地、空港と庁舎を警備している。彼らは暴徒と戦えるようカザフ軍を解放しているのだ。今朝アルマトイで銃撃は依然聞こえた。作戦は続いている。

 この問題全体の予想される結果は何だったのだろう?いくつかの庁舎を全焼させるたり、警官を殺害したりするのは、クーデターに十分ではない。国家首脳を攻撃する必要があるが、そういう試みは知られていない。

 今のところ、トカエフの勝利が確実に見える。カザフスタンで資源を採掘することで、何社か「欧米」大企業が大いに儲けているので「欧米」制裁はないだろう。制裁する報復として彼らが撤退すれば、ロシアと中国にとって大勝利になってしまうはずだ。

 この全て実に予測可能な結果だった。だが、それなら一体なぜこの作戦を始動したのだろう?

 私にとって意味をなす唯一の答えは、「西方」の脅威からロシアの注意を逸らす試みだったということだ。そして、それは失敗した。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/01/mysteries-of-the-failed-rebellion-in-kazakhstan.html#more

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 リチャード・ムーア、2020年11月に訳した記事にも登場する。

カラバフ戦争は終わっているが、危機は終わっていなない。今後どうなるか?

 東京新聞 総合面

 完成する可能性皆無なのに膨大な金が注ぎ込まれ続ける。無限に増える燃料「夢の計画」ではなく悪夢の話題

 核燃再処理工場 26度目の完成延期は必至 原燃 崖っぷち

 デモクラシータイムス 拝聴しながら西のウクライナ、東の日本、二大傀儡国家の暗澹たる未来を思う。

 <岸田政権、変わる権力図>【山田厚史のしゃべくり週ナカ生ニュース】

 日刊IWJガイド

日本維新の会が党憲法改正原案に緊急事態条項の創設を盛り込む方向! いよいよ「ゆ党」としての本性をあらわにしはじめた維新!「コロナ対策には緊急事態条項が必要」などと訴える政党を信じてはいけない!

<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から「『戦争前夜! 地政学上の要衝ウクライナにはびこる反ユダヤ主義の歴史 シリーズ特集 1(18世紀まで)』ウクライナ極右と反ユダヤ主義 ~岩上安身によるインタビュー 第411回 ゲスト 大阪大学助教(※収録当時)・赤尾光春氏 第1夜(前編)」を再配信します。
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2022年1月11日 (火)

カザフスタン:欧米が指図するもう一つの進行中の「マイダン」か?

ロバート・ブリッジ
2022年1月9日
Strategic Culture Foundation

 ヌルサルタンの最大課題は地域を混乱させるため人々を扇動している利己的な外国分子の排除だ。

 旧ソ連共和国カザフスタンを巻き込んだ大規模抗議行動で、欧米が積極的役割を果たしたことをワシントンは否定している。それでも戦いの全体的組織化は、不思議なタイミング以外に、ある程度の外国による陰謀を示唆している。

 「政治では何も偶然には起きない」元アメリカ大統領フランクリン・D・ルーズベルトは政治生活における偶然の一致の問題について、かつてこう意見を述べた。「もしそれが起きたら、それは、そのように計画されていたと賭けて良い。」

 政府が、多くのカザフ人オーナードライバーが車に燃料供給するため使う液化ガス価格を上げた後、文字通り、一夜にして暴動に包まれた中央アジア大草原の国カザフスタン以上に、この偶然の一致があてはまる国はない。衝撃的な速さで、抗議者集団が、火事で内部を焼き尽くされた、そびえ立つポストモダン構造物アルマトイ市庁舎を含め、大都市の庁舎侵入に成功した。重武装した軍や警察部隊に対する、このようなおそらく指導者がいない街頭暴徒の素早い成功が専門家を驚かせた。

 安全保障構造と旧ソ連地域を専門とするエリカ・マダト博士は「カザフスタンで我々が目にしているものは事件と動員が展開する規模と強烈さは驚くべきだ」とUN Dispatchに述べた

 カシムジョマルト・トカエフ大統領は、素早くガスを以前の価格に戻して抗議者の要求を受け入れ、政権を掌握して29年後、2019年に大統領を辞職したにもかかわらず安全保障理事会議長として強い影響を及ぼし続けた81歳のヌルスルタン・ナザルバエフを脇に追いやった。これら譲歩にもかかわらず、暴徒は弱さのにおいをかぎつけ更に要求した。

 アルマトイは帝政時代、ヴェルニー要塞として設立されたが、それはロシア語で「忠実」を意味する。ソ連時代に、人口100万人強の巨大都市に成長し、更に30年の独立時代に規模は二倍になった。pic.twitter.com/jJL6hfG56H
- レオニード・ラゴジン (@leonidragozin) 2022年1月7日

 (2016年、アクトベ市でのテロ攻撃後、カザフ当局が銃所有権に厳しい規制をしたことを考えると奇妙だが)抗議行動参加者の一部が小銃を保持し、都市迷彩や、恥知らずな街頭戦術で彼らが示した相対的な精巧さが、憤激したオーナードライバーだけではなく、むしろ彼の政府を打倒しようと努める「外国で訓練されたテロリスト」に対面しているとトカエフに結論させたのだ。

 全国的インターネット・サービス停止が、このような主張を確認して証明するのを困難にしているが、それでも、特に、それらが極めて高いレベルから行われているのではあるまいかと興味をそそられる。だから、トカエフが支援を嘆願した際、ロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタンとタジキスタンで構成される集団安全保障条約機構(CSTO)は平和維持軍を投入するのをためらわなかったのだ。

 都市戦戦術の成功は別として、とりわけ、アメリカ、NATOとロシア当局が安全保障協議を行うよう予定されている、わずか数日前に、ロシア国境での、この最近の反政府活動勃発の実に異様なタイミング以外にも考慮すべきものがある。1月10日、ジュネーブでのアメリカとロシア当局者会談に引き続き、ロシア代表団とNATOが1月12日に会合する。

 アメリカのシンクタンク、ランドが手の内を見せている。
「広大な国境の二つで同時に増加する緊張は軽率だろうとクレムリンが結論するだろうから、カザフスタンの流動的状況は、ウクライナでのエスカレーションあるいは介入するモスクワの選択肢を限定するはずだ。」
- ペペ・エスコバール (@RealPepeEscobar) 2022年1月6日

 会談は、モスクワにとって明確な越えてはならない一線である30カ国の軍事連合への加盟を積極的に求めるウクライナを含め、旧ソ連共和国へのNATO拡大を止めることを目指すモスクワの安全保障協定提案に応えて計画された。ロシア国境に更にもう一つの混乱を引き起こして、この協議を混乱させるためのより効果的な方法を想像するのは困難だ。

 「正教のクリスマス期間、アメリカ-ロシア安全保障対話の直前に起きた不穏状態が全国的に組織されているように思われるのは興味深い」とユーラシアグループ執行副社長アール・ラスムッセンがスプートニクに述べた。「偶然の一致?疑う必要があります」と彼は付け加えた。

