ベラルーシ

2023年5月28日 (日)

政権転覆活動家ラマン・プロタセヴィッチと彼のライアンエアー・ミンスク飛行事件落着

Moon of Alabama
2023年5月26日

 二年前、アテネからリトアニア行きライアンエアー便は、ベラルーシの飛行管制がパイロットに、飛行機が爆弾を搭載し、リトアニアへの着陸中に爆発するという電子メールを受け取ったと通知した後、迂回させられた。

 飛行機はミンスクに迂回した。全ての乗客は飛行機を降りてターミナルにバスで行った。彼らがパスポートコントロールを通過した際、入国管理官は乗客2人に未解決の逮捕状が出ているのを発見した。それはラマン・プロタセヴィッチと彼のロシア人ガールフレンドで同僚のソフィア・サペガだった。

 「欧米」マスコミや政治家は「前例のない」事件だといきり立った。しかし、この事件は前例のないものからほど遠い

 ラマン・プロタセヴィッチがポーランドでアメリカが支援する政権転覆メディアで働く前、ファシストのウクライナ・アゾフ大隊と共に戦った欧米政府が資金提供するネオナチだったことを欧米マスコミは報じなかった。彼はベラルーシで失敗した2020年のカラー革命を指揮した人の一人だった。

 ベラルーシは飛行機事件を規則どおりに処理した。その後、飛行機が通知を受けた後に、ベラルーシがテロの脅迫電子メールを受け取ったと主張された。つまり全てがでっち上げだったと。だがパイロットに通知する前と、その後と、2回脅迫電子メールを受け取ったとベラルーシは主張している。

 Moon of Alabamaはこの事件をずっと追ってきた。元の事件の詳細に興味がある方は2021年6月2日記事で読める。東欧における「カラー革命」商売のより広い政治的見解は、キット・クラレンバーグによるこの記事を参照願いたい。この件に関する全てのMoA記事へのリンクは、この記事の最後に列記してある。

 事件の1週間後、長いテレビインタビューの中で、プロタセヴィッチは政権転覆作戦について秘密を漏らした。彼は政権転覆屋の同僚の一人が、彼を逮捕させるため爆弾脅迫電子メールを送ったと信じるようになったと言っている。

 数週間後、ラマン・プロタセヴィッチとソフィア・サペガは釈放され自宅軟禁された。裁判が続き、今年5月初旬、彼は懲役8年の刑を宣告された。

 彼の公式転向に照らせば判決は非常に厳しかったと思うが、ベラルーシに対する同じ政権転覆作戦で告発された他の人々は最大20年の懲役刑を受けていた。それでも明らかに考えを変えた若者にとって、6年は長い時間だ。ロシア国民であるソフィア・サペガは、以前に6年の刑を言い渡されていた

 5月22日、プロタセヴィッチは思いがけなく赦免された

 「赦免書類に署名したばかりだ。これは確かに素晴らしいニュースだ。」とラマン・プロタセヴィッチは述べた。

 BelTAは5月3日にミンスク州裁判所がラマン・プロタセヴィッチに流刑地で8年の刑を宣告したと報じていた。彼は権力を掌握すると公式に呼びかけたことやテロ行為、大統領への侮辱、ベラルーシに関する不正な情報の故意な拡散および他の犯罪で有罪となった。

 プロタセヴィッチは非常に驚いた

 「このニュースは全く予想外だ。一ヶ月前そんなことが起こるのが可能だとは考えられなかった。私は全く圧倒されている。これは彼の決断だから、アレクサンドル・グリゴリエヴィッチ大統領に個人的に感謝したい。これは大胆な動きで、強い意志の人の決断だ。私を、私の誠実さを信じてくれた国や人々、人は間違いを認め、やり方を改められると考える人々に感謝したい。」

 彼によると彼は前向きな話題に焦点を当てている。「私は彼らが私について書いたものを読んでいない。私はずっと前に全ての可能な情報を読むのをやめた。親欧米の反政府派のことです。彼らは私に関する記事を使い回しするから。私はそこで何が起きているか彼らが何を言うか興味がない。私は前向きな話題に焦点を当てている。私は家族に最大限の時間を捧げたい」とラマン・プロタセヴィッチは強調した。

 プロタセヴィッチ恩赦について報じてワシントンポストは次のように述べている

 ロシア国籍のサペガはベラルーシの治安部隊に関する個人情報を公開する「ベラルーシのブラックブック」と呼ばれる別のテレグラム・チャンネルを運営したかどで告発された。彼女は2022年に懲役6年の刑を宣告された。先月家族の嘆願を受けて、ベラルーシ検察庁はロシア検察庁によるサペガのロシア移送要求を認めた。

 サペガに関する他の新情報は見つからなかったが、彼女がまだプロタセヴィッチと一緒にいる場合、彼女は同様の寛大な措置を受け取る可能性がある。

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Moon of Alabamaに掲載された以前の事件報道:

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/05/closing-the-case-of-regime-changer-roman-protasevich-and-his-ryanair-flight-to-minsk.html

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 2021年5月26日付けのMoon of Alabama記事を2021年5月28日に翻訳掲載していた。

ベラルーシで逮捕されたロマン・プロタセヴィッチは欧米政府に資金供給されたネオ・ナチ

 スコット・リッター氏の著書ロシア語版刊行記念講演最新版はクリミアのセバストポリ、コムソモリスカヤ・プラウダ主催? 英語もロシア語も字幕無し。

ПРЯМАЯ ТРАНСЛЯЦИЯ: Военный эксперт США Скотт Риттер в Севастополе, Крым (полная запись лекции) 1:40:03

 Alex Christoforou ザルジニー再登場。冒頭は、ヌーランドによる反攻宣言。

Zaluzhny returns. NATO Ukraine West Germany plan. Hungary EU Presidency panic. Vampire Baerbock. 28:16

 デモクラシータイムス

広島サミットと岸田政権のゆくえ WeN20230527 1:55:05

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

青灯社・原稿・与謝野晶子とジョン・レノン「イマジン」の視点「君死にたまふことなかれ、旅順の城はほろぶとも、ほろびずとても、何事ぞ、」と「Imagine there's no countries国がないことを考えてごらん。殺したり、死んだりする理由なんてないのさ」

 日刊IWJガイド

「バフムートは『スターリングラードの戦い』となるのか? ウクライナ紛争は米国によって管理された『代理戦争』から『テロとの戦い』へ?」

 

2023年2月24日 (金)

NATO分裂を予兆するアメリカ主導「有志連合」

マイク・ホイットニー
2023年2月15日
Unz Review

 ノルドストリーム・パイプライン破壊は「ルールに基づく秩序」の中核にある癌を明らかにするギャング行為だった。世界最強の国が熟考や司法手続きなしで他国の重要インフラを破壊するのが可能な時に、どうして平和や安全があり得るだろう? ハーシュ報告が信頼できる場合、私は信頼できると思うが、バイデン政権の上級顧問と大統領自身が長年の友人で同盟国ドイツに対し意図的に産業テロ行為をしたと考える必要があるのだ。この行為へのバイデン関与が意味するのはアメリカは現在どの国がどの国と商取引できるか恣意的に決定する権利を主張していることだ。そして何らかの理由でエネルギー供給売買がワシントンの広範な地政学的な狙いと矛盾すれば、アメリカはそのような貿易を可能にするインフラを抹殺する権利があると考えているのだ。これがノルドストリーム爆破を正当化するため使われた理論的根拠ではないだろうか?

 シーモア・ハーシュはノルドストリーム破壊行為の加害者を暴露して世界に貢献した。彼の暴露は当事者を特定するだけでなく、彼らがその行為に対し責任を問われるべきだと考えている。しかし近い将来徹底的調査が行われるとは期待できないが、攻撃の規模は、一極モデルが道徳的に受け入れられる結果を生み出せるという信念に固執する人々にとって「目覚め」の呼びかけだったと考えている。事件が示しているのは一方的行動は必然的に弱者や無防備な人々に対する犯罪的暴力につながるということだ。バイデンの秘密作戦はヨーロッパの全ての男性、女性、子供を傷つけた。それは本当の悲劇だ。ハーシュの最近インタビューの引用は次のとおりだ。

 「この物語は、アメリカ人を戦争支持に結集する大統領の能力を破壊する可能性があると思う。なぜならそれは実に暗く非アメリカ的なものだから。これは我々ではない。我々は我々のことを話しているのではない。諜報機関員とCIA連中の集団だ」 シーモア・ハーシュ 2:29分

 彼は正しい、そうだろう? バイデン政権は、これら暴露が国民に与える影響を大幅に誤算している。評判への打撃だけでも甚大だろうが、多くの批判者が戦争を見るプリズムとしても利用される。実際それが既に起きているかもしれない兆候がある。日曜ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ワシントンの戦争の本当の狙いは単にロシアを"弱体化"させ最終的にロシアを細かく分裂させることではなく、ドイツとロシア間の分裂を強制することだと確認した。彼が土曜日に言ったことは下記のとおりだ。

 ラブロフによれば、ロシアとドイツが過去20-30年間「あまりに良く」協力し、ロシアの資源とドイツの技術に基づいて強力な同盟を確立したとアメリカは判断したのだ。

 「それは多くのアメリカ企業の独占的地位を脅かし始めた。したがって、なんとかそれを台無しにする必要があったのだ。文字通り」と外務大臣は述べた。

 「ここにはロシアとドイツ間で起きたような国家間の友情や国家間の和解や、世界のどこであれ自ら宣言した主要覇権国アメリカと競争する国が決してあってほしくない人々にとって目障りだという事実と関連する側面がある。」とラブロフは付け加えた。 (「ラブロフは、アメリカ当局は本質的にノルドストリーム爆破がアメリカの仕業だったと認めていると言っている」タス)

 この紛争はドイツとロシアの経済統合が世界秩序におけるアメリカの支配的役割に深刻な脅威をもたらすことに気づいたワシントンの外交政策専門家によってでっち上げられたという我々の見解をラブロフ発言は補強する。パイプラインは二つの大陸を結びつけ、最終的に世界最大の自由貿易地域になる経済コモンズをもたらす重要な動脈だったのでノルドストリームがアメリカによる攻撃の主要標的になったのはそのためだ。これがワシントンが最も恐れていたことで、それがバイデンと仲間がドイツとロシア間の経済関係強化を防ぐためにそうした必死の措置を講じた理由だ。要するにノルドストリームは一極世界秩序の終わりを意味したのでノルドストリームは破壊されなければならなかったのだ。


 この精巧な理論を拡張する代わりに、少々時間を取って、ハーシュの影の「情報源」について何か理解できるかどうか見てみよう。質問形式でさせて頂きたい。

 なぜシーモア・ハーシュの情報源はバイデン政権によるノルドストリーム・パイプライン破壊行為について詳細で極秘な情報を彼に提供したのだろう?

  • a. 情報源は戦争努力を覆しアメリカに深刻な損害を与えたかったクレムリンの手先だ。
  • b. 情報源は民主主義と自由を嫌うアメリカ嫌いの「共産主義者」だ
  • c. 情報源は自分自身、家族、彼のキャリア、彼の自由を危険にさらすのを楽しんでいるアドレナリン中毒者だ。
  • d. 情報源はノルドストリーム破壊に関する情報を明らかにすることでネオコンがアメリカをロシアとの壊滅的戦争に導くのを防げると考えた憂慮するアメリカ人だ。

 「d」を選択された場合は、正しい解答なのでご自分を褒めて頂きたい。正しい心を持つ人の誰であれ国が重大な危険にさらされていると思わない限り、ハーシュの情報源が取ったようなリスクを冒すことはない。そしてネオコンが計画している将来のエスカレーションがわからないので、その危険が何かさえまだわからないことに留意願いたい。たとえばロシア領をより深く攻撃するため使用されるF-16と長距離ミサイルを提供するアメリカ計画が既に進行中の可能性があるネオコンは"偽旗"作戦の一環として、ウクライナで核兵器を爆発させたがっているかもしれない。あるいはバイデンはウクライナ東部の戦闘作戦でアメリカ特殊部隊と一緒に戦う「有志連合」(イギリス、ポーランド、ルーマニア)を組織することを計画している可能性がある。これらの進展はいずれも核武装したロシアとの直接衝突の可能性を高める敵対行為の深刻なエスカレーションだ。ジョー・バイデン自身の言葉を借りれば「それは皆が第三次世界大戦と呼ぶものだ」。

 彼は正しく、それは第三次世界大戦で、それがハーシュの情報源が彼にノルドストリームに関する不都合な情報を提供する勇気を奮い起こした理由を説明するかもしれない。彼は世界が核絶滅への道を進んでいると信じていたのかもしれず、彼は我々のために自分の命を危険にさらしたのだ。「彼ほど偉大な愛はない」。

 そして自分自身を危険にさらしたのは情報源だけではない。ハーシュ自身も起訴されかねないのだ。実際ハーシュが彼ほど広く尊敬されていなかったら彼はおそらく今ジュリアン・アサンジと独房を共有していただろうと私は主張したい。結局アサンジがしたこととハーシュがしたことの違いは一体何だろう?

 ハーシュの輝かしい評判が彼を「手出しできない」人物にしている(と我々は願う)事実以外はさほど多くはない。

 いずれにせよ、記事の背後にある動機が核ハルマゲドンを防ぐことであった場合、我々は彼らの勇気と無私無欲に非常に感謝する。

 それでも記事を推進する我々が検討する価値がある他の動機があったのかもしれない。少々の間ハーシュの情報源が近い将来のネオコン計画に関する情報を持っていると想像してみよう。言い換えれば、ノルドストリーム破壊行為だけがハーシュ報告の主な原動力ではなく、水平線上にある他の不吉な計画、つまり未曾有な深刻さの大惨事を引き起こす可能性がある軍事的エスカレーションであった可能性は十分にある。

 先に述べた通り、そのような計画にはF-16と長距離ミサイル、または核の「偽旗」作戦が含まれる場合もあれば、バイデンがウクライナ東部での戦闘作戦でアメリカ特殊部隊と共に戦う「有志連合」を組織する可能性もある。ウクライナでのアメリカ戦闘部隊はロシアとの直接の衝突を事実上避けられないものにするだろう。それはネオコンが望んでいる次の世界大戦への軌道にアメリカを乗せるだろう。残念ながら、これが最も可能性の高い短期的シナリオだと私は思う。ウクライナでロシアと直接交戦すべく組織されたアメリカが支援する連合の形成だ。バイデン大統領のポーランド訪問に関するカリーヌ・ジャン・ピエール報道官の声明は下記の通りだ。

 2月20日から22日までジョセフR.バイデン Jr.大統領がポーランドを訪問する。彼はポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領と会談し、二国間協力と、ウクライナを支援し、NATOの抑止力を強化するための共同の取り組みについて話し合う。彼はまた我々の東側のNATO同盟国集団であるブカレスト・ナイン(B9)指導者と会い同盟の安全に対するアメリカの揺るぎない支持を再確認する。さらにバイデン大統領はロシアの残忍でいわれのないウクライナ侵攻の一周年に先立ち、ウクライナの人々が自由と民主主義を守るためアメリカが世界をどのように結集させたか、我々がウクライナの人々を支持する方法について話す。(ワシントンDC、ホワイトハウス)

 公式声明で述べている通り、バイデンはポーランド大統領と「ウクライナを支援するための集団的努力」について話すだけでなく、アメリカとポーランドの「二国間協力」についても話し合う予定だ。しかしバイデンはより多くの武器以外に一体どのような二国間協力を望んでいるのだろう? 戦闘部隊? それがバイデンが求めているものだろうか? ウクライナの大きな犠牲者を穴埋めするため連合は現地に兵士を送るのだろうか? ここにNotes From Polandと呼ばれるウェブの記事がある。ポーランドは採用目標の急激な増加を発表した。当然ながら、この記事はポーランドが一年以内に軍隊規模を2倍以上にするつもりの理由を説明していない。

 来年ポーランドでの軍事演習に最大20万人が集められる可能性があり、その中には軍務に申請したことは一度もないが「有用な技術」を持っていると見なされる人もいる。演習は最大90日間続く可能性があり、参加しなかった場合懲役または罰金が科せられる。

 召集される対象の人々は19歳になった全ての男性が義務的に健康状態と兵役の適合性が判断されるいわゆる軍事資格に合格した55歳以下の人々だ。

 ポーランドは来年「貪欲な帝国ロシア」から守るため防衛費をNATO最高レベルのGDPの3%に増やす予定だ。

 新しい国土防衛法は軍隊に服務する兵士の数を二倍以上にする https://t.co/KlEA1cHOo Notes from Poland(@notesfrompoland) 2022年3月19日

 2009年までポーランドは男性に兵役を義務付けていたが完全に専門的な軍隊のため兵役は廃止された。しかし近年ロシアの脅威の高まりにより政府は軍隊規模と強さを増やそうとしている。

 2017年、新しい領土防衛軍が設立された。今年の国土防衛法は現在の143,500人の軍隊から兵士規模が倍増することを見越している」(「来年最大20万人のポーランド人が軍事訓練に召集される」Notes From Poland)

 このポーランド軍の突然の拡大は単なる偶然として見過ごすよう期待されているのだろうか、それともウクライナへの将来の軍隊配備に関し、ワシントンと既に合意がなされている可能性が高いのだろうか?

