地球温暖化詐欺

2022年8月25日 (木)

核のホロコースト。地球温暖化に対する欧米の回答。

2022年8月18日
フィル・バトラー
New Eastern Outlook

 我々が知ってい文明の終わりは目の前だ。もっと多くの専門家が我々が直面している現実を把握していないことに私は当惑している。現在の世界秩序が核紛争へと執拗に進んでいる理由が青天のへきれきのように突然ひらめいた。答えは我々の目の前にある。核の冬だ。

 過去数年にわたって起きている狂気や邪悪な企みを私が蒸し返す必要はない。コロナ流行、それが起こした社会的な脳の腫れ、代理戦争の準備、ISIS、頭がおかしな大統領、小児性愛や小児性虐待の疑惑、ロリータ・エクスプレス、ハンター・バイデン、ウクライナ。そして気候変動という本当の問題が、洗脳混合器に放り込まれると、普通の男女は何がなんだかさっぱりわからない。この段落は、エプスタインの親友の一人で、人口制御とアメリカ農地の大部分を所有するビル・ゲイツで終わらなければならない。

 そう。我々はおおかただまされている。連中は、トランプ前大統領の家を緊急捜索し、アメリカでは、タルシー・ギャバードやタッカー・カールソンや他の著名保守主義者は「裏切り者」というレッテルを貼られている。皆様がソーシャルメディアに対処しておられるなら、我々全員が次の番に見える。アメリカ/ロシアの核対立の現実に関する無知のレベルから判断して、社会は、ディストピア・リセットをするのに十分に愚かだ。一連の最近の記事が、それを実証している。

 最近「USAトゥデー」記事や他の多くのものが、私が指摘した二つの問題の手がかりを与えてくれる。第一に、我々を、この地球温暖化現象に追いやった壊れたリベラル体制は、永遠の寒冷前線で、それを改める決意が強そうに思える。第二に、我々は救いようがないほど脳をボロボロにされ、洗脳され、愚かにされている。なぜかを説明させて頂きたい。

 「USAトゥデー」記事が言及する「新」研究は、アメリカとロシア間の核戦争うよる飢饉で50億人が死ぬと言う。この研究の著者、リリー・シアという名のラトガース大の気候学者は、爆発する何千もの核兵器が、どのように、何メガトンもの灰を成層圏に送りこみ太陽を遮るか説明している。これは新しい科学ではなく、この科学者が使っている言語は8歳の子供や、ばか向きだ。これが、その一部だ。

 「大部分の人々が餓死するだろう。それは実にまずいことだ。暗くなり、世界的に冷却し、核戦争後に、あり得る貿易制限は食品安全保障にとって世界的大惨事のはずだ。」

 そう、爆発する12,000発の核兵器は、確実に太陽を遮り、飢饉や病気、おそらく新しい氷河期さえ起こすだろう。この研究のラトガースの図は、海と土壌の温度が大幅に下がることを示している。だが、これは世界温暖化を直すので結構だ。だが世界熱核戦争後「あり得る」貿易制限? これは21世紀の科学か、大きな懸念だろうか? これらのたばこを吸っている人々は何だろう? 私は、すぐにアルマゲドンの話をするが、まず、この気候修正の立案者を紹介させて頂きたい。

 ビル・ゲイツは、ワクチンで人口を制御すべきだとは言わなかったが、不可避なもののに備える本格的な措置をとっている。この世界経済フォーラムの記事は彼の「警告」を明瞭に表現しており、マイクロソフト億万長者は、ほぼ250,000エーカーの農地を持ったアメリカ最大の個人土地所有者だ。

 さて、本物のアルマゲドンは、どのようなものか考えよう。私はここで皆様の貴重な時間を奪うつもりはない。2003年以来の冷戦時代頂点時の、この詳細レポートは、我々全員が知るべきことを語っている。もしラトガースの天才たちが、彼らの研究で、悲惨な絵を描いていると思われるなら、ウイリアム・ロバート・ジョンストン博士の詳細な参考文献を読めば、地球上に、いかに少数の人々と動物しか生き残らないか悟るだろう。

 これらの新しい研究者は恐ろしい計算間違いをした。最初の核攻撃の応酬が終わるまでに、世界の住民の半分は焼かれるか、ばらばらに吹き飛ばされ、他の人々は数週間以内に放射能や他の傷害で死ぬだろう。何も機能せず、人工衛星も稼働せず、経済はなく、国際連合や大部分の組織はなくなるだろう。アメリカでは、合計3,900メガトン、5,800発の弾頭が爆発する。ロシアでは、モスクワから320キロ以内には何も、虫さえ生存できない。

 ジョンストン博士の研究/シナリオによれば、200以上の核弾頭が、何十万平方キロメートルも、生物を絶やし、廃虚と化し、完全に破壊する。ヨーロッパは巨大な共同墓地になる。今の所、損傷のないキーウからピレネー山脈まで大虐殺が広がる。スペインとポルトガルは、生きた人間の最後の砦かもしれない。リチャード・ウルフソンとフェレンツ・ダルノキ・ベレシュによる「21世紀の核選択:市民ガイド」という2021年の本からの、このMIT抜粋は、ジョンソンの先行研究を裏付けている。

 60年経っても、使えない広大な土地があるだろう。生き残った少数の一億人の大半に遺伝子欠陥が現れるはずだ。この新ディストピアで、ニュージーランドとアルゼンチンは世界大国だ。シュワブやグローバリスト連中が扇動していた素晴らしいリセット、素晴らしき新世界になるのだ。グレタ・トゥーンベリや、他の気候人騒がせ連中は(何らかの形で)最終的に静かになるだろう。

 ここで世界中のゾンビ化した人々を意図する研究をリリー・シアと共同執筆したラトガースの天才アラン・ロボック教授の最後の言葉を挙げよう。画期的な事実だ。

 「データは一つのことを我々に語っている。核戦争が起きるのを我々は阻止しなければならない。」

 それは起きつつある。それはエリートにとって意味をなす唯一の戦略なのだ。

 フィル・バトラーは政策研究者、評論家、政治学者、東ヨーロッパ専門家で「Putin’s Praetorians(プーチンの近衛兵)」という最近のベストセラーや他の本の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/08/18/i-heard-a-silly-rumor-this-is-the-end/

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 植草一秀の『知られざる真実』

民社・同盟・六産別と勝共連合

 デモクラシータイムス

<どうする岸田、大難局!>【山田厚史の週ナカ生ニュース】 1:35:48

 東京新聞朝刊一面には、

 政府 原発新増設を検討 運転も延長 推進前のめり

 東京新聞朝刊二面には、更に詳しく

 原発政策転換 実現に疑問

 特報面 こちら特報部

 国葬費 何に使う?

 日刊IWJガイド

「『統一教会って、名前でも教義でもいくらでも変えるカメレオンのようで、正体がない』岩上安身による元文科事務次官 前川喜平氏インタビュー」

2022年2月 8日 (火)

NATO諸国は、なぜエネルギー切腹をするのだろう?

2022年1月12日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 EUのNATO諸国同様、アメリカ合州国の明らかに自殺的なグリーン(環境重視)経済政策あわせて考えると、ロシアと中国に対して益々攻撃的なアメリカとNATOの軍事姿勢には大きなパラドックスがある。世界で最も進歩した産業経済の驚くべき転換が進行中で、勢いを増している。転換の中心はエネルギーなのだが、2050年まで、あるいはそれ以前に「ゼロ炭素」エネルギーにするという、ばかばかしい要求だ。エネルギー産業から炭素を排除するのは現在、あるいは、おそらくは永久に不可能だ。だがそれを推進することは、世界で最も生産的な経済を、ばらばらにすることを意味するだろう。持続可能な産業エネルギー・インフラがなければ、NATO諸国は、オモチャの軍隊だ。太陽光や風力や蓄電池は「再生可能」エネルギーとは言えない。「頼りにならない」エネルギーと呼ばなければならない。それは歴史上最大の科学的妄想の一つだ。

 12月31日、ドイツの新連立政権は、残っている6つの原子力発電所の3つを永久閉鎖した。彼らは厳しい冬を迎えて、天然ガス備蓄が極めて少なく、激しい寒冷前線がくれば停電になりかねない時期にそうしたのだ。二本目のロシア・ガスパイプラインでの輸入、ノルド・ストリーム2の承認をドイツが拒否しているため、2021年1月と比較して、ドイツでは電気のスポット価格が500%も上がっている。

 事前に計画されEUエネルギー危機

 2011年にメルケル首相が、17の原子力発電所が安定的に全電力の25%を供給していた原発を段階的に廃止し、再生可能資源にする、原子力の早期に辞めるという悪名高いEnergiewende(エネルギー転換)を宣言した。残っている3つの原発は2022年末までに停止しなければならない。同時に2016年以来の、政府のグリーン・エネルギー政策で、2022年1月時点で15.8ギガワットの石炭火力発電所が閉鎖された。熱烈なプロパガンダにもかかわらず、太陽光と風力発電では、ギャップを埋められない事実に対し、穴埋めをするため、ドイツの配電網は、EUの近隣諸国フランスとチェコ共和国から相当の電力を輸入しなければならないが、それらの多くが原子力発電所のもの。Energiewendeの結果、ドイツは今日全ての工業国中で電力コストが最も高い。

 今フランスの原発からの供給には問題がある。12月に、フランス電力庁EDFが、腐食損害が発見された後、点検と修理のため合計4基の原子炉を停止すると発表した。4月の選挙に直面しているマクロン大統領は、ドイツの強い原子力発電反対の立場に対して、EUで原子力発電のチャンピオン役を演じようとしている。だが原子力発電は脆弱で、最近の主張にもかかわらず、原子力発電への新規大規模投資はありそうになく、フランスは、石炭火力発電とともに、今後数年で12基の原子炉を閉鎖する計画で、フランス、ドイツ両国とも将来エネルギー不足になりかねないままの状態だ。マクロンのフランス2030計画は、小型原子力発電技術に、わずか12億ドルの投資を主張している。

 だが原子力発電問題は、EUエネルギーの唯一の問題ではない。現在のEUエネルギー計画のあらゆる局面が近代的な産業経済を破壊するよう意図されており、ドイツのポツダム研究所のようなグリーン派シンクタンクに気前良く資金供給する、その設計者連中はそれを知っている。石炭とガスと原子力発電を置き換えるため、風力と太陽光という、たった二つの本格的選択肢の導入では、率直に言って、不可能だ。

 風車と群衆の狂気

 最適な日光が少ない国ドイツにとっては、風力が主な選択肢だ。風力における一つの問題は、2021年の冬に劇的に示されたように、風は常に吹くわけではなく、予測不能なのだ。それは停電、あるいは原子力は強制的に排除されたので、石炭や天然ガスなどの信頼できる予備が必要なことを意味する。再生可能資源の進歩を得意げに言いたいドイツのような国では、風力発電は理論的容量が誤解を招く恐れがあるほど過大評価されている。

 実際重要なのは、長期間に生産される実際の電力、設備利用率、あるい負荷率と呼ばれるものだ。太陽光発電では、負荷率は典型的に、わずか約25%だ。北ヨーロッパや北アメリカでは太陽は1日24時間輝いていない。空は常に晴れ渡っているわけではない。同様に風は常時吹くわけではなく、とうてい頼りにならない。ドイツは45%の総再生可能エネルギーを得意げに言うが、現実を隠しているのだ。フラウンホーファー研究機構が2021年の研究で、ドイツが2045年の100%無炭素の目標を実現するためには、太陽光発電の現在の少なくとも6から8倍設置しなければならないと推定したが、政府はその費用を見積もるのを拒否しているが、私的な諸推計は何兆にものぼる。報告書は現在の54GWの総太陽光発電容量から、2045年までには544GWが必要だと言う。それは面積3,568,000エーカー、140万ヘクタール、全国に16,000平方キロ以上のソーラーパネルを意味する。それに主要な風力発電所が加わる。それは自殺の処方箋だ。

 無炭素への合理的選択肢としての風力と太陽光の詐欺は理解され始めている。1月5日、政府が猛然と風力と太陽光発電所を建設している、カナダのアルバータ州で、温度がマイナス42度近くまで下がった酷く寒い日、電力網に接続された13の太陽光発電施設が、定格736メガワットだが、電力網に送電したのは58メガワットだった。26の風力発電施設は、総計定格は2,269メガワットの容量だが、電力網に18メガワットしか送電しなかった。グリーンで再生可能エネルギーとされるものの理論的な3,005メガワットからの再生可能エネルギー合計は取るに足りない76メガワットだった。2021年2月のひどい雪の間テキサスはドイツ同様太陽光と風力で類似問題を生じた。降雪時も太陽光発電所は無価値だ。

 同様に再生可能資源からゼロカーボンを実現するため、莫大な土地面積をソーラーパネルで覆うか、風力発電施設に捧げなければならない。ある推計では、アメリカで構想された46,480の太陽光発電所を受け入れるのに必要な土地面積は1,041,152平方キロで、アメリカ本土の、ほぼ20%の面積だ。これはテキサス州、カリフォルニア州、アリゾナ州とネバダ州を合わせた面積だ。バージニア州の新しいグリーン法、バージニア・クリーン経済法(VCEA)は太陽光プロジェクト応募の急増を引き起こし、これまでで、1248平方キロのソーラー・パネルになる。David Wojickが指摘しているように、それは破壊、約2,023,000平方キロメートルの農地や森林が破壊され、約500の個別プロジェクトで、バージニアの田舎の大半を覆う、驚異的な1億6000万枚の主に中国の何百トンもの有毒廃棄物になる定めのソーラーパネルを必要とする。

 何百万もの雇用?