 もう一つ言及する価値がある奇妙なことは、ヌルサルタンのアメリカ大使館が、たまたま、ちょうど本物の花火が本式に始まる2週間以上前の2021年12月16日土曜日、いくつかのカザフ都市に「デモ警告」を発していたことだ。そう、おそらく単なる偶然の一致理論に過ぎないが、このような外交的「警告」は以前、特にモスクワに批判された。アメリカ国民に海外安全情報を提供する見せかけで、これらソーシャル・メディア・メッセージは、反政府的な催しを推進するのに、ほぼ確実に役に立つ。

 2019年8月、ロシアは、ロシア首都での非公認抗議デモ経路を示す地図をインターネットで公表し内政に干渉したと国務省を非難した後、アメリカの高位外交官を召喚した

 一方、外国が企てたカラー革命の可能性に関する議論は、第一級の投資家、博愛主義者で政権転覆名人のジョージ・ソロスに言及しなければ完全ではない。ソロス財団はカザフスタンのポケットの非常に深くまで手を突っ込んでいて、ほとんどアルマトイの足首までつかんでいる。この一つの財団(たまたま、International Center for Not-for-Profit Lawは、カザフスタンで活動する約38,000のNGOがあると推定しておれ、彼らの資金の多くがアメリカ国際開発局(USAID)、全米民主主義基金、フリーダム・ハウスや他のものから来ている)による活動や組織のリストをざっと見るだけで、ウズベキスタンやベラルーシとロシアを含め、多くの国々で、既に丁寧に撤退を要求されている「海外工作員」の影響力レベルに、この国は耐えることができるのか理解するの苦闘させられる。

 1995年に、カザフスタンに進出したソロス財団は、カザフ生活の全ての分野に大きな影響を与えている。芸術から、教育まで、メディアや政治世界。あらゆる領域が覆われている。このような深刻な影響に政治評論家たちが気付かずにはいない。

 カザフスタン・メディアは繰り返しソロス財団の活動を報じている。2010年、パヴロダル市の新聞「我々の生活」はこう書いている。

 「2010年、ソロス-カザフスタン財団は、公共政策を形成する上で、国家、企業と市民社会の仲裁人としての新しい役割を発表した。しかも、これは「カザフスタン共和国での国際的な外国非営利組織の活動」の法律で、「カザフスタン共和国では、その目標あるいは行動が、国家の内政に干渉することを目指す国際的、外国非営利組織の活動は禁止される」カザフスタン共和国の法律にもかかわらずだ。

 これや類似の疑問に関し、ロシア諸民族友好大学RUDN(旧称パトリス・ルムンバ民族友好大学)のInstitute for Strategic Studies and Forecastsのニキタ・ダニューク副所長は、2016年の昔に「破壊的な政治的技術の銃口下のカザフスタン」という題の予言的論文を書いている。

 ダニュークはこう書いている。「中央アジア地域、特にカザフスタンは、全ユーラシア空間の政治的、経済的統合プロセスに影響を与える支配を可能にする重要な戦略地政学的ノードだ。ウクライナとアルメニアに続き、これまで一ヶ月のカザフスタンは、もう1つの破壊的な政治技術を実施する実験場になった。」

 土地改革に集中していた2016年夏のカザフスタンでの抗議行動を調査して、ダニュークは「抗議の直接の組織者は、Adil Soz International Foundation for the Defense of Freedom of Expressionで、その寄贈者には、アメリカとイギリスの大使館、ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ研究所、フリーダム・ハウスや全米民主主義基金(NED)が含まれる」と報告した。

 カザフスタンが多くの社会的、政治的、とりわけ、あらゆる経済問題や、低発展、不均等、腐敗や盗賊政治の問題で悩んでいることに疑いはないが、それはこの国の中に、自分の戦略的利益のため、これらの問題を利用しようと熱心に望む外国の連中がいないことを意味しない。全てを考慮すると、地域を混乱させるため人々を扇動している利己的外国分子をなるべく早く排除することはヌルサルタンが前進する上で最大の課題だ。

 ロバート・ブリッジはアメリカ人作家、ジャーナリスト。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2022/01/09/kazakhstan-another-western-ordered-maidan-in-the-making/

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 選挙運動には様々な厳しい縛りがあるが、落選運動には、そういうものはないという。

 植草一秀の『知られざる真実』

拡大する渡具知名護市長落選運動

 大阪広報紙呆導

【独自】海自護衛艦、南シナ海で日本版「航行の自由作戦」…中国をけん制

 牛のまねをしておなかを膨らまして破裂したイソップの「蛙と牛」の母カエルや、夏目漱石の『三四郎』の有名な一説を思いだす。

「しかしこれからは日本もだんだん発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、
「滅びるね」と言った。――熊本でこんなことを口に出せば、すぐなぐられる。悪くすると国賊取り扱いにされる。三四郎は頭の中のどこのすみにもこういう思想を入れる余裕はないような空気のうちで生長した。

 しかし劣化しているのは大阪広報紙だけではない。都知事の速記者会見、飼い慣らされたゾンビの群れ。横田氏が突出する。

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.145】日米地位協定どうする/名護版モリカケ続報/今年も当たらぬ小池会見 20220110

 オリンピック映画はレニ・リーフェンシュタール作劣化版となるのは必然。政権そのものが劣化版ファシスト。ナチスは自前政権だったが、こちらは、れっきとした長期傀儡政権。宗主国のボンコツ兵器を爆買いして中国との代理戦争に邁進するしか能がない。

 LITERA

NHK「五輪反対デモ参加者」証言捏造の悪質性は“『ニュース女子』並み”!ふだんの厳重すぎるチェックと異常な落差 その理由は?

 自滅戦争のための緊急事態条項に警鐘をならす希なジャーナリズムもあるが深刻な経済難。

 日刊IWJガイド

<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から、2014年収録「『ロシア=プーチン、プーチン=悪魔』? 単純化された『西側』の構図に異論~岩上安身によるインタビュー 第459回 ゲスト ライプチヒ大学リヒター・シュテフィ教授」を公共性に鑑み全編フルオープンで再配信します!
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2022年1月 8日 (土)

燃えあがるステップ(大草原):カザフスタン・カラー革命

ペペ・エスコバール
2022年1月6日
Strategic Culture Foundation

 アルマトイでマイダン?そう。だが、それは複雑だ。

 それほどの恐れと憎悪は全てガスを巡るものなのだろうか?そうではない。

 カザフスタンでは基本的に液化ガス価格が二倍になり、(ロシアの平均30ルーブルと比較して)一リットル当りロシアの20ルーブル相当になり、事実上一夜にして混乱へと落ち込んだ。

 それは事業の中心アルマトイから、カスピ海の港アクタウやアティラウや旧称アスタナ首都ヌルサルタンまで、至る所での全国的抗議の起爆剤になった。

 中央政府は、ガス価格を一リットル8ルーブル相当に戻すよう強いられた。ところが、それも、より安い食料価格やワクチン接種キャンペーン中止や子供が多い母親の早期退職や、最後になるが、劣らず重要な、 Shal, ket!(「老人は辞めろ。」)というスローガンを実現する政権交代を要求する、抗議の次の段階を引き起こしただけだった。

 「老人」というのは、29年間、政権を掌握し、2019年に大統領こそ辞任したものの、安全保障理事会の長として、実際上カザフの黒幕として、国内、外国政策の調停者のままでいる国家指導者、ほかならぬ、81歳のヌルスルタン・ナザルバエフだ。