 ホワイトハウス声明によると、バイデンは冷戦終結後にアメリカ主導軍事同盟の一部となった東ヨーロッパのルーマニア、ポーランド、ハンガリー、ブルガリア、チェコ共和国、スロバキア、およびエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国が含まれる9つのNATO諸国の集団「ブカレスト・ナイン(B9)の指導者とも会う」予定だ。9カ国全てかつて崩壊したソビエト連邦と密接に関係していたが後に民主主義の道を選んだ。ルーマニア、ポーランド、ハンガリー、ブルガリアはソビエト連邦が率い現在は解散しているワルシャワ条約機構の軍事同盟の元加盟国だ。確認願いたい。

 B9の全メンバーはNATOの一部で(全て)2014年以来ウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵略に批判的だった。昨年NATOは新たな戦略概念を採択したが、全ての同盟国がロシア連邦は同盟国の安全とユーロ大西洋地域の平和と安定に対する最も重大な直接的脅威であることに同意した。今ビリニュス・サミットに向かう中、同盟がこの脅威に立ち向かう準備を十分に整えていることを確認する必要がある。」 (「ブカレスト・ナインとは誰か、NATOの東部側面部隊?」インディアン・エクスプレス)

 反ロシア軍。それが彼らが作りたいものだろうか?

 確かにそう見える。

 我々は「モグラ塚の山」を作っているのかも知れない。確かにその可能性がある。だがロシア軍が接触線に沿ってあらゆる前線で前進している今、絶望的なネオコンが何か巨大なことをするに違いないと我々は考えている。実際我々はそう確信している。ラリー・ジョンソンのウェブ「The Son of a New American Revolution」の記事からのクリップを確認願いたい。

 さて悪いニュースだ。バイデン政権とヨーロッパ同盟諸国はウクライナ戦争で大規模軍事行動の準備をしているか、何か悪いことが起きるのを知っているのだ。おそらくベラルーシで。外国人がベラルーシとロシアから素早く立ち去るよう警告が出されたばかりなので。

 フランス外務省は国民にベラルーシから遅滞なく去るよう促した。

 カナダは現地法の国民に恣意的適用のリスクやウクライナでの戦争のためベラルーシを直ちに離れるよう奨励する。カナダ外務省。

 月曜日、特にアメリカ人に対する嫌がらせと不法拘留のリスクを理由に、隣国ウクライナに対するロシアの戦争が続く中、アメリカはアメリカ市民に直ちにロシアを離れ、同国への旅行をやめるよう指示する最高レベルの勧告を出した。

 「ロシア軍によるウクライナへのいわれのない本格的侵略の予測不可能な結果、ロシア政府治安当局による嫌がらせの可能性や拘留のためのアメリカ市民選出や現地法の恣意的執行やロシアに出入りする飛行便制限があり、ロシアのアメリカ市民を支援する大使館の能力が限定されておりテロの可能性のためロシアに旅行せぬように。」と警告にある。

 私は偶然を信じない。これは協調行動でロシアとベラルーシの状況が近い将来危険になることを示している。もしかしたらアメリカがロシアとベラルーシでテロ攻撃を実行するためイスラム過激派を訓練しているのと関係があるかもしれない」(「シーモア・ハーシュが話し、NATOはウクライナ戦争エスカレーションを警告?」Son of a New American Revolution)

 それが実現するかどうかわからないが何かが進行中だ。しかし留意願いたい。公式言説が実際本当で、ウクライナ軍が戦争に勝っている場合、テロ攻撃や偽旗攻撃または追加戦闘部隊は必要ないはずだ。しかしそれは起きていることではない。ウクライナ軍はひどく負けている。実際彼らは長期戦闘を維持するのに十分な弾薬備蓄さえない。ロイター記事は下記のとおりだ。

 「NATOは加盟諸国にウクライナでの戦争でひどく枯渇した弾薬備蓄を増やすよう要請すると予想されている。キーウ軍が毎日最大10,000発の大砲を発射しているウクライナへの送付のペースは欧米の在庫を枯渇させ、サプライチェーンの効率、速度、人員の穴を露呈させた。

 「ヨーロッパがロシアと戦えば数日で弾薬を使い果たす国もある」とあるヨーロッパ外交官がロイターに語った。ウクライナでの紛争により備蓄は更に減少している。何十年にもわたる政府注文の減少により多くの生産ラインが消滅した後、生産を迅速に増やすために必要な産業能力の不足に戦争は脚光を当てた

 「来年中に備蓄レベルが大幅に増加するとは必ずしも思わない」とNATO当局者は述べた。「我々が持っている追加備蓄はウクライナに向かうだろう。」(「戦争が備蓄を使い果たすにつれNATOは軍需品備蓄目標を引き上げると予想される」ロイター)

 敵と戦う十分な弾薬なしで、どうやって国をロシアと戦争させるのだろう?

 無能さは気が遠くなるほどだが、短期的な問題ではない。欧米諸国は「大規模高強度戦争」に必要な物資と装備を提供するための産業基盤をもはや持っていない。能力構築には何年もかかる。その間戦争は装備の整ったロシア戦闘部隊に決定され、彼らは、あらゆる場面で益々人数で負け、武器の量でも負けているのに気づいて意気消沈しているウクライナ人を粉砕し続けるだろう。これはイギリスのテレグラフ記事からのものだ。

 「2022年後半にハルキウとヘルソン周辺でウクライナの主要戦闘が成功した後、ロシアが攻撃に戻ったため、これまでも血なまぐさい戦争だが、過去数週間更に血なまぐさいもので、双方非常に大きな犠牲者を出した。事態は更に悪化すると予想願される

 ロシアは30万人以上の「遙かに多く」、おそらく最大50万人の兵士を動員しており、彼らは今後数日から数週間で大規模攻撃になると予想されるものに備えウクライナに流れ込んでいるとウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相は述べている。キーウも軍隊を増強し、欧米から送られた最新装備を配備しているが、プーチンは一年前に侵略した時より兵員数で遙かに大きな優位がある。ロシアが砲弾が不足しているという楽観的報道が繰り返されているにもかかわらず、この紛争の戦いの勝者、プーチンの戦争備蓄は膨大で、彼の工場は更に多く大量生産するため24時間稼働している。

 昨年末の時期には、圧力下で、ロシアは東部のウクライナ人を粉砕して抵抗力を弱め、計画している強烈な一撃のため資源を大量に集め、軍隊を強力な陣地に撤退させ、来る攻撃のため占領地と時間を交換した。

 今まで欧米の物語はウクライナがこの戦争に楽々勝っているというものだ。現実はもっと複雑だ。真実はウクライナに対する新しい戦闘装備、特に長距離ミサイルや戦車や他の装甲車両の最近の約束は、キーウが予想する日程でプーチンが攻撃を開始した場合、この戦闘に影響を与えるのに間に合うよう実現する可能性は低い。

 したがって今後数週間ロシアのかなりの前進に備える必要がある。我々は物事がどれほど悪いことになり得るかについて現実的になる必要がある。さもないと衝撃は欧米の決意をそぐリスクがある。昨年の夏と秋にはウクライナの成功によってヨーロッパとアメリカの一部で支持が活気づけられたため逆のことが起きた。」(「ウラジーミル・プーチンは衝撃的前進をしようとしている」、イギリス、テレグラフ)

 そしてこれはニューヨーク・タイムズのものだ。

 疲弊したウクライナ軍はロシアが新たに動員した約20万人の兵士の大部分を投入する前でさえ既に員数で負け、兵器の量で負けていると不満を漏らしている。そして病院の医師は恐ろしい怪我をした兵士の世話で苦労しており損失が増えていると語っている。
...
 ロシア攻撃の最初の段階は既に始まっている。ウクライナ軍はロシア軍が夏以来占領しようとしているウクライナ東部の都市バフムートが間もなく陥落する可能性が高いと述べている。他の場所でもロシア軍は小集団で前進しウクライナの弱点を探して最前線を偵察している。

 12か月近くの激しい戦闘で既に疲弊しているウクライナ軍にこの取り組みは負担をかけている
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 ウクライナ軍の損失は深刻だ。ネフスケの近くに配置されたカルパティア・シーチと呼ばれる志願兵部隊は、彼らの集団の戦闘員約30人がここ数週間で死亡したと述べ、兵士たちは、冗談でほぼ全員脳震盪を起こしていると言った。

 ドンバスのある最前線の病院の霊安室は白いビニール袋に入ったウクライナ兵の遺体で一杯だった。別の病院では金色の防寒用毛布で覆われた負傷兵を乗せた担架で廊下が一杯で、ほぼ一日中救急車が正面に絶え間なく到着した。」(「人数で負け、疲弊した東部のウクライナ人、ロシア攻撃に備える」ニューヨークタイムズ)注:Moon of Alabalaから借用

 そして、ニューヨーク・タイムズからのもう一つの抜粋だ。

 問題はウクライナが戦争に負けていることだ。我々が知る限り兵士の戦い方が拙かったり人々が失望したりしているためでなく、戦争が第一次世界大戦風の消耗戦となり、入念に掘られた塹壕と比較的安定した前線になっているためだ。

 そのような戦争は実際第一次世界大戦がそうであったように人数と産業資源が最も長く持ちこたえる側が勝つ傾向がある。ロシアはウクライナの3倍以上の人口と無傷の経済と優れた軍事技術を持っている。同時にロシアには独自の問題がある。最近まで兵士不足とミサイル攻撃に対する武器庫の脆弱性により西方への進撃が遅くなっていた。双方に交渉のテーブルに着く動機がある」(ロシアとウクライナには交渉する動機がある。アメリカには他の計画がある」ニューヨーク・タイムズ)

 おわかりだろうか? 戦争は間違いなくしばらく続くだろうが結果は今や確実だ。そして東部で締めなわがきつく締まり、成功の見通しがますます遠くなるにつれ、ネオコンは更に絶望的で無謀で暴力的なことをするに違いないと思う。次の動きはウクライナの戦場でロシア軍に対しその場しのぎのアメリカ主導の軍隊を戦わせて、消極的なNATO同盟国を限界点に押しやる有志連合(イギリス、ルーマニア、ポーランド、アメリカ)を構築する試みだと予想する。あらゆる無謀な行動でアメリカ政府はNATO内での重大な分裂の可能性を高め、ヨーロッパに対するワシントンの完全支配を終わらせ新秩序の基礎を築くだろう。

記事原文のurl:https://www.unz.com/mwhitney/a-us-led-coalition-of-the-willing-foreshadows-the-splintering-of-nato/

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 さすが中国国際電視台英語TV、ノルドストリーム爆破問題を取り上げている。

The Point Special: U.S. behind Nord Stream sabotage 29:06

 属国民洗脳工作の見事な結果、世論調査に現れる。

反撃能力保有 74%が肯定的

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

プーチンへの支持。西側はロシア国民の支持が減と指摘するが、事実は逆。反プーチン発言には厳しい罰。「プーチン戦争に対するロシアの支持は強まっている」(ブルムバーグ)。早期終結が敗北を意味するなら、戦争の早期終結を望む者は.5分の1だけ。

 日刊IWJガイド

「シーモア・ハーシュ氏が新記事で米国とノルウェーの秘密共同作戦史を暴露! ノルドストリーム爆破の起源はベトナム戦争のトンキン湾事件!」

はじめに~米国によるノルドストリーム爆破を暴露したシーモア・ハーシュ氏が、新たな記事で米国とノルウェーの秘密共同作戦の歴史を暴露! ノルドストリームの爆破は、ベトナム戦争の開戦時の口実である偽旗作戦のトンキン湾事件が起源だった! 歴史は繰り返すのか!?、とすれば再び米国政府は自らの「罪」を認めることになるのか!

2021年6月 3日 (木)

ベラルーシの未来

Brian Cloughley
2021年6月1日
Strategic Culture Foundation

 ルカシェンコは、NATOをモスクワと争うよう仕向けて、両方からうまい汁を吸おうという方針を持っているように思われるとBrian Cloughleyが書いている。

 反体制派の人物が、奇異としか言いようのない状況で拘留されたため、最近世界の注目はベラルーシに集中している。ギリシャからリトアニアの首都ビリニュスへの飛行途中だったライアン航空4978便のミンスクへの目的地外着陸は、不要で、合法性が疑わしいだけでなく、ベラルーシにとって、広報や、国内反応や、外交政策上、惨たんたるものだった。(ほぼユーゴスラビアやアメリカのカンザス州と同じ大きさの)ベラルーシは、小さく、ささやかな経済で、陸封だが、その位置と国際的つながりは重要だ。

 ライアン航空の最高経営責任者マイケル・オレーリーは、即座に行動を開始し、アテネで、この航空機に搭乗した5人がビリニュスに到着しなかったとリトアニア警察が述べたとニューヨーク・タイムズが報じた後「オレーリー氏は、一部の乗客は、依然ソ連時代のイニシャルで知られているベラルーシ諜報機関の工作員だったかもしれないと述べた」。彼は「あの空港で降りたKGB工作員も何人かいたと思う。」と語った。これは大いに報道された好都合な面白い主張だったが、全く正しくないことが明白になり、熱が冷めた。BBCが報じているように、航空機がリトアニアに到着した際、実際、乗客は五人少なかったが、拘留されたジャーナリストのロマン・プロタセヴィッチとガールフレンドの他はミンスクで降りる正当な理由がある他の一般人三人だった。

 だが何らかの形で、モスクワを事件と結び付けようとするメディアによる、あらゆる努力のおかげで、欧米の首都で憤慨が増した。これは、イギリスの果てしない、悲しくも馬鹿馬鹿しい議会パントマイムを休んで、この便の目的地外着陸と、プロタセヴィッチ拘留が「少なくとも、モスクワ当局の黙認なしで」行われたとは"到底信じがたい"と発言したドミニク・ラーブ外務大臣にも支援された。彼は正確に何が起きているかは「まだ不明だ」と付け加えたが、なぜ目的地外着陸が、ロシアが知らずに起きたはずがないのかと記者に問われると、この考えは「全ての状況から判断したが、我々にはわからない。もっぱら、ミンスクとモスクワの関係の近さゆえだ。」と彼は答えた

 これが現在行われているイギリス外交政策の様相だが、この馬鹿馬鹿しさが軽薄とはいえ、このような発言の、大衆に対する影響が減るわけではなく、モスクワを非難する、この見せ物が、他の何人かの政治家にとって黙殺するには余りにおおごとだったのが証明されたのは理解できる。最初にリングに上がった一人は、ラーブ同様、表面的だが、彼の反ロシア政策を待ち受ける支持者がいるアメリカ上院議員ベン・ザッセが「もしバイデン大統領が「関与した連中に、責任を取らせる適切な選択肢」を望むなら、彼の政権は、ウラジーミル・プーチンへの圧力を強化する必要がある。あらゆる傀儡指導者同様、ルカシェンコは、モスクワの許可無しには、トイレを使わない。彼がモスクワの祝福なしでNATO同盟国間の便をハイジャックすると想像するのは空想だ。彼の大切なノルドストリーム2パイプラインに対する制裁をアメリカが中止したため、プーチン政権が、つけあがったのだ。我々は今晩、制裁を課すべきだ。」と発言した

 この上院議員は、非難で「空想」という言葉を使ったが、ルカシェンコによる4978便の違法な目的地外着陸が、何らかの形で、ノルトストリーム2パイプラインと関係しているという彼の主張と、この飛行機が「NATO同盟国間を」飛んでいたという事実以上突飛な声明は、まずありえない。もし4978便が「NATO同盟国」ではない二国間を飛行していたら、それでも彼は悪質だと考えただろうか?この議員の発想の愚劣さは気掛かりだが、NATOに対する彼の言及は、無意識ながらも啓発的だ。

 ロシアを、この航空機事件と結び付ける試みで、ラーブとザッセ上院議員にイェンス・ストルテンベルグNATO事務局長も加わった。ロシア国境付近での軍事訓練を含むNATO演習中、イギリス航空母艦クイーン・エリザベス甲板で、ストルテンベルグは「我々はロシアとベラルーシ間の非常に親密な関係を知っており、それゆえ、ミンスク政権がロシアとのいかなる調整もなしに、このようなことができたと信じるのは困難だ」と語ったと報じられた。ロシアが何らかの形で関係していたと断言する連中の誰も、その「考え」を証明する一片の証拠も提示していないが、彼らの発言は欧米主流のメディアで広範に報道され、その結果、ロシアとの対決で、もう一つの強化のために用意させられている膨大な数の人々に信じられることになる。NATOが全てなのだ。