 バイデン政権と再生可能エネルギーの皇帝ジョン・ケリーは、彼らの環境重視の取り組み、「より良い再建」は何百万もの新しい雇用を意味すると虚偽の主張をしている。彼らは、その雇用が、10年前に助成金を支給された中国で作られた安いパネルで、アメリカとEUの競争相手を破壊した後、ほぼ完全独占で遙かに大量のソーラーパネルを製造する中国内のものだと言うのを省略している。同様に風力発電機の大部分が中国企業により中国で作られる。一方中国は記録的な大量の石炭を使っており、ゼロカーボンの誓約を欧州連合とアメリカよりも十年先、2060に延期している。彼らはCO2が地球を破壊するというニセ・データとウソに基づく気候理論に、彼らの産業優位を危険にさらすつもりはないのだ。最近、ドイツ労働組合総同盟DGBは、2011年以来、中国製ソーラーパネルがドイツの主要ソーラー企業を破壊したため、主に再生可能エネルギー部門だけで、約150,000の雇用を失ったと推定した。しかもドイツは最もグリーンに夢中なEU加盟国なのだ。そもそもエネルギー密度が低い再生可能源の風力や太陽光は、基本的な電力コストを遙かに高く押し上げるので、彼らは経済全般で、今までに増やしたより多くの雇用を失っている。

 NATOの産業崩壊

 太陽光と風力は、現実には、従来の炭化水素や原子力発電より遙かに高価で、これが産業にとって、電力の全体的コストを押し上げ、企業が閉鎖するか、他のところ移るよう強いている。公式統計の詐欺だけがこれを隠蔽している。予想される何百万ものソーラーパネルあるいは風力発電所を作るために、ヨーロッパと北アメリカは膨大な鉄鋼とコンクリートを必要とするだろう。それには莫大な量の従来の石炭や原子力発電が必要だ。4700万台のドイツの電気自動車を家で充電するために、一体いくつの電気自動車の充電所が必要だろうか?どれだけ多くの電力が必要なのだろう?

 アメリカの主要グリーン・エネルギー・シンクタンクRethinkXが、2021年に、Rethinking Energy 2020-2030(2020-2030のエネルギーを再考する:100%太陽光、風力と蓄電池は始まりに過ぎない)という題の再生可能エネルギーのためのプロパガンダ研究を発表した。太陽光と風力の低設備利用率という問題への彼らの答えは、25%の低い設備利用率を埋め合わせるため、考えられているより500%あるいは1000%多く作ることだ。彼らはこのばかばかしい主張を、具体的証拠なしに「我々の分析は、2030年までに、太陽光と風力と蓄電池(SWB)の組み合わせによる100%がクリーンな電気が、アメリカ本土や世界の大多数の地域でも、物理的に可能で、経済的に妥当な価格で(我々がスーパーパワーと呼ぶ)クリーン・エネルギーのこの過剰生産は、一年の多くを通じ、ゼロに近い限界費用で入手可能だ」と主張する。この声明はデータや具体的で科学的な実行可能性の検討は皆無で、独断的な主張でしかない。

 国連アジェンダ21の設計者で、デイヴィッド・ロックフェラーの億万長者オイル親友のカナダ人、故モーリス・ストロングは国連合事務次長で、1972年6月のストックホルム地球デー会議の事務総長だった。彼はロックフェラー財団の理事でもあった。彼は、おそらく他の誰より、ゼロカーボン「持続可能な経済」産業空洞化計画に責任がある。1992年の国連リオ地球サミットで、ゲイツやシュワブのような急進的優生学提唱者の狙いを彼は露骨に言った。「工業化した文明社会の崩壊が地球にとって唯一の希望ではないか?それをもたらすのは我々の責任ではないか?」その狙いこそ現在のグレート・リセットだ。

 今戦争?

 ヨーロッパのNATO加盟諸国と、アメリカという先進的エネルギー集約的経済が、この自殺的路線を継続すれば、納得できる軍事防衛や攻撃を開始する能力は蜃気楼になるだろう。最近、腐敗したドイツ人の欧州委員会委員ウルスラフォン・デア・ライエンは、ドイツのハイテク防衛産業と、そのサプライヤーは「グリーン」あるいは十分「持続可能」ではないから、銀行融資を受け取るべきではないと宣言した。銀行は既にメッセージを受けとったと伝えられていくる。石油とガスとともに、今や防衛生産が標的に定められている。ドイツ防衛大臣としてのフォン・デア・ライエンは、ドイツ国防が壊滅的状態に崩壊するのを可能にしたとして広く非難されていた。

 狂ったアジェンダ2030と、ゼロ・カーボン・アジェンダの一方的な追求で、バイデン政権とEUは、この10年が終わるずっと前に破壊させる意図的な道に彼らの産業を置いている。それで、ウクライナ、ベラルーシ、アルメニアと今カザフスタンでロシアに対して今度は現在のNATOアジェンダを推進しているのだろうか?NATO諸大国が近い将来、基本的な軍産インフラが欠如するのを知っているなら、彼らは脱産業化という狙い対し抵抗する可能性があるものを排除するため、今ロシアとの戦争を引き起こす方が良いと考えるだろうか?もし挑発されたら、中国以外では、NATOに衝撃的な打撃を与える可能性があるのはロシアだけだ。

 Mass Formation Psychosisと、集団狂気

 1852年にイギリスの歴史家チャールズ・マッケイは『狂気とバブル―なぜ人は集団になると愚行に走るのか』という名作を書き、12世紀の十字軍や、魔女狩りや、オランダのチューリップ・バブルや多くの他の大衆妄想の背後にある集団ヒステリーについて、ほとんど知られていなかった見識をもたらした。経済的、政治的自殺に向かう世界中の非合理的な殺到を理解するには適切な本だ。

 ビル・ゲイツやフランシスコ教皇を含め、証明されていない実験的な遺伝子組み替えワクチンの大量COVIDワクチン接種命令と世界的規模封鎖の黒幕の同じ主要人物は、世界に未曾有の過酷な経済措置を受け入れるようにさせるためのクラウス・シュワブの世界経済フォーラムのグレート・リセットと、国連アジェンダ2030年のグリーン・ゼロ・カーボン狂気の黒幕でもある。

 こうしたものに無理矢理追い込むには、ベルギーの心理学教授マティアス・デスメット博士とロバート・マローン博士が、Mass Formation Psychosis、群衆精神病、理性を無視する一種の集団催眠と呼ぶ、従順で肉体的に弱い民衆が必要だ。地球温暖化の神話とコロナ流行計画の両方とも、このような集団催眠、「途方もない大衆妄想」を必要とするのは明確だ。COVID恐怖ヒステリーがなければ、我々は決して、環境重視の取り組みで、配電網を停電の瀬戸際に、経済が崩壊間際になるほど自由にさせていなかったはずだ。COVID WHO大流行と環境重視の取り組み両方の最終目的は、ブラックロックやGoogle-Alphabetなど一握りひと握りのグローバル企業による大企業独裁制の利益のため、世界経済全体のシュワブ・ディストピア・グレート・リセットへ向かう行進なのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/01/12/why-do-nato-states-commit-energy-hara-kiri/

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 この件については是非下記をご覧頂きたいと思う。大変なマラソン講演。

【IWJ_YouTube Live】14:00~「たんぽぽ舎講演会『二酸化炭素による地球温暖化説の非科学』―講師:広瀬隆氏(ノンフィクション作家)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 コロナ対策で、自称専門家連中のデタラメぶりを、最初から的確に指摘しておられる岡田晴恵教授の著書多々拝読している。例えば

 著書を拝読し、発言を拝聴するたび思う。「無理が通れば道理が引っ込む。」

 日刊ゲンダイDIGITAL

注目の人 直撃インタビュー
岡田晴恵さんに聞く「政府の新型コロナ対策はどこから間違えたのか」

 北朝鮮では、おばさまが、強い調子で語る。
 日本では、美男美女が、楽しそうに語る。
 表現こそ違え、大本営広報。下記はTBSのもの。驚嘆する。マスクで産着というゆ党。かいわれ栽培という呆導。

大量在庫に希望者殺到の“アベノマスク” 意外な活用法提案で盛り上がり

2021年11月18日 (木)

今度はグローバル肥料供給の組織的解体?

2021年11月12日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 ここ数ヶ月、世界的なエネルギー不足で、石炭、石油と天然ガスの価格を爆発的最高価格になったのは、愚かな政府が、頼りにならない、益々多くの太陽光や、風力発電に助成金を支給する、狂った「炭素排出無し」経済政策推進の予測可能な結果だ。一つの結果が、世界中での天然ガス、つまりメタン価格の5倍上昇だ。それは、中国からEU、アメリカや他の国々にまで拡張している。天然ガス欠乏と価格爆発の続く結果が、世界農業肥料生産で増大する危機だ。これは全て決して偶然ではないかもしれない。それは国連2030のWEFグレート・リセット・アジェンダにぴったりはまるのだ。

 (空気の大半であり、決して欠乏にはならない)窒素から作られたアンモニアを基盤とする肥料と天然ガス、つまりメタン(CH4)が、小麦や、トウモロコシ、米やコーヒーのような主要農業収穫を助けるために使われる全肥料のほぼ70%を占めている。天然ガス価格が、ここ数ヶ月にわたり、300%から500%まで急騰するにつれ、アンモニア肥料を作る費用の約80%が天然ガスである世界肥料生産に衝撃的影響を与えている。

 8月25日に、ハリケーン・アイダが、ルイジアナを襲った時、CFインダストリーズが所有する世界最大のアンモニア工場コンプレックスは安全の理由で閉鎖され、10日後に再開された。奇妙にも、その時点で、9月22日、ルイジアナ工場が10日間休業していたにもかかわらず、イギリスの同じCFインダストリーズの更に二つの工場が、高い天然ガス価格が原因だと主張し、更に二つの肥料工場を閉鎖すると発表した。この二つの工場は、イギリス国内肥料需要の約3分の2を供給している。圧力を緩和するため、政府は一時的に2つの工場の一つを再開すべく、CFインダストリーズへの緊急助成に同意することを強いられた。同じグループによる3つの工場閉鎖の総合的影響が世界肥料供給危機に上積みされた。CFインダストリーズの2つの最大株所有者がヴァンガードとブラックロックなのは偶然の一致に過ぎないかもしれない。

 この危機は雪だるま式にふくれる。10月初旬時点で、巨大ドイツ化学企業BASFが、ベルギーとドイツでのアンモニア肥料の無期限生産停止を発表した。それはアンモニアを基盤とする軽油添加物アドブルー生産にも影響する。

 さらなる閉鎖は、リトアニアのAchema、オランダのOCIでも進行中だ。ヤラ・インターナショナルナはEUアンモニア肥料生産を40%減らしている。スペインのフェルティベリアはウクライナのOPZと共に主要肥料生産企業を閉鎖している。オーストリアのボレアリスAGは生産を終え、ドイツ最大のアンモニア生産企業SKW Piesteritzは生産を20%削減した

 グローバルな肥料危機を悪化させて、8月バイデン政権は、「ベラルーシ国民を犠牲にして、ベラルーシ政権を維持する」かどで、世界で4番目に大きな肥料生産者ベラルーシカリ OAOを指名してベラルーシ政府に制裁を課した。ベラルーシカリは炭酸カリウムを基盤にした肥料市場の世界の約5分の1を支配している。

グローバル食品安保の中心

 窒素ベースの肥料は、世界の農業で、全ての業務用肥料の約4分の3で最も広く使われている。第一次世界大戦直前、ドイツにおけるハーバー・ボッシュ法の開発以来、人工窒素肥料生産が農業生産性の巨大な拡大を後押しした。窒素肥料はハーバー・ボッシュ法で生産されたアンモニア(NH3)から作られる。それは水素供給のため、天然ガス、メタン(CH4)を使うエネルギー集約的なものだ。このNH3、つまりアンモニアは、無水硝酸アンモニウム(NH4NO3)や尿素(CO(NH2)2)のような他の窒素肥料の工業原料として使用される。農産物収穫高は第二次世界大戦以来、窒素ベースの肥料に大きく依存している。アメリカでは、窒素肥料なしでは、トウモロコシの平均収穫が40パーセント下落すると推定されている。

 現在、おそらく世界人口の半分が、窒素肥料に依存すると推計されている。科学雑誌ネーチャーで発表された研究によれば、2008年、世界人口の48パーセントが毎日の食物入手で窒素肥料に依存している。「これは2015年、そうでなければ餓死したはずの350億人の人々に、窒素肥料が食品安全保障を提供したことを意味する。」

中国ショック

 発電用石炭や天然ガスの欠乏や、国内インフレを制御しようという、うろたえた試みを含め、様々な理由で、ひどく肥料輸出を削減したり、凍結したりするという、ここ数週間の北京による決定が、増大するグローバル肥料欠乏に強い衝撃を加えている。河南省の記録的な夏洪水が中国穀物の中心地域を襲い、食品廃棄物削減のため、政府は国民に、重大な収穫失敗を隠す方法だと一部の人々が信じている「光盤行動(きれいに食べ尽くす) 2.0″をさせ始めた。

 中国、インドとアメリカは、一エーカーあたりトンで窒素肥料の世界最大ユーザーだ。中国は最大の肥料輸出国の一つでもあり、9月に政府は、2022年6月まで、窒素とリン酸塩肥料の輸出禁止を発表した。中国が輸入する石炭同様、世界的な天然ガス価格急騰のため、赤字で電力を売るより操業停止する電力会社のおかげで、中国では大規模停電が起きている。複雑な危機の一つの結果が、肥料輸出禁止令だ。中国は、尿素窒素肥料のグローバル供給のほぼ3分の1を占める最大輸出国で、リン酸塩の主要製造国でもある。

 南ドイツ、ババリアでは、農民は少なくとも来夏まで肥料を買えないと報じられている。広がるグローバル肥料危機は、2022年、飼料トウモロコシ、小麦、米、コーヒーや他の農作物の急減を意味するだろう。これが、covid対策と世界海運の崩壊によって更に悪化させられ、数十年で最も急激な食品価格インフレーションの中で起きている。

COP26メタン攻撃

 増大する世界的肥料欠乏の背後にある危機は、メタン、あるいは通常天然ガスと呼ばれるものの価格5倍という爆発だ。これは、メタンや天然ガスを含め、2030年までにCO2排出を55%削減する「Fit for 55」プログラムという、バイデン政権や欧州連合の意図的な「反炭素」の環境保護政策が起源だ。バイデン政権はアメリカ・シェールガス処分を強制し、風力や、太陽光などを大いに助成するグリーン電力の強制的拡大は、当てにならない電力網を作った。風が吹かない、あるいは太陽が照らない時には、代替電力は見つからない。蓄電は大問題だ。太陽光や風力が電力の、ごく小さな部分であるときには、それほど深刻ではなかった。けれども今日エネルギー不足のドイツのような国では代替源が総電力消費の42%を占めている。ゼロ炭素狂気のために、原子力発電や石炭発電が絶滅の運命を課されているから、石油と天然ガス価格が爆発している。その結果、炭化水素の利用に対する新規投資が崩壊し、皆にそれが必要な時に、供給が制限されているのだ。