 更に、必然的にもう一つのカラー革命の可能性が思い浮かぶ。おそらくカザフスタン国旗の色を反映する青緑色-黄色だ。特に常連容疑者のアメリカ大使館が、実にタイミング良く、2021年12月16日という早い時期に、既に集団抗議活動を「警告」しているのを鋭敏な観察者たちは気づいていたのだ。

 アルマトイでマイダン?そう。だが、それは複雑だ。

 混乱の中のアルマトイ

 外から見れば、カザフスタンのような主要エネルギー輸出大国が、なぜ自国民のガス価格を引き上げる必要があるか理解するのは困難だ。

 理由は、何あろう、無制限な新自由主義と、有名な自由市場による詐欺だ。カザフスタンでは、2019年から、液化ガスが、電子的に売買されている。それで、消費が急上昇するにつれ、生産者が経費を下まわって製品を売るという苦境に直面し、数十年にわたる習慣である上限価格規制を維持するのが不可能になったのだ。

 カザフスタン国民全員、液化ガスを、特に液化ガス用に変えた自動車で使うので、価格上昇を予想していた。そして2019年末、アルマトイへの私の最後の訪問の際、むなしく中心部に行くためタクシーを見つけようとしていた時、残念そうに、言われたのだが、カザフスタン人は皆自動車を持っているのだ。

 抗議行動が、燃料/ガス総本山マンギスタウ州のジャナオゼン市で始まったことは多くを物語っている。そして騒乱の中心が、大草原の真ん中で孤立した政府インフラの比重が高い首都ではなく、自動車中毒になったアルマトイ、この国のビジネスの本当の総本山へとすぐさま変わったことも多くを物語っている。

 最初カシム・ジョマルト・トカエフ大統領はヘッドライトに照らされた鹿のように立ちすくんでいるように思われた。彼は上限価格規制を戻すと約束し、現政府の総辞任を受け入れ、新内閣編成まで、個性がない副総理アリハン・スマイロフを暫定首相に任命し、非常事態宣言/外出禁止令をアルマトイとマンギスタウ州に発令した(それから全国的に)。

 それでも不穏状態を押さえ込ことは、どうしてもできなかった。電光石火で次々広がり、Almaty Akimat(市長舎)が襲撃された。抗議行動参加者が軍隊に発砲した。タルディコルガンでナザルバエフ記念碑が破壊された。アルマトイの彼の前住宅は占拠された。カザフテレコムは全土でインターネット接続を停止した。アクタウでは、装甲車両を含め国家警備隊員の一部が抗議行動参加者に加わった。ATMは停止した。

 それで完全な混乱に陥ったアルマトイは、水曜朝には特別警戒下にあったが、夜には占領地になっていた国際空港を含め、事実上、反政府派に占拠された。

 一方、カザフ領空は、モスクワや西ヨーロッパへと去る個人ジェット機による長引く渋滞に対処しなければならなかった。クレムリンは、ヌルサルタンは、いかなるロシアの支援も求めていないと指摘したが、まもなく「特別代表団」がモスクワから飛び立った。クレムリン広報担当ドミトリー・ペスコフは慎重に「誰も外部から干渉しないことが重要だ。」と付け加え「我々はカザフの友人たちは独自に内政問題を解決できると確信している」と強調した。

 戦略地政学な話

 なぜ全てがそれほど速く脱線できたのだろう?

 今まで、カザフスタンの後継問題は、全北ユーラシアにとって成功と見られていた。地方の大物連中、オリガルヒと買弁エリートは全員彼らの地盤と収入源を確保していた。だが、2019年末ヌルサルタンで、一部地域の一族が「老人」ナザルバエフと彼が設定した体制に対決して、集金に来る時、重大な問題になると、私はオフレコで聞かされていた。

 トカエフは「内外の挑発には屈しない」という有名な発言を公表し、これは意味をなすが、更に、政府は「倒れない」と保証した。それは抗議者による全ての「合法的要求」は満たされるという約束で、社会経済問題のもつれた蜘蛛の巣に対処する緊急会議の後でさえ、すでに倒れていた。

 これは典型的な政権転覆のシナリオとしては展開しなかった。少なくとも初めは。カザフの脆い権力構造は、広範な社会病理を理解する能力が全くなかったので、様相はカオスの液体状、非晶質状態だった。有能な野党勢力は存在しない。政治的意見交換がない。市民社会は自身を表現するチャネルを持たない。

 だから、そうなのだ。アメリカのリズム・アンド・ブルースを借用すれば「暴動」だ。そして全員敗者だ。いまだ明確でないのは、争い合うどの一族が抗議を煽っているのか、そして彼らが権力を掌握した場合、彼らの狙いは一体何なのかだ。結局どんな「自然発生的」抗議も、事実上一夜でこの巨大な国の至る所で同時出現することなどできない。

 カザフスタンは、三十年以上前の1991年12月に崩壊するソビエト社会主義共和国連邦から最後に去った共和国だ。ナザルバエフの下、それはすぐに自称「多ベクトル」対外政策に携わった。早くは、2013年のイラン核開発計画についての議論から、2016年からのシリアに対する/内戦争まで、今までヌルサルタンは主要外交的調停者として巧みに自身を位置づけていた。目標:ヨーロッパとアジア間の典型的な橋として自身を強化すること。

 中国が展開する新シルクロード、BRIは、2013年9月、ナザルバエフ大学で習近平により公式発表された。それは、2008年-9年の金融危機後、経済加速のため設計された、ナザルバエフ自身の政府支出プロジェクト、ヌルリ・ジョル(光明の道)の後に作りあげられた、ユーラシア経済統合というカザフの概念と、たまたま、ぴったりかみ合った。

 2015年9月、北京で、ナザルバエフはヌルリ・ジョルをBRIと提携させ、事実上カザフスタンを新ユーラシア統合体制の中心に押し出した。戦略地政学的に、地球最大の陸封国が中国とロシアの構想、BRIとユーラシア経済連合(EAEU)の主要交流領域になった。

 注意を他にそらす戦術

 ロシアにとって、戦略上、カザフスタンは、中国にとってよりも重要だ。ヌルサルタンは2003年にCSTO条約に署名した。EAEUの主要メンバーでもある。両国は大規模な軍事的-技術的絆を持ち、バイコヌールで戦略的宇宙協力を行っている。ロシア語は共和国国民の51%が話す公用語だ。

 少なくとも350万人のロシア人がカザフスタンで暮らしている。旧体制が最終的に崩壊した場合、国の解放の色で彩られるあり得る「革命」について推測するのは尚早だ。たとえそれが起きても、モスクワは相当な政治的影響力の全ては決して失なうまい。

 だから、喫緊の問題はカザフスタンの安定性を確保することだ。抗議は解散させねばならない。多くの経済的譲歩があるだろう。永久不安定化の混乱は許されない。モスクワはそれを暗記している。もう一つの沸き立つマイダンなど問題外だ。

 ベラルーシ方程式は、強硬手段が、どのように奇跡をおこせるかを示した。それでも、CSTO協定は国内治的危機の場合に備えた援助を含まない。トカエフがこのような要請をしようとは思われなかった。