 1999年に始まったアメリカ-NATO軍の拡大は、おおむね成功しているロシア国境周囲での兵力派遣拡大という目標を維持している。「NATOの前方プレゼンス」と公式に呼ばれるものを、ラトビアと黒海の地域で、ロシア国境で実現するためには、ジョージアやウクライナやベラルーシを北大西洋条約に署名させる必要があるのだ。

 ジョージアは、既に「同盟の最も緊密なパートナーの一つで、ジョージアは同盟加入を熱望している。ジョージアは、NATOに率いられる作戦に積極的に貢献し、同盟諸国や多くの他地域のパートナー諸国に協力している」とNATOによって記述されているが、(6月14日のNATOサミット出席は招待されなかったが)ウクライナも親密な軍事同盟者だ。5月27日、ラジオ・フリー・ヨーロッパは、ウクライナのゼレンスキー大統領が「黒海地域におけるプレゼンス強化をNATOに要求し、NATO加盟行動計画というキエフの試みを、サミットで支持するようワシントンに求め」たと報じたが、いずれにせよ、NATOは、黒海内や、その周辺で活動を拡大する過程にあり、ロシアとの対決の上で、キエフのより深い関与をアメリカが実際要求する可能性は高い。

 だがベラルーシはNATOにとって問題で、ルカシェンコは、NATOをモスクワと争うよう仕向けて、両方からうまい汁を吸おうという方針を持っているように思われる。公式のNATOの立場は、この関係は「共通の利益の追求に基づいており、対話の窓口を維持している。協力の重要な分野には、民間防衛と防衛改革がある。NATOは民主改革の速度を加速するよう求め続け、これら分野で改革を実行するためベラルーシと協力する。」だが定期航空便の愚行は、ベラルーシをNATOに引き入れることが可能な将来の動きの道を開いたのだ。

 欧米がミンスクに課した経済封鎖は(欧米政府とメディアが精力的に支持する)国内の不満の増大を促進し、ベラルーシで、クーデターをもたらしかねない。公正で客観的なカナダ放送協会が述べている通り「ライアン事件前には、ルカシェンコを権力の座から追いだす勢いは停滞したように思われた」が、この便の目的地外着陸への惨たんたる対処で、彼を退陣させる国内反対者の活動を刺激したことが明白になった。これはモスクワに対する活動の勝利と見られるだろうから、(アメリカが支援するウクライナ・クーデターがそうだったように)欧米に歓迎されるだろう。

 ミンスクで権力の座につく人物は誰であれ、NATOかモスクワいずれかとの同盟という厳しい選択に直面するだろう。ベラルーシの未来は難題に満ちており、次期政権が、NATOの「前方プレゼンス」を奉じる罠に落ちないよう期待したいものだ。

 Brian Cloughleyは、イギリス軍とオーストラリア軍の退役軍人、元カシミール国連軍事使節副団長、元在パキスタンのオーストラリア国防担当大使館員。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/06/01/the-future-for-belarus/

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 児童を強制熱中症・五輪感染させる文部殺人省。

 デモクラシータイムス

ワクチン菅の五輪ばくち【山田厚史の週ナカ生ニュース】

 日刊ゲンダイDIGITAL

小池知事の思い付き「PV施設潰し」は“やってる感”の演出

 LITERA

竹中平蔵「パソナ」の純利益が前年の10倍以上、営業利益も過去最高に! 東京五輪と政府のコロナ対策事業を大量受注、巨額中抜きの結果か

 そして、日刊IWJガイド

本日、参院憲法審査会で国民投票法「改悪」案審議! 参考人質疑の報告集会を午後4時からIWJが中継!

【IWJ・Ch5】16:00~「6・2改憲手続法の参議院憲法審査会 参考人質疑 報告集会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

【撮りおろし初配信】本日午後5時から「500人以上が献花! 入管で姉・ウィシュマさんを亡くしたワヨミさんは『姉が愛した日本で亡くなったことが考えられない』と無念さを訴え~5.29追悼 ウィシュマさんを偲ぶ会」を撮りおろし初配信します!

【撮りおろし初配信・IWJ_YouTube Live】17:00~「ウィシュマさんを偲ぶ会」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2021年5月28日 (金)

ベラルーシで逮捕されたロマン・プロタセヴィッチは欧米政府に資金供給されたネオ・ナチ

2021年5月26日
Moon of Alabama

 ベラルーシのライアンエアー事件と「政権転覆」工作員ロマン・プロタセヴィッチ逮捕については、更に語るべき多くのことがある。

 後者から始めよう。

 ニューヨーク・タイムズやガーディアンのプロタセヴィッチに好意的な描写は、記事が省いていることこそが興味深い。

 FOIA ResearchとCanadafilesは大変良い情報源がある遥かにまともな記事だ。彼らは彼らの調査結果を裏付けるソーシャル・メディア投稿や写真や映像の膨大な証拠にリンクしている。

 そうしたものから、プロタセヴィッチが長い間ベラルーシのファシスト「Young Front」民兵のメンバーだったことがわかる。彼はウクライナのマイダン後の内戦で、ネオ・ナチのアゾフ大隊と共に戦っていた。

 ここに、2017年、ベラルーシ法廷審問の際のプロタセヴィッチの写真がある。


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 2015年、アゾフ大隊の求人誌「黒い太陽」表紙のプロタセヴィッチ写真がある。


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 アゾフ・パレードの際の、プロタセヴィッチ写真がある。(催しのビデオ)


プロタセヴィッチは後列、右から3番目
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 彼の友人のソーシャル・メディア・アカウントが出典の更に多くの写真がある。写真は、アゾフ大隊の記章がある戦闘服を着て、銃を持った彼が写っている。プロタセヴィッチはアゾフ大隊の新聞ジャーナリストとして働いていただけだったという主張があった。それは誤っているように思われる。彼の父親は息子がドンバスで「戦った」ことを認めた。アゾフ大隊の指導者、アンドレイ・ビレツキーはプロタセヴィッチが、ドンバスで彼らと共に戦い、彼が負傷したことを認めた

 NYT、ガーディアン、いずれもプロタセヴィッチのイデオロギー的立場やアゾフ大隊ネオナチとの彼の関わり合いに言及しない。ロンドンタイムズは当初プロタセヴィッチがアゾフ大隊と関係があったと報じたが、後に報道からその文章を静かに削除した

 欧米メディアに欠けているもう一つの要点は、プロタセヴィッチが長い間、様々な欧米政府から資金供給を受けたプロパガンダ・メディアに雇用されていたことだ。

 暴行容疑で逮捕された後、プロタセヴィッチは2017年12月、チェコ共和国のプラハに向けて出発し、公式に帝国主義メディア界に融け込み始めた。

 2017年-18年、プロタセヴィッチは、プラハで、アメリカが資金供給する政権転覆メディア、ラジオ・フリー・リバティー/ヨーロッパのヴァーツラフ・ハヴェル・ジャーナリズム・フェローシップの研究員だった。

 2018年4月、アメリカ国務省の一週間ツアーから四カ月後、2018年8月31日、プロタセヴィッチは、アメリカ合衆国国際開発庁USAIDが資金供給するベラルーシのEuroradio.fmで働き始めた。

 2019年12月、彼は、この仕事を辞め、N2020年3月に開始する、ポーランドを本拠とするベラルーシのニュースを報じる外国が資金供給するTelegramメッセージ・チャンネルNexta編集長という新しい仕事を発表することになる。

 Nextaでのプロタセヴィッチのパートナー、スチェパン・プチラは、Nextaに深く関わる前、ポーランド外務省が資金供給するBelsatで、2007年から何年も働いていた。

 欧米に支援されたが、票の11パーセントしか得られずに、ルカシェンコを優位にするため不正操作されたと虚偽の主張をする候補者スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤに抗議する、クーデター支持デモをベラルーシで計画する上で、政権交代組織NEDが資金供給したベラルーシ政活動家とともに、Nextaは重要な役割を果たした。

 2018年のプロタセヴィッチ・ワシントンDC訪問は、特に興味深い

 2018年4月20日、彼はブリュッセル経由で、ワシントンに飛んだ。2018年4月23日、彼は「私の人生で最も重要な週が始まる」という題をつけた写真を公表した。同じ日、アメリカ国務省内での彼の写真を公表し、こう言っている。「私の人生で、これほど多くの重要な面白い出会いはなかった。疲れたが、とても楽しかった。」DCで彼は政権転覆沼のお仲間、ウクライナ系アメリカ人のグレブ・ジャヴォロンコフと会った。

 誰か、国務省に、ロマン・プロタセヴィッチの服装趣味を、どう思うか問うべきだ。

Volodymyr Ishchenko @Volod_Ishchenko - 1:20 PM 2021年5月26日

 明らかに新ナチ・ブランド、Sva Stoneを着たプロタセヴィッチ自撮り写真。「部内者でないのに」このTシャツを着ることなど極めてありそうにない。


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 NYT、ガーディアン、いずれの報道も、プロタセヴィッチが欧米に資金供給された政権転覆メディアで働いていることや、彼の国務省訪問に触れていない。

 これも驚くべきことではない。ニューヨーク・タイムズによる最近の職務記述書は、モスクワ特派員職に極端な反ロシア偏見を要求している。ガーディアン記事は、反ロシア偏見やMI6との近さや偽報道で良く知られているルーク・ハーディングが共同執筆したものだ。

 最近の本で、ガーディアン調査記者ルーク・ハーディングは、トランプ/ロシア物語で、重要ではない人物だった不動産ブローカー、セルゲイ・ミリアンに密かに接近するため、スティールが、どのように彼の「集金人」[ダンチェンコ]を急派したか述べていた。「彼なり彼女が信頼できる同志だと信じて、ミリアンは詳細に非公式に語った」とハーディングが書いた。

 だがスティールにもシンプソンにも近いハーディングにとっての困難は、彼がダンチェンコのFBI事情聴取発表前に、記事を書いたことだった。

 事情聴取で、集金人は彼とミリアンが電話で手短に話をしたかもしれないが、二人は一度も会ったことがないと言っていた。

 ハーディングはコメント要請に応えなかった。

 ロンドンタイムズが、良い情報源によるプロタセヴィッチ-アゾフ大隊関係を、静かに報道から削除したのは、イギリス政府がその事実を隠すため差し止めを要求通告したためだろうと想定される。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2021/05/roman-protasevich-arrested-in-belarus-is-a-western-government-financed-neo-nazi.html#more

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 Moon of Alabama氏、更に強制着陸の経緯についての詳細な記事を書いておられる。

By The Book - What Really Happened With The Ryanair Flight In Belarus

 コロナに感染した朝日新聞南彰記者の体験記。おそまつな日本の現状に恐怖を感じる。

どこまでも〝現実離れ〟首相の言葉 治療の実態すら「お答えは困難」

●38~39℃台が10日ほど続いても→「軽症」
●療養施設では→「医療行為は行わない」
●施設での死者数は→「把握してない」
●医療を受けられずに死亡者が出ている責任は→「一概にお答えは困難」

これが五輪を控えたコロナ対応の内実。

今週の「#金曜日の永田町」です。https://t.co/VNPVJJYwM2

— 南 彰 / MINAMI Akira (@MINAMIAKIRA55) May 23, 2021

 

 下記は、約一時間半の記者会見。

日本外国特派員協会主催 植山直人氏(全国医師ユニオン代表)記者会見 2021.5.27 ~オリンピックは中止を! IOCはコロナ感染に関して何の責任も持っていない!

https://www.youtube.com/watch?v=oW8HZ0329gk

 今日の日刊IWJガイドも、様々な気になる話題だらけ。

日刊IWJガイド・特別公開版「国民投票法改正案が成立すれば、CM規制の審議中でも改憲発議が『法制上はできる』と参院憲法審で立憲民主・山花議員が認めてしまった!! 5月も残り4日! IWJも財政的なピンチです! ご支援をよろしくお願いいたします!」2021.05.28号~No.3179号

 拝見する予定の配信情報をコピーさせていただこう。

<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から2015年1月収録「『今度は、日本がガザを殺す立場になる』日本とイスラエルの協調姿勢を糾弾、『暴力の根源』を探り解決を見出す必要性 ~京都大学教授・岡真理氏に岩上安身が聞く~岩上安身によるインタビュー 第514回 ゲスト 岡真理氏」を再配信します!
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

■遺族が「入管職員は人の心はあるのか」と嘆き悲しむほど変わり果てたウィシュマ・サンダマリさんの遺体!「この報道映像を見たか? 見る覚悟はあるか?」との記者の質問にすり替え答弁と5月25日の会見で「答えは差し控える」でやり過ごす上川陽子法相の冷淡さ! 入管映像公開拒否理由の「保安場の理由」の矛盾を突かれても「コメントを差し控える」と冷酷回答!本日、上川法務大臣会見にIWJ記者も参加し中継します。10時40分からです。ぜひ御覧ください。

 本日28日、上川法務大臣の記者会見が午前10時40分(予定)から行われ、IWJ記者も参加し中継します。下記のURLからぜひ御覧ください。
ご視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5

2020年10月16日 (金)

ランドと悪意あるロシア包囲

2020年10月13日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 ここ数週間、ロシア連邦を取り巻く国々で、クレムリンには歓迎されないのが確実な一連の出来事が噴出している。それぞれの危機の中心は、将来のロシアの安全保障状況を決定的に一変させるものではない。だが、全てをまとめて見ると、モスクワに対して、遥かに不吉なものが広がっていることを示唆している。米軍向けに作成された最近のランド社による研究は、今後数カ月で、確実に、ロシアの安全保障に対する大きい脅威となるもとの背後に、一体誰がいるのかを、注目に値する正確さで示唆している。

 ほぼ30年の相対的な手詰まりと停戦の後、トルコが支援する、アゼルバイジャンによる、ナゴルノ・カラバフに対する攻撃、ベラルーシで、ルカシェンコに対して進行中の不安定化、ロシア反体制派ナワリヌイの中毒とされていることを巡るEUとイギリスの奇異な行動、より最近では、中央アジアの旧ソ連共和国、キルギスタンで集団抗議活動には、イギリスのMI6やCIAや、政権転覆活動をする一連のNGO関与の跡が見える。

ナゴルノ・カラバフ

 9月27日、アゼルバイジャン軍が、主にアルメニア人が暮らすナゴルノ・カラバフにおける紛争に関するアルメニアとの1994年の停戦を破った。紛争がエスカレートするにつれ、ここ何年もの中で最も激しい戦いが双方で続いている。トルコのエルドアンは、アルメニアと、アルメニア人口が多いナゴルノ・カラバフに対して、バクーを公然と支持して登場し、アルメニアのニコル・パシニャン首相が「実際的な仕事として、大量殺戮政策を続けている」とトルコを非難するに至った。それは、1915年-23年のオスマン帝国による100万人以上のアルメニア人キリスト教徒大量虐殺というアルメニアによる非難に対する明確な言及だった。今日に至るまで、トルコは責任を認めるのを拒否している。

 現在のコーカサスでの紛争で、アゼルバイジャンを支持しているとして、アルメニアはエルドアンを非難しているが、ロシア大統領との親密な絆と、彼のケータリング企業帝国から、時に「プーチン氏のシェフ」と呼ばれるロシアのオリガルヒ、エフゲニー・プリゴジンは、トルコの新聞へのインタビューで、アルメニア-アゼルバイジャンの対立は「アメリカ」によって引き起こされ、パシニャン政権は、本質的に、アメリカに仕えていると述べた。ここで、話題は興味深くなる。

 2018年、パシニャンは「ベルベット革命」と呼ばれる集団抗議活動で、権力の座についた。1997年以来、多数の「民主主義」NGOへの資金供給に活動的な、ソロスのオープン・ソサエティー財団-アルメニアから彼は公然と大量に支援されている。首相として、パシニャンは国家安全保障と国防を含めソロ資金の受取人を大半の重要閣僚職に任命した。

 同時に、依然NATO同盟国のエルドアンのトルコが、事前に、何らかの形でのワシントンの支持を得ずに、ロシアとトルコの紛争になりかねない紛争で、アゼルバイジャンをあからさまに支持するとは考えられない。アルメニアは、ロシアとの経済と防衛同盟、ユーラシア経済連合のメンバーだ。これがプリゴジンのコメントを特に興味深いものにする。

 CIA長官のジーナ・ハスペルと、最近指名されたイギリスMI-6長官リチャード・ムーアが、いずれも経験豊かなトルコ専門家であることは指摘する価値がある。2017年まで、ムーアは駐アンカラ・イギリス大使だった。ハスペルは1990年代末、アゼルバイジャンでCIA支局長だった。その前、1990年、ハスペルはトルコ語に流ちょうな駐トルコCIA職員だった。注目すべきことに、彼女の公式CIA経歴から消し去られてはいるが、トランプ政権のCIA長官に任命される前、ロンドンCIA支局長だった。彼女がCIA作戦本部でラングリーにいた際、彼女は対ロシア作戦専門だった。