 増大する世界肥料生産危機は、国連アジェンダ2030や、クラウス・シュワブの世界経済フォーラムや、管理する資金が9兆ドルに上るとされるウォール街の世界最大民間投資企業ブラックロックのようなグローバリストが、肉生産高を劇的に減少させ、タンパク源を、研究室で増やした培養肉や虫にさえ置き換える(原文のまま)「持続可能」農業にぴったり合うのだ。

 農業と、特に、地球温暖化現象の主要原因だと主張される肉生産の悪魔化が拡大している。今メタンは、アメリカとEUにおける環境重視の取り組みの主要標的だ。注目すべきことに、最近の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、約100の国が2030年までに30%メタンガスの排気ガスを削減するEU-アメリカ共同提案に参加した。急騰する肥料価格につけこんだ、政府と非政府組織NGOによるフードシステムに対する攻撃が、肉反対運動や「持続可能な」農業への要求が、今急騰している食物の費用を更に引き上げると予想できる。この攻撃の鍵は、今日の世界経済、第二次世界大戦以来、貧困からの脱出の中心である低コスト・エネルギー・システムでしある石油、ガスと石炭に対するグリーンニューディール戦争だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/11/12/now-the-organized-takedown-of-global-fertilizer-supply/

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 朝の番組、日本の選挙には金がかかるという話題を延々。『さよなら! 一強政治――徹底ルポ 小選挙区制の日本と比例代表制のノルウェー』を読んだ直後なので、びっくり。著者の三井マリ子氏が出演していたらと無理な夢想をしてしまう。カネがかからない選挙が可能なのに、そういう情報を全く知らされず、目の前の腐敗した選挙制度の中で無力感だけ深まるよう仕組まれている属国。だから、植草一秀氏新記事に同意。

 植草一秀の『知られざる真実』

 野党共闘誹謗の組織的背景

 デモクラシータイムス

<晋三復活、百合子の病気>【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2021年10月27日 (水)

ロックフェラーの悪質な食料システムの狙い-作った本人が今破壊したがっているもの

2021年10月21日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 ロックフェラー財団ほど、我々の世界的な農業と食料の品質に大きな損害を与えた集団はない。戦後、1950年代初期、彼らが「アグリビジネス」と命名した垂直統合を発展させるため、二人のハーバード・ビジネスクール教授に資金を供給し始めた。農民の重要性は最低になった。彼らは1960年代に、メキシコとインドで、詐欺的なグリーン・レボリューション、2006年に、GMO推進派の「アフリカ緑の革命のための同盟(Alliance for a Green Revolution in Africa=AGRA)を作った。ロックフェラー財団からの金が、文字通り、有毒なグリホサート殺虫剤を使う破滅的な遺伝子組み換え作物GMO植物を生み出したのだ。今またしても、この財団は世界的食物と農業の主要政策の大規模変更を進めており、これは良くないことだ。

 彼らの最近の報告 True Cost of Food: Measuring What Matters to Transform the U.S. Food System(食物の本当の経費:アメリカの食料システムを変えるには何が重要か)で、ロックフェラー財団は、我々が食物を生産する方法を根本的に変え、我々がどのようにその本当の経費を計算するかという画策に本格的に関与している。彼らは、進行中のCOVID封鎖危機の中で「持続可能な」農業を作るための国連を通した世界的合意の一環だと主張している。積極的な変化どころか、それは根本的に、我々の健康な食物への入手と我々の食物選択を根本的に変えることを意図しているのだ。二年間で二本目の食物報告書を発表した財団は、この動きを率いるため、ダボス世界経済フォーラムと巨大農業関連企業と組んでいる。連中の新しいスローガンは「食物の本当の経費」だ。

 本当の経費?

 財団会長のラジブ・シャーがこう書いている。「我々はアメリカの食料システムの影響を測定するため、この分野の専門家や賛同者と協力して一年費やした。その結果が、食物の経費を我々が、より正確に測定するのを支援する初めてのアメリカ全国規模の測定基準だ。この新たな分析により、政府や賛同者や食料生産者や人々は、我々の食料システムを、より栄養豊富で、より再生的で、平等なものに変えるための態勢が整うことになる。」

 この発言には綿密に検討しなければならない部分がある。この連中は国土政策専門家だ。実際には、現在の工業化されたグローバル化された食物連鎖や、このプロセスが、家族経営農家のみならず世界中の農業や食べ物の品質にもたらした破壊に責任があるロックフェラー財団自身が今や自分が作り出した食物の莫大な外部費用を責めているかのようだ。だが彼らは巨大農業関連企業ではなく、貪欲な家族経営農家が悪いかのように書いている。

 シャーはこう述べている。「この報告は警鐘だ。現状アメリカの食料システムは、我々の環境や健康や社会に悪影響を与えている。」シャーのロックフェラー研究はこう述べる。「現在のアメリカ食料システムの構造は人々や社会や地球の健康に大きな影響をもたらしている。地球温暖化現象、生物多様性の減少、水や大気汚染、食品廃棄物や食事に由来する病気の増加は、現在の生産体制の意図しない重要な結果だ。」これは不吉だ。

 研究はこう付け加える。「社会の隅に追いやられ、サービスを十分受けていない共同体、しばしば有色の、多くの人々が社会を支える農民や漁師や牧場労働者や食物労働者であるを共同体が、こうした経費の重荷を不釣り合いに負担している」。

 オランダの組織、True Price Foundation(本当の価格財団)を引用して、アメリカ人が毎年食料に支払ってているアメリカ食料システムの「本当の経費」は、人々の健康や暮らしや環境に対する影響を考慮すると、1.1兆ドルではなく、少なくとも3.2兆ドルだと計算している。この莫大な経費増は、主に、ガンや糖尿病を含む健康への影響や、彼らが「持続不可能な」農業と呼ぶもののCO2排出量のような環境効果を含めて計算される。True Price Foundationの取締役会メンバーは三人おり、世界でも主要な農業関連産業銀行の1つ、ABNアムロの元銀行家ハーマン・マルダー、世界の主要巨大農業関連企業の一社、ユニリーバNV経理・財務担当者でCFO(1981-2002)だったチャールズ・エバース、ロンドンに本拠を置く世界最大の法律事務所の一つアレン&オブリー、パートナーのジャスパ・デ・ヨングだ。これが、ロックフェラー報告書のために、一トンのCO2や他の抽象概念の経費に値段を付ける陰のチームだ。重要なのは、CO2は地球全体の温度上昇の原因ではなく、全ての生命にとって無害で不可欠な要素であることだ。

 ロックフェラー報告「食物の本当の経費」に貢献した人々には、ロースクール教授、大学の経済学者、世界野生生物基金(WWF)とTrue Price Foundationがいるのも注目に値する。農民団体は一つも入っていない。

 この報告書は、アメリカ食糧生産の主要な「隠された」経費は、健康や環境に対する農業の悪影響に由来するとしている。「責めるべき最大の経費は、人の健康や環境や生物の多種多様性の喪失を悪化させる悪影響だ。」彼らはこの全てを数値で示した。例えば、直接的な環境負荷には、彼らが年間3500億ドルの経費が発生すると主張する、GHG(温室効果ガス)排出や、水の使用、土壌の浸食がある。そして土地、土壌使用や水や大気汚染の結果としての、生物の多様性に対する影響は、アメリカ経済に4550億ドルの経費を負担させていると主張する。彼らは更に、アメリカの食料システムの健康経費を計算する。ここで報告は、肥満や、世界的に主な死因である心臓血管病や、がんや糖尿病や他の非伝染病の、経済に対する経費を含んでいる。これは、おそらく我々の「本当の」食料品の経費に更に1兆ドル加わる。主張されるように両方の影響に合計すると、食物に推定2.2ドルの外部経費約1.8兆ドルを加える。不正なアメリカ医療制度による、これら病気の経費を計算して、全てが農業の罪だというのは、オバマケア保険が発効して以来、膨れ上がった医療費を無視している。ちなみに、1910年に、カーネギー財団とともに、フレクスナー報告を使って、ロックフェラーこそが現代の医療制度を作ったのだ。だが、それはまた別の話だ。

 1950年代以来、アメリカで、巨大農業関連企業が食糧生産を工業化したことが、かつて生産性が高かった家族経営農家を、工業農業体制における、モンサント-バイエルやダウ・デュポン(Corteva)GMO種子や、農薬独占の体制、タイソンやスミスフィールドのような巨大食肉処理企業や、ウォルマートホールフーズのような巨大小売企業の付属品に変えてしまった事実は疑いようもない。だが、この報告書は、典型的な家族経営農家が悪いと示唆している。牧場で飼育された牛肉が、研究室で育てられたGMO牛肉や類似品に置き換えられる中、これは更に有害な農業グレート・リセットの下準備だ。最近、農務省は、農業における温室効果ガスの「主要源は、窒素ベースの肥料生産、石炭、ガソリン、軽油や天然ガスのような化石燃料の燃焼、廃棄物処理だ。家畜の腸内発酵、つまり反芻動物の消化器系で起こる発酵がメタン排気をもたらす。」と書いた。

 つまるところ、現在のアメリカの食糧生産に問題があり、根本的で高価な変化が緊急に必要だというのだ。報告書を読む上での困難さは、表現が意図的にあいまいで、欺瞞的なことだ。例えば、1990年代以来、アメリカ農業の最も有害な要素の一つは、GMO作物、特に大豆、トウモロコシや綿や、グリホサートで大いに発がん性があるモンサント-バイエルのラウンドアップの大規模導入だった。ロックフェラー報告は、それが破壊的だったことを知りながら、何十年間もモンサントとGMOを作り、宣伝し、破壊を促進する上での彼らの直接の役割に触れていない。ロックフェラー財団の政策は、遺伝子編集された農作物GMO.2を導入し、特許で高価な選択肢を優位にするため、アメリカの現在の農業を、余りに高価で、「持続可能でも」「包括的」でもないと主張して破壊することだ。2番目に大きいグローバル食品生産者、EUが彼らの次の標的だろう。

 AGRA、ゲイツとダボス

 ロックフェラー財団の主要人物の背景を見れば、この思惑は驚くべきことではない。理事長のラジブ・シャーは、ビル&メリンダゲイツ財団出身で、彼は農業開発部長だった。ゲイツ財団で、シャーはアフリカ緑の革命同盟AGRAを立ち上げるためロックフェラー財団と協力していたのだ。彼は、最近シャーが、経済成長と回復の新しいアジェンダに関するWEFグローバル・フューチャー・カウンシルの共同議長を務めた、グレート・リセットの導師クラウス・シュワブのダボス世界経済フォーラム(WEF)と密接につながっている。そこで彼は「政府は、緑の包括的成長に向かって市場を積極的に形成しなければならない」と書いている。

 アフリカ緑の革命同盟AGRAは、貧しいアフリカの小規模農家に、莫大な費用でGMO種子と対応する殺虫剤を押し付けようというプロジェクトだ。それはアフリカ農民にとって、農業大惨事だった。AGRAモデルはロックフェラー財団とWEFとゲイツ財団のような同盟者連中の表だっては言わない思惑を理解する上で重要な役割を演じている。シャー支配下の下ロックフェラーでの農業計画責任者は、フード・イニシアティブの上級副社長ロイ・スタイナーだ。スタイナーはゲイツ財団で、シャーと共に、アフリカでGMO推進のAGRAを立ち上げるため働いていた。

 AGRAとそのGMO計画におけるシャーとスタイナー両者の重要な役割は、ロックフェラー社が、アメリカ農業の急進的転換をどのように計画しているか洞察するのに有効だが、それは邪悪だ。報告書は、それでCO2とメタンガス排出を減らし、植物を基本にする選択肢を導入すると言う。ビル・ゲイツは、研究室で増やした偽肉を、遺伝子編集を使うイミテーション肉会社Impossible Foodsという新興企業に共同で資金供給した。彼は合成牛肉が気候変動に対処するための必要戦略だと強く主張し、アメリカ人や他の西欧諸国が100%合成牛肉の食事に替えなければならないと述べている。これ以上牛をなくし、ガス排出をなくすのだ。

 ダボス、ロックフェラーと国連食料システムサミット

 影響力を持ったロックフェラー財団の農業アジェンダ、ダボスWEFや国連のアジェンダは全てがグレート・リセットや、国連アジェンダ2030の「持続的農業」で合流している。2021年9月23日、国連はニューヨークで「食料システムサミット2021」を主催した。2021年の食物システムサミット議長は、国連事務総長特使のアグネス・カリバタだった。彼女の選択には、彼女がアフリカでゲイツ-ロックフェラーAGRAの総裁である事実から、多数のNGOが激しく反対した。アジェンダ2030の持続可能な目標を達成することに対し、アントニオ・グテーレス国連事務総長はサミットは「行動の10年」の一環だと発表した。元国連食品への権利特別報告者のオリヴィエ・デシュッターは、食品サミットはダボス世界経済フォーラムでの「密室での合意」の結果だったと述べた。

 2019年6月、国連で、WEF主催者クラウス・シュワブと国連のグテーレスは「持続可能な開発のための2030アジェンダの実行を促進する」ため正式提携に署名した。一年後、covid大流行のさなか、クラウス・シュワブは、国連事務総長アントニオ・グテーレス、国際通貨基金のクリスタリナ・ゲオルギエワとともに、テクノクラシー支持のグレート・リセットを発表した。ダボスと国連とロックフェラー財団は全て、人類の将来の健康と食物に良くない同じな思惑で動いている。これは陰謀理論ではない。それは本物の陰謀だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/10/21/sinister-rockefeller-food-system-agenda-they-created-it-and-now-want-to-destroy-it/

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 孫崎享氏の説明で、甘利が強力な権力を持っている背景や、高市や岸田が国防予算倍増を言い立てる理由が分かった。所詮自民党はジャパン・ハンドラーの傀儡。最大の目標は、宗主国の傭兵となるための憲法破壊。

時事放談(2021年10月) 鳩山友紀夫×孫崎享

 今日の孫崎氏メルマガ題名

今次選挙で野党共闘の意義は極めて大きい。野党共闘の意義を理解する必要がある。目指すもの、それは四党合意に明確。今一度。①憲法に基づく政治の回復、②格差と貧困を是正、③原発のない脱炭素社会を追求、➃権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現

 大本営広報部洗脳機関は決して強調しない事実を、日刊IWJガイドは書いている。インタビュー、昨日短時間拝聴した。

【衆院選前に必見! 改憲による緊急事態条項導入の危険性! エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧! 岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾

2021年10月15日 (金)

グリーン・アジェンダ、このエネルギー危機は他の全てとどう違うのだろう

2021年10月11日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 全ての在来型エネルギー源の価格が世界規模で爆発している。これは偶然からはほど遠く、ほぼ2年にわたる、ばかばかしいcovid検疫隔離や関連措置によって既に劇的に弱められた産業世界の経済を潰すよう、うまく画策された計画だ。我々が目にしているのは重要な石油や石炭や今特に天然ガスのエネルギー価格爆発だ。これが1970年代のエネルギーショックと違うのは、今回、早ければ今後数ヶ月で、工業社会の崩壊を確実にする詐欺的な環境(E)社会(S)カバナンス(G)のグリーン投資モデルを使った企業投資世界で、OECD諸国政府が、恐ろしく非能率的で、当てにならない太陽光や風力を奉じながら、未来の石油やガスや石炭に投資していないがゆえに進展していることだ。劇的な見直しを拒んで、EUと他の産業経済諸国は意図的に経済自殺をしているのだ.