 彼がそうするまでは。彼は秩序を回復させるためCSTOに介入するよう要求した。軍が実施する外出禁止令があるだろう。そしてヌルサルタンは、抗議行動を支援しているとされるアメリカとイギリスの企業の資産を没収さえするかもしれない。

 これは、CSTO集団的安全保障評議会議長で、アルメニア首相のニコル・パシニャンが仕組んだのだ。トカエフは「なかんずく外部からの干渉によって起こされた」「国家安全保障に対する脅威」で、カザフスタンの「主権」を行使したのだ。それでCSTOは「限定された期間」、状況を正常化するため「平和維持軍を送ることに決めたのだ」。

 不安定化の常連容疑者は良く知られている。彼らはカザフスタンを無限に燃えあがらせ続ける力や政治的影響力や十分な量のトロイの木馬を持っていないかもしれない。

 少なくともトロイの木馬自身は非常に明示的だ。彼らは全政治犯の即時放免を望んでいる。政権交代。「評判が良い」市民の暫定政府。そして、もちろん「あらゆるロシアとの連合から脱退」。

 EUがカザフ当局に「穏やかな抗議の権利を尊重する」よう求め始めるにつれ全てが、ばかばかしい喜劇レベルに落ちた。全体的無政府状態、強盗、略奪、何百台もの車の破壊、ライフル銃攻撃を許すことで、ATMやアルマトイ空港免税品さえ完全に強奪された。

 この分析(ロシア語)は「インターネットは事前計画された宣伝ポスターや反抗者に対するメモに満ちている」と述べて、いくつかの要点や「当局は、ルカシェンコがベラルーシでしたようには、面倒な事態をきちんと解決していない」事実を報じている。

 スローガンは、これまでのところたくさんの源から発しているように思われる。カザフスタンにとっての「西への道」や複婚やシャリア法まで全ての称賛。「まだ一つの目標はない、それは特定されなかった。結果は後に来るだろう。それは通常同じだ。主権消失、外部からの支配、そして、最終的に、通例、反ロシア政党の形成。」

 ルカシェンコの発案で、プーチンとルカシェンコとトカエフは、長時間、電話した。全てのCSTO加盟国の指導者は密接に連絡している。大規模「反テロ活動」のような基本計画は既に企てられた。ゲラシモフ大将自身が監督するだろう。

 私が二つの異なる高位の機密情報源から学んだことを比較願いたい。

 最初の情報源は明示的だった。カザフの冒険丸ごと、ロシア/アメリカ-NATOが来週ジュネーブとブリュッセルでの会談する直前に、新しいマイダンを作り出して、どんな種類の協議も阻止するため、MI6に支援されているという。特に目立つのが、インターネットが切断された後でさえ、「反抗者」は彼らの全国的協調調を維持していたことだ。

 2番目の情報源は、より微妙な陰影に富んでいる。いつもの容疑者は、ロシア国境に沿った混乱戦略の一環として、東部戦線で本格的な混乱を作り出して、集団的欧米に屈服するようロシアに強いようとしているのだ。それは注意を他にそらす巧妙な戦術かもしれないが、ロシア軍諜報部隊が見守っている。しっかりと。だから、常連容疑者にとって、これは、不吉にも、戦争挑発だったと解釈されない方が良いのかもしれない。

 ペペ・エスコバールは独立地政学アナリスト、著者、ジャーナリスト

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2022/01/06/steppe-on-fire-kazakhstan-color-revolution/

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 あの日本憲法の上位にある条約、改名する時期に来たようだ。日米感染保障条約。

 ウクライナ・ナチ政権なみの属国傀儡政権。コロナ感染対策で何も言えない点でも対中戦争前のめりの点でも。歴史だけ遙かに長い。

 LITERA

沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い

 今日の孫崎氏メルマガ題名

「政府、反基地感情高まり懸念 コロナ感染拡大、米軍震源説強まる」(時事)。米側規制は緩い。日本の法守る発想なし。過去日本が法的根拠を示し順守求める姿勢を取ってこなかった事が問題。地位協定16条、「日本国法令を尊重することは米軍人の義務である」。

 日刊ゲンダイDIGITAL

米軍が元凶で沖縄・山口・広島に「重点措置」…カラッポ岸田外交には今後も期待ゼロ

 日刊IWJガイド

第6波急襲! 1月9日から31日まで、沖縄、山口、広島の3県にまん延防止等重点措置を適用! 感染拡大に米軍基地の関与が明らかにもかかわらず、岸田総理は米軍への検疫のない地位協定改定を「考えておりません」と即答! 沖縄県では新規感染者が過去最悪の1400人を突破! 国内新規感染者は6000人超!!

<IWJ取材報告 1>米軍基地周辺でオミクロン株感染が急拡大!「日米地位協定を改定し、米国に奪われている日本の主権を取り返そうという考えはあるか?」IWJ記者の質問に「地位協定の改正は考えていない」~1.7林芳正 外務大臣 定例会見

2021年7月21日 (水)

「ジュネーブ精神」を覆すバイデンの新ロシア制裁

2021年7月16日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 アメリカが、主要競合相手として、中国と相対している時代に、アメリカ-ロシア関係を再定義する上での大跳躍だと、ジュネーブでのバイデン-プーチンサミットを巡る多くの楽天主義があったが、サミット後の進展は明らかに、アメリカには焦点を当てるべき他の国かあるからといって、アメリカとロシア間のライバル関係を克服するには余りにも深いことを示している。日曜日、サミットの2日後、バイデンの国家安全保障補佐官ジェイク・サリバンはCNNインタビューで、ロシアがナワリヌイを手荒く扱っているかどで、アメリカは既に新たな制裁の波をロシアに課す準備をしており、ワシントンは「90日ごとに、ノルドストリーム2建設に関係しているロシア企業に対する制裁を適用し続ける」と述べた。ワシントンが素早く、良く知られた制裁戦略に戻ったのは、ジョー・バイデン一味が、本質的に、対中国集団に、ウラジーミル・プーチンを引き込み損ねたことを示している。多少の「基本的な」中国-ロシア間緊張を激化させて、中国からロシアを引き離せるという彼らの希望は、そもそも、何よりも、一極支配を確立しようというアメリカの野心に対して存在しているロシア-中国の結びつきの強さに対する、またしても、非現実的な評価であることが分かった。

 駐アメリカ・ロシア大使アナトリー・アントーノフが、サミットから数日後に予想されるものではない制裁に敏速に対処したが、中国、ロシア両国に対し、欧米同盟を再構成するワシントンの取り組みが既に十分進行しているのは依然変わらない。

 バイデンのヨーロッパ歴訪に続いて、アントニー・ブリンケン国務長官も、あるアメリカ外交官が、世界の「独裁主義を制御する」立場につく試みと呼んだものを実現しようと、ヨーロッパ歴訪を開始した。今ワシントンDC界隈で「独裁主義」と呼ばれているのは、一般に、アメリカの最も強力な競争相手、中国とロシア、米国の一極世界覇権を壊し、ヨーロッパを含め、全ての国にとって、公平な、一層バランスがとれた多極体制をもたらすことを目指している二国を意味するのは周知の事実だ。