 これは英米諜報機関の黒い手が、ナゴルノ・カラバフを巡る現在のアゼルバイジャン・アルメニア紛争の背後にいるのかどうかという疑問を提起する。コーカサス不穏状態に、更に火薬を加えるのが、トルコがロシアの先進的航空防衛システムを購入しているにもかかわらず、10月5日、NATO事務局長イェンス・ストルテンベルグが、NATOの安全保障上の関心は、トルコのものと同様だと言ったのだ。これまで、ワシントンは、コーカサスでの紛争やトルコの役割とされるものに関して、際立って静かだった。

 そしてベラルーシ…

 ロシアの南部国境近くでの、一触即発のナゴルノ・カラバフ紛争勃発は、最近、ワシントンが、ロシアの重要な近隣諸国で不安定化を積極的推進している唯一のものではない。8月の選挙以来、ベラルーシはルカシェンコ大統領を不正選挙の罪で告発する画策された抗議で溢れている。反政府派は、隣接するNATOバルト国に亡命して、活動している。

 2019年、アメリカ政府が資金供給する全米民主主義基金(NED)は、ベラルーシで、約34件のNEDプロジェクトへの交付金をウェブサイトに掲載した。それらの全てが、一連の反ルカシェンコ反政府集団の訓練と、国内NGOの構築に向けられていた。助成金は、「現地の問題を特定し、運動戦略を策定するための、非政府組織強化」のようなプロジェクトに、与えられている。NEDの別の助成金は「政治、市民運動、歴史、人権や独立した文化を含め、ベラルーシでは容易に入手できない刊行物のオンライン保管所の拡大」だった。別の助成金は「独立ジャーナリストとメディアの擁護と支援」のためだ。もう一つは「非政府組織の強化:青年の市民運動参加促進。」もう一つの大きなNED助成金は「民主的政党や、効果的な提唱キャンペーン運動」に当てられた。無邪気な響きのNEDプロジェクトの背後には、CIAのNEDモデル「カラー革命」鋳型に沿って特訓された野党を作り出す決まったやり方があるのだ。

 コーカサスとベラルーシの不穏状態がモスクワに偏頭痛を与えているのは十分ではないかのように、9月29日、ブリュッセルで、グルジアのギオルギ・ガハリア首相が、NATO事務局長イェンス・ストルテンベルグと会談した。ストルテンベルクは、彼に「NATOは、国際的に認められた国境内でのジョージアの領土保全と主権を支援する。我々はロシアに[ジョージアからの離脱地域]アブハジアと南オセチア地域の承認を終わらせ、ロシア軍を撤退させることを要求する。」と述べた。ストルテンベルグは、更にガハリア首相に言った。「私はあなたが、NATOにより近づくため、あらゆる機会を存分に活用し続けるよう奨励する。そして、加盟準備をするように。」もちろんロシアの隣国ジョージアのNATO加盟は、ウクライナの加盟と同様、ロシアにとって戦略上の難題になるだろう。NATOコメントは、最近クレムリンが直面している緊張を増大させる。

 キルギスタン、三度目のカラー革命?

 更に、同様に旧ソ連の中央アジア共和国キルギスタンも、野党による不正選挙の申し立てで、2005年以来、政府を打倒した、三度目の集団抗議行動でどよめいている。しばしばCIA工作のための周知の隠れ蓑USAIDも、ビシケク大学を作り、「公正、民主的な国家統治と人権を推進する」一連のプロジェクトに資金供給しているソロス財団同様、キルギスタンで積極的だ。キルギスタンはアルメニアやベラルーシとともに、ロシアに率いられるユーラシア経済連合のメンバーであることは指摘されるべきだ。

 ロシアに対する圧力を強化するため、ドイツ連邦軍諜報機関と、今や化学兵器禁止機関による、ロシアの反体制派分子アレクセイ・ナワリヌイが、ロシアで、ドイツがノビチョクだと言う「ソ連時代の神経ガス」で、毒を盛られたという奇異な非難がある。ナワリヌイが、以来明らかに非常に元気で、退院して現れたが、イギリスと同様、ドイツ当局者も、今までで最も命取りの神経ガスとされるものからの奇跡的回復を、わざわざ説明しようとはしない。物質はノビチョクだったという化学兵器禁止機関声明後、ドイツ外務大臣はロシアに対する厳しい制裁を警告している。多くの人々が、ドイツに報復としてロシアのノルドストリーム-2ガスパイプラインを中止するよう要請しているが、これは安い石油価格とコロナ封鎖影響で、深刻な経済的弱さの時期に、ロシアを襲う打撃だ。

 ドイツは、彼がアンゲラ・メルケルの個人的招待でベルリンに飛行機で運ばれる前に、ロシアのトムスクで「ノビチョクを盛られた」空の水ボトルを、ナワリヌイのホテルの部屋から持ち出したと主張するナワリヌイの不思議なロシア人仲間マリア・ペフチフを調査しようとしない。毒入りボトルを本人が直接ベルリンに渡した後、彼女は、どうやら素早く彼女が住んでいるロンドンに飛んだが、ドイツや他の当局は、重要証人として彼女にインタビューしようとしなかった。

 ペフチフは、ナワリヌイ財団で働き、ジェイコブ・ロスチャイルドの友人、有罪判決された詐欺師で、プーチンの敵、ミハイル・ホドロフスキーと親密だと報じられており、ロンドンとの関係は長い。ホドロフスキーも、ナワリヌイ反汚職財団(ロシア語ではFBK)の主要出資者だ。神秘的なペフチフは、2018年、ロシア人亡命者セルゲイ・スクリパリと彼の娘ユリア・スクリパリが、致命的ノビチョクで、ロシア諜報工作員に、イギリスで毒を盛られたと主張するもう一つのばかばかしいノビチョク芝居を演じMI-6のスパイだという信用できる報告がある。再びそこで、スクリパリ親子は、致命的神経ガスから奇跡的に回復し、公式には、病院から退院して、彼らは「姿を消した」。

 ランドの青写真?

 より多くの研究が、確実に、より多くの証拠を発見するだろうが、全て同じ期間内の、NATOや英米によるロシアの主要周辺諸国に対する、あるいは、ロシアの戦略上の経済的権益に対する、積極的な措置のパターンは、何らかの種類の同時攻撃を示唆している。

 しかも、攻撃目標が、まさに主要な米軍シンクタンク報告の概要への正確て一致が、そたまたま起きている。2019年の米軍向け研究報告で、ランド社は「ロシア拡張:有利な位置から競合する」という題名の下、政策提言を発表した。彼らは、ロシア拡張という表現で、彼らは「国内、国外で、ロシアの軍や経済や政権の政治的立場に圧力を加えることができる非暴力的手段」を意味している。上述の、圧力を加える地点の全てが、確かにその記述を満たしている。更に顕著なのは「ロシアを拡張させる」つまり、ロシアに、過剰に背伸びさせることが可能な圧力を加える地点の具体的詳細だ。

 報告書は特に、ロシアを過剰に手を広げさせる「地政学的措置」と彼らが呼ぶものを論じている。これらには、ウクライナへの非軍事的支援提供、ベラルーシでの政権交代促進、南コーカサスでの緊張を利用する、中央アジアでロシアの影響力を減らすことを含んでいる。ロシアのガスと石油部門に対抗して、ロシア経済を弱める案もある。

 注目すべきことに、これらは、現在、ロシアの戦略勢力圏の中で、地政学的乱気流状態の地域だ。ランド報告は述べている。特に、コーカサス「ジョージア、アゼルバイジャンとアルメニアはソ連の一部だった、ロシアは今日も、この地域に対し、依然、重要な影響力を維持している」と報告は言う。「今日、ロシア(認めている少数の政府の一つ)は、南オセチアとアブハジア両方を別個の国として認め、両国の防衛を誓っていることを指摘する。アメリカは、ジョージアをNATOに引き入れる取り組みを再開するかもしれない。ジョージアは長い間NATO加盟を狙っている」これは、先に引用した、ジョージアに、NATOに加入するよう奨励し、ロシアに、南オセチアとアブハジア承認を止めるよう要求するNATOのストルテンベルグ事務総長の発言を想起させる。

 ランド報告は、アルメニアとアゼルバイジャン間の緊張も強調している。「ロシアは、アゼルバイジャンとアルメニアに、特にナゴルノ・カラバの係争地域で重要な役割を演じている。アメリカは、ジョージアとアゼルバイジャンとNATOのより親密な関係を推進することが可能で、ロシアを、南オセチア、アブハジア、アルメニアや南ロシアで、軍事的存在を強化するよう可能性がある。代わりに、アメリカは、アルメニアにロシアとの関係を絶つ気にさせることが可能だ。」

 中央アジア、キルギスタンでの現在の大規模抗議行動に関して、ランドは「ロシアは中央アジアと関係がある二つの経済プロジェクト、ユーラシア経済連合EEUと一帯一路構想の一部だ」と指摘する。親NATOへの政権交代で、ロシアと中国の間にも、EEUの中にも、大きな障害を作り出すことが可能だ。経済圧力については、ランド報告は、ロシアからドイツまでのノルドストリーム-2ガスパイプラインを放棄するよう、EUに直接圧力をかける可能性を引き合いに出している。最近のナワリヌイ事件は、EUとドイツ内でさえ、ナワリヌイ事件に対する制裁として、ノルドストリーム-2を止める圧力の増大を引き起こしている。ランドはこう指摘している。「経済的にロシアを過剰に拡張させる上で、ロシア・ガス供給の代替物を作る主な利点利は、それがロシアの輸出収入を減らすことだ。ロシア連邦の予算はすでにストレスに苦しんでおり、防衛費の計画削減に至り、ガス収入を減らせば、予算に更に圧力が加わるだろう。」

 もし我々がここで引用した例から、ロシアに対する圧力の増大を検討し、2019年のランド報告の表現と比較すれば、ロシアの現在の戦略問題の多くが、特にワシントンとロンドン、欧米からさえ、意図的に画策され、仕組まれているのは明確だ。こうしたものや、将来のNATO圧力エスカレーションに、ロシアがどのように対処するかは、明らかに大きな地政学的難題だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/10/13/rand-and-the-malevolent-encirclement-of-russia/

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 LITERA記事を読んで思う。潰されるべきは学術会議ではなく、狂気の集団、傀儡政権。

甘利明、下村博文、高橋洋一、橋下徹も……日本学術会議を攻撃する言説は菅政権を擁護するためのフェイクだらけ

 そして、日刊ゲンダイDIGITAL記事。

菅首相「国会答弁」を猛特訓 学術会議問題もはや説明不能

 属国には独自の外交政策はあり得ないと、小生何度も書いている。嬉しいこととは言えないが、その考え、下記の素晴らしいインタビューで、専門家が証明しておられる。アメリカCSISを訪問した政権幹部、「今後の外交方針をご教示願いたい」と言っていたのだ。下記IWJインタビューで明言されている。

米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(1)自発的対米隷従国家・日本が対中ミサイル前線基地兼戦場に!?米国の対中戦略を読み解く!岩上安身によるインタビュー 第1013回 ゲスト東アジア共同体研究所上級研究員 須川清司氏 2020.10.14

 今夜7時から別インタビュー。

【IWJ_YouTube Live】19:00~
岩上安身による立憲デモクラシーの会事務局長・小原隆治早稲田大学教授インタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2020年8月28日 (金)

ベラルーシは次のシリアになるのだろうか?

2020年8月24日
The Saker

 オーケー、私は認めよう。この題は、どちらかと言えば大げさだ:-)ただここで私が言いたいのはこういうことだ。ベラルーシ危機に、ロシアが介入しつつある兆しがある(とうとう!)

 何よりもまず、ルカシェンコの政策の実に急進的な変更を我々は見ているのだ。もし彼の最初の直感が強暴な暴徒と穏やかなデモ参加者両方の残忍な制圧を放つことだったとすれば、彼は方針を180度転換し、その結果は実に驚くべきものだ。日曜日、大きな反ルカシェンコ・デモがあったが、それでも、ただの一人も拘留されなかった。一人もだ。更に驚くべきものは、これだ。(ルカシェンコを打倒するために帝国によって使われている主媒体である)ポーランドが運営するNextaテレグラム・チャンネは、当初、平和的抗議行動を呼びかけていたが、最終的に、大統領官邸を乗っ取ろうと呼びかけたのだ。暴徒(この時点で、これは、国家打倒を狙う、違法の、暴力的な取り組みなのだから、この連中はデモ参加者とは呼ばない)が官邸にたどり着くと、完全武装機動隊の本物の「壁」に直面した。この(実に恐ろしい)光景は、しばらくの立っていて、去るしからなかった暴徒を止めるのに十分だった。

ルカシェンコと息子

 第二に、ルカシェンコは、むしろ奇妙ながら、しかしベラルーシの文脈では極めて理にかなったことした。彼は戦闘服を着て、AKSU-74急襲用ライフルを握り、彼の(15歳の!)息子にも(ヘルメットを含め)戦闘服を着せ、ヘリコプターでミンスク上空を飛び、大統領官邸に着地したのだ。彼らはそれから、機動隊員に向かって歩き、ルカシェンコが暖かく彼らに感謝し、機動隊員たちが起立して拍手喝采する結果になった。この行動は我々の大部分にとって、完全に愚かではないにせよ、異様に見えるかもしれない。だが主に情報領域で戦われているベラルーシ危機という状況では、それは完全に理に適っている。

  • 先週ルカシェンコは、自分が生きている限り、他のどのような選挙、ましてクーデターなどさせないと述べた。
  • 今回ルカシェンコは、象徴的に、自分が責任者で、必要とあらば息子とともに戦って死ぬと示そうと決めたのだ。

 ここでメッセージは明確だ。「私はヤヌコーヴィッチではない、必要とあらば、アジェンデが死んだのと全く同様に死ぬつもりだ」。

 言うまでもなく、アングロ・シオニストのプロパガンダ機関は、即座に、ルカシェンコがカラシニコフを持っているのは、彼が正気ではない明らかな兆候だと宣言した。欧米の状況で、もしこれが、例えば、ルクセンブルグがベルギーだったら、狂気という非難は正しいだろう。だがベラルーシの文脈では、こうした非難には極めてわずかしか牽引力がなく、ご希望とあれば、文化の違いのせいにしていただきたい。

 このメッセージがどれぐらい強力かを理解するためには、帝国が、心理作戦で、ベラルーシ国民に伝えようとしていた二つの重要なうわさを念頭におく必要がある。

  • 支配層(特にいわゆる「シロビキ」、内務省やKGB)などで、言い換えれば「武力を持った省庁」の間にも、内部にも、深刻な相違がある。
  • ルカシェンコは、既にベラルーシから逃亡した、あるいは逃亡しようとしている(ヘリコプターがミンスク上空を飛行するたびに、欧米心理作戦は、それは「国から逃亡する」ルカシェンコの映像だと言う)。

 プーチンとルカシェンコの間に起きたことは、プーチンとアサドの間に起きたことに非常に似ているのではないかと私は疑っている。初めに、どうやら、アサドとルカシェンコの二人とも、純粋な暴力が問題を解決すると思っていたようなのだ。この非常に間違った信念は、正当な権利を持った当局が、ほとんど打倒されそうな状況(そして、これはベラルーシでも、まだあり得る)をもたらした。それぞれの場合に、ロシアは「我々はあなたを支援するが、あなたはあなたの方法を根本的に変えなければならない」というようなことを明らかに言ったのだ。アサドは言うことを聞いた。同じく、どうやらルカシェンコもそうした、少なくとも、ある程度は(この過程は始まったばかりだ)。

 反政府派こそ困難な状況にあるというのが真実だ。ベラルーシ国民の圧倒的多数は、明らかに激しいクーデター、それに続く血まみれの内戦、国全体の産業空洞化や、帝国への完全服従を望んでおらず、つまり彼らは「ウクライナ路線」を滑り落ちるのを望んでいない。政府が今「お前たちが権力を掌握するのを許す前に、我々は死ぬ」という明確なメッセージを送っている際、一体どうやって政府を*合法的に*打倒するのだろう?

 それからツィハノフスカヤにも、大きな問題がある。彼女が10%の得票で、ルカシェンコが80%の得票だったとは、ほとんどの人が信じていないが、彼女が彼を打ちすえたとは、誰も心から信じていない。だから、欧米が、ルカシェンコは「次のマドゥロ」だと表現しようと望んでも「ツィハノフスカヤは次のグアイドである」と人々を説得するのは、ほとんど不可能だ。

 すると、これからどうなるのだろうか?