 わずか数年前には、豊富な、信頼できる、効率的で手頃な価格のエネルギーを確保して経済を動かすのが当然だと認められていた。効率的エネルギーがなければ、我々は鋼鉄も、コンクリートも、原材料や近代経済を支える、どんなものも採掘できない。ここ数ヶ月で、世界の発電用石炭価格は2倍になった。天然ガスの価格は、ほとんど500%上がった。石油は1バレル90ドルに向かっていて、これまでの7年で最高だ。これは、時に、ダボス・グレート・リセット、あるいはグリーン・アジェンダ(環境重視取り組み)ゼロ炭素狂気と呼ばれるものにより計画された結果なのだ。

 約20年前、ヨーロッパは間違った名称で呼ばれる「再生可能」別名グリーン・エネルギー、主に太陽光と風力への大転換を始めた。EU産業の中心ドイツはメルケル前首相の準備不十分なEnergiewende(エネルギー移行)で、この転換を率い、ドイツ最後の原子力発電所は2022年に閉鎖予定で、石炭発電所は段階的に急速に廃止されつつある。この全てが、今グリーン・エネルギーが大規模電力不足に対処できない現実にぶつかったのだ。この危機は完全に予測可能だった。

 グリーンの因果応報

 2020年、広範囲にわたる産業と旅行のcovid封鎖で、EU天然ガス消費量は劇的に減少した。最大のEUガス供給元ロシアのガスプロムは、秩序ある長期的市場のため、損をしてさえ、EU市場への供給を正当に減少した。異常に穏やかな2019年-2020年の冬が、EUガス貯蔵を最大にするのを可能にした。2021年の長い厳しい冬が、ほとんどその全てを消し去った。

 EU政治家の主張に反し、ガスプロムはドイツへの新しいNordStream2ガスパイプラインの承認を強制するためにEUに策をろうしたわけではない。2021年最初の6カ月に、EU需要が再開したから、ガスプロムは、今冬ロシアのガス貯蔵補充さえ犠牲にして、早々それに対処し、記録的な2019年の実績レベルさえ越えた。

 グリーン・エネルギー方針と、温室効果ガス55%削減の「Fit for 55」パッケージに堅く誓約したEUは、天然ガスを長期的選択肢として明示的に拒絶し、同時に石炭と原子力発電を潰し、2050年までに100%CO2なしの社会を正当化したシンクタンク気候モデルの無能さの因果応報なのだ。

 ウォール街とロンドンの金融投資家が、グリーン・エネルギーアジェンダによる莫大な恩恵を見て、ダボス世界経済フォーラムと協力して、ばからしいESG投資モデルを推進したために、在来型石油やガスや石炭企業は、利益を生産拡張に投資していない。2020年、世界的に、石油、ガソリン、炭への支出は推定1兆ドル減った。それは戻って来ない。

 ブラックロックや他の投資家が「持続可能な」エネルギーを支持して、ほとんどエクソンモービルや他のエネルギー企業をボイコットする状態で、ヨーロッパでも、冬が非常に寒く長い北ドイツでの記録的な風の欠如で、9月初旬、世界LNG市場で、ガスのパニック買いを引き起こした。

 問題は、通常であれば購入可能なはずのアメリカやカタールの最も購入可能なLNGや他のエネルギー源は、オーストラリア石炭に対する政治的禁止令を含め、既に同様に混乱したエネルギー政策で、工場閉鎖と「どんな犠牲を払っても」ガスと石炭を確保する最近の政府命令に至った中国に売られていたので、補充には遅すぎたのだ。カタールやアメリカのLNG輸出業者や他の連中も、文字通り、EUを寒さの中に放置し、アジアに集まったのだ。

 エネルギー規制緩和

 ヘッジファンドのような投機家やブラックロックやドイツ銀行のような投資家に有利なように、エネルギー消費者に損をさせるよう、現在のグリーン・エネルギー市場が、どれほど不正に操作されているかを、ほとんどの人々は理解していない。ヨーロッパで売買された天然ガスのヘッドライン価格、オランダのTTF先物契約はロンドンに本拠地があるICE取引所によって売られる。それはEUの1カ月、2カ月、あるいは3カ月の先物卸し天然ガス価格がいくらになるか思惑売買しているのだ。ICEは、とりわけ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行とソシエテ・ゼネラルに支援されている。この市場は、ガス先物契約、あるいはデリバティブと呼ばれる。

 銀行や他の連中は破格の安値で思惑売買でき、今度の冬のEUガス貯蔵所がどれぐらい少ないかについてニュースが突如知れわたった時には、金融サメが餌の奪い合いをした。10月初旬、オランダTTFのガス先物価格が、わずか数日で、未曾有の300%に爆発していた。2月以来、それより遙かに酷く、3.4兆BTU(英熱量)の標準的LNG貨物が今10000-12000万ドルもするが、他方2月末、そのコストは2000万ドル以下だった。7カ月で500-600%の上昇だ。

 根本的問題は、戦後の大部分の時期と異なり、当てにならない、コストが高い太陽光、風力という「再生可能」エネルギーの政治的推進によって、EUや他の場所(例えば2021年2月、テキサス)で、グリーン代替物を推進し、ガスと石炭を追放するため、それらのCO2排出を、2050年までにゼロに減らせなければ、人類の未来を危険にさらすという疑わしい主張で、意図的に発電市場とその価格を規制緩和したことだ。

 最終消費者が負担する価格は、競争条件下にある異なる原価をまとめるエネルギー供給業者に設定される。EUの電気価格が計算される極悪非道な方法は、非能率的な太陽光と風力を推進し、従来の発電源を阻止するよう計算されているとされ、フランスのエネルギー評論家Antonio Hayaが言う通り「需要を満たすために必要な電源組み合わせのうち最も高価な発電所(利益がほとんどでない発電所)の価格が、使われる全て発電の生産時間に設定される」。だから現在の天然ガス価格が本質的にコストゼロの水力発電の電気価格を決めるのだ。急騰する天然ガス価格という条件が、EU電気コストを決定している。これは、投機家に有利に、家庭や産業を含め消費者を破滅させる邪悪な価格設定構造だ。

 豊富な石炭、ガスと石油の最近の欠乏を基本的に悪化させている原因は、はなはだしく非能率的で、当てにならない太陽光や風力を強化するため、投資を、全て完全に安全で必要なエネルギーである石油やガスから離れるよう強要するブラックロックや他のグローバル金銭信託による決定だ。連中はそれをESG投資と呼んでいる。2019年にブラックロックのCEOローレンス・フィンクがクラウス・シュワブ世界経済フォーラム委員会に加入した時以来、ウォール街や他の世界金融市場における最近のどんちゃん騒ぎだ。彼らはESGの「政治的に正しい」格付けを賞賛し、従わない人々を罰するESG認証会社を設立した。ESG投資への殺到で、ウォール街やお友達連中は何十億も稼いだ。それは世界の大半にとって、石油や石炭や天然ガスの将来の発展にブレーキをかけたのだ。

 「ドイツ病」

 太陽光、風力への20年にわたる愚かな投資の後、かつてはEU産業の旗艦だったドイツ内で、今我々はドイツ病と呼べるものの犠牲者だ。経済的オランダ病のように、グリーン・エネルギーへの強制された投資は、信頼できる手頃な価格のエネルギー不足をもたらした。もっぱら証明されていないIPCCの1.5Cという主張のおかげで、2050年までにゼロ炭素を実現できてなければ、我々の文明は終わることになっている。

 EUグリーン・エネルギーアジェンダを推進するため、多少の例外はあるにせよ、次々と各国が石油やガスや石炭や原発さえ廃止し始めた。ドイツの最後に残った原子力発電所は来年完全に停止する。最新鋭の大気汚染物質除去装置がある新石炭発電所は稼働前にさえ廃棄されている。

 ドイツの例は益々ばかばかしくなる。

 2011年、メルケル政府は、ドイツが2050年までに100%再生可能な発電を達成できることを、示したマーティン・ファウルシュティヒとドイツ環境諮問委員会(SRU)が開発したエネルギー・モデルを採用した。彼らは原子力発電をより長く使う必要も、炭素隔離貯留技術(CCS)つきの石炭火力発電所の建設も必要でないと論じた。それで、メルケルの大惨事のEnergiewende(エネルギー移行)が生まれたのだ。この研究は、ドイツはノルウェーとスウェーデンから、CO2を発生しない水力発電余剰購入の契約が可能だから、それは機能すると主張した。

 今極端な干ばつと暑い夏のため、スウェーデンとノルウェーの水力電気備蓄は冬に入って危険なほど少なく、能力のたった52%しかない。それはデンマーク、ドイツとイギリスへの送電線が危険にさらされていることを意味する。それを更に悪化させるのが、スウェーデンは、電気の40%を占める原子力発電所閉鎖について割れている。そしてフランスは原子力発電所の3分の1を削減することを議論しており、ドイツにとっての電力源が確実ではないことを意味している。

 すでに2021年1月1日、ドイツ政府に義務づけられた石炭の段階的廃止のため、合計容量4.7GWの11の石炭火力発電所が閉鎖された。閉鎖は石炭発電所のいくつかが、長期的な低風力期間のため、電力網に再接続しなければならなかった、わずか8日続いた。全てグリーン涅槃のために、2022年に最後のドイツの原子力発電所が閉鎖し、より多くの石炭発電所が永久閉鎖する。2002年、ドイツの原子力発電は電力の31%を占める、炭素発生なしの電力源だった。

 ドイツで赤字を生じている風力については、2022年、16GWの設備容量の約6000の風力タービンが、古いタービンに対する固定価格買い取り助成金期限のため解体される。新しい風力発電施設認可の速度は、市民の反対と法律上の騒音公害への異論や他の要因が増えたため阻止されている。回避可能な大惨事は発達過程にしある。

 ブリュッセルのEU委員会の対応は、彼らのグリーン・エネルギーアジェンダの目につく欠陥を認めるどころか、問題が天然ガスと石炭であるかのように、それを強化することだった。EUの気候皇帝フラーンス・ティンマーマンは異様なことに「我々が5年前にグリーン・ディールに取り組んでいれば、我々は化石燃料や天然ガスに対する依存がより少なかっただろうから、我々はこの場にいないだろう」と宣言した。

 EUが自殺的計画を継続すれば、わずか数年で自身が工業力を失った不毛地帯になっているのに気づくはずだ。問題はガスや石炭や原子力ではない。それは決して安定した、信頼できる電力を提供できない太陽光と風力の非能率的なグリーン・エネルギーだ。

 EUやアメリカや他の政府のグリーン・エネルギー政策は、ダボスが推進するESG投資と共に、我々が前進するにつれ、風が止まった時や、水力発電ダムの干ばつや、日光が不足した時に頼れるガスや石炭や原子力が益々少ないことを保証するはずだ。これが経済破壊への道であることを悟るのに、ロケット科学者は不要だ。だがそれが、実際、国連2030の「持続可能」エネルギー目標、あるいはダボスのグレート・リセットなのだ。大規模な人口縮小。我々はゆっくり茹でられているカエルだ。そして今権力側は、本当に強火にしている。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/10/11/the-green-agenda-or-how-this-energy-crisis-is-different-from-all-others/

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 夜の呆導番組で、30分首相独演という記事。おどろかない。さいわいなことに、茶坊主弁護士暴言事件以来、昼の白痴バラエティーだけでなく、夜もテレビを見ていない。見るのは、FORESTAのコーラスと、酒場放浪記程度。パソコンで音楽を聴いている。

 エネルギー問題、物価に跳ね返るだろう。与党のくずどもは原発再稼働と新規建設とさわぐだろう。下記の番組をご覧になっても、与党に投票するのだろうか?