 ブリンケンが構築しようとしているのは「ロシアの脅威」に対し、よみがえったNATOの決意だ。最近のブリュッセルでのNATOとバイデン会談後、連合は、これまでで初めて中国に対抗すると誓ったのみならず、ヨーロッパを酷く「傷つけた」いわゆる「ニセ情報キャンペーン」でロシアを標的に定めた。「我々は状況認識を強化し、反情報キャンペーンを含めて、包括的予防や反撃の選択肢を開発することで、ハイブリッドの脅威に対処するため我々が自由に使える手段を拡張している」とNATO-バイデン・サミットの最終のコミュニケは語っている。

 バイデン政権が、中国やロシアに対する戦争を、経済ベンチャーも含む「東方独裁主義」に対する「欧米民主主義」体制の優位のための広範な「戦い」として描いているのは明白だ。

 例えば、アメリカがノルドストリーム2プロジェクトに関係するロシア企業に制裁を適用し続けている事実は、バイデン政権は、ロシアに対するヨーロッパの依存を増大し、西欧民主主義諸国にとって悪影響をもたらしかねない、ヨーロッパのエネルギー安全保障を傷つけると見なすプロジェクトに対し、措置をとり続けることを意味する。アメリカが、ヨーロッパに対して、実に頻繁に、ヨーロッパに対する障害を作り出し、直接主権を傷つけている事実は、アメリカ・メディアを含め、ワシントンDC界隈における誰も悩ませるように思われないが、ロシアや中国やヨーロッパに対するアメリカの行動の大部分が、少なくとも西欧中で、ワシントンの覇権者の地位を維持することに目標を定められたままなのは変わらない。

 一連のアメリカ政権が、ロシアと中国を「カラー革命」で打倒する必要がある「権威主義」政権として表現し続けているのは、アメリカの指揮下で、欧米をまとめるのが狙いだ。このため、バイデン政権のナワリヌイへの固執は、アメリカが狙いを定めた国の全くの内政問題を、国内の政治的大変動による「政権転覆」のための必要条件を作り出すことを狙っていることを示している。バイデンがサミットのと後に述べたように、私は[刑務所でナワリヌイが死んだ場合]の影響は、ロシアにとって破壊的であることを彼[プーチン]にはっきり言った」。

 この全て、ロシア(同じく中国)に対して、統一欧米戦線を作るというバイデンの手法は、彼が2021年2月に行った最初の国務省演説で早々表明した考えだ。シンクタンクEuropean Council on Foreign Relationsのジェレミー・シャピロ所長によれば、バイデンの政策は「中国とひとくくりにしてロシアに対する信じられないほどタカ派の手法で、独裁主義に対する世界新冷戦を定義する」21世紀のアメリカ自身の生き残りにとって極めて重要な政策だ。

 この文脈で、バイデン政権が、西欧とロシア(と中国)間では、ビジネスができない、二つの、相互に対立し、相互に排他的な体制として、不和を引き起こす取り組みを、どのように再開したかを見れば、ロシアとアメリカの関係の基本的「リセット」を巡る陶酔感は終わったことが明白だ。今後数年で、ロシアとアメリカ(そして中国とアメリカ)間の競争が進展するにつれ、ライバルに対するアメリカ言説は一層対決主義的、介入主義的になるだろう。同時に、アメリカはNATO同盟内外で、ヨーロッパの戦略的自立を最小限にするため「中国脅威論」と「ロシア脅迫論」念仏をヨーロッパに売り込み続けるだろう。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/07/16/biden-s-new-russia-sanctions-reverse-the-geneva-spirit-2/

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 トヨタ、五輪CMを流さず、社長も開会式に参加しないという。パナソニック社長も。「桜を見る会」の記念写真に写っている連中の顔を見るとテレビを消したくなるのと同じ影響が、日本だけでなく、世界中でおきるのを避けるためだろう。狂気の「死の行進」五輪終に参加する社長の顔が世界中に流れれば、その会社の製品イメージは劇的に悪化し、世界中でボイコットされかねない。不参加は一流企業として当然の危機管理だろう。経済3団体トップ不参加というのは、与党スポンサー連中も首相を見限ったということだろうか?異神や連合会長は参加するのだろうか。政府や組織委員会は、メーカーと違って製品を売っているわけではないから、いくらでたらめをしても倒産しない。組織委員会は五輪が終われば解散で逃げられる。だが与党・ゆ党は議席消滅という報いが待っている。と思いたい。

 日刊ゲンダイDIGITAL

菅首相の「9月退陣&五輪花道論」が再燃! 8月上旬の世論調査がトドメに

 朗報ではない。悲報。彼には、これから出口の見えないトンネルに突っ込み「悪夢と絶望と怒気を与えて」選挙の顔をつとめて欲しい。日本を救うために。自民、公明、異神激減で。

 IWJ

<本日の岩上安身によるインタビュー>本日午後3時より「米中戦争対立激化時代の東アジア安全保障・第2回 『台湾有事』急浮上で各国の軍拡競争激化 日本列島はミサイル要塞化! 新INF条約を樹立することは可能か? 岩上安身による 東アジア共同体研究所 須川清司上級研究員インタビュー 後編」をツイキャス【IWJ_Ch5】で生配信します!

【IWJ・Ch5】15:00~「岩上安身による東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員インタビュー」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 岩上安身による東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた須川清司氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%a0%88%e5%b7%9d%e6%b8%85%e5%8f%b8

2021年2月26日 (金)

アラブの春-個人的な話

Finian Cunningham
2021年2月21日
Strategic Culture Foundation

 ウソをつく、悪才にたけた欧米政府と彼らの従僕メディアにもかかわらず、バーレーン人の戦いは続くとFinian Cunninghamは書いている。

 今週は、アラブの春蜂起の10周年だ。今週、二本の記事で、それら重大な出来事の地政学を扱った。今回の第三部は、彼自身が思いがけなく混乱に巻き込まれているのに気がついた著者による個人的省察だ。それは人生を変えるものだった。

 アラブの春の騒々しい出来事が、その年早々勃発する前の二年間、私はバーレーンに住んでいた。混乱が火がつく前、私は中東湾岸地域と、石油に富んだアラブ君主国家をカバーする高級ビジネス誌編集者として働いていた。だが様々な意味で、私はサウジアラビアや、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦やオマーンなどの他の大きな湾岸の石油・ガス首長国に挟まれた、ごく小さな島国バーレーンの本当の社会と政治性について、全く何も分かっていなかった。

 大企業メディアで働いていた間、私は満ち足りた生活を享受した。非課税の高額給料ときらめくペルシャ湾や、埋め立てた湾岸の土地に生え急成長したような、きらきらした他のビルを見晴らす屋上プールやジャクージやジムのある豪華なアパート。

 たとえ快楽主義的に楽しめなくと、それは全て奇妙に人工的だった。ぜいたくと魅力、豪華さ。他の湾岸諸国と違って、バーレーンは明らかに、より自由主義の社会的風景だった。少なくとも裕福な外国人居住者にとって。世界中の料理を提供する無数のレストランがあった。他の厳密に運営されている湾岸イスラム君主国家では「ハラム 禁止」であるアルコールを自由に売るバーがあった。様々なナイトクラブや、タイやフィリピンからの様々なかわいい売春婦がいた。その全てが、歓楽都市と自由に選べる禁断の木の実の雰囲気だった。