 そう、ルカシェンコは、マケイ外務大臣やバレリー・バクルチクKGB長官を解任していない。本音を言えば、マケイは、本当に問題ではなく、ミンスクで主なロシア嫌いはルカシェンコ自身だと言う一部のロシア専門家と私は意見が一致する部分がある(一例をあげれば、ロシアがベラルーシが領空を支配するのを助けるために送った四機のロシアのスホイを排除したのは彼だった)

。ルカシェンコが圧制で全省を支配しているのに、マケイが全くの悪で、黒で、ルカシェンコは白で、無辜の被害者だと言うのは、さほど信用できない。だが、たとえマケイとバクルチクが、ルカシェンコの命令実行していただけにせよ、今ロシアに対する悔恨と賠償の印として、彼らの失敗を認める必要がある。それでも、ロシアは、おそらくクレムリンは、これらの裏切り者と一緒には働ないと、ルカシェンコに言うだろう。

 そして、この最新カラー革命の取り組みの背後にいる欧米勢力に反対して、あらゆる正論を言い、非常に強硬強な路線をとっているように思える、ベラルーシのヴィクトル・フレニン国防大臣の公式発言がある。うまい表現かどうか分からないが、ベラルーシ外交官は、ロシアとの実質的協力より、微笑を好んでいることはロシアでは良く知られている。ベラルーシ軍の場合は非常に異なっており、ロシアとベラルーシの軍は共同訓練しているのみならず、諜報情報を継続的に共有しているとされる。そのうえ、ロシアの早期警戒システムから切断され、ロシア諜報の支援が無くなれば、ロシアなしのベラルーシ軍は完全に孤立し、技術支援や部品を入手できないことになる。

 あらゆる本物の愛国者が追放され、驚くほど堕落し、ほとんど何十年も前に戦闘即応性を失っていたウクライナ軍と、ベラルーシ軍は劇的に違っている。対照的に、比較的小さいベラルーシ軍は、誰に聞いても、非常によく訓練され、設備が良く整っており、非常に有能な士官に指揮されている。軍隊は、ルカシェンコに忠実で、彼らは、おそらくロシアとの完全再統一を歓迎するだろうと言って間違いないだろうと私は思う。

 ルカシェンコ自身は、初めて、公然と親ロシア政党の登録を許した(過去、親ロシア派の運動や組織や関係者が組織的に迫害され、封鎖されていた)。彼は公共テレビで、デモ参加者に、どのように対応すべきか「友人のプーチン」が彼に助言したと宣言した。

 すると、ベラルーシは次のシリアになるのだろうか?

 まあ、もちろんそうではない、二つの国はあまりにも極端に異なっている。だが別の意味で、シリアで起きたことは、ベラルーシでも起きるかもしれない。ロシアは全面的支援をするだろうが、あらゆるレベルでの大規模改革と引き換えにだ。今、ルカシェンコは、欧米は、ロシアの全てを破壊する最初の段階として、ベラルーシを破滅させたがっているだけだと宣言しているが、私は、三つのことの一つが起きない限り、軍事衝突の可能性はないと考えている。

  1. どちらかの側の狂人が発砲し、軍事事件を引き起こし(それだけで十分ではないかも知れない)
  2. ポーランドが本当に自暴自棄になり驚くほどばかなこと(ポーランドの歴史がこれがまさに本当の可能性であることを明示している)をする
  3. ルカシェンコが殺され、混乱が起きる(これも、ほとんどあり得ない)

 ロシアがシリアに介入した際、シリア軍は散乱状態で、基本的に負けていたのを我々は想起しなくてはならない。これは(「やる気満々」の)素晴らしい軍を持っているベラルーシには全くあてはまらず、特に、KGBと内務省軍に支持されれば、彼らは自国を安全に保つことができるのだ。

 それでも、短期的には、ルカシェンコは解決の一部かもしれないが、長期的には、彼は退陣し、ベラルーシ人々とクレムリンが本当に信頼できる指導者に取って代わられなくてはならず、その指導者の主な仕事は、ベラルーシを再びロシアに完全統合することだろう。これもまた、シリアとの大きな違いだ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/might-belarus-become-the-next-syria/

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 うば捨て山国家

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<4>「任期を全うするのか」質問はぐらかし“国政転身”準備

2020年8月27日 (木)

ベラルーシは次のバンデラスタンになるのだろうか?

2020年8月19日
The Saker

 [本分析はUnzレビューのために書かれた]

 ベラルーシの状況は非常に急速に、控え目に言っても、良くない方向に変化している。多くのことが起きているが、以下は私の考える最も重要な進展の要約だ。

  • この前の日曜日は、ベラルーシ反政府派にとって大成功だった。大群衆が、いくつかのベラルーシ都市の街頭に繰り出したが、ほとんどの場合、デモは平和的だった。
  • (反政府派を率いる唯一の「資格」が今夫が拘置所にいるというだけの)スベトラーナ・チハノフスカヤは、ベラルーシの「フアン・グアイド」だ。既に、チハノフスカヤは自分がベラルーシの「国家指導者」だと宣言した。
  • ベラルーシ反政府派は、著名な長年の狂信的ロシア憎悪者で構成される調整委員会を組織した。
  • 反政府派の綱領は(彼らが「ベラルーシ改革のための蘇生パッケージ」と呼ぶ)単純だ。下記の狙いを、その後実行する、新しい「公正な」選挙だ。ベラルーシは(連合国家、上海協力機構SCOなどを含め)ロシアとの全ての協約から脱退すべきこと。代わりに、国家目標は、他ならぬ、NATOとEUへの加入とすべきこと。全てのベラルーシ駐留ロシア軍は追放しなくてはならない。ウクライナと同様、ベラルーシ語を(どうやら軍も含め。せいぜい頑張って!)再びベラルーシ社会に強いなくてはならない。ベラルーシ国内では、ロシア団体を禁じ、ロシア・テレビ局の活動を禁止する。ロシアとの国境は封鎖しなければならない。次に新たな独立した「ベラルーシ正教会」を創設しなければならない。最終的に、ベラルーシ経済は「改革され」 - 売ることができるものは何であれ売られ、ベラルーシ産業は空洞化する(ウクライナやバルト諸国と同様に)ことになる。
  • 現時点で、欧米の支配下にある「反政府派」が、当初合法的だった現地反政府派を、まんまと乗っ取ったのはかなり明らかだ。この仕組み(欧米に操られる工作員による本当の正当な現地野党ハイジャック)は、まさにウクライナやシリアや多くの他の場所で起きたことだ(これがまさに今、アメリカでも起きているとさえ私は言いたい)。今や何人かの駐ベラルーシ大使(スロバキア、スイス、スウェーデン)が、ベネズエラやシリアや他の国々に起きたのとまったく同様、反政府派を支持している。

 正直に言って、今ベラルーシで起きていることと、ベネズエラにおける最近の出来事の間には多くの類似があり、それはベラルーシのグアイドとしてのチハノフスカヤだけではないのだ。例えば少なくとも、マドゥロ以上のものでないにせよ、ルカシェンコは、大きな失敗をしており、その代償は相当大きいはずだ。

 ルカシェンコの行動を検討しよう。

  • 今ルカシェンコは、欧米に再び腹を立てて、実際、最も有力なベラルーシ軍隊(ヴィテフスク第103特別機動空挺旅団)を西部国境に移動し、残りの軍隊を厳重警戒態勢に置いている。ルカシェンコは、欧米軍事介入の実際の危険(NATOはベラルーシに駐留しているロシア軍を攻撃し、生き残るのに必要なものを持っていないのだから、全くのたわごとだ)があると言って、それを説明した。
  • ルカシェンコと大臣の少なくとも二人が抗議行動参加者と話をするため外に出たのは見落とすべきでない勇敢な行為だ(ルカシェンコには様々な欠点があるが、ヤヌコーヴィッチや彼の多くの大臣とは違う)。話し合いは、特にルカシェンコの否定し難い個人的カリスマ性に欠ける二人の大臣にとっては、うまく行かなかった。
  • ルカシェンコは、彼が一部のデモに対し、ベラルーシ特殊部隊を出動させなければならないことを公的に認めた。彼はそれ以上詳細は言わなかったが、それは二つのことを示しているので、彼の自認は興味深い。a)特殊部隊を使わなければならなかったのは、警察が状況を制御できないか、制御を好んでいないためで、b)エリートのベラルーシ軍隊は、まだルカシェンコ支持していることを意味する。
  • ルカシェンコは、何回かプーチンに電話し、現在の脅威がベラルーシに対する脅威であるのみならず、ロシアに対する脅威でもあると発言している。明らかに、ルカシェンコはロシアの支援を嘆願している。
  • ルカシェンコは、「私を排除しない限り、他のどのような選挙もない」と公式に宣言し、反政府派はベラルーシ(再び、この男はヤヌコーヴィッチとは違う)を破壊する前に、自分を殺さなければならないと付け加えた。

 今度は、ルカシェンコがしなかったことを検討しよう。

  • 彼は外務大臣と、ベラルーシKGB長官を解雇しなかった(反政府派よりのテレグラム・チャンネルによれば、外務大臣は辞任したが、ルカシェンコが彼の辞任を拒絶した。これは今テレグラムに溢れているベラルーシに関する多くのうわさの一つだ)
  • 彼は、いわゆる「多重ベクトル政策」(つまり欧米に言い寄る政策)が間違いだったとか、変えるとか、放棄するとか宣言していない。明らかに、それとは反対の、確かな証拠にもかかわらず、ルカシェンコは、まだ彼は何らかの形で、帝国への服従と、ロシアとの再統一という、二兎を追えると願っているのだ。
  • 彼は、わずか数日前浴びせた、あらゆる濡れ衣に対し、プーチン、そして/あるいはロシアにも謝っていない。
  • 逆説的に、ベラルーシ警官が初めに行った節度がない多数の暴力後、今街頭には、ほとんど、どんな警官もいない。一方で、これは良いことだが、最初に使われた暴力は政府に大きい損害を与え、人々を非常に立腹させた。更に反政府派による暴力の量も劇的に減ったが、それも良いことだ。だが問題は、今必ずしも現地人に組織されていない、暴力で権力を違法に掌握しようとしている明らかに特別な組織的集団があることだ。ベラルーシKGBが、この連中を発見し逮捕することは極めて重要だ。私の懸念は、ベラルーシKGBが、無力化するのが困難な、親欧米分子に潜入されていることだ。

 今度は「集団的欧米」がしたことを検討しよう。

  • 欧米は、この危機に対し、明らかに統一した共通の立場をとっている。欧米は選挙結果を認めず、欧米は今、いわゆる「反政府派」を全力で支援している。
  • どうやら、欧米指導部は、ロシアにベラルーシに介入しないよう要求するため、プーチンに電話をした。どうやら、プーチンはベラルーシで起きていることは、彼らには無関係で、もう結構と、答えたようだ。
  • 欧米は「ウクライナ・ナチ結果」と呼ぶもの以外の何も受け入れないだろうし、帝国が軍事行動以外の、あらゆる資源をベラルーシ掌握のために使うのは今明白だ。

 次に、ベラルーシ近隣諸国がしていることを検討しよう。

  • 予想通り、ポーランドは、明らかに(一部の人々にとって)示唆に富む、ポーランド語の「ジェチュポスポリタ」、おおざっぱに「ポーランド共和国」(手っとり早く知るには、ここをご覧あれ)を意味す概念で知られているものの復活を考えている。この文脈で、現代ポーランドが悪名高いユゼフ・ピウスツキのイデオロギー(詳細は、こちら)の相続人であることを理解するのは極めて重要だ。ポーランドの最終目的は、ロシアを崩壊させて、ポーランド共和国を復活し、欧米大国、特にアメリカ(ピウスツキがヒトラーに身を売ったように、現在のポーランドのエセ愛国者が、アメリカに国を売るのも同じぐらい容易だ)の自発的売春婦になることを意味している。読者の中に「プロメセイズム」や「インテルマリウム(ミェンズィモジェ)」概念に出くわされた方がおられたら、詳細については、これら単語をクリック願いたい。ウィンストン・チャーチルが「ヨーロッパのハイエナ」と呼んだ国が、ベラルーシを激しく攻撃するのは驚くべきことではない。ポーランドは、a)自分の後ろに、どこかの大国がついていると思える時、あるいはb)相手が弱いと思えるの、いずれかの場合、常に攻撃するのだ。私は、ローマ法王が公式に「ベラルーシでの平和を祈り」、暴力に対する彼の「苦脳」を表明するのを心から期待している。実際、連中は、ほぼ1000年間(ここと、ここを参照)同じギャングだったし、連中はまだそれをしている。本当に、太陽の下に、新しきものなし。
  • おろかなバルト諸国も、非常に単純な理由から、ジェチュポスポリタ(ポーランド共和国)加入を望んでいる。彼らは、欧米は最終的に彼らを捨てると恐れており、彼らだけでは何も達成できないのを知っているのだ。ポーランドは、アメリカの陰に隠れるのを好むが、バルト諸国はポーランドの陰に隠れるのを好んでいる。最終的に、これらの国々は、おそらく、ロシアはさておき、ベラルーシでさえ、単独で、軍事的に彼らに勝ちかねないので、それで、アメリカ政府と提携し、守られた人物が、ウクライナを掌握したように、ロシアを掌握し、最終的に(!)(集団的に?)歴史が、決して彼らに、そうなることを許さなかった「プロメテウス」になれると悟ったのだ。
  • EUの老人指導者連中は、やり方を知っていることしかしない。どの選挙が公正で、どの選挙が不正か、どの政権がデモ参加者をたたきのめし(マクロン?)、どの政権が、入念に制御された「反政府派」の要求に即座に屈しなければならないかを決める、ある種の(道徳的?)権威のふりをしているのだ。彼女と、彼女が意味するものに、ロシアが感じている徹底的な侮辱がわからないメルケルを見ると同情を禁じ得ない。

 最後に、プーチンや他のロシア人が言っていることを検討しよう:

  • プーチンも習も、選挙結果を認めた。率直に言って、ルカシェンコが大差でチハノフスカヤを破った事実に疑いをさしはさむ中途半端な情報源を私全く知らない。そう、私は率直に言って、80%対10%という馬鹿らしい数字も深刻に疑っているが、私はルカシェンコが負けたと言う人々を一層疑う。プーチンも習も、この選挙を「認めない」ことなどあるまい。それは、プーチンと習、いずれも、起きたこと、あるいは今起きていることについて、決して欧米の言説を受け入れないだろうことを意味する。
  • ルカシェンコの電話へのプーチンの対応は「控え目な好意」あるいは「礼儀正しい情深さ」の典型のように思われる。明らかに、ロシアの誰も、何が起きたか忘れておらず、私はロシアのトーク番組、ニュース報道や記事の非常に明確な傾向に気付いている。大半のロシア人が、心からベラルーシ人を、ロシア人同胞として見ているが、ルカシェンコに対する苛立ちと嫌悪の強さに気付かずにはいられず、しかも、それは増大するばかりだ。非常にクレムリン寄りの解説者さえ、ルカシェンコがしていることに(彼らは、ルカシェンコがしていないことに対しても、劣らず腹を立てている)について、冷静さを失っており、ベラルーシ外務大臣は「海外勢力の工作員」(私も疑わない)なので、ロシアは、彼を解雇するよう要求するべきだと発言したロシア連邦国防省審議会メンバーで、典型的なクレムリン部内者のイゴーリ・コロチェンコのことを私は考えている。私は彼と全く意見が一致する。
  • 極めて重要なのは、ルカシェンコとプーチン間の電話会話の公式要約記録書類で、プーチンがロシアとベラルーシ間の統合は継続しなくてはならないと繰り返したことだ。これがクレムリンの言い方だ。「もし必要なら、ロシアは、ベラルーシ・ロシア連合国家創設条約の原則と集団的安全保障条約に基づいて、ベラルーシが直面している難題を解決するために必要な支援を提供する用意ができていると再確認した」。言い換えれば、プーチンは、介入が、特に公式にミンスクから要求された場合、何らかの方法で、ロシアが介入可能な法的枠組みを言っているのだ。