【原発耕論 No17】東京電力刑事事件 控訴審始まる!20211011

2021年7月15日 (木)

Fit for 55-EUグリーン・ディールと、ヨーロッパの産業崩壊

2021年7月12日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 ビル・ゲイツにしては、まれな率直な発言の一つは、2021年早々、covid対策が酷いと思うなら、地球温暖化対策まで待て、という言葉だった。欧州連合は、トップダウンで、欧州連合の27カ国全てで、実質的に近代産業を破滅させる、これまでで最も過酷な措置を押し付ける過程にある。「Fit for 55」というしゃれた名前と、欧州グリーン・ディールの下、1930年代の危機以来、最悪の産業失業と経済崩壊を起こすだろうこの措置は、選挙で選出されていない専門技術者家連中によって、ブリュッセルで最終的にまとめ上げられつつある。地球温暖化と呼ばれる証明されていない仮説のために、自動車や運輸や発電や鉄鋼などの産業が、今やまな板の鯉だ。

 大半のEU市民がcovid19と呼ばれるインフルエンザのようなものの流行を巡る果てしない規制に注意をそらされている間に、ブリュッセルのEU委員会で、専門家連中は、EU産業経済の計画崩壊案を準備している。はるか遠くのブリュッセル、あるいはストラスブールの、選挙で選出されない超国家集団の好都合な点は、彼らが実際の有権者に責任を負わないことだ。こうしたことには専門用語さえある。民主主義の欠如。もし地球温暖化現象のために、ドイツ人ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長とオランダ人専門技術者フランス・ティンマーマン副委員長の下、欧州委員会が最終的にまとめ上げようとしている措置が実施された場合、一体何が起きるかというヒントが下記にある。

「Fit for 55」

 7月14日、欧州委員会は「Fit for 55」環境重視の取り組みを提出する。名前こそ中年向けフィットネス・クラブ広告のようだが、これは今まで戦争以外のものによって課されたものの中で、最も過酷で破壊的な産業空洞化プログラムなのだ。

 Fit for 55は、炭素税や排出上限値や、炭素排出量取り引き制度などの策を利用して、劇的にCO2排出量を減らす、ブリュッセルによる新法と新規則の中心的枠組みだ。

 2021年4月、EU委員会は新しいEU気候目標を発表した。前回の40パーセントより増えて、1990年と比較して、2030年までに、排出を55パーセント減らすのだ。それ故「Fit for 55」という、しゃれた名前なのだ。だが、もし計画が進められれば、EU諸国の産業と労働力はフィット=体調が良いどころではあるまい。要するに、これは、公開討論なしで、約4億5500万人のEU市民に押し付けられるテクノクラシー・ファシズムだ。

 Fit for 55は、世界で初めて、国家の集団EUが、2050年までに、ばかばかしい「ゼロ」CO2、2030年までに55%少ないCO2を強制するため、公式に、この方針を強いるものだ。欧州グリーン・ディール担当帝王フランス・ティンマーマンは、5月に「我々は欧州連合排出量取り引き制度を強化し、エネルギー課税指令を更新し、自動車の新CO2標準、建物の新エネルギー効率標準、再生可能エネルギーの新目標、クリーンな輸送のためのクリーン燃料とインフラを支援する新方法を提案する。」と述べた。実際には、それは輸送産業、鉄鋼、セメントや、石炭やガス燃料発電を破壊するだろう。

Fit for 55の邪悪な主要部分はこうだ。

自動車とトラック

 EUグリーン・ディールの主目標は、内燃機関自動車、つまりガソリンやディーゼル車とトラックを、遅くとも2030年に、懲罰的なCO2排出限界を守らなければ道路から排除されるよう強制する基準だ。計画は、2030年までに、自動車のCO2排出量37.5%減という現在の目標を、2035年までに、噂されているゼロ排出へと変えるだろう。

 7月7日、労働組合、欧州労連や、ヨーロッパ自動車工業会を含む輸送産業企業とサブライヤーの連合が、EUグリーンの皇帝フランス・ティンマーマンに緊急アピールを送った。彼らは「我々はヨーロッパにおける産業空洞化否や社会崩壊ではなく、産業転換と刷新を望む。」と述べた。アピールは、失業者用新技能訓練がないことを含め、EU自動車産業のための、いわゆる「公正な移行」計画がないと指摘している。「現在、我々のモビリティ・エコシステム、特に産業雇用の原動力であるヨーロッパ自動車部門の1600万人労働者のため、そのような枠組みはない。」

 内燃機関自動車とトラックを電気自動車に移行することは、現在の自動車サプライ・チェーンにとって、未曾有の壮大な混乱を意味するから、取るに足らない問題ではない。この書簡は、EU全体で、自動車部門は、全ヨーロッパ製造雇用の8.5%を占め、2019年、ドイツだけでも、国の研究開発支出の40%、GDPのほぼ10%を生み出したと指摘している。今日EUは自動車製造の世界輸出の50%以上を占めている。彼らは、ゼロCO2自動車への移行は、EU全体で、少なくとも240万の熟練、高賃金雇用の損失を意味すると指摘している。地域全体が不況になるだろう。この書簡は、ブリュッセルは、グリーン・ディールの自動車部門に対する影響さえマップしていないと指摘している。

 四月、ドイツ人のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、7月のFit for 55が、発電所や産業を超え、道路輸送や建築までを対象に「汚染者負担」追加費用をさせるよう過酷な排出権取り引き制度(ETS)を拡張しかねないと述べていた。排気に対する約3%の非常に限定された影響にもかかわらず、排出権取り引き制度とのつながりが、ドライバーや自宅所有者に、自動的に現在の炭素税を越える罰金を科すだろう。これは、より厳しい自動車排出基準に加えて、消費者と産業に衝撃的影響を与えるだろう。2018年に、フランス政府がこのような炭素税を課した際、黄色いベスト全国抗議を引き起こし、パリは、それを撤回するよう強いられた。

 鉄鋼

 劇的なEU計画は、エネルギー集約的なEUの鉄鋼とセメント業界にとって、劇的変化を意味する新条項を含んでいる。鉄鋼は石油とガスに次いで、世界で二番目に大きな産業だ。現在、EUは、中国に続いて、鉄鋼では世界で二番目に大きい生産地域だ。その鉄鋼生産高は年間1億7700万トン以上、あるいは世界生産の11%だ。だがティンマーマン計画は、表向きは「汚い」生産者の鉄鋼輸入品に罰金を科すのだが、実際は、それは、EU鉄鋼の競争力を世界規模で弱めるだろう。EU計画の漏洩は、彼らが鉄鋼やセメントのようなエネルギー集約型産業のための現在の無料排出許可廃止を計画していることを示している。それは重要な両産業に衝撃的打撃を与えるだろう。彼らは、それを炭素国境調整措置と呼んでいる。 Center for European Policy Networkが指摘しているように、EU鉄鋼の輸出国は「無償割り当て終了に対する補償を受け取らないだろう。結果的に、彼らは第三国の競争相手と比較して、競合上、相当な不利になる。」

 石炭炭素税

 2030年のためのEUの新しい55%という気候目標は、2030年までに、EU全体でほぼ完全な石炭の段階的廃止を暗示している。これはEU最大の石炭電力ユーザであるドイツにとって大打撃だ。ドイツ政府は、頼りにならない太陽光と風力に移行し、2022年には最後の原発が閉鎖するメルケルの「エネルギー遷移」のおかげで、既に世界で最も高価な電力なのだが、最近、2038年までに石炭発電を段階的廃止する計画を止めた。それより遥か前に段階的廃止されるが、選挙年には、明白な政治的な理由から、新「ゼロ石炭」期日は明らかにされていない。

 EU、特にドイツが、2030年までに、天然ガスによってではなく、太陽光と風力で、ゼロ石炭を実現可能だと信じている愚かさは既に明らかだ。2021年1月1日、政府の石炭電力減少指令の一環として、総容量4.7 GWの石炭火力発電所11箇所が停止した。この段階的廃止は8日続いたが、風が弱い期間が長く続いたため、停電を回避すべく、石炭発電所のいくつかを電力網に再接続しなければならなかった。閉鎖された石炭火力発電所は、消費者の負担で、予備状態を維持するよう命じられた。石炭の段階的廃止計画を立案したベルリン政府委員会には、電力産業代表者も、送電網専門家の、いずれもいなかったのだ。

 欧州委員会の破壊的なFit for 55計画の新要素によって、ヨーロッパ産業の中心、ドイツは、鉄鋼やセメントや自動車部門の重大な産業失業が事前にプログラムされている。2021年早々、風車が凍った際、テキサスに壊滅的打撃を与えたような停電も、事前にプログラムされている。2022年、ドイツでは説明した通り、他の石炭発電と一緒に、最後の原子力発電所が停止し、電力の3%が消える。更に6,000の風力発電が老朽化のために停止し、全体で7%減少する。それなのに、太陽光と風力の新規計画追加は、それを置き換えるに十分ではなく、2022年までに、ドイツは10%から15%間の発電不足になりかねない。

 WEFグレート・リセットとEUグリーン・ディール

 普通の正気の市民にとって、EU Fit for 55や、ダボスのグレート・リセットや、関連する国連の2030アジェンダが、理解困難なのは、それが全て、証明されていない地球温暖化脅威という詐欺の口実を使った、地球の気候サイクルに対する太陽の影響を無視して、無害な、生命に不可欠なCO2排出量を削減しないと、2030年までに大災害になるといういかがわしいコンピュータ・モデルに基づいた、テクノクラートによる意図的な経済崩壊計画だということだ。

 グレート・リセットの一環として、常に活動的なダボス世界経済フォーラムWEFも、EU委員会の欧州グリーン・ディールを具体化する上で重要な役割を果たしている。2020年1月、世界経済フォーラムは、ダボス年次会合で、欧州グリーン・ディールを、どのように推進すべきかを模索するため、フランス・ティンマーマン筆頭副委員長と、産業、企業のトップを集めた。7月14日のブリュッセルによる発表は、その結果だ。世界経済フォーラムWEFは、ブリュッセルのディストピア計画の背後にいる大企業を確保するため欧州グリーン・ディールのためのCEOアクション・グループを支援している。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/07/12/fit-for-55-eu-green-deal-and-the-industrial-collapse-of-europe/

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菅、こぼれ落ちる権力【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2021年2月14日 (日)

CO2ゼロという壮大な犯罪的陰謀

2021年2月5日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 グローバリストのダボス世界経済フォーラムは、2050年までに「CO2ネット・ゼロ」という世界的目標を実現する必要性を宣言している。これは、多くの人々には遠い将来のように聞こえ、それ故、ほとんど無視された。だがドイツからアメリカに至るまで進行中の転換は、無数の他の経済のために、1970年代に、新国際経済秩序と呼ばれるものを創造するためのお膳立てをしているのだ。実際には、それは計画的に膨大な失業や産業空洞化や経済崩壊を保証するグローバル・テクノクラシー全体主義大企業支配体制のための青写真だ。いくつかの背景を検討しよう。

 現在、クラウス・シュワブの世界経済フォーラム(WEF)は、彼お好みの話題、世界経済のグレート・リセットを宣伝している。その全ての鍵は、2050年までに、ネット・ゼロ・カーボンというもので、グローバリストが一体何を意図しているか理解することだ。EUは、2050年までに世界最初の「カーボン・ニュートラル」大陸になり、2030年までに、CO2排出を少なくとも55%減らす大胆な計画で、競争の先頭にいる。

 2020年8月、彼のブログ記事で、自称ワクチンの世界皇帝、ビル・ゲイツが、将来の気候危機について書いた。「このウイルスの世界的流行はひどいが、気候変化は、更にひどい可能性がある。今年の比較的僅かな排気減少で、一つ明らかになったことがある。飛行機旅行やドライブを減らすだけでは、簡単に、あるいは、大きく、ゼロ・エミッションには到達できない。」

 主流メディアやソーシャル・メディアを事実上独占して、地球温暖化現象圧力団体は、人類にとって最良なのは、2050年までに、石油、天然ガス、石炭と「カーボン・フリーの」原子力発電さえ含め、炭化水素を無くすことで、我々が、願わくは、平均世界温度の1.5から2度(セ氏)上昇を避けられるかもしれないと考えるよう世界の多くの人々を導くのが可能だ。ここには、一つだけ問題がある。それは犯罪的な思惑の隠れ蓑なのだ。

 「地球温暖化」の起源

 エネルギー源の根本的移行を正当化するために提出された大本の科学論文を、多くの人々は忘れている。それは「気候変化」ではなかった。太陽フレア放射や太陽黒点サイクルが地球気候に影響を与えて、地球気候は常に変化している。千年紀の変わり目あたりに、これまでの太陽が主因の温暖化サイクルが、もはや明白でなくなるにつれ、アル・ゴアや他の連中は、巧みな言葉のごまかしで、言説を「地球温暖化」から「気候変化」へと変えたのだ。今や、あらゆる珍しい天気事象が「気候危機」として扱われるほど、恐怖の言説はばかばかしくなった。全てのハリケーンや冬の嵐は、CO2を発散している罪深い我々を、気候の神々が罰している証拠だとされている。

 だが、ちょっとお待ち願いたい。太陽光や風力などの代替エネルギー源へ移行し、炭素エネルギー源を断念する理由は、CO2が何らかの方法で空を上昇し、下の地球を暖めるとされる毛布を形成する温室効果ガスだという彼らの主張だ。地球温暖化現象。アメリカ環境保護庁によれば、温室効果ガス排出は、主にCO2によるものだ。それ故「二酸化炭素排出量」に対する注目というわけだ。

 ほとんど決して語られないのは、CO2が大気中に自動車排ガスや石炭発電所や、他の人工源から、大気中高く舞い上がることはできないことだ。二酸化炭素は、炭素や、すすではない。それは、植物光合成や、我々を含め地球上全ての生命体に欠くことができない、目に見えない無臭ガスだ。空気(主に酸素と窒素)の分子量が、たった29なのに対し、CO2の分子量は、44よりわずかに多い。CO2の比重は空気より約1.5倍重いのだ。それは、車や発電所からのCO2排気ガスが、恐れられる温室効果を構成するため、大気中約19キロかそれ以上、地球上空に上昇できないことを示唆するはずだ。

 モーリス・ストロング

 ゲイツやシュワブや他の「持続可能な」世界経済とされているものの提唱者を巡って、どのような犯罪的行為が今展開しているか理解するには、我々は人間の飲食と人口増加は、主要な世界問題だという考えを巡る運動を、デイヴィッド・ロックフェラーと友人たちが始めた1968年に戻らなくてはならない。富が石油に基づいていたロックフェラーは、イタリアはベラージオのロックフェラー別荘で、新マルサス学派のローマ・クラブを作った。彼らの最初のプロジェクトは、1972年の「成長の限界」と呼ばれるMITにおける、がらくた研究への資金供給だった。

 1970年代初期のロックフェラーの「ゼロ成長」アジェンダの重要な組織者は、彼の長年の友人で、ローマ・クラブ・メンバーでもあるモーリス・ストロングという名のカナダ人石油業者だった。1971年、ストロングは国連事務次長、1972年6月のストックホルム地球デー会議の事務総長に任命された。彼はロックフェラー財団の理事でもあった。

 モーリス・ストロングは、輸送車両や石炭発電所や農業からの人為的排気が、文明を脅かす劇的な加速的な世界的温度上昇、いわゆる地球温暖化現象を起こすという科学的根拠がない理論の初期の重要な伝導者だった。彼は融通の利く言葉「持続可能な開発」を発明した。

 1972年の地球デーに国連ストックホルム会議の委員長として、ストロングは「環境を救う」ため、世界中で人口縮小と生活水準を下げることを促した。数年後、同じストロングがこう述べた

「地球にとって、唯一の希望は、工業化文明社会の崩壊ではないだろうか?それを引き起こすのが、我々の責任ではないだろうか?

