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天下兼相愛則治、交相惡則亂(墨子、巻之四)
順天意者、義政也。反天意者、力政也。(墨子、巻之七)
天下有義則治、無義則亂。(墨子、巻之七)

天下は人々が相愛すれば治まり、互いに憎しみあえば乱れる
天意に従う者は義に従って正す。天意に背く者は強制する
天下に義があれば治まり、義がなければ乱れる

#1『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』三一書房、2005年

OPC

三一書房創立60周年記念出版。アメリカの権力者が行なってきた戦後の秘密破壊工作(テロ活動)の実態を具体的に検証する。「読書人」「共同通信」など各誌賞賛。自分のいる足場に深淵がひらくような衝撃にみちる一冊。付録としてキューバ侵攻作戦の「機密文書」収録、秘密破壊工作に関する全事項と関係者をインデックス化。人物ダイヤグラムも多数。

#2 『アメリカ帝国はイランで墓穴を掘る』洋泉社、2007年

イランの問題はイスラエルの問題と表裏一体の関係にある。イラン攻撃を狙うアメリカの新保守/神保守(親イスラエル派)は勢いを失ったが、消え去ったわけではない。イスラエルに軍事強硬派政権が存在し、プーチンにロシアから追い出されたエリツィン時代の「富豪」もロンドンとイスラエルを基盤に暗躍する。

2024.12.19
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カテゴリ:カテゴリ未分類

 中東やウクライナは戦乱で破壊され、多くの人が死傷しているが、その戦乱が長引くにつれ、イギリスが果たしている役割が鮮明になりつつある。

 インターネット・メディアの​グレイゾーンによると、イギリス国防省の監督下、「代々続く海賊や海賊の血筋」だと自認するチャーリー・スティックランド中将が2022年2月26日、「プロジェクト・アルケミー(錬金術計画)」なる対ロシア計画を遂行するためのグループを組織​。その工作の一環としてウクライナにおける戦闘継続があった。

 こうした計画はアメリカのネオコンがソ連消滅の直後、1992年2月にアメリカ国防総省のDPG(国防計画指針)草案として作成した世界制覇プロジェクトと目的が重なる。

 このDPG草案はポール・ウォルフォウィッツが中心になって書き上げられたことから「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれるが、その目的は旧ソ連圏を制圧するだけでなく、ドイツや日本をアメリカ主導の集団安全保障体制(戦争マシーン)に組み入れ、新たなライバルの出現を防ぐことにある。この計画は2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)に対する攻撃で始動した。

 この当時、すでに旧ソ連圏の解体工作は始まり、ウクライナの中立政策をやめさせるために「オレンジ革命」を実施、さらに2013年11月から14年2月にかけてネオ・ナチを使ったクーデターを実行したわけだ。

 NATOの訓練を受けたネオ・ナチを使い、ビクトル・ヤヌコビッチ政権を暴力的に倒したのだが、これには対ロシア戦争の始まり、いわば「ネオ・バルバロッサ」の開幕を告げるという意味もあった。ロシアの安全保障にとって深刻な事態が引き起こされたのだが、2022年2月24日まで動かなかったことを批判する人が西側にもいる。

 ネオコンはロシアを蔑視、簡単にアメリカ/NATOは勝てると考えていたようだが、計算通りには進まない。ウクライナへ兵器を供給するだけでなく、自国の特殊部隊や傭兵を送り込んだが、ウクライナは兵士も兵器も圧倒的に不足している。アメリカ/NATOの兵器庫も空だ。

 2022年2月24日からロシア軍はウクライナを攻撃しはじめ、キエフ側の軍事基地や生物化学兵器の研究開発施設を破壊するが、その直後から機密文書も回収し始めた。その分析の責任者がキリロフ中将にほかならない。

 その分析結果をキリロフ中将は2022年3月7日に公表したが、それによると、研究開発はDTRAから資金の提供を受け、CBEP(共同生物学的関与プログラム)の下で進められたという。​2023年4月にはロシア議会が報告書を発表​している。

 そして2023年8月、中将はアメリカ政府と大手製薬会社が「生物学的危機をでっち上げる」ことで「世界を支配」していると説明している。キリロフによると、ロシアは証拠を何度も国連に提出しているが、アメリカによって封印されているという。サーシャ・ラティポワもCOVID-19スキャンダルの黒幕はアメリカの国防総省だと指摘しているが、日本では「医薬品メーカーのカネ儲け」で止まっている。





 キリロフ中将を暗殺した容疑者ふたりがすでに逮捕され、ウクライナのSBU(ウクライナ保安庁)に10万ドルの報酬で雇われたと証言した。すでにSBUは犯行声明を出しているので、それを確認したということになるだろう。

 スコット・リッターが作成したドキュメンタリーによると、ウクライナ大統領を名乗っているウォロディミル・ゼレンスキー大統領はイギリスの情報機関MI6のエージェントであり、そのハンドラーはリチャード・ムーアMI6長官である可能性が高い。そう考えると、キリロフ暗殺もプロジェクト・アルケミーの一環だった可能性がある。そうなるとイギリス政府は共犯者だ。

 プロジェクト アルケミーはNATOの秘密部隊、グラディオと類似していると指摘する人もいる。

 グラディオとはイタリアで設立されたNATOの秘密部隊。第2次世界大戦の終盤、独ソ戦でソ連の勝利が決定的になったことを懸念したアメリカとイギリスの情報機関は1944年にゲリラ戦部隊のジェドバラを組織した。

 大戦後、ジェドバラ人脈の一部は特殊部隊のメンバーになり、一部は極秘の破壊活動機関OPCに参加した。このOPCが中心になり、1952年にはCIAの内部に秘密工作を担当する計画局が設置される。その後、作戦局、NCS(国家秘密局)、作戦局へ名称は変更された。

 その一方、この人脈はNATOの内部に破壊活動を目的とする秘密部隊を組織する。イタリアの秘密部隊がグラディオだ。1960年代から80年代にかけての時期、左翼を装って爆弾テロを繰り返し、クーデターも計画している。この組織の存在は1972年にペテアノ近くの森で兵器庫が偶然発見され、問題になるのだが、途中で捜査は止まった。

 その事実にフェリチェ・カッソン判事が1984年に気づき、捜査は再開される。その結果、イタリアの情報機関SIDが関係していることが判明、SIDは1977年に国内を担当するSISDEと国外を担当するSISMIに分割され、情報の分析を担当するCESISが創設された。そのSISMIの公文書保管庫の捜査をジュリオ・アンドレオッチ首相は1990年7月に許可せざるをえなくなり、グラディオという秘密部隊が存在していることが明確になった。全てのNATO加盟国にはグラディオと同じような秘密部隊があり、アメリカやイギリスの情報機関の命令で動いていた。

 グラディオは活動を停止したと言う人もいるが、たとえ組織が消えても人脈を残る。その人脈がプロジェクト・アルケミーに繋がっていると考えるべきだろう。

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最終更新日  2024.12.19 00:00:14


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