 私は後に、バーレーンは、ビジネス誌や広告がまくしたてるような、「コスモポリタン」ではないことを悟った。それは壮大な人身売買体制の婉曲表現に過ぎなかった。すべてのサービス業は、安価な年季奉公の労働者である、アジアとアフリカからの単純作業の人々で動いていた。普通のバーレーン人はどこにいるのか?彼らは生活のために何をしているのか?繭の中にいるような外国人居住者にとって、普通のバーレーン人は存在しなかった。金持ちの外国人居住者は、非課税の給料、魅惑的なガラス貼りの高層ビル、様々な酒、望めば、様々な安いセックス楽しむために、そこにいたのだ。

 私のいわゆるプロとしての契約が二年後に終わった時に、警鐘が鳴った。2010年6月のことだった。多くの他の外国人居住者同様、私の仕事は、ウォール街が2008年に崩壊した後に起きた世界的な景気の下降のおかげで、こけたのだ。私が雇用された雑誌の広告収入が実現し損ねたのだ。イギリスの出版社所有者が、バーレーンは旧イギリス植民地だが、私に「君、申し訳けないが、我々は君の給料の半分でインド人を二人雇える。」と言った。

 それでおしまいだ。私は失業した。アイルランドに戻るのは現実的選択ではなかった。そこでも経済はボロボロで、就職の見込みは暗かった。それで私は湾岸に留まり、地域の仕事に応募すると決めた。私は、より慎ましいアパートにダウンサイズし、多少の貯金に頼って暮らした。職探しは、いつも疲れ、自己卑下されられるつらい仕事だ。「ドバイで御社の高名な石油・ガス業界誌で編集者として働くこと以上に私の望みはありません。」無数の電子メールで送る求職応募に必要なだけコピー・ペーストした。

 そこにアラブの春が来た。2010年の末、北アフリカと中東の地域全体で、最初は、チュニジアで、それから新年に、エジプトや他の地域に溢れ出た。TVニュースを見るのは、サイクロンが国々を荒らし回っている人工衛星地図を見るようだった。それは阻止できない全てを押し流す圧倒的な力だった。サウジアラビア、イエメン、オマーン、首長国連邦に抗議が広がり、まもなくバーレーンに到着した。大衆集会の要求は、自由な、公正な選挙、経済的公平、より民主的な国家統治だった。

 以前の魅了された外国使居住者生活では、ほとんど何も知らなかったが、バーレーンは特に爆発的な危険な状況だった。だが、私は突然自分が嵐の真ん中にいるのに気がついた失業ジャーナリストだった。私が本当にバーレーンが一体どうなっているのか理解し始めたのは、それからだった。私はこの「王国」の醜悪な獣のような性質を言っているのだ。

 正直に言って、私はフリーランス記者の仕事を探していなかった。私はアイルランドでの生活で経験していた。私はまだジャーナリストだったが、政治ニュースを報じるのは、もはや魅力的ではなかった。

 ドバイでの無駄な職探し期間中、私はギターとマイクを持って、バーレーンでバーを巡って、時間を潰し、いささか特別収入を得ようとしていた。私はアイルランドでの暮らしで、多少それをしていたが、大成功したとは言えない。だが私はバーレーンで、試しにやってみようと思ったのだ。2011年2月14日、私は首都マナーマ、アドリヤ地区のマンソウリ・マンション・ホテルで演奏会をしていた。バレンタインの夜だった。そこで私はエルビスの「好きにならずにいられない」という安っぽいラブソングを歌い、ほとんど客はいなかった。その場所は人けがなかった。

 そこで、こう言われたのだ。「我々は早仕舞いする。通りで問題が起きている。」都市中が気味悪く静かだった。バーレーン蜂起は、首都ではなく、辺ぴな町村で始まっていた。2月14日、若いバーレーン人男性アリ・ムシャイマが、抗議行動の際に国家治安部隊に撃ち殺された。私は起きていることの規模に、まだ気が付いていなかった。

 一夜にして、バーレーンの雰囲気はずっと、不穏な、激しく噴出するものに変わっていた。若者殺害に対する、人々の巨大な怒りがあった。

 私は、別のバーでの演奏会について尋ねるために、マナーマのジャファリ地区のタクシーに乗っていた。私のさ細な関心事は、前夜の抗議行動とアリ・ムシャイマの死について活発に話す若いタクシー運転手に寸断された。タクシー運転者、ユセフだと知るようになったが、バーレーン歴史を私に説明した。大多数の人々が、専制スンニ派君主国家で何世紀間も生きてきたシーア派イスラム教徒なのだ。ハリーファ王家は、元来アラビア半島の侵略者、山賊一族出身だ。彼らは18世紀に海賊としてバーレーンを侵略し、彼らの植民地所有と、大英帝国の、いわゆる一番大切なもの、インドへの海路の世話をする高圧的な政権を望んだイギリスによって、島の支配者にされたのだ。1930年代、サウジアラビアに先行して、石油が、湾岸石油の最初の発見として、バーレーンで発見された後、ハリーファ一族は後に鼻持ちならないほど豊かになる。数十年にわたり、バーレーン人の大多数は、それらイギリスに支援される支配者に軽蔑され、貧しくされた。

 私は若いタクシー運転手ユセフに「すると君はこれら全ての豊かな高層ビルとバーレーンの魅力についてどう考える?」と尋ねた。彼が答えた「それは、我々、バーレーンのシーア派の人々には何の意味もない。我々は自身の土地でよそ者だ。」

 ユセフは、その夜私に抗議行動に参加するよう嘆願した。場所は、マナーマの真珠広場、主要交差点、歴史的建造物だった。抗議行動参加者は、その不満を、シーア派大多数がハリーファ政権に、ゲットーに住むよう強いられた辺ぴなむさくるしい町村に限定せず、まさに首都で展開したのだ。

 私が遭遇したのは貴重な体験だった。突然私は、とうとうバーレーンの人々に会っていると感じたのだ。何万人もの人々が体制打倒のスローガンを唱えていた。雰囲気は私にとって電撃的だったが、少しも恐ろしくなかった。人々は、ビジネス誌や金持ち投資家のために、欧米メディア広告を一面に覆う人工的イメージと対照的に、バーレーンでの生活が本当に一体どういうものか、この外国人に説明しようと熱心に望んでいた。

 そこで私は、まさに語られるべき物語があると分かった。私はそれを話す用意があり、進んで語ったのだ。

 抗議は、即座に、バーレーンのいわゆる国防軍による多くの暴力に出くわした。すなわち王室と彼らの専制取りまき連のための「国防軍」だ。抗議行動参加者は、民主主義に対する要求には情熱的だが、武装しておらず、非暴力だった。

 真珠広場は、抗議行動参加者にとっての恒久野営地になった。家族のため中で休むようテントが準備された。食べ物屋台は満ちあふれていた。メディア・センターは、若いバーレーン人男女に運営されていた。自由と、彼らの歴史的権利を守るために立ち上がった人々の気分を浮き立たせる雰囲気があった。