 これは、グレート・リセット、あるいは国連の2030アジェンダとして知られる現代の狙いだ。ストロングは、更に、人によるCO2排出が、我々の世界を、逆転不可能な生態学的大災害に向かわせようとしているという証明されていない主張を推進する政治組、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)を設立した。

 ローマ・クラブ共同創設者アレクサンダー・キング博士は数年後、著書『第一次地球革命―ローマクラブ・リポート』で、彼らの環境課題の本質的なペテンを認めた。彼はこう述べている。

我々を団結させるための新たな敵を捜す中で、我々は、汚染や地球温暖化現象や水不足や飢饉などの脅威が、目的にぴったりだと思いついた。これら全ての危険が、人間の関与で引き起こされ、それらを克服できるのは、姿勢や行動の変化だけなのだ。本当の敵は、実は、人類自身なのだ。

 キング博士は「地球温暖化現象の脅威」が「人類自身」への攻撃を正当化する策略に過ぎなかったことを認めたのだ。これが、グレート・リセットとCO2ネット・ゼロ策略として今導入されているのだ。

 代替エネルギー大惨事

 2011年、ポツダム気候影響研究所(PIK)のヨアヒム・シェルンフーバーの助言に沿って行動し、アンゲラ・メルケルとドイツ政府は、Energiewende、エネルギー転換と呼ばれる2011年の政府戦略の一環として、2022年までに、太陽光や風や他の「再生可能なもの」に依存し、原子力発電を全面禁止にした。目的はドイツを「カーボン・ニュートラルな」最初の工業国にすることだった。

 この戦略は経済的惨事だった。産業界の最も安定した低コストの信頼できる発電網から、今やドイツは世界で最も高価な発電国になった。ドイツのエネルギー企業団体BDEWによれば、最後の原子力発電所が閉鎖すると、遅くとも2023年までに、ドイツは電気不足に直面するだろう。同時に、CO2ネット・ゼロを実現するため、電力の最大資源の石炭が段階的に廃止されつつある。鉄鋼のような伝統的なエネルギー集約産業や、ガラス生産や、基本的化学物質、製紙やセメント製造が、経費急騰や操業停止や、海外移転や、何百万もの熟練を必要とする雇用の損失に直面している。非効率的なエネルギーである太陽光や風は、現在、経費が約7から9倍ガスより高い。

 ドイツは、熱帯諸国と比較すると日照が少ないので、風力がグリーン電力の主要源と見なされている。太陽光や風力発電所を建設するには、莫大なコンクリートやアルミニウムが必要だ。それらは、生産のために、ガスや石炭、あるいは原子力の安いエネルギーが必要だ。それらが段階的に排除されるにつれ、追加「炭素税」なしでさえ、費用は法外なになる。

 既にドイツには、EUの他のどの国々より多い約30,000の発電用風力タービンがある。巨大な風力タービンは、巨大な構造物が気候や鳥に損害を与え、近隣住民に騒音や超低周波不可聴音などの健康障害という重大問題がある。2025年までに現存のドイツ風車の推定25%が置換が必要で、廃棄物処理は膨大な問題だ。それが、どんな大惨事か市民が悟るにつれ、企業が告訴されている。最近、ドイツ銀行は、2030年までに目標に達するには、国は「エコ独裁制」を作る必要があると認めた。

 同時に、電気自動車を選んで、2035年までに、ガソリンや軽油輸送を終わらせるためのドイツの取り組みは、ドイツ最大で、最も収益を上げる産業、自動車部門を破壊し、何百万という雇用を消滅させると予想される。リチウムイオン電池の力で動く車は、リチウム採鉱や、全ての部分を作成する影響を含めば、総「二酸化炭素排出量」はディーゼル自動車より悪い。2050年までに、CO2ゼロ・ドイツには、何百万というバッテリー充電器が信頼できる量の電力網を必要とするので、必要な追加電気の量は今より遥かに大きいだろう。報道では、ドイツとEUは新「炭素税」を課し、CO2ゼロへの移行資金調達を始める。この税金は電力とエネルギーを更に高価にし、ドイツ産業のより速い崩壊を確実にするだろう。

 人口削減

 CO2ゼロ・アジェンダを推進する連中によれば、それこそ彼らが切望しているものに過ぎない。最も先進的な経済の産業空洞化、モーリス・ストロングが言ったように、工業化された文明社会の虚脱状態をもたらすため入念に計画された数十年にわたる戦略だ。

 今カリフォルニアで、停電があたりまえになっているように、現在の世界の産業経済を、木を燃やし、風車を回すディストピアに逆転させるのは2030アジェンダ下でのグレート・リセット転換の不可欠な要素だ。持続可能性のための国連グローバル・コンパクト。

 メルケルの気候顧問、無神論者ヨアヒム・シェルンフーバーは、2015年、教皇フランシスの教皇庁科学アカデミー被任命者として、教皇フランシスの回勅、ラウダート・シイで、根本的な環境重視の取り組みを提示した。彼は環境重視の取り組みに関しEUに助言した。2015年のインタビューで、今「持続可能な」最大人口は約60億人以下だと「科学」が決定したとシェルンフーバーは宣言した。

「非常に皮肉な形ではあるが、とうとう我々は、地球の収容能力推計を100億人以下に安定させたので、科学にとって勝利だ。」

 そのためには、産業世界は解体されなせればならない。世界経済フォーラム・アジェンダの貢献者で、元国連気候変動枠組み条約前事務局長クリスティアナ・フィゲレスは、2015年2月のブリュッセル記者会見で「これは、人類史上初めて、産業革命以来、支配的な経済発展モデルを変えることを意図的に狙うものだ。」と述べて、国連気候アジェンダの本当の狙いを明らかにした。

 2015年のフィゲレス発言は、2021年1月、世界経済フォーラムでの「ダボス・アジェンダで「現在の状況下では、資本主義モデルと、開かれた経済は、もはや実行可能ではない」と述べたフランスのマクロン大統領の言葉と良く似ている。元ロスチャイルド銀行家のマクロンは「この病から脱出する唯一の方法は、金持ちと貧しい人々との溝を無くすために一層努力する経済を作ることだ」と主張した。メルケルやマクロンやゲイツやシュワブや、連中のお仲間は、ドイツやOECDの生活水準を、エチオピアやスーダンの水準まで下げて、そうするだろう。これが連中の、ゼロCO2ディストピアだ。飛行機での旅行や自動車旅行や人々の移動を厳しく制限し、「汚染」産業を閉鎖するのは、全てCO2を減らすためなのだ。コロナウイルス流行が、好都合にも、グレート・リセットと国連2030年アジェンダ、CO2ネット・ゼロのお膳立てをするのは異様だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/02/05/the-great-zero-carbon-criminal-conspiracy/

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 機を見るに敏なタヌキ、本領発揮。夕張スキー場閉鎖の話題、全く知らなかった。北海道知事の選択が遠因。

【横田一 の現場直撃】森辞任・逃げる小池/復興五輪はどこへ/夕張破綻続報

  日刊ゲンダイDIGITAL

森会長を辞任に追い込んだ“スナイパー”小池知事はズルい女

 ボランティア辞退者が更に増えたという。それでも、740人。8万人の0.9%。

 本間龍氏の『ブラックボランティア』売れているのだろうか?知人が、親がボランティアになったのは良いが、期間中、泊めてくれと頼まれた。狭くて泊められないので断ったと言っていた。

 接待をことわれば飛ばされる。接待を受ければ贈収賄罪に問われかねない。とかくこの世は住みにくい。

 LITERA

“違法接待”菅首相の長男のCS放送を総務省が特別扱い! 当時の総務省責任者はNHKに圧力、有馬キャスターを降板させた山田内閣広報官

 日刊IWJガイドから、今日の再配信。

【タイムリー再配信 863・IWJ_YouTube Live】20:00~
米国の対中国・イラン強硬姿勢に追従したら日本の外交と経済は崩壊!? 米国は開戦の口実に嘘の発表ばかりしてきた!? ~岩上安身によるインタビュー 第948回 ゲスト 軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏(後半)
視聴URL:(冒頭以降は会員限定) https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

【タイムリー再配信 864・IWJ_YouTube Live】19:00~
緊急院内集会「『福島原発震災』後の日本の原子力政策を考える」 神戸大学名誉教授石橋克彦氏講演会
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2020年7月16日 (木)

スノーピアサー:新氷河期とその結末

ムハンマド・カーン
2014年10月8日
wsws

 監督:ポン・ジュノ;原作小説:ジャック・ロブ、ベンジャミン・ルグランド、ジャン=マルク・ロシェット、脚本:ポンとケリー・マスターソン

 この夏、公開された、フランスのコミック、Le Transperceneige(1982)の映画版、スノーピアサーは、未来の破局を生き残った、ごく少数の人類についてのSF映画だ。この映画は(『ほえる犬は噛まない』[2000]、『殺人の追憶』[2003]や『グエムル-漢江の怪物』[2006])などの韓国映画製作者ポン・ジュノによる監督、共同脚本だ。

 スノーピアサーでは、科学者たちが、CW-7と呼ばれる化学物質を大気に入れて、地球温暖化現象に対抗しようと試みて産み出された大惨事のため、人類がほとんど絶滅している。化学物質の目的は地球全体の温度を下げることだったが、思いがけない結果として、新氷河期がもたらされ、人類が、ほとんど絶滅したのだ。

 わずかに残った人類は、大洋を含め地球の広大な地域を際限なく走る列車の中で生き残っている。先頭車両の人々は贅沢な暮らしをしているが、列車後部の住民は惨めに暮らし、黒い棒状のひどい食べ物を与えられ、先頭車両の人々に利用され、虐待されている。

 カーティス・エバレット(クリス・エヴァンズ)は、そこの他の住民とともに、列車最後尾で彼の人生の半分を過ごした大人だ。カーティスと、彼の良き師で、最後尾住民の指導者ギリアム(ジョン・ハート)は他の最後尾住民に尊敬されており、彼らのリーダーを勤めている。カーティスとギリアムは列車を乗っ取るための反乱を準備する。

 列車後部に対する襲撃中に、列車のエンジニアの工作員によって、連れ去るために子供二人が選ばれる。一人の男が息子を連れて行くのに抗議した後、他の人々の前で酷く残虐に罰せられる。先頭車両住民の報道官メイソン(ティルダ・スウィントン)は最後尾住民をきつく叱る。彼女は彼らに、列車住民全員「割り当てられた持ち場」「あらかじめ定められた、それぞれの立場」に留まらなければならないと言う。

 彼らが警備員の銃には銃弾が入っていないのを悟った途端、カーティスと他の最後尾住民は「エンジンを乗っ取る」計画を実行に移した。途中で彼らは、列車の警備システムを設計したナムグン・ミンス(ソン・ガンホ)という名の列車前部住民の薬物中毒者の協力を求める。何らかのテレパシー能力を持っているらしい彼の娘も彼らに同行する。

 WSWSは2004年にポン・ジュノの『殺人の追憶』を批評した。スノーピアサーは興味深く挑発的な映画だ。コミックノベルに基づいているが映画の大半は監督自身の創造的発明だ。

 ほとんど全て列車で行なわれているにもかかわらず、映画は閉所恐怖症の感じがしない。それどころかジュノは効果的に世界を描いている。列車最後尾でさえ、共同体で、列車のこの区画に押し込められた人々の単なる集団ではないという感じを受ける。

 ジュノの監督は風変わりで、ジャンルを混ぜている。アクションや冒険や、大部分暗いものながら、かなりのユーモアの要素まである。この混合は時に、大成功で、それほど成功していない部分もある。

 スノーピアサーの、より強力な場面の一つで、悪魔のような服装をし、斧を持った、多数のファシスト的凶悪犯に対して、最後尾住民が生きるか死ぬかの戦いをする。最後尾住民は、疲れ果てて、みすぼらしい状態にもかかわらず勇敢に戦う。戦いは不利になり始めるが、勇気と機転で、彼らは流れを変えることができる。明らかに多少の暗いユーモアを意図した、双方が新年の休日祝えるよう戦闘の短い休憩場面を入れたことが、重大な、貴重な場面になったものを損ねている。

 映画には、ナムグン役のソンや、エンジニアで、冷酷で打算的な列車の支配階級指導者、ウィルフォード役のエド・ハリスを含め数々の素晴らしい演技がある。スウィントンはウィルフォードの臆病で尊大な従僕メイソンを素晴らしく演じている。先に触れた彼女の演説は、確実に、前部住民と現代世界エリートの大半の意見を代弁している。エヴァンスは非常に効果的で、時に感動的だ。彼の演技は、あらゆる損失にもかかわらず、列車前部に到達して、エンジンを支配する容赦ない決意で、前進せずにはいられないのだ。

 だが、スノーピアサーの強さには、多数の問題もある。

 虐げられた人々の蜂起のジュノによる描写は同情的だが、どちらかと言うと皮相的だ。映画が進むにつれ、それはいっそう明白になる。特に前述の戦いの後。革命の見せかけはそこで、ほとんど消える。数がひどく減って、傷ついた最後尾住民は、カーティス率いる最も有能な戦士の小集団になっている。

 このグループに焦点を合わせる貴重な瞬間が、まだ場面にある。彼らが列車前部に向かって進むにつれ、カーティスと他の人々は、先頭車両住民の益々退廃的な豊かさの誇示に直面する。先頭車両の人々はきれいで、健康で、身なりが良く、最後尾住民が長年経験していないぜいたくを思いのままにできる。

 ごくわずかの車両距離で、巨大な貧困と、下劣な放蕩との極端な分裂がある。現代生活の膨大な社会的不平等が、監督に、強い印象を与えているのは確実だ。

 不幸にも、映画は勢いよく始まり、上映時間の多くは比較的興味深い形で続くが、終盤は、本質的にほころび始める。一連の意外な事実と、生き残っている主人公たちの行動を通して、スノーピアサーは急速に悲観論と懐疑論へと落ち込む。

 結局、さほど多くを開示せずに、列車のエリートは、主に自身の目的のために、出来事を操っているのだ。「革命」そのものは、映画の前の方でメイソンが言った単に「秩序」と「バランス」を維持する計画の一部に過ぎないのだろうか?