次に、今一体何が本当に起きているのか、箇条書きリストの形で要約しよう。

  • 多くのベラルーシ人が、ルカシェンコにはうんざりしているのは疑いようがない。
  • 多くのベラルーシ人が、まだルカシェンコを支持している(ウクライナのような崩壊に対する保証人としてのみ)のは疑いようがない。
  • 正当なベラルーシ野党が、素早く、やすやすと、欧米に取り込まれたのは疑いがようなく、彼らを「プロメテウスのような」特殊部隊と呼ぼう。
  • ルカシェンコは、本気で選挙運動をしたり、わざわざ話かけたりして、国民に嘆願する必要がないと思うほど自身過信していた。彼は自分について自信過剰で、この選挙に入ったが、結局、側近太鼓持ち連中(彼に報告する際、彼らは起立している)がウソをついていたか才覚がなかったことが分かったに過ぎない。
  • 次に、ルカシェンコがKGBとベラルーシ機動隊で、容易に街頭を制圧できると確信していたのも明らかだ。そして、それは24時間は有効なように思われたが、ここ二日、政権は街頭の掌握を失い、そして/あるいは、次に何をすべきか分からずにいる証明だ。更に、機動隊は、デモ参加者をけ散らすためには使えるが、この機動隊を、人々に働くのを強いるために使うことはできない。ベラルーシの主要な工場や企業でのストライキについて、多くの一貫した報道がある。ルカシェンコは、一体どうやって、人々に働くよう強いるのだろう? 彼は、そうできない。実際、彼はストライキがベラルーシを破壊すると宣言して、具体的にそう言ったのだ。今会社ベラルーシ・カリ(カリウム肥料を製造する)ベラルーシで最も収益の高い企業の一つが操業を停止したという報道さえある(今しがたわかったが「ベラルーシ・カリ労働者」が仕事を再開することに同意した)。
  • 瀬戸際で、ルカシェンコはプーチンに電話をし始め、彼は市民集会の際に「我々ロシア人」と言いさえした。今、プーチンが、ルカシェンコに何らかの借りがあると考えている、まともなロシア人評論家を私は思いつけない。
  • 起きたことに対する責任は、ルカシェンコの無限の横柄のせいだけではなく、ベラルーシKGBへの潜入や、ウクライナ・ナチの挑発もある。起きたことは予測するのが容易だった事実(多くの人々がこれを予測していた)にもかかわらず、この場合、対外情報庁SVRとロシア連邦軍参謀本部情報総局GRUが、へまをした可能性がある。ロシア連邦保安庁FSBの素晴らしい活躍がなければ、今ごろ何人かのロシア国民がウクライナ・ナチ刑務所に投獄これていた可能性は大いにあり得た。ロシア外務省も不意をつかれたように思われる。私は対外情報庁SVR/参謀本部情報総局GRUで、必ずしも「首にされる人々が出るべき」とは思わないが、少なくとも、この危機で、なぜクレムリンが不意をつかれたのかについて徹底的な内部調査があるべきで、何らかの「組織的結論」が引き出されるべきだ。ちなみに、SVR/GRUと外務省が、時宜を得た、実質的(実行可能な)警告を* していた*可能性がある。その場合、問題はこれらの機関の長、ロシア政府と大統領にある。諜報活動の過程には、「三つのA」で示される三段階があると言われている。acquisition 捕捉(データ収集)、analysis 分析(データ管理と解釈)と、acceptance 受け入れ(政治決定者の説得)。この失敗がどのレベルで起きたか、もちろん知らないが、私はそれは重大な問題の明らかな兆候だと思う。

 ここで「ベラルーシにおけるロシア問題」の核心を見よう。それは実際単純だ。ベラルーシ人は、ウクライナ人よりも、遥かにロシア人だ。それだけでなく、(あらゆる変化と、あらゆる情報源からの)ベラルーシの映像から判断して、いわゆる「反政府派」の「指導者たち」(とされている)全員、狂気じみたロシア嫌いだが、ルカシェンコに抗議している人々の圧倒的多数はそうではない。

 ここでの問題は、本当に信頼できる数値を得るのは不可能なことだ。公式ベラルーシ世論調査はお笑い草だが、「野党」世論調査や欧米が行う世論調査は、おそらく、もっと当てにならない。ベラルーシの都市の中で、ミンスクは、いささか特別だという事実がある。更に、ベラルーシでは、都市と田舎の間に相違がある。そして最終的に、野党自体、全く一枚岩ではなく、人がルカシェンコを支援するかどうか尋ねられた際、人は「いいえ」と答える理由には多くの可能性がある(ふん、多くのロシア人も、ルカシェンコを支持していない)。それで我々は、何らかの正常がベラルーシに戻り、本当に自由選挙が行われるまでは、どれだけの比率のベラルーシ人が、この危機や、ルカシェンコについて考えているのかは、誰も確実に分からないことを認めなければならない。

 そして、シリアやウクライナでと同様、当初の抗議行動は、抗議する多くの正当な理由があり、外国から支配されるのでなく、本当に現地のものであることで、正当だったという事実がある。だがそこで、シリアやウクライナでと同様、これら抗議は海外工作員に潜入され、取り込まれた。理想的には、ロシアはできる限り妥当な範囲で、元々の/本当のデモ参加者を支援し、潜入した不穏分子を無力化したいと望んでいるだろう。だが彼ら自身がそうしなかったら、ロシア人は一体どのように彼らを引き離せるだろう?

 あちこちに広められている一つの考えは、ロシアは、ロシア・ベラルーシ連合国家という文脈で、更には、集団安全保障条約の下、はっきり公然と介入するべきだというものだ。プーチンが既に、この組織に言及したから、これは確かにロシアの選択肢だ。だが、それは良い選択肢なのだろうか?

 率直に言って、私はロシアにとっては、いかなる良い選択肢もあると思っていない。私は何度か、個人的結論として、ベラルーシ人々が自由なままでいるための唯一可能な方法はロシアに加入することだと述べてきた。私はまだそう考えている。だが今、私は、ベラルーシ国内の唯一のモスクワと対話する人物が自身の政府を制御できなくなりつつあるように思われ、ベラルーシが完全崩壊のまさに本当の危機にあり、この問題で進展を実現する容易な方法がないので、これが本当に可能だとは全く確信できない。

 この全ての根本原因?

 汚職 いつもの通り。

 1991年以来、ウクライナ指導部は酷いと良く言われるが、それは事実だ。彼らの全員、何らかのおかしな見せ物で演じているように思われた。そして、そう、ベラルーシでは、人々は、ウクライナでより、ずっと警官とKGBを恐れている。だが、それは必ずしも、ベラルーシがそれほど腐敗していないことを意味しない。この全てが意味するのは、ベラルーシで、政府は、当局者と彼らの「共同経営者」だけが、うまい金もうけをするのを保証する保護体制の半封建制度を運営する素晴らしい仕事をしたということだ。

 そしてこれはベラルーシやウクライナだけの問題ではない。まさに同じことが90年代にロシアで行われた。それは人格問題でさえなく、マルクス主義の言葉の意味で階級問題だ。

 我々は、ソ連共産党とそのエリート層・支配階級(ノーメンクラトゥーラ)が、必ずしも個々のメンバーレベルでなく、全体的に、驚くほど不正な組織だったことを想起する必要がある。私は、これらの人々の「一貫性」を以下のように要約する。

  • 最初に彼らはスターリンとマルクス・レーニン主義の理想を裏切った(フルシチョフ時代)
  • それから彼らは自身のソビエト社会主義共和国連邦とソ連共産党を裏切った(ブレジネフ&ゴルバチョフ時代)
  • それから彼らは、愛国者を装った(筋金入りの共産主義イデオローグ、クラフチュクのような民族主義者さえそうした!)。
  • 次に、彼らは保護を求め、彼らの実数の収入を隠して、抑制するべき権利を得るために深く欧米を浸透させた。
  • 次に、彼らは個人財産を急に肥やしながら、国の全ての富を、干からびるまで吸った。
  • 最終的に、彼ら全員、自身と国民を金のために売ると欧米に申し出た。

 これらの連中にはアメーバ以上の道徳心はなく、彼らはどんな精神病者と比べても、同じぐらい冷酷だ。彼らは、かつて党実力者に身を売っていたが、今やアングロ・シオニスト人に身を売っているのだ。

 そこで、こういう疑問がおきる。ロシアは、いかにして、a)大規模流血無しで、b)ロシアが本当にしているのはルカシェンコ救助である様に見せて、この支配階級を排除できるのだろう?

 今ロシアに本当に必要なのは、アメリカがエルドアンを打倒しようとした時と同じぐらい救い難い愚かなことを、欧米にさせることだ。だがそれは、ルカシェンコを服従させ、彼の取りまき連の最も危険な分子の一部を排除するだけだ。より大きな問題は、ロシアが、いかにしてベラルーシ国民を支援できるかだ。

 ベラルーシ政権に、より多くの金を投入するのは無意味で効果もない。もう十分だ。

 軍事力の行使は可能だ(私はベラルーシ軍の誰も、少なくとも重要な指揮官や部隊がこれに反対するとは思わない)。だがそれは非常に慎重を要する、政治的に実に危険だ。ベラルーシ人にも、多くのロシア人にも正しく理解されないかもしれない。

 私の個人的な最初の結論は、「ルカシェンコを救う」と解釈されかねないことを、ロシアは決してしてはならないということだ。ルカシェンコを「救済する」必要はない。救済する必要があるのはベラルーシ

 第二に、軍事的な意味では、ベラルーシを確保するのはロシア軍にとって問題ではないが、政治的な意味で、欧米が確実に、それに飛びつくから、より多くの制裁(それも本当に問題ではない)を課すだけでなく、精神的に正気で、愛国的なヨーロッパ人が「ロシアがやってくる!ロシアがやってくる!」という感情的呪文で「どなりつけて、黙らせられる」新冷戦を作り出すだろう。

 最近のベラルーシの軍事行動も私は懸念している。ポーランド国境付近に即応集団を配備するのは非常にまずい考えだ。ロシアが*決して*当然と思うはずがない、ポーランド指導者が、驚くほど悲劇的な結果で終わる、驚くほど愚かなことをしてきた歴史的実績を考えれば。私は一瞬たりとも、NATOがベラルーシを侵略する計画を持っていると思ったことはない。どちらかと言えば、ルカシェンコとロシアは、彼らの戦略上の防御を準備しながら、欧米に「仕掛け線的な機能をする部隊」と呼ばれるものを残すべきなのだ。ポーランドや、バルト諸国や、NATOの誰かを挑発する必要はないのだ。

 もし選択が許されるなら、プーチンは、おそらくルカシェンコといわゆる「野党」両方が去ることを望むだろう(これは私にアルゼンチンの「que se vayan todos」や、レバノンの كلهم يعني كلهم  を思い出させるが、いずれもチハノフスカヤとルカシェンコ両者を含め「全員出て行け」「全員と言ったら全員だ」と大雑把に翻訳できる。

 これを書いている時点で(8月19日)、今ルカシェンコは「文明的な欧米」か「プーチンの血まみれのモルドール」から選択しなければならないように思われる。実際は、彼は本当にモスクワを選択する以外選択肢はないが、それは、ルカシェンコ政権から何か救済可能なものがあるとモスクワが考えていることを意味しない。彼が「ロシアの兄弟」であることに戻る最新の「動き」は余りに遅く、余りにわずかだ。もし彼の外務大臣とKGB長官が次の政府に居残れば、この全ての話は、どうでもよい無意味なものになろう。

 簡単に言えば、こうだ。もしルカシェンコが権力の座に留まりたいと望むなら、彼には選択肢は一つしかない。もちろん、公式にではなく、出来る限り熱心に、心からのふりをして、プーチンの慈悲を乞うことだ。それから彼はプーチン(あるいはロシア諜報機関)が彼に手渡すリストの名前を全て残らず、彼の政府から粛清する必要がある。そう、それは、彼が本当に、権力をすっかり放棄しなければならないことを意味する。プーチンは、彼が到達したあらゆる決定を説明するため、ロシア人とベラルーシ人々両方に演説する必要がある。これは、またしても、(ロシアでだけでなく、皆の話によると、ベラルーシでも)非常に高い大衆の支持という、プーチンの最大の武器になる状況かもしれない。

 今欧米は、ロシア介入を深刻に恐れているように思われる。彼らは、おそらく(正確に)それがロシアにとって、どれだけ容易か、NATOを含め、絶対に誰も、ましてEUが、それに何もできないのを理解しているのだ。トランプには個人的に、やるべきずっと大きな仕事があり、彼は殆ど気にかけまいと私は思う。だが彼の自己陶酔的な国務長官は、おそらく彼がベラルーシを、アメリカが運営するもう一つのバンデラスタンに変えることができると感じているのだ。

 すると、何が次に起こり得るのだろう?

 ロシアが、ベラルーシ国内のアメリカに支配されていない野党と公式に連絡を取って、何らかの対話を確立することは重要だと私は思う。ロシアは、ベラルーシ国民に公式に、もし彼らが現在アメリカに操られている「反政府派指導者」が権力の座に着くのを許せば、ウクライナがそうなったのと全く同様、ベラルーシも崩壊すると警告しなければならない。

 これはロシアが何度も繰り返すことができる最強力な主張かもしれない。ルカシェンコも酷いが、もし彼が何らかのマイダンのようなクーデターで打倒されたら、ベラルーシは次のバンデラスタンになるだろう。これはロシアにとって大きな頭痛だろうが、ロシアは容易にこれを切り抜け、生き残れる。ベラルーシはそうすることはできない。

 だが、単に、ルカシェンコを権力の座に留めることも、解決ではない。彼が最近の選挙に勝った、あるいは勝たなかったかったかどうかは、もはや本当に重要な問題でさえない。本当に重要な問題は、彼は関係している大方の人々で、彼への信頼を失ったことだ。この理由だけで、ルカシェンコは退陣せねばならない。次に、欧米に支配された連中を除く、ベラルーシの主要政治勢力をとりこんだ何らかの挙国一致政府が組織されるべきだ。最終的に、誰であれ、ミンスクで権力を掌握する人は、ベラルーシのロシアへの完全再統合に進路を設定する必要がある。それがベラルーシ国民にとって、唯一実行可能な長期的解決策だ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/will-belarus-become-the-next-banderastan/

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 大阪なおみ、準決勝棄権!

 都医師会長は正論。

 日刊ゲンダイDIGITAL

都医師会長が政権に三行半「国に頼るのは諦める」の衝撃

 日刊ゲンダイには、横田一氏の記事もある。

小池都知事の「仮面」を剥ぐ
<3>実は「隠れカジノ誘致派」都知事選では争点隠しを徹底

 大阪万博のロゴがすごい。たとえ開催されても、行かない。最初の大阪万博、隣家の方が、大阪に引っ越ししておられて、再三ご招待いただいたが、丁寧にお断りした。隣人一家には、とてもお会いしたがったのだが。

 鳥飼玖美子著『10代と語る英語教育 民間英語試験導入延期までの道のり』を読み終えた。三人の若者の活躍もあって、民間試験導入に至った経緯が、インタビューに基づいて詳しく語られている。彼女自身、英語教育政策に関して良い本を沢山かかれており、色々拝読しているが今回もとても勉強になった。一環して悪辣なのは政府。先に2020年導入結論ありき。とりあえず延期にはなったが、油断はできない。特に、ジャパン e-ポートフォリオなるもの、実に陰険だ。

 三人の若者の発言、実に論理的、並の大人では、かなうまい。鳥飼立教大学名誉教授は、258、259ページで書いておられる。『グローバル人材育成のために「主体的に思考して判断し、それを表現」する人間』というのは、学習指導要領にある文言のようだ。

 グローバル人材育成のために「主体的に思考して判断し、それを表現」する人間が育ったとして、日本はそのような人間を受け入れるのでしょうか。そのような人間が、自分なりに考えた結果、集団としての日本社会が良しとすることを、これはおかしいと判断し、それを正面切って表現した場合、社会はどう反応するでしょう。その異端を排除しないでしょうか。そもそも、これまでの日本の価値観を覆すような人間が育つ可能性を理解しているのでしょうか。
 中略
「英語民間試験」導入に反対した三人の若者は、見事なほど、この目標を体現していました。自ら考え、判断し、声を上げる、このような若者たちが排除されることのない社会であることを願います。そして、これまでの日本社会のありかたに一石を投じる若い世代に社会が耳を傾け、日本社会が多様な価値観を許容す方向に変貌してゆくことを心から期待します。

 失敗を反省する「大学入試のあり方に関する検討会議」が開催されており、かなり率直な意見がだされている。しかし、それはまさに、コロナ専門家会議も分科会と、全く違うがゆえに、鳥飼立教大学名誉教授のおかげで、我々が詳しく読めるのだ。決定した要点だけを公表する「議事要旨」ではなく、「議事録」が公表されているためだ。鳥飼立教大学名誉教授は、そこで、こう書かれている。293、294ページ。

 第一に、発言者が誰であるかを明記した議事録の重要性でした。
 折しも、コロナ感染症対策で設置された政府の「専門家会議」の議事録がないことが問題になりました。将来の感染症対策にも参考になるはずの重要な会議の意思決定プロセスが記録されていないというのは将来に禍根を残します。

最後の部分で驚いた。295ページの一部を引用させていただこう。

 次に痛感したのは、反対論や慎重論を排し無理だと分かっていながら大学入試改革に突っ走った無謀さです。以前から関係者の間では、「まるで第二次大戦中の「インパール作戦」だ」」と密かに囁かれていました。司令部がずさんな作戦を強行して多くの日本兵が命を落した無謀な作戦のことです。
 最近では、新型コロナ感染症対策として政府が全所帯に二枚の布マスクを配布した「」アベノマスクを、関係者が「インパール作戦」にたとえているようです。

2020年8月25日 (火)

ルカシェンコは、なぜ今カラー革命の標的にされているのだろう?