 それから三週間、ハリーファ政権は絶体絶命状態だった。警察と軍は、抗議行動参加者の純然たる数に圧倒された。集会には、軽く200,000-300,000の人々がいた。人口たった百万の島で、詐称者ハリーファ政権に対する彼らの歴史的権利を要求する長く虐げられた大多数が目覚めた明白な感覚があった。人々は公然と「バーレーン共和国」と宣言していた。これは革命だった。

 幸運に恵まれ、私は「アイリッシュ・タイムズ」や他の欧米メディアに報告を送っていた。金は大変有り難かったが、より重要なのは、語られるべき啓発的な、人を鼓舞する物語があったことだ。専制と不正を克服しようとする人々の物語だ。

 その全てが、3月14日、サウジアラビアと首長国の軍隊がバーレーンを侵略して、ひどく変化することになる。侵略はアメリカとイギリスの支援を受けていた。次の数日に起きたのは、穏やかな抗議行動参加者の残忍な制圧と殺害だった。真珠広場は無差別の公式暴力によって一掃された。その記念碑は蜂起の「下劣な」記憶を消すため破壊された。男性、女性、医療補助員、反政府派思索家や聖職者が大量拘置所に駆り集められた。人々は拷問にかけられ、王室裁判でぬれぎぬを着せられて、過酷な懲役刑を宣告された。10年後の今日に至るまで(多くが私がインタビューしたハッサン・ムシャイミやアブドゥルジャリル・アル・シンガスなどの)バーレーン人抗議指導者は拘置所で惨めに暮らすままだ。

 だが、奇妙なことが起きた。物語が更に、悪質ではないにせよ、一層興味深くなっていたちょうどその時に、私は欧米放送局が、もはやこの報道の場ではなくなったことに気が付いた。「アイリッシュ・タイムズ」への制圧に関する私の報告の一部がひどく検閲されたり、没にさえされたりした。ダブリンに戻ると、編集者は私にニュースの話題が、リビアやシリアの「より大きな出来事」に移ったと言った。

 商業ニュース・メディアは、欧米政府が地政学的な狙いを持っている場所に焦点を移していた。本当のジャーナリズムの原則や公共利益は重要ではなかった。重要なのは政府の狙いだった。アイリッシュ・タイムズや無数の他のメディアは、ニューヨーク・タイムズや、CNNや、ガーディアンやBBCなどの「主流メディア」が、何をニュースに取り上げるかを設定したのに習って、政府が設定する狙いに従った。

 ワシントンやロンドンや他の欧米政府にとって、「アラブの春」は、リビアとシリアでの政権交代を煽動する好機になった。それらの国々での抗議は、欧米帝国主義諸国が、排除したい指導者を追い出すために画策され道具だった。リビアのムアマル・カダフィはNATOに支援されるジハード戦士に2011年10月に殺害された。シリアのバッシャール・アル・アサド大統領は、すんでのところで死ぬところだったが、結局、ロシアとイラン連合軍の介入のおかげで彼の国での欧米による秘密戦争を打ち破ることに成功した。

 その間終始、欧米メディアは、読者・視聴者に、リビアとシリアでは、NATOが資金援助する政権転覆のための秘密侵略の現実ではなく、民主化運動を見ていると語っていた。

 欧米メディアがそれほど言いなりで、プロパガンダだという主張に、人々は懐疑的かもしれない。私が(本当に勇敢に、平和に民主主義のために戦っている人々について)バーレーンでの途方もない出来事について報じていた時に、欧米メディアがドアを閉めたので、私は事実としてそれを知っている。「他の場所により大きな出来事」があったから、彼らは興味を持っていなかった。バーレーンはイエメン同様、欧米の地政学的狙いに貢献しないので、欧米メディアに無視される。リビアやシリアは、欧米帝国のプロパガンダで飽和し、大々的に報道される。

 石油から不当利益を得て、オイルダラーを支え、大規模な武器販売を維持するワシントンやロンドンの帝国の狙いに役立つ、サウジアラビアが率いる湾岸君主体制の不可欠な一部なので、バーレーンは欧米メディアに無視されたし、され続けている。バーレーンや他のどの湾岸政権でも、民主主義は、その中の専制支配者によるだけでなく、彼らの究極の後援者ワシントンとロンドンにも許されないのだ。

 私はバーレーンでの政権の残虐行為を報道し続けた。私の記事は、アメリカやカナダのインディーズ・ラジオトーク番組やGlobalResearchのような代替メディアのサイトに採用されていた。収入は大きくはなかったが、少なくとも私は記事を提供できていた。2011年6月、アラブの春がバーレーンで始まって四カ月後、政権は私の批判的な報道をつかまえた。私は「入国許可違反」のかどで、出入国管理部門に呼び出されたが、「もはやバーレーン王国では歓迎されない」と言った不機嫌な憲兵に出迎えられた。私は「私自身の安全のため」24時間猶予を与えられた。

 2011年9月、私は、当初GlobalResearchのフリー・ジャーナリストとして働くため、数カ月後にエチオピアに転居するべく、アイルランドに戻った。後に私はイランのPressTVとロシアのメディアで働き始めた。2012年遅く、私は最初、このオンライン・ジャーナル、Strategic Culture Foundationで働き始めた。そして私の最良の動きとして、アラブの春の際、バーレーンで出会ったエチオピア人女性と結婚した。

 バーレーンで民主主義と公正のための努力を目撃するのは、私が当初ほとんど期待した、欲したりしなかった栄誉だった。だが、それは私の任務になった。私は彼らを巡る恐怖や圧迫にもかかわらず、寛容と寛大さと不満を共有する辛抱強いバーレーン人の中で、このような勇敢さと親切さを目撃した。ウソをつく、悪才にたけた欧米政府と彼らの従僕メディアにもかかわらず、バーレーン人の戦いは続く。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategicCultureFoundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/02/21/arab-spring-personal-story/

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2021年2月21日 (日)

イギリスとアメリカは、いかにしてバーレーン革命を潰したか

Finian Cunningham
2021年2月17日
Strategic Culture Foundation

 2011年のバーレーン革命と、国民が長年民主的統治に対して抱き続けた願望を粉砕するため、イギリスとアメリカが協力した。

 10年前の今週、バーレーン国民は、嫌われている専制君主政権に対して、大胆で穏やかな反乱を開始した。それから四週間、何十万人ものバーレーン人がペルシャ湾の島国の街頭に出て、ハリーファ王家の脆弱な政権は根底から揺すられた。

 だが、続いて起きたのは、残忍な制圧、今日に至るまで続く制圧の波をはなったイギリスとアメリカによる決定的な、卑劣ともいうべき介入だった。このイギリスとアメリカの作戦がなければ、バーレーン政権は大衆暴動で打倒されていたはずなのだ。

 ロンドンとワシントンにとって、危機に瀕していたのは、バーレーンごく小さい島だけではなく、一連のペルシャ湾岸君主諸国全て、特にサウジアラビアの安定性だった。アメリカ経済の生命維持に最重要なオイルダラー・システムを支え、イギリスとアメリカの武器製造業者にとって儲かる貿易を拡張する上で、湾岸首長国諸国は、中東における欧米列強の地政学的権益を維持するために不可欠なのだ。