 どう考えても、ポン・ジュノは、『殺人の追憶』に関して述べたように、映画で「現実を示すこと」を願っている真剣な芸術家に思える。スノーピアサーには、多くの強力な場面がある。革命-虐げられた人々による革命というアイデアで対処するという決定は、興味をそそる。だが、ポンが到達する結論は、生活の現実についてより、彼自身の方向感覚喪失について、遥かに多くを物語っている。

 io9のインタビューで、映画監督は彼の視点を詳しく語った。「あなたを抑圧している社会の支配権を握ろうと望むのが、より革命的なでしょうか?」と彼は問う。「それとも、その体制から完全に逃れようとすることでしょうか? カーティスが救助する韓国人ナムは、階級闘争というカーティスの考えに関心はなく、カーティスの考えを「越えて」いることが分かるのです。」

 このような展望を、一体どう考えたら良いのだろう? 絶え間ない社会的緊張と世界的階級闘争という時代に、本質的に、人間の生活や、あらゆる問題から後ずさりするのを擁護する視点の価値とは一体何だろう?

 スノーピアサーは色々な意味で素晴らしい映画だが、大きな欠陥もある。監督が戦っている、いくつかの問題に、より組織的に取り組めば、全体として、より一貫した、より良い映画が作れたはずだ。彼が未来の仕事で、これを取りあげることを期待しよう。

 著者は下記も推奨する。(英語原文)

For greater complexity, more uncovering
[2004年5月27日]

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2014/10/08/snow-o08.html

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 「ああ、上級国民の話しだ」と見ながら思った。

 たまたま週刊金曜日記事で、知って見た映画について、wsws批評が、あったので訳して見た。同意したから訳したわけではない。例により、wsws、左派には辛口。日本でも、色々批評がある。

【ネタバレ解説】映画『スノーピアサー』が描いた階級社会への抗い方 『パラサイト 半地下の家族』にも通じる巧みな演出【ポン・ジュノ監督、クリス・エヴァンス主演】

スノーピアサーは意味不明でつまらない!感想とネタバレ

スノーピアサー【映画】は意味不明?キャスト・評価・解説・考察!

 コロナは上級国民だからといって、容赦はしないのに。

 国も都もボルソナーロ。

 日刊ゲンダイDIGITAL

小池知事の肝いり感染防止策は“ザル”…夜の街からは憤りが

日本政府が恐怖の見切り発車「GoTo」感染拡大へまっしぐら

2020年2月 1日 (土)

新たな温暖化対策強調の背後にある本当の金の流れ

2020年1月27日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 わずか一年ほどで、思いつける人々のほとんど全員、地球温暖化を「止める」ための急進的対策として、新たな環境重視の時流に乗ったように思える。現在、企業経済グローバル化の砦であるスイスのダボス世界経済フォーラムは、今年、「地球を救う方法」という概念に焦点を当てて、「ステークホルダーがつくる持続可能て結束した世界」を主要テーマにした。もちろん、特別講演者は若いスウェーデン人活動家グレタ・トゥーンベリだった。ごくわずかの人々しか理解していないのは、このすべてが、世界的な資本の流れの大規模な移行を準備するために、利益を得る立場にあるひと握りの巨大金融企業によって、どれほど慎重に計画されているかだ。

 グレタから、いとしのチャールズ皇太子に至るまで、ダボス2020年の主題は、初めて地球温暖化の話題で独占された。世界巨大企業約3,000社の会議の隙間をぬって、大規模な世界的キャンペーンが計画されており、それには世界最大の投資ファンドのトップ連中や世界の主要な中央銀行幹部が加わっているのだ。

 ダボス評議員

 グローバリゼーション推進者のダボスが、地球温暖化問題の背後に、それほど強力に控えているのは偶然ではなかった。ダボス世界経済フォーラムには任命された評議委員会がある。彼らの中には、環境活動家の億万長者で、Climate Reality Project議長で、グレタ・トゥーンベリの早くからの後援者アル・ゴアがいる。世界経済フォーラム評議員には、ECB総裁としての最初の言葉が、中央銀行は気候変化を優先事項にしなければならないと言った元IMF専務理事で、現欧州中央銀行総裁のクリスティーヌ・ラガルドもいる。もう一人のダボス評議員として、ボリス・ジョンソンの地球温暖化顧問に任命されて、気候変化を無視する年金基金が(原文のまま)破産のリスクをおかしていると警告している退任するイングランド銀行総裁マーク・カーニーがいる。評議委員会には、影響力の大きなカーライル・グループ創設者デイビッド・M・ルーベンスタインもいる。世銀グループの競争力と炭素排出権価格設定の上に同じくレベルが高い指導者としてフォーラムの議長である農業関連巨大企業ユニリバーのFeike Sybesmaもいる。この新たな環境重視の取り組み推進に関して、おそらく最も興味深いのは、投資グループ、ブラックロック創設者でCEOのラリー・フィンクだ。

 フィンクの手紙

 ブラックロックは普通の投資資金ではない。ニューヨークに本拠地を置くブラックロックは、100以上の国に投資した約7兆ドル、そう、兆も管理している世界最大の資産管理企業だ。それはドイツ、フランスの合計GDPよりも大きい。彼らは世界中の全ての主要取引所で株を支配し、主要石油企業や世界最大の石炭企業の筆頭株主だ。意欲的なドイツのCDU政治家フレデリック・メルツは、2016年から、ブラックロック・ドイツの会長だ。

 2020年1月14日、気候変化を呼び物にするダボス会議のわずか数日前、フィンクは企業CEO向けに、異様な年報を発行した。ブラックロック創設者でCEOのラリー・フィンクは、気候関連投資に、本格的に飛び乗ったのだ。

 ブラックロックの7兆ドルから多少の投資を期待している無数の企業に案内する精読される手紙に、彼はこう書いていた。「地球温暖化は、企業の長期見通しにおける決定的要因になった。」最近の地球温暖化反対運動を引き合いに出して、フィンクはこう述べている。「認識は急速に変化しつつある、我々は金融の基本的再形成の寸前にあると私は考えている信。気候リスクの証拠が、現代の資金管理に関する中核的な仮定を再考するよう投資家に強いている。」

 「気候リスクは投資リスクだ」と宣言して、フィンクは、気候リスクがどのように経済全体に影響を与えるか、というとてつもなく困難な質問をする。彼には答えがあるのを我々は知ることになる。「リスクと資産価値の徹底的な再評価」と彼が呼ぶものに言及して、フィンクは「資本市場は、未来のリスクを前倒しにするので、我々は、気候そのものの変更を見るより速く、資本配分の変化を目にすることになる。近い将来、大半の人々が予想するより早く、大規模な資本再配分があるだろう。」ひと握りの世界最大の金融集団が、その資本再配分の舵を取ることを我々は知るのだ。これだけでも、内省のための小休止が必要なはずだ。ここには、別の狙いがあるのだろうか?

 フィンクとお仲間は、一体どのようにして、彼らの投資、そして、他の人々の金、我々の何百万もの国民貯蓄の投資の流れを変えるのだろう? ブラックロックは、7兆ドルを投資している企業に「持続可能性を、ポートフォリオ構築とリスク管理にとって、不可欠なものにし、彼らがグリー適合だという証明を見せるよう要求することを計画している。一般石炭生産者のような、持続可能性での高いリスクとなるものへの投資を止める。化石燃料をふるいにかけるような新たな投資商品のたちあげ。投資管理活動での、持続可能性と透明度への貢献強化」。言い換えれば、もしあなたが国連IPCCやマッキンゼー社を含めた関連集団の要求に従わなければ、あなたは多額の金を失のだ。

 TCFDとSASBが、しっかり監視する

 新たなグリーン投資は良いことだという主張の一環として、フィンクは、ブラックロックが気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の創設メンバーだったと言っている。彼は「気候関連リスクの評価や報告や、資産管理に不可欠なガバナンス問題に関して、TCFDは有益な枠組みを提供します」と主張している。

 TCFDは、2015年に国際決済銀行が創設し、ダボス理事会メンバーのイングランド銀行総裁マーク・カーニーが議長を務めている。2016年、シティー・オブ・ロンドン自治体とイギリス政府とTCFDが、「グリーン」投資に、何兆ドルも向けることを目指して、グリーンファイナンス・イニシアチブを立ち上げた。金融安定理事会FSBの中央銀行幹部が、TCFDを構成する31人の人々を指名した。億万長者マイケル・ブルームバーグが議長を務めるTCFDには、更に、ブラックロック、JP Morgan Chase、バークレイズ銀行、HSBC;世界で二番目に大きい再保険会社のスイス・リー、中国のICBC銀行、タタ・スティール、ENI石油、ダウ・ケミカル、巨大採鉱企業BHPと、アル・ゴアのジェネレーション・インベストメント社のデイビッド・ブラッドがいる。中央銀行の極めて重要な役割に留意願いたい。

 更に、ブラックロックと、一兆ドル資金の世界中のお仲間が、適切な企業に正しい投資をするのを保証するため、フィンクは「ブラックロックは、米国サステナビリティ会計基準審議会(SASB)が様々な問題に対し、報告持続可能性情報に一連の明確な基準を提供すると信じている」と述べており、温暖化防止に役立つという認可を与えるSASBメンバーを、一体誰が構成するかを見るまでは、これは心強い。メンバーには、もちろんブラックロックに加えて、ヴァンガード・ファンド、フィデリティー・インベストメント、ゴールドマン・サックス、ステイト・ストリート・グローバル、カーライル・グループ、ロックフェラー・キャピタル・マネジメントや、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチやUBS等の多数の大手銀行がいる。この枠組みグループは一体何をしているのだろう? 彼らのウェブサイトによれば「我々は、2011年以来、77の産業のために、持続可能性会計基準を開発し、維持するという意欲的目標に取り組んでいる。」つまり、現在、主要な採鉱や石炭や石油プロジェクトで、数十年にわたり、世界中の資本の流れの舵を取っている、まさにその金融集団が、今、どの企業が、将来「グリーンボンド」投資の金に恵まれる資格があるのか、どの企業は、そうでないのかの裁定者になっているのだ。

 中央銀行連中が加わる

 ここ数カ月、世界中の主要中央銀行幹部が、中央銀行の「主要責任」の核心として、驚くべきことに、インフレーションや通貨安定化のような問題をさしおいて、気候変化だと言い出した。一体どうして、そうなるのか、誰も、あえて説明しようとしておらず、これには一層困惑させられる。

 2019年11月、連邦準備制度理事会は「気候変化の経済学」という題の会議を開催した。連邦準備制度理事会の金融安定委員会議長ラエル・ブレイナードが、気候変化は金融政策と金融安定のために重要だと述べた。最近、日本銀行の黒田東彦総裁は、日本の新聞に「気候関連リスクは、他の金融リスクより、影響が比較的長く続くことを意味する点で、他のリスクと違い、影響は遥かに予測しがたい」「それゆえ、気候関連リスクの影響は、徹底的に調査、分析する必要がある」と述べた。前IMF専務理事のクリスティーヌ・ラガルドは、欧州中央銀行総裁としての最初の発言として、欧州中央銀行政策レビューで、地球温暖化に関し、重要な役割を演じたいと宣言し、欧州中央銀行のドイツ・メンバー、イェンス・ヴァイドマンから批判された

 おそらく、地球温暖化について、最も率直で活動的な中央銀行幹部はラリー・フィンクとともにダボス評議員である、退任予定のイングランド銀行総裁マイク・カーニーだ。ボリス・ジョンソンの地球温暖化問題顧問をつとめる予定のカーニーは、最近、不特定の年金基金分析を引用して、「あらゆる企業の政策を合計すれば、摂氏3.7-3.8度の温暖化と矛盾しない」とBBCに述べた。彼は更に、摂氏4度の気温上昇にまつわるリスクの中には「最高7億6000万人の人々に影響を与える海面の9メートル上昇、 燃えるような熱波や干ばつや、深刻な食物供給問題」があると科学者たちが言っていると続けた。確かに、本当に恐ろしいことだ。

 上記通り、既に2015年の昔、ダボス理事会評議員で、国際決済銀行BISの金融安定理事会(FSB)議長のカーニーは「地球温暖化のリスクについて、投資家、貸付会社やと保険会社に助言するため」気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)を設立していた。

 明確になりつつあるのは、最近の劇的な地球温暖化反対行動の世界的な活動は、世界の生活水準を劇的に低下させる、遥かに効率が低いエネルギー・モードへの世界経済の本格的再編成を正当化するのが狙いだ。2010年、国連気候変動政府間パネルの第三作業部会共同議長オトマル・エデンホファー博士が、インタビュアーに言った「我々は、事実上、世界の富を、気候政策で再分配するのだとはっきり言わなければならない。国際的な気候政策が環境政策だという錯覚から、人は自身を解放しなければならない。それは環境政策には、もはや、ほとんど何も関係ない」それをするために、世界最大の資金管理者ブラックロックから始めるより良い方法があるだろうか?