F. William Engdahl
2020年8月21日

 グローバリスト勢力は、明らかに、長年居続けているベラルーシの独裁者、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領を打倒すると決めている。疑問は、なぜ今なのかだ。一つの理由は、コロナウイルス対応での許しがたい反抗的態度のために破滅させられているのだという主張もあり得る。いずれにせよ、ベラルーシは、欧米が全力で率いるカラー革命で攻撃されているのだ。8月9日の選挙を巡る抗議行動は、ソーシャル・メディアを使って、抗議をあやつる民間請負業者を含め、いつもの欧米NGOによって作り出される、いつものカラー革命、不安定化抗議行動の兆候を示している。

 ルカシェンコ政権の下、ベラルーシは、WHOと世界的なコロナウイルス封鎖要求に反抗した。彼は国民や経済の封鎖を命ずるのを拒否した。8月13日時点で、ベラルーシは、合計617人のcovid19に関連する死者を記録していた。ベラルーシは、グローバル封鎖で、コロナ流行を制御するという奇異で危険なWHO要求の誤りを成功裏に証明するための世界中の、ごくわずかな場所の一つとして、スウェーデンとアメリカのサウスダコタ州と共に立ち上がっていた。ベラルーシは封鎖を命じず、大半の産業を継続した。学校はイースター中の三週間閉鎖以外は開いていた。ボランティア・グループが一部にマスクを配り、6月に、EUが医療保健当局に、配布用に、マスクを含め個人用保護具を送ったが、マスク着用要求はなかった。サッカーと5月9日の凱旋パレードも通常通り行われた。そして今ベラルーシは、WHOとお仲間が望まない例になっている。

 一つの非常に重要点は、保健省が、「嫌疑」しかない時に、大ざっぱに、死をCovid19によるものとして分類する非常に欠陥があるWHO推薦を無視したことだ。ベラルーシ病理学者にとって、死亡原因がコロナウイルスによるものだと述べる根拠は、研究所によるCovid-19確認つきの病理形態学的写真の存在なのだ。i

 この全てが、グローバリスト勢力には、しっくりこない。主要個人寄贈者がゲイツ財団で、明白に腐敗したWHOは、検疫の欠如で、ルカシェンコ政府を批判し、6月に、ベラルーシに9億4000万ドルの融資を与えると発表した際、IMFは、ベラルーシが、検疫、隔離と国境封鎖を条件としたが、ルカシェンコはこの要求を「ばかげたこと」として拒絶した。彼が広く引用されている声明で指摘した「IMFは我々に検疫措置、隔離、外出禁止令を要求し続けている。これはナンセンスだ。我々は誰のいいなりにもならない。」

 カラー革命開始

 明らかにNATOと欧米グローバリスト集団は、covid19流行のずっと前から、ルカシェンコ打倒のために動いていた。ベラルーシのコロナウイルス対策での反抗的態度は、この出来事を活性化するのを助けただけかもしれない。欧米とその「民主主義」NGOは、長い間、ルカシェンコを、彼らの標的にしてきている。2008年、ブッシュ政権中に、コンドリーザ・ライス国務長官は、ルカシェンコをヨーロッパ「最後の独裁者」だと非難した。その後、ロシアはカザフスタンとベラルーシをメンバーとして、ユーラシア経済連合創設した。今まで、ルカシェンコは、一つの大きな連合国として、ロシアと合併するというプーチンの提案を拒絶してきた。それはまもなく変わるかもしれない。

 8月9日、選挙で、土壇場の野党「欧米」候補スベトラーナ・ツイハノフスカヤに対し、ルカシェンコが約80%の票をえた後、ベラルーシで抗議行動が起きた。それらの抗議行動は、CIAとその種々の「民主主義」のNGO、全米民主主義基金(NED)が、指導者がグローバリストに叩頭するのを拒否した、セルビアやウクライナやロシアや多数の他の国々で開発したものと同じモデルを使って行われている。1991年、NEDの共同創設者、アレン・ワインスタインがワシントン・ポストで、「我々が今日していることの多くは、25年前には、CIAに密かに行われていた」と発言した。NEDはアメリカ政府からその資金供給を受けるが、世界中で民主主義を促進する「私的」非政府組織を装い、1990年代初期のソ連の崩壊以来、ワシントンが支援する、あらゆる政権転覆不安定化工作に貢献している。

 2019年、NEDは、ベラルーシでの約34のNEDプロジェクト交付金をウェブサイトに掲載した。その全てが、ベラルーシ国内で反ルカシェンコの一連の反対派やNGOを育成、訓練することに向けられていた。交付金は「非政府組織の強化。地方および地域での市民運動強化、現地の問題を特定し、支援戦略を開発するなどのプロジェクトに向けられている。」 もう一つは「政治、市民社会、歴史、人権や、独立した文化に関する著作を含め、ベラルーシで容易に利用可能な出版物のオンライン図書館を拡大する」ことだった。それから別のNED交付金は「独立したジャーナリストとメディアを守り、支援する」ために使われた。もう一つは「非政府組織強化:青年の市民運動活動都の促進」だ。もう一つの大きなNED交付金は、「効果的な提唱キャンペーンで、民主的な党や運動の訓練」に与えられた。ii 無邪気に聞こえるNEDプロジェクトの背後には、CIAのNEDモデルの線に沿って特訓された野党を作るパターンだ。

 怪しいNexta

 「自然発生的」抗議を画策する上での重要な役割は、テレグラム・メッセージ交換アプリケーションに基づいている「Nexta」と呼ばれるワルシャワを本拠とするテキストメッセージ・ビデオ・チャンネルが演じている。Nextaというのは「誰か」を意味するベラルーシ語由来で、名目上、スチェパン・プチラという名のポーランドに本拠を置く22歳のベラルーシ亡命者に率いられている。ベラルーシ・インターネットが、政府によって閉じられて以来、ポーランドから運用されるNextaは、抗議行動や警察取り締まりの無数の市民ビデオを投稿し、現在、200万人のフォロワーがいると主張している。ベラルーシがインターネット・アクセスを閉じた途端、Nextaは、たちまちカラー革命の中核になった。

 スチェパン・プチラは、愛称スチェパン・スベトロフとしても知られている。プチラは以前、ポーランド外務省とUSAIDに資金供給され、ワルシャワに本拠をおき、ベラルーシにプロパガンダを放送するBelsatチャンネルで働いていた。2020年3月以来、Nexta共同創設者、編集長は、アメリカ政府のプロパガンダ・メディア、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーで働いていたロマン・プロタセヴィッチという名のベラルーシ亡命者だ。プロタセヴィッチは、部分的にUSAIDに資金供給されるポーランドを本拠とする語Euroradioでも働いた。彼は2013年-14年、CIAによるキエフでのマイダン広場デモでも積極的だったが、彼のフェースブックによればウクライナのネオナチ、パホニア・デタッチメントに近い。2018年4月、プロタセヴィッチは、ワシントンのアメリカ国務省に入ったが、注目すべき地位だ。それから、フェースブックで、彼は「私の人生で最も重要な週が始まる。」と指摘した。同日、彼は「私の人生で、これほど多くの重要な今日は深い出会いはなかった。」と述べて、アメリカ国務省の中での自身の写真を公表した。iii ワシントンから去った後、2018年8月31日に、彼はベラルーシ国内でUSAIDに資金供給されるラジオEuroradio.fmで働いた。二年後、プロタセヴィッチは、Nextaを使って、ワルシャワから反ルカシェンコの催しを調整している。偶然の一致だろうか?

 ロンドンで登録されたテレグラムを使って、ベラルーシ国外のNATO加盟国ポーランドにいるNextaは、これまでのところ停止を逃れている。Nextaは、ソーシャル・メディアを経由して、抗議行動計画や、何時、どこで、集会のため集まるべきか、どこに警察が集まっているかなど、いつストライキを始めるか、などの情報を送っている。Nextaは、抗議者の要求、逮捕に関する最新情報、機動隊による逮捕の場所、弁護士や人権擁護者活動家の連絡先や、警察がどこにいるかを示す地図や、抗議者が隠れるべき住所も広めている。

 Nextaは、購読者たちに、プロキシや他の手段を使うことで、インターネット・ブロッキングをどのように回避すべきかも助言している。Global Voiceの反政府派支持のイギリス人記者マクシム・エドワーズは、Nextaについてこう書いている。「このチャンネルは抗議について報告しているだけではなく、抗議行動を組織する上でも大きな役割を果たしていたは明確だ。」iv

 Nextaが、特定の諜報機関からの非常に洗練された援助を得ていなければ、外国からのこのような調整が可能ではないことは疑いようがない。Nextaは、資金を「寄付」と広告に頼っていると主張しているが、政府や財団からの「交付金」を得ていないと主張している。本当か否かにかかわらず、ほとんど透明性を与えないの答えだ。USAIDが彼らの「寄贈者」の一人なのか、オープン・ソサエティー財団なのか? 重要な点は、Nextaがベラルーシが停止することができないサイバー技術を使っていることだ。2018年、ロシア政府は、ソースコード開示を拒否したかどで、テレグラムを禁止しようとして失敗している。

 世界的危機

ルカシェンコに対する野党候補者は、驚くほど戦術も賢明で、彼らが専門家に指導されていることを示唆している。彼女の夫が逮捕され、出馬を禁止された時に、参加した「政治的初心者」とされるスベトラーナ・ツイハノフスカヤは、彼女が投票場出口調査に基づいて選挙に勝ったと主張している。8月14日、ツイハノフスカヤは、穏やかな政権譲渡を確保するため「調整評議会」を組織したと発表した。それは、ツイハノフスカヤの夫、セルゲイ・ツィハノススキーのように、大統領に立候補することを禁じられた、もう一人の競争候補、前駐ワシントン・ベラルーシ大使バレリー・ツェプカロの以前の呼びかけを思わせる。ツェプカロはそれを「救国戦線」と呼んでいた。

 ベラルーシは人口1000万人以下の小国だが、欧米による、この不安定化の取り組みの危険性は巨大だ。2014年、オバマ政権のCIA長官ジョン・ブレナンは、ウクライナがロシアの経済連合に加入するのを阻止するため、ウクライナでアメリカが支援するクーデターを率いた。クーデターは、ウクライナに、何も肯定的なものをもたらさなかった。その代わりにそれは、別の腐敗した、特にオバマ下のワシントンに近しいオリガルヒによる統治をもたらした。

 2018年、NEDは、もう一つのロシアのユーラシア経済連合の地域、アルメニアを不安定化しようとした。もし彼らが今ベラルーシを切り取れば、ロシアにとって、軍事的、政治的影響は、深刻だろう。WHOのコロナウイルス措置命令へのルカシェンコの反抗的態度が、進行中のミンスクカラー革命の試みのタイミングに関係していたか否かにかかわらず、明らかに、連中が六年前、ウクライナでしたように、EUとワシントンを含め一部の欧米勢力は、ベラルーシを崩壊させたがっている。もし連中が成功すれば、彼らが、その後、ロシアでもやってみようと元気づけられるのは確実だ。

 F. William Engdahlは戦略危険コンサルタント、講師、彼はプリンストン大学の政治学位を保持、石油と地政学のベストセラー作家。

注:

1 Natalya Grigoryeva, How Belarus Ignored the WHO and Beat Coronavirus, FRN, June 21, 2020, https://fort-russ.com/2020/06/covid-19-psychosis-defeated-how-belarus-ignored-the-who-and-beat-coronavirus/

2 NED, Belarus 2019、https://www.ned.org/region/central-and-eastern-europe/belarus-2019/

3 Anonymous、Roman Protasevich、2020年8月17日、https://www.foiaresearch.net/person/roman-protasevich

4 Maxim Edwards, How one Telegram channel became central to Belarus protests, August 19, 2020, https://radioeonline.com/2020/08/19/how-one-telegram-channel-became-central-to-belarus-protests/

記事原文のurl:http://www.williamengdahl.com/englishNEO21Aug2020.php

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 ベラルーシにまつわる属国大本営呆導番組、宗主国大本営広報部のコピー。ウクライナ政権転覆時と同じ。

 「排除」発言を引き出して「絶望」の党を潰した大功労者、横田一氏による記事。

 日刊ゲンダイDIGITAL

小池都知事の「仮面」を剥ぐ
<1>質問指名はお気に入りだけ 女帝流メディアコントロール

 常識では盛りすぎ。そうでないのは記者の同意を強要した彼だけ?AERAdot

安倍首相「147日不休」は盛り過ぎだ! この夏「自宅で過ごした22日」と盟友の思惑

 UIチャンネル第356回 アメリカ大統領選挙も触れられている。

時事放談(2020年8月) 鳩山友紀夫 × 孫崎享(元外務省国際情報局長)

2020年8月23日 (日)

ベラルーシ

クレイグ・マレー
2020年8月16日

 欧米マスコミは、ルカシェンコはプーチンの手先だと誤解している。それは正しくない。プーチンは、彼のことを腹立たしく、むしろ頭の鈍い時代に合わない人物と見なしている。ルカシェンコが本当は最近の選挙で負けたという欧米の誤解もある。それは正しくない。公式結果発表で、差が極めて誇張されているが、彼はほぼ確実に勝っていた。ロンドンがイギリスではないのと全く同様、ミンスクはベラルーシではない。ベラルーシの大部分がかなり遅れており、国家機構によって大きく影響を受ける。独裁者は自分の人気を高くするため自由に使える、あらゆる手段を持っている。だからといって、奇妙な選挙や国民投票が、その人物が独裁者ではないことを意味しない。私が20年近く言っているように、ルカシェンコは独裁者だ。

 私の分析は、おそらく、ルカシェンコは票の60%以上で楽勝していた。だが、それは決して自由な公正な選挙ではなかった。マスコミは(同じことがイギリスのマスコミにも言えることをお忘れなく)非常に偏っており、あらゆる重要な反政府派は、なんらかの方法で立候補を阻止されたので、弱い野党候補者しかいなかったのだ。

 欧米は、ベラルーシ世論をかなり露骨に、「カラー革命」に向けて工作しようとしている。だが彼らは困難な状況の上にいる。西ウクライナは、消費生活を実現したいと願って、西欧やとEUに近付くのに本気で熱狂的だった。ベラルーシでは、中央ミンスク以外では、そういう感情は極わずかしかない。最も重要なのは、ベラルーシというのは「白いロシア」を意味し、白いロシア人は、文化的に自身をロシア人だと非常に強く考えている。ベラルーシではカラー革命は起こらないだろう。だが、欧米は試みている。

 読者の多くと異なり、私はこの事態を、とんでもないことだとは思っていない。他国の政治的方向を自分に有利な方向に変えるために影響を与えようとするのは外交の重要な目的で、常にそうだったのだ。私は20年間、イギリス政府のために、むしろその良き擁護者だった。BBCワールドサービスは常に、外務省に資金供給されており、その存在そのものが、そもそもの発端から、多数の言語でプロパガンダを送り出すことで、影響を与えようとする試みに基づいている。ブリティシュ・カウンシルは、シェークスピアへの純愛から外国でイギリス文化を促進するのに何百万も費やしているわけではない。政府資金は、マスコミや社会に影響を与えることを目指すNGOに与えられている。将来の指導者を見つけ出し、親イギリス感情を持たせるため、教育や学士課程に招聘するのだ。

 私はそれのいずれも問題と思わない。それは外交がというものの一環だ。イギリスが遥かに大規模に行っている全く同じ活動をロシアがするのに対し、イギリスがかっとなるのも一興だ。だが、それは全て昔からのゲームの一環だ。もし私が今ベラルーシ大使だったら、反ルカシェンコ・デモ支援を見つかってもる、良心の呵責はないはずだ。それはすべて仕事の一部なのだ。

 もちろんこの全てには、より暗く、陰気な側面があり、その場合、活動は公開ではなく隠蔽される。イギリスが、密かに外国マスコミのジャーナリストを買収するIntegrity Initiativeの事業に資金供給したり、政府言説を推進するため、何千という偽のソーシャル・メディア・アカウントを作ったり(後者は、特に国防省や政府通信本部GCHQが行う)しているのは、うさんくさい。大量の現金で、政治家や公務員や将官を買収する、MI6の、より伝統的な活動もそうだ。だが、またもや、私はそれについて余り騒ぎ立てる気持ちになれない。それはゲームの中の汚れ仕事だが、暗黙の限界がある、昔からのものだ。再び、私が強く反対なのは、ロシアが、まさにイギリスが遥かに大規模に行っていることをすることに対し、イギリスがとてつもなく殊勝ぶることだ。

 だが、更に、暗殺や偽旗射撃や爆撃と冤罪を負わせるなどの遥かに暗いものもある。これでは、一線が越えられ、命が奪われ、猛烈な対立が引き起こされる。ここで、由緒ある国際的慣習が、これらの行為を受容可能にすると言う用意は私にはない。この一線がウクライナでは越えられた。上に述べたような理由から、ベラルーシには、このような火花に衝撃を与えるような火口が存在すると私は思わない。

 ルカシェンが退陣するのは私としてはとてもうれしい。あらゆる品位ある民主主義において、トップの任期期限は要因たるべきだ。権力さえ握ってしまえば、外部からの衝撃を阻止し、何十年間も個人の人気を維持するのは困難ではない。人気は、民主的正当性と同一ではない。前から言っているように、憲法上の詭弁にもかかわらず、大衆の支援にもかかわらず、プーチンが任期二期を上回って留任するのは絶対に間違っていると私は非常にはっきり述べざるを得ない。