 自由で公正な選挙、法による支配、より平等な経済的統治などを要求する国民の民主的蜂起で、もしバーレーンが倒れれば、湾岸君主諸国は、この見本に「脅かされる」ことになるのだ。サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦、カタールとオマーンが君主支配の他の湾岸諸国だ。例えば、戦争を遂行したり、イランのような敵とされる国と対決したりするのを容易にする、戦力投影のために肝要な、アメリカとイギリスの軍事基地を地域全体に擁し、彼らは全て欧米列強の属国だ。バーレーンは、2016年に開設されたイギリスの新海軍基地と、アメリカ海軍第五艦隊基地を擁している。要するに、バーレーンは、ドミノ効果で、地域全体にわたり、アメリカとイギリスの権益を危険にさらすので、民主主義の実現を許されなかったのだ。

 バーレーン国民の民主主義への願望は痛切なほど適切だ。大多数の先住民は、狭い湾の対岸、北にある古代イランと多くの文化的つながりを持ったシーア派イスラム教信者だ。バーレーン支配者は、18世紀にこの島を侵略した植民地開拓者部族の末裔だ。ハリーファ王家は元来アラビア半島出身だ。彼らによるバーレーン占領は征服と略奪だった。強奪者連中は、大半のバーレーン人と異なり、スンニ派イスラム信者で、先住民を軽蔑し、彼らを支配し、違反すると死刑に処する条件で、恣意的に法外な税を課した。だが1820年に、大英帝国は、大英帝国のドル箱、インドに至る重要な水路の島で監視業務を行うため、支配者を、新たな君主国家にした。大英帝国はすべての他の湾岸アラブ領に対し、同様な保護領協定を結んでいた。

 何世紀にもわたり、バーレーンでハリーファ王家体制を維持する上で、イギリス植民官僚と兵士が頼りだった。周期的に、民衆蜂起が再発し、イギリス保安部隊に暴力的に鎮圧されていた。

 2011年、北アフリカと中東で激しく吹き荒れたアラブの春反乱の際も、このパターンは繰り返された。これら反乱の一部は、シリアやリビアでのように、政権転覆のために欧米列強に操られたり、煽動されたりしていた。だがバーレーンでは、詐称者、専制政権と見なされている連中に対して、自らの歴史的権利の再要求は、シーア派の大多数を奮い立たせた本当に民主的な衝動だった。

 政権の権力支配は、極めて脆弱だったので、2011年2月14日、バーレーン蜂起の始まり後の四週間、大衆暴動の潮はもう少しで政権を押し流すところだった。筆者は激動の時期に、最高500,000人、人口の半分近くが街頭に出ているのを目撃している。平和な野営地と、毎日群集が、ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ国王に、縁故政権は「おしまい」と反抗的に言う状態で、首都マナーマの真珠広場は事実上「バーレーン共和国」だった。それは陶酔するような時期で、政権の差し迫る危険な運命は明白だった。人々を大量虐殺することが、支配者と彼らの欧米スポンサーにとっての避難経路だったはずだろう。

 2011年3月14日、サウジアラビアとアラブ首長国連邦からの何千人もの兵士がバーレーンを侵略し、非武装抗議者に対し血まみれの抑制を始めた。人々は大量拘留と拷問のために駆り集められた。若者たちが至近距離で射殺された。欧米ニュース・メディアは無視しているが、10年前に始まった邪悪な制圧は、今日に至るまで続いている。バーレーン民主化運動指導者全員適法手続きなしに刑務所で苦しい生活を送っている。拷問で彼らから「自白」を引き出した後、数人の囚人がテロ犯罪のかどで処刑された。

 サウジアラビアとアラブ首長国連邦によるバーレーン侵略のわずか数日前の2011年3月9日、イギリスとアメリカの安全保障当局幹部が政権を訪れた。イギリス側は、イギリス軍参謀長デイビッド・リチャーズ卿と、当時の首相デイビッド・キャメロンの国家安全保障顧問ピーター・リケッツ卿がいた。猛攻撃の三日前、3月11日の二度目の別会談で、当時のアメリカ国防長官ロバート・ゲイツがハリーファ政権を訪問した。我々はそれら議論の詳細は知らないが、当時メディア報道は、イギリスとアメリカが「王室に支援を申し出た」と述べていた。

 2011年のバーレーン革命と、国民が長い間、民主的国家統治に抱き続けた念願を潰すため、イギリスとアメリカは協力した。ハリーファ政権に対する支持を表明するため、イギリスとアメリカ当局者がしばしばバーレーンを訪問して、制圧は続いている。マイク・ポンペオ前国務長官は、2020年8月に、この島を訪問し、イスラエルとの関係を正常化するワシントン政策への支持を得るため、この政権のご機嫌を取った。バイデン新政権には、バーレーンに対し、より批判的な立場をとる兆しがない。実際、2011年、バーレーン革命での大虐殺で、イギリスと共謀したオバマ政権で、バイデンは副大統領だったのだ。

 だから、香港、ベネズエラ、ロシア、あるいは他のどこであれ、イギリスとアメリカが民主主義と人権の推進を語る時には、バーレーンで証明された、彼らの破綻した信頼性を想起願いたい。自由と独立という彼らの主張にもかかわらず、欧米ニュース・メディアも同様に非難に値する。これらメディアは、彼らの政府の地政学的権益を尊重して、バーレーン人の苦境を断固無視したのだ。

 10年前のアラブの春事件に関する補足論評で、これらの政権がバーレーンで合法的な民主化運動を鎮圧していたまさに同じ時に、アメリカとイギリスが、いかに偽善的に、不誠実に、リビアとシリアで介入していたかを検討する予定だ。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/02/17/how-britain-and-us-killed-bahrain-revolution/

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 サウジアラビアと橋でつながっているので、彼らにとっては酒が飲めるリゾート。

 東京新聞

原子炉格納容器の水位30センチ以上低下 福島第一原発1、3号機で 震度6弱の地震の影響か

 聖火出発準備ではなく、水位対策こそ優先事項。アンダーコントロールなどという真っ赤なウソの因果応報。

 デモクラシータイムス

政権痛撃!首相長男ズブズブ接待 森の傀儡、橋本聖子もヒソヒソ決定 WeN20210219

 New Eastern Outlookにも『女性はしゃべりすぎるのか?日本オリンピック委員会スキャンダル』という記事が2月20日に掲載されている。誰でも知っている内容なので、英語の勉強になるかも?

“Do Women Talk Too Much?” or a Scandal at the Japanese Olympic Committee

 日刊IWJガイド デモ、メディアにおける女性差別問題の再配信。

<本日のタイムリー再配信>東京新聞記者・望月衣塑子氏らが大活躍する一方で、メディアにおける女性差別体質の改善はまだまだ途上! 本日午後8時より「メディア業界団体および加盟社への女性登用要請に関する記者会見 ―出席:岸田花子氏(日本民間放送労働組合連合会女性協議会副議長)ほか」を再配信します!

【タイムリー再配信 870・IWJ_YouTube Live】20:00~「民放労連女性協議会副議長・岸田花子氏『意思決定者層に女性が少ない。多様性なき組織ではイノベーションが起こらず、不祥事抑制のモラルが低下する!』~2.9メディア業界団体および加盟社への女性登用要請に関する記者会見」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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