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/27/follow-the-real-money-behind-the-new-green-agenda/

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 「クルーズ船から乗客6000人降りられず、新型肺炎検査で2人隔離」という記事で『デカメロン』を思い出した。イタリア古典。デカとは十という意味。1348年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外にこもった男3人、女7人の10人が退屈しのぎの話をする趣向、10人が10話ずつ語り全100話。読んだのは40年以上前。楽しい艶笑譚。

 1/31 参院・予算委員会
 共産党の大門実紀史議員が、萩生田光一大臣が、関連集会で「カジノは、一度開設したら、撤退させることができない仕組みなので、安心して進出できるようになっている」という趣旨の発言したのを暴露。当然のわけのわからない弁明?にTPPのラチェット条項や、ISD条項を思い出した。
 夜の大本営広報部呆導、この重要な質疑応答にふれたものはあったのだろうか。

 共産党大門実紀史議員の質疑 約20分

 https://youtu.be/1APbT46VPGI

 そこで、孫崎享氏の日刊ゲンダイ記事題名には、大いに違和感を受ける。

米国ファーストのトランプ政権と自分ファーストの安倍政権

 日本人の資産を、アメリカのカジノ企業に永遠にさしあげる行為は自分ファーストだけではないだろう。下記表現が、より正確だろう。

米国ファーストのトランプ政権と米国ファーストの安倍政権

 日刊ゲンダイDIGITALには、こういう記事もある。

また望月記者イジメ?菅長官ベッタリの首相官邸記者クラブ

2019年12月23日 (月)

マドリッドの気候大惨事

2019年12月21日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 COP25が一体何を意味するか、どなたかご存じだろうか? おそらく極めて少数しかご存じあるまい。それは些細なことだ。巡回興行自体と同様、些細なことだ。さしたる意味はないが、この論文をお読みになる方々のために申し上げると、COPは国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)を意味している。25は、このような年次会議が行われて25年目であることを示している。毎年違う国で、これらの大いに疑わしい、無用とさえ言える会議に、飛行機で、しかも多くはビジネスクラスで参加する、何千人とは言わずとも、何百人にとっては、なんというたなぼた観光旅行だろう。

 第一回COPサミットは、ドイツのベルリンで、1995年3月に開催された。COPの議長職は国連が認めた五つの地域で交代する、会議も同様だ。ほぼいつも同じ国連官僚や政府官僚や太鼓持ち連中にとって魅力的な「エコツーリズム」にするために。私は、旅行、食事、宿泊と、それにまつわる全ての二週間にわたる、これら会議の膨大な経費を思わずにはいられない。計画より二日伸びたCOP25マドリッド(2019年12月2日-16日)の場合は、予定のニ週間では合意に至らなかったため、二日延長すると決定された。これに、あらゆる予備会談や関連旅行を足して頂きたい。何千万ドルも、おそらく、それ以上が、ゼロ、全くの無、零のために費やされるのだ。それがマドリッドで延長されたCOP25の終わりに公式に認識された結果だ。ゼロだ。

 年収何十万ドルもの莫大な収入を得ているジュネーブやニューヨーク国連の国連スタッフ、主に幹部連中は、一体何をしているのだろう? 連中の一部は、贅沢ながら、ほとんど役に立たないCOPを準備するよう部下連中に指示し、そしてもちろん自身COPに参加している。このようなお金の額を見て、今たった一種類の国連会議のことを話しながら、これが貧しい人々から盗まれた金であることが心に浮かぶのだ。それは国連が、その憲章によって支援する責任を負っている、まさにその人々から奪われたものだ。この全ての金で一体いくつの簡単な飲料水供給や公衆衛生システムが構築できるだろう?このような会議のために浪費された金で、安全な飲料水や良い公衆衛生を供給して、一体何百万の人々が救えていただろう?

 WHO-ユニセフ共同モニタリング・プログラム(JMP)によれば、約21億人の人々が現地で安全な飲料水がなく、この数の二倍以上の人々が良い公衆衛生に欠如している。同時に、これら政府機関は、安全でない水や公衆衛生や衛生の欠如や下痢での、五歳未満の子供死者数もモニターしている。年間ほぼ400,000人が亡くなっている。加えて、汚染された水や乏しい公衆衛生が、コレラや赤痢やA型肝炎や腸チフスの感染要因になっている。この人数は、飢饉で免疫機構が弱ったために亡くなる人々を考慮していない。

 人間が発明した、むしろ非生産的ながら、通常贅沢な会議(COPは、そうしたものの一つに過ぎない)によって、国連システムから外に漏れる貴重な金は、何百万という生命を救うことができたはずなのだ。

 これこそが本当の環境問題、環境のみならず、実際より重要な環境衛生だ。重要性の上で、それは確かに、人が原因のCO2問題と競合する。気候変化が起きているのは確実で、地球存在の45億年間、常にそれは起きている。だが欧米のその扱い方は全くの茶番だ。いや、それは実際もっと悪く、遥かに酷く、承知の上で、グローバルな商業営利事業へと作りこんでいるのだから、犯罪だ。なぜならこれらの催しの背後で糸を引くエリート支配者連中、グレタ・トゥーンベリに資金供給している同じ連中は、自分たちが何をしているのか、自分たちがしていることを、なぜしているのか十分に分かっているのだから、承知の上だ。それはグローバル金融企業以外の何も助けない。最も苦しむのは、大半の自然災害同様、自然に発生する気候変化に最も影響を受ける世界の南部に暮らす人々だ。

 気候変化から世界を救う行動という、完全に人をだますようなこと約束しているので、欧米プロパガンダ・メッセージは、もっと悪質だ。それで、貧しい人たちは再びだまされるからだ。彼らは、待ち構える、ウォール街は言うまでもなく、世界銀行やIMFや二国間金融機関から、莫大な融資で莫大な投資をするよう、債務国が返済しなければならない融資と利子に誘い込まれるのだ。もし返済できなければ、彼らは担保を渡すことを強いられる。つまり、欧米が彼らの公共事業や資産を民有化し、はしたがねで、彼らの天然資源を奪うのだ。欧米が気候変化が起きるのを阻止することで、そういうができるのだ。

 高名なCOP出席者連中が、人間が地球の気温変化を、(セ氏)2以下度に制御できるふりをする巨大な横柄さは言うまでもない。あるいは「我々」(全能の人間)が温度上昇を、今後30年、あるいは50年、あるいは100年で(セ氏)、2度あるいは3度に制限することに同意べきかどうかの議論は、人間の不条理やうぬぼれの、あらゆる正常な水準を超える。自然に対する我々の力なるものは、せいぜいで、馬鹿げている。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気候変化と関係がある科学を評価する国際連合の機関だ。IPCCには、195カ国が参加しており、作業に貢献する約2000人の科学者がいる。あらゆる真面目な科学者は、気候変化の主な原因が太陽活動の変動であることを知っているのに、世界、特に欧米世界が、「永遠の」消費と永遠の成長に基づいて、それで、常に増大する利益率を促進させる、超ネオリベ大企業や金融企業が駆動する資本主義制度下で機能しており、自身の重荷で崩壊しない限り、決して行動を変えないことを十分承知して、連中はCO2を張本人として売り込んでいるのだ。COPを百万回開催しても、彼らは営利思考のビジネスの動機を変えるまい。これら有名科学者の大半はそれを知っている。もし彼らが、この方針に従わなければ、評判を失い、仕事さえ失うかもしれないのだ。

 過去の大気と環境条件を再構築するため、様々な種類の代用記録と組み合わせた、科学者が調査した数千年から、数百万年、数千万年の昔氷床コア記録は、気候が、大きい周期で変動し、その中でも、より小さな周期で変動することを示唆している。例えば、260万年から、530万年の間の、鮮新世時代、CO2レベルが現在のそれに相当したように思われる。モデルは、地球全体の温度は、産業革命前のレベルより(セ氏)3度から4度温かったことを示唆している。

 類似のパターンが、400,000年から600,000年前に繰り返された。だが気付くべき重要なのは、温度がまず上昇し、その後で、CO2レベルが上昇するというのが、太陽が地球を温めているのだから論理的なのだ。それは現在の気候専門家連中が我々に語っていることと全く逆だ。1900年代後半、NASAは、エルニーニョの原因と結果を調査し、太平洋での気温変化を、約30年間研究した。結果は似ていた。太平洋の水温が上がれば上がるほど、益々多くのCO2が海から大気中に放たれていた。高いCO2レベルが、最終的に、より低い温度になるのだ。

***

 世界は、まだ主に再生不可能エネルギー、主として炭化水素、石油、ガスと石炭 - CO2の主要発生源で動いている。もちろん、我々は炭化水素を使うのをやめて、我々の経済システムを再生可能なエネルギーに変換するべきだ。炭化水素は、二酸化炭素を排出して、空気、土、表層水や地下水を汚染する。彼らは我々の食物さえ汚染する。彼らの第二、第三次製品のペットボトルやプラスチック関連梱包材は大半が生分解性がなく、大洋や、風景を汚染し、野生生物を死なせる。

 しかし、大いに利益がある石油化学製品で繁盛する製薬産業は言うまでもなく、巨大ガソリン企業や巨大パッケージ企業に、主要食料の米や砂糖や小麦粉や大量のジャガイモなどを買うため、個人商店に行き、中古の再利用可能な紙袋にそれを入れた、1950年代や1960年代に戻るよう、一体誰が説得するのだろう。当時我々は現在より不幸ではなかった。逆だった。癌罹患率はかなり低かった。1960年代、大気中のCO2レベルは平均316ppmだった。我々は携帯電話を持っていなかった。時間はもっとゆっくり動いていた。重要なことに、50年代と60年代、我々は欧米でさえ、ほぼバランスのとれた世界に住んでいた。地球が気前良く与えてくれる資源の使い方は、ずっと少なかった。

 60年代半ば、第二次世界大戦後の好況時期に、我々は急速に世界の資源バランスを超え始めた。現在、欧米、あるいは地球の北部は、地球が供給できる資源の約四倍使っている。アフリカとアジアの一部では、その比率は0.5と0.6の間だ。だが心配は無用だ。大地が自分で再生する時期が訪れる、つまり非建設的な我々人間からの決別だ。地球の歴史を見ると、それは既に数回起きた可能性が高い。文明社会が消滅したのだ。しばしば「貪欲による自殺」で。地球は回復次第、人類にもう一度機会を与えてくれるかもしれない。地球は極めて辛抱強いのだ。

 2009年、(悪)名高い気候変動に関するコペンハーゲン国際会議の頃、空中のCO2平均レベルは386ppm(百万分の一)だった。目標は10年後に水準を350に下げることだった。気候変動に関するコペンハーゲン国際会議は「350 スローガン」という言葉を造った。2019年11月、二酸化炭素レベルは410ppmを超え上昇している。大企業、巨大産業、巨大金融、巨大成長で駆動されている権益が、環境や気候の懸念に屈すると信じるのは錯覚だ。

 またしても采配を振るう連中は知っているが、彼らは意図的に洗脳され、情報が不十分な民衆に、例えば飛行機搭乗に対する特別税や、炭化水素を基本にするエネルギーへの他の税金が相違を生み出すと信じさせ、世界をだまし続けている。あるいは「炭素クレジット」が環境改善すると。これはもちろんたわごとだ。全ての税金は代替エネルギーの懸命な研究に注がれる代わりに、最終的にいつもの悪党のポケット、グローバル化された民間金融業に入って終わる。このような取り組みは中国やロシアでしか行われていない。

 欧米では、究極の再生可能エネルギー、太陽エネルギーの懸命な研究の実施は許されない。炭化水素や、原子力や、水力発電さえもの巨大エネルギー・ロビーは、そのような試みを阻止するだろう。太陽が、一日に、我々が同期間に世界中で使うものの10,000倍以上多くのエネルギーを地球に供給していることを想像できるだろうか。

 炭素クレジットは、過去50年間で最もばかばかしいインチキ金融発明だ。それがどのように機能するのだろう。世界の北の巨大企業が、自分たちの二酸化炭素排出を減らすために必要な投資をする代わりに、彼らは汚染レベルが特定限界を下まわっている世界の南の国々から「炭素クレジット」を購入して、北の企業はCO2を減らす投資を延期し続けられる、世界の南の国々は、理論上、彼らが代替エネルギーや環境上好ましいプロジェクトに「炭素クレジット」販売で手に入れた金を投資するべきなのだ。そういうことほとんど起きていない。これらの国々の多くが、プロジェクトと/あるいは必要な投資の受容能力に欠けている。たとえそれが起きても、北の怪物企業の二酸化炭素汚染は継続するのだ。なんという茶番行為!

***

 おそらくある日、そう遠くない未来に飛躍的進歩が起きるだろう。もし我々人類が生き残り、我々自身の不経済な成長を基本にするぜいたくな生活様式の重荷の下、文明として破綻しないよう望むなら、そうしなくてはならない。我々は突然光、日光を発見し、炭化水素を生成するCO2の代わりに、それを使い、我々はこの恐ろしい石油企業依存から我々自身を解放するのだ。 気候を支配し、温度上昇執着や人間がセ氏単位で温度上昇をいじるなどという我々の傲慢な態度は消えうせる。30年、50年、100年予測など吹き飛んでいる。終わりだ。なんという感情! - 本当の自由の感情。ライフスタイルの完全な転換。この瞬間は、我々が考えているより速く来るかもしれない。常に欧米に非難されている中国は、過去10年間、少なくとも効率的な持続可能な再生可能エネルギー、太陽エネルギー研究に多くの焦点を当てている。東洋は未来だ。東洋は太陽が昇るところだ。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/21/the-madrid-climate-disaster/

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 2011年9月4日に下記記事を掲載した。翻訳記事ではない。それで、COP25の狂乱を、傀儡ヒロインを、不思議に思っている。大本営広報部の電気洗脳と、紙媒体しかお読みでない方は、せめて下記記事でご紹介した本をお読み願いたいものだ。

気候変動とエネルギー問題─CO2温暖化論を超えて

 Climate and the Money Trailという題名の9月25日付け記事で、F. William Engdahl氏も同様趣旨のことを書いておられる。背後に潜む巨大グローバル資本と、その狙いについて。

 facebookに3月15日付けの彼女の発言というものがある。本物なら、この記事の話題そのもの。Wikipediaにも、下記部分、彼女の発言として引用掲載されている。彼女に迷惑なニセ記事なら、訴えているだろう。

https://www.facebook.com/732846497083173/posts/on-friday-march-15th-2019-well-over-15-million-students-school-striked-for-the-c/793441724356983/

 Personally I am against nuclear power, but according to the IPCC, it can be a small part of a very big new carbon free energy solution, especially in countries and areas that lack the possibility of a full scale renewable energy supply - even though its extremely dangerous, expensive and time consuming. But let’s leave that debate until we start looking at the full picture.

 新刊新書『兵器を買わされる日本』東京新聞社会部を読んでいる。「あとがきにかえて~税を追い利権を書く」が読みごたえがある。諫早干拓工事、健康保険などなど。売国傀儡与党もひどいが、売国傀儡官庁もお仲間。もたれあって権益を確保している。各官庁名の下に「破壊」を補足すべきだという発想、確信にかわった。〇×破壊省。

 中国カジノの国内建設推進にからんで、目くらまし捜査がおこなわれている。大物捜査をしないという国民不満のガス抜き。宗主国カジノ建設推進派ほくそえんでいるだろう。カジノ、最後は東京・横浜の候補地対決で東京に決まるのではと素人は恐れている。

 原発を買わされる日本、カジノを作らされる日本、基地をつくらされる日本。

 東京新聞 12月22日朝刊 「こちら特報部」には「宇宙ごみから衛星守る「監視レーダー」着々建設」という記事。

 そして、その左「本音のコラム」は前川喜平氏「山口敬之元記者の事件」末尾にこうある。TBSは本気で真実を追求しないのであれば、大本営広報部であることを自白しているのに等しいだろう。

山口元記者はなぜ逮捕も起訴もされなかったのか?そこには、安倍政権による「刑事司法の私物化」という恐るべき疑惑が存在するのだ。

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