 ルカシェンコにとって理想的なのは、一度も選挙に勝ったことがない大統領を担ぎ上げる欧米のベネズエラ戦術と逆に、新たな選挙に進むことだ。ベラルーシ国民にとって、国際的安定性にとって、最良の結果は、改革志向だが、おおむね親ロシア候補者の当選だろう。プーチンは、この危機を、20年前に署名された単一市場・自由貿易地域、ロシアとベラルーシ「連合」を再主張するのに利用している。重要なことに、ごくわずかのベラルーシ人を含め、ベラルーシの未来はEUよりロシアとの統合にあるのを疑う人はごくわずかだ。

 プーチンに対する歴史的に最大の批判は、ロシアの経済基盤を多様化し、一次産品の輸出から、高付加価値経済へと変える上での彼の失敗だろう。ベラルーシでの彼の目的は、固く結びつき、大いに裕福なオリガルヒに支配される大規模商品輸出の鋳型にベラルーシをぴったり合わせることだろう。プーチンはベラルーシが必要とする経済改革には、ほとんど興味はあるまい。

 私の期待は、ルカシェンコが続投し、経済をロシアに戻す新方向に向けることだ。プーチンの長期的政治目標は、常に、旧ソビエト社会主義共和国連邦の大多数のロシア語圏地域をロシアに再統合することだ。それは、ウクライナとジョージアでの彼の政策だった。ベラルーシは重要な目標だ。彼はエネルギー助成金増加(プーチンの経済武器庫は非常に限定されている)で、ベラルーシを、よりしっかり結び付けようと努めるだろう。ルカシェンコ更迭は、プーチンのやるべき仕事のリストで上位になるだろう。私はそれは、三年と考える。ミンスクでの現在のデモは、本格的な経済的、社会的影響を与えずに終わるだろう。

情報更新 8月17日

 私は下のコメントに応えて次のことを書いたが、私の考えの重要な部分を効果的に説明していると思う。ベラルーシについてだけではない。

私と多くの読者の相違は、双方とも、「欧米」政府を、資本主義エリートによる労働者階級を搾取する略奪で、エリートに奉仕するマスコミによって支配されるエセ民主主義国家として認知しているが、あなたと他の人たちは、反欧米というだけで、そうした政府がずっと良いと考えているように思われる。
多くの反欧米政権、ルカシェンコやアサド、そして、そう、プーチンも、資本主義エリートによる労働者階級の搾取で、エリートに奉仕するマスコミに支配されるエセ民主主義だと私は考えている。少し違った形で組織されているだけだ。そして市民的自由への対応は、より酷い。

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記事原文のurl:https://www.craigmurray.org.uk/archives/2020/08/belarus/
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 ヒルゴミもゴミスマも見ないた連中の発言全く知らない。他の番組も、すしロウや異神創設者を見た瞬間チャンネルを変えている。白痴洗脳大本営広報部は、タイコモチしか出演させない。

 LITERA

吉村知事とシンクロか、橋下徹も馬脚! コロナ対策過剰論を主張するため「熱中症ではそんな対策してないこ」と子ども騙しの詭弁に…

 ベラルーシ、文字通り解釈すれば、白いルーシだろうか。ルーシについて正確な解釈に関心のあるかたは参考書をお読みねがいたい。昔『ポーランド・ウクライナ・バルト史 (世界各国史)』や『不思議の国ベラルーシ ナショナリズムから遠く離れて』や『ロシア史』を購入した記憶はあるが行方不明。

 洗脳テレビを消して、デモクラシータイムスの番組を拝聴した。

ソ―リ、もうお休みください コロナ・不況に無策は許されず WeN20200821

地域別コロナと闘う処方箋~100のやらない理由より踏み出す一歩の大切さ【新型コロナと闘う 児玉龍彦×金子勝】20200820

 延期オリンピックが実現可能か、やら、宗主国二政党実質一党の茶番選挙はしつこく呆導するが、オリンピックで隠蔽しようとしたトリチウム水をまともに報じるもの、一体どれだけあるだろう?

【「限界の夏」迫る!これでいいのか!?「トリチウム水」海洋放出問題を考える シリーズ特集 7・IWJ_YouTube Live】19:30~「『アンダーコントロールはどうなった?福島原発汚染水の現在(いま) 』映像で見る福島の漁業者の想い~これ以上海を汚さないで ―登壇:満田夏花氏(国際環境NGO FoE Japan)、武藤類子氏(東電刑事訴訟支援団副団長)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 7月25日に収録した、「汚染水問題を考える三多摩の会」、「ミストラルジャパン」主催の集会を再配信します。これまでIWJが報じてきたトリチウム関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/tritium

 画期的な「赤松小三郎ともう一つの明治維新 テロに葬られた立憲主義の夢」をかかれた著者による新刊『日本を開国させた男、松平忠固』をようやく読み終えた。上田はまともな開国を推進する英雄を生んでいた。開国後の輸出品まで準備していた。テロしかできない水戸学カルトの薩摩・長州連中とは根本的に違う。しかし小学校、中学校、高校、いや大学まで、日本人は明治維新の偉業という真っ赤なウソで完全に洗脳されている。史上最長最低最悪の首相も長州閥。

 『赤松小三郎ともう一つの明治維新 テロに葬られた立憲主義の夢 』については、2017年1月 1日 (日)掲載の翻訳記事バチカン、ビルダーバーグと‘移民’危機 で、最初に触れた。

 徳川幕府がアメリカと結んだ条約は決して不平等ではなかった。薩摩・長州による攘夷テロにつけこんで、イギリスが反撃し、清国に対するアヘン戦争で不平等条約を押しつけたのと同じ手口で、明治政府に不平等条約に変えさせたのだ。徳川幕府がアメリカと不平等条約を締結したのではなく、薩摩・長州による対外暴発が、平等な条約を、不平等条約に変えさせたのだ。学校で教えられているのは偽史。

 本書の中で、上田の方が作っておられる松平忠固史も紹介されている。目からウロコ。

日本を開国させた男、松平忠固 』の247ページから、引用させていただこう。広く読まれて欲しい本だ。

当初の条約において、関税自主権は存在した。平等な条約を、不平等なものに変えてしまったのは、尊王穰夷派の「志士」たちのテロ活動と、下関戦争の敗戦の帰結であった。下関戦争の敗戦は、列強に対する卑屈な感情を植えつけてしまい、日本の近代化のあり方を歪めた。
世界のいかなる国家であれ、排外主義思想とその実践としてのテロ活動は、その国を危機に陥れこそすれ、決してその国の国際的地位の向上に結びつくことなどない。それは肝に命じねぽならない歴史の教訓である。それを美化することなど、断じて許されてはならない。
忠固の時代の日本外交は敗戦を経験せずに行なわれていた。下関戦争の敗戦の結果として列強への従属を強いられた明治政府や、太平洋戦争の敗戦の結果として米国への従属を強いられた現在の日本政府と比べ、何ら負い目などなかった忠固の時代の外交の方が、よほど対等で自立していたのである。
近年の日米関係は、米国が自国の都合に合わせて強要する新自由主義的な要求を唯々諾々と受け入れてきた歴史である。一九八九年に日米構造協議がはじまって以降、地方商店街を壊滅させた大店法の規制緩和にはじまって、株式持ち合いなど日本型経営の否定、農産物市場の自由化、郵政三事業民営化、種子法廃止、水道民営化など、枚挙にいとまがない。本書を執筆中の二〇一九年には、日本だけ農産物関税の削減義務を一方的に負いながら、米国は関税削減義務を負わないという「日米貿易協定」が調印された。これこそ、まさに絵に描いたような不平等条約である。松平忠固がこの内容を知ったら、悲しむに違いない。

2020年8月18日 (火)

毎日毎日、使い古された同じ脚本を実行する帝国主義者

2020年8月14日
ケイトリン・ジョンストン

 最近、帝国主義評論家でオバマ政権の冷戦戦士マイケル・マクフォールが下記をTwitterに投稿した

 「今週、民主主義のための彼らの勇敢な戦いに対し、欧米は、なぜ全く無関心なのかを問うて、ベラルーシ内外のベラルーシ人たちが私に連絡してきた。私には説明できない。あなたは説明できるだろうか?」

 (人々がマイケル・マクフォールに連絡を取るという極めて疑わしい主張を除いて)、注目に値するものだから、このTweetを取り上げたわけではない。それが全く平凡であるがゆえに、私は取り上げたのだ。

Moon of Alabama新記事
Belarus - A U.S. Sponsored Color Revolution Is Underway https://t.co/aQMnrMmMPc pic.twitter.com/HJkFvKNZnE
- Moon of Alabama (@MoonofA) 2020年6月16日

  二カ月前、Moon of Alabamaは、モスクワと提携している、この国が、間もなく、ソ連風政府に反対する抗議行動に圧倒されるはずだという、あらゆる明らかな兆候を記録して「Belarus - A U.S. Sponsored Color Revolution Is Underwayベラルーシで、アメリカが支援するカラー革命が進行中として翻訳してある)」という題の記事を公開した。その6月16日記事の抜粋は、これだ。

8月9日、ベラルーシは大統領選挙だ。ルカシェンコは再選すべく最善を尽くすだろう。

通常、カラー革命は、物議をかもす選挙を巡って、しかけられる。選挙結果は、選挙が始まる前でさえ、公的に疑われるのだ。最終的に結果がでると、欧米メディアは自分たちが作り出した予想からずれているから、デッチあげられたに違いないと主張するのだ。人々が抗議するため街頭に押し出される。混乱を増やすため、ウクライナでされたように、警察と抗議者を攻撃するため、射撃の名手たちが仕事に向かわせられるかもしれない。抗議行動が抑えられるか、アメリカお気に入り候補が権力の座につけば、反乱は終わる。

昨年、全米民主主義基金は、ベラルーシで、少なくとも34のプロジェクトと組織に資金供給した。アメリカは慈愛からではなく、自分に有利にするためそうしているのだ。

 今月のベラルーシ選挙前に、いつもの、あらゆる帝国主義の言説支配作戦が実施されており、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー全米民主主義基金のようなCIAの隠れみのが、アメリカ国務省に同調して、抗議を応援しベラルーシ政府を非難するのを我々は目にしているのだ。

 

プラハで、マイク・ポンペオ国務長官は、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーに、ワシントンはベラルーシでの「平穏な抗議行動参加者が、扱われるべき方法とは一致しない方法で扱われている」暴力を見ていると語った https://t.co/Fi7vYrIvEk
- ラジオ・フリー・ヨーロッパ/自由放送(@RFERL) 2020年8月12日

 「我々は抗議行動参加者を支援し、彼らに対する政府の残忍な取り締まりを非難する」と自己認識皆無の政府が述べた。

 それで、全て同じ古いパターン通りに展開している。世論に耳を傾ける人々なら、ことが起きる前に予測できるほど、陳腐な繰り返された手口だ。

 繰り返すが、マクフォールのTweetを、異常だから取り上げているわけではない。自分に同調しようとしない、あらゆる国々を常に吸収したり、破壊したりしようとつとめる、ブヨブヨの塊を思わせる帝国に支配される、我々の狂気の世界では、それが全く正常で、ありふれているがゆえに取り上げているのだ。それは、支配体制の言説管理者が、アメリカを中心とする帝国に有利なように、そのゼリー状のひだの中に吸収されるのに抵抗する政府に不利なように、我々の世界で起きていることを、首尾一貫して曲解する方法の例として選ぶことができる、ほとんど無限のTweet記事、記事、TVクリップの一つなのだ。

 実際、マクフォールの投稿を一般的テンプレート形式に変換して、単純化しよう。

 こうだ。これはもう少し率直だ。

 私は私の仕事が好きだ。本当に、好きだ。だが、欧米帝国主義の不正行為について論評を書くのは、ある意味、人が想像できる最も退屈な繰り返し作業だ。

 新しいことは本当に皆無だ。全く同じ下劣な帝国主義者が、日ごとに、彼らの十字照準線を出入りする国々について、全く同じ脚本を、とうとうと語る、全く同じ公式だ。それを一層退屈にしているのは、そのような「なってこった。この吸収されない政府には対抗しなければならない!」言説の循環を、全員、新しい何か違ったものとして扱うよう期待されている事実だ。

 それは新しくなく、異なってもいない。毎日、全く同じ国際政治ニュース記事となるに至っており、ニュース記事は次のようなものだ。

 「アメリカを中心とする帝国は、軍事的、金融、経済、そして/あるいは天然資源の主権を維持しようと戦っている国を吸収することで、更に大きくなろうとしている。」

 それだけのことだ。それが人々が見る全ての国際政治ニュースだ。残りは毎日全く同じたわごとを与えられているのに人々が気づかないようにするため置かれる余分な物だ。

ベラルーシでの選挙後の取り締まりは容認できない。もし野党候補者ツィハノフスカヤが国から逃げることを強いられたのが本当なら、ルカシェンコは、彼女に帰国するよう求め、公的に彼女はいかなる報復や調査に直面しないと約束するべきだ https://t.co/LjCz46QjON
- ジョン・ボルトン(@AmbJohnBolton) 2020年8月11日

 億万長者連中が築いた彼らの王国の現状を維持する言説を強化する仕組みをすっかり整えているので、億万長者の報道機関は、常に歩調を合わせて行進する。このようなマスコミで働く記者たちは、真実や事実には全く忠実ではなく、帝国の拡大促進にのみ忠実なのだ。

 私を信じられないだろうか? 去年のマスコミ報道が、もっぱら香港の反北京抗議行動に固執していて、フランスやイスラエルやチリやハイチなど、アメリカに同盟する各国政府に対する抗議行動を無視している事実を文書化している、昨年のフェァネス・アンド、アキュラシー・イン・リポーティングのこの記事をお読み願いたい。あるいは、ワシントン・ポストの編集委員会が、サダムが化学兵器を持っているかもしれないので、イラク政権転覆の必要について常に金切り声を上げていたのに、レーガン政権時代、サダムが(イランに)実際、化学兵器を使った際には、短い穏やかな非難で満足していたという2002年のこの記事を

 彼らは原則皆無だ。どのような真実にも興味皆無だ。

 もしサウジアラビアが、忠誠心をアメリカから中国に変えれば、ずっと見ているべきだったかのように、我々は即座にイエメンの残虐行為に関する報道を毎日見るはずだ。

 もしイスラエルが、ワシントンからモスクワに方向転換すれば、我々は即座にパレスチナ人の苦境やネタニヤフ汚職に対する抗議に関するニュース記事に浸されるはずだ。

 もしオーストラリアが、帝国の塊から抜け出して、自身の主権を強く要求し始めれば、世界は、突然、日々、アボリジニーの権利や、沖合収容所の難民に、もっと気にかけるよ促されるようになるはずだ。

 もし帝国の塊から離脱をした政府が特に破壊的な人道侵害の実績がなくとも、欧米諜報機関が何かをでっちあげ、欧米マスコミは無批判に、それを絶対事実として報道するはずだ。

 主流の評論家や記者は、すかさず、そうした転身をするはずだ。彼らはそれがずっと彼らの立場だったふりをするはずだ。そして彼らは夜寝る時血は赤ん坊のように眠るはずだ。

私はどうしてこれを知っているのだろう? 彼らの現在の行動を観察してだ。

ベラルーシに関するスレッド https://t.co/l4HAm7hRoA
- Politikḗ (@city_affairs) 2020年8月7日

 それなのに、支配体制の言説管理者が、今週の吸収されない悪の政府についてベラベラしゃべり始めると、今回は全く違っていて、マイク・ポンペオが、これについて全く真実を語っていると人々が私に叫ぶのだ。彼らは一日に何度も、同じひどいディズニー映画を何千回も見ると言い張る三歳児のようだ。唯一の相違は、三歳児は、おそらく何かを学んでいることだ。

 言説支配が、より薄弱になるにつれ、人々が人形劇から目を覚ますのを見始めるのかもしれない。その時まで、明敏な反抗者ができことと言えば、プロパガンダが生み出す夢から人々が目覚めるのを助けるべく、できる限り多くの異なる方法で、これらの単調、反復的ニュース記事マトリックスの隙間を指摘し続けることだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2020/08/14/imperialists-run-the-same-tired-old-script-day-after-fucking-day/

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 戦後最大のGDP減少。台湾や韓国は、そこまで酷く下落していない。PCR検査の強化で、蔓延を抑えると、これだけの差がでるのだ。

 文中の下記の文章で、先日見たビデオを思い出した。

彼らは原則皆無だ。どのような真実にも興味皆無だ。

 マスコミの労働組合が、自分たちの生活安定だけを目的にするのであれば、そういうマスコミは不要だ。

メディアが危ない! 民放労組に、いま、何が?~テレ朝労組と民放労連 20200813

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