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2026-01-17

[]2025年に読んだ本、前編

1月

読書(14冊)

藤井一至「土 地球最後ナゾ 100億人を養う土壌を求めて」

阿部勤也「西洋中世男と女 聖性の呪縛の下で」★★★

横山祐典「地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候過去現在未来

藤井一至「ヤマケイ文庫 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち」

文學界編集部「大解剖!文學界新人賞」

主婦の友インフォス情報社「事故物件サイト大島てる絶対に借りてはいけない物件」(再読)

上遠野浩平恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-」★

菅沼 悠介「地磁気逆転と「チバニアン地球磁場は、なぜ逆転するのか」

伊藤聡「神道とは何か 神と仏の日本史」★★

佐藤康宏「もっと知りたい伊藤若冲 生涯と作品 改訂版

鎌田浩毅「地学ノススメ 「日本列島のいま」を知るために」

岡田莊司、小林宣彦「日本神道史(増補新版)」

島尾新「もっと知りたい雪舟 生涯と作品

ヴィンチェンツォ・ヴェヌート「生きものたちの「かわいくない」世界 動物行動学で読み解く、進化と性淘汰」

漫画(3冊)

いがらしみきおぼのぼの人生相談自分しまちゃうのをやめないとさ」」

森薫乙嫁語り」15巻

ちょめ「室外機室 ちょめ短編集」

美術

特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類系統~」於・国立科学博物館

雑感

 昨年に引き続いて阿部勤也を読んでいる。歴史系の本は雑学が増えて楽しいし、現代で当然とされていることが全く通用しない世界イメージできるので、自分価値観が相対化できる(時折正しいかどうかだけが自分判断軸になり、どう感じているかおざなりにしがちなので大事)。他には地学や土壌が気になってたようだ。

 なお、昨年までやっていた星印の評価はやめにした。同率二位とか三位とかを考えるのが面倒だったからだ。……とか思ってたけどやっぱり直感でやることにした。

2月

読書(13冊)

藪本勝治「吾妻鏡鎌倉幕府正史」の虚実」

乙一「The Bookjojo’s bizarre adventure 4th another day~」

柴田勝家岸辺露伴は嗤わない 短編小説集」

榎戸洋司フリクリ」一巻、二巻、三巻★★

鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」

志村史夫「古代世界の超技術改訂新版〉 あっと驚く「巨石文明」の智慧

仁藤 敦史「加耶任那古代朝鮮に倭の拠点はあったか

饗庭淵「対怪異アンドロイド開発研究室

比奈秋「サンショウウオ四十九日

松永K三蔵バリ山行」★

ガルシアマルケス百年の孤独」(再読)★★★

漫画(4冊)

コタニヨーコ「夏が、僕らの世界を見ていた」

熊倉献「春と盆暗」

浅白優作「スターウォーク」一巻

海島千本プリズムの咲く庭 海島千本短編集」

観た

フリクリ

美術

貝類展:人はなぜ貝に魅せられるのか」於・国立科学博物館

異端の奇才 ビアズリー展」於・三菱一号館美術館

特別展「魂を込めた 円空仏 ―飛騨・千光寺を中心にして―」於・三井記念美術館

雑感

 久し振りに芥川賞を読んで面白いと感じた。自分の好みは、語り手が男性で、非常に知的であるか(丸谷才一をこの年読んだのはそのため)、怒りや暴力性などを抱えている作品にハマることが多い。もちろん例外も多数ある。というか読書趣味例外だらけだ。

 あとは、高校生以来で「百年の孤独」を再読したが、当時と比べて複雑なストーリー理解する能力が向上していたとわかったのは嬉しい。

ジョジョ」や「フリクリ」など、すでに知っている物を手に取ったのはファン心理かもしれないし、これは外れないだろうというある種の安心(または怠惰さ)かもしれない。面白かったけれどね。

3月

読書(15冊)

志村史夫「古代日本の超技術新装改訂版〉 あっと驚く「古の匠」の智慧

田原史起「中国農村現在 「14億分の10億」のリアル

越智啓太「眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学

中島恵「日本のなかの中国 (日経プレミアシリーズ) 」

篠田謙一「新版 日本人になった祖先たち―DNAが解明する多元的構造 (NHKブックス No.1255) 」

小牟田哲彦日本鉄道廃線史-消えた鉄路の跡を行く」

シュリー・ウォード「ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ 争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う」

「生誕150年記念 モンドリアン純粋絵画をもとめて 公式図録」

「生誕100年 ジャクソン・ポロック展 JACKSON POLLOCK[図録]」

鈴木真弥「カーストとは何か-インド「不可触民」の実像

池澤春菜わたし孤独な星のように」

三島由紀夫潮騒」★

若宮總「イランの地下世界」★★

永田生慈監修・解説北斎漫画 第一巻」

丸谷才一「横しぐれ」★★★

美術

特別展 慶珊寺と富岡八幡宮の名宝―『大般若経』が語る中世東国史―」於・金沢文庫

高松塚古墳壁画館、四神の館

特別展鉄道で巡る聖地 近代ツーリズム橿原神宮

雑感

 遺伝人類学が気になっていた模様。

 また、この月は数年前に行けなかった美術展の図録を買って楽しんだ。たまたま行けなかったり、コロナ禍で自粛してしまったりしたもので、ずっと喉の小骨のように行けなかった後悔にさいなまれていたのだが、すっきりした。

4月

読書(15冊)

永田生慈監修・解説北斎漫画 第二巻」

丸谷才一「樹影譚」

永田生慈監修・解説北斎漫画 第三巻」

スタインベックハツネズミ人間」(齊藤昇訳)★★

ハンフリー・カーペンター「J. R. R. トールキン 或る伝記」

チョーサー「完訳 カンタベリー物語(上)」

J. R. R. トールキン「農夫ジャイルズの冒険 トールキン小品集」

チョーサー「完訳 カンタベリー物語(中)」

J. R. R. トールキン妖精物語の国へ」

チョーサー「完訳 カンタベリー物語(下)」

A. A. ミルン「クマのプーさん Anniversary Edition」

A. A. ミルン「クマ横丁にたった家 Anniversary Edition」

エーリヒ・ケストナー池内紀訳「飛ぶ教室」★★★

ジェームズ・M・バリー「ピーター・パンウェンディ

下村智恵理「天網恢々アルケミー」★

漫画(+α)

凸ノ高秀「ぼーんずあんどがーるず」(ウェブコミック

美術

特別展古代DNA日本人のきた道―」於・国立科学博物館

チームラボボーダーレス麻布台ヒルズ

雑感

 児童文学が多い。「飛ぶ教室」は男子校卒業して二十年余りの自分にはとても良く刺さった(小さい頃にもらったのだがパラパラめくっただけだった。たぶん自分の中の男性性を求める心が強く目覚めていなかったんだろう。あるいは、一生付き合っていきたいという友人に出会う前だったからかもしれない)。また、今まで触れてこなかったトールキン作品に触れて楽しかった。これは十二月洋書による再読の遠因となる。

 スタインベック障害観が少々古いが、無駄な場面がなく、悲劇としての構成が美しい。

5月

読書(8冊+α)

J. R. R. トールキン「終わらざりし物語(上)」★★★

J. R. R. トールキン「終わらざりし物語(下)」★★

るるぶ神戸’25 紙書籍版」

斎藤英喜「陰陽道の神々 決定版」

原田隆之「入門 犯罪心理学

宮田登江戸はやり神

湊一樹「「モディ化」するインド ――大国幻想が生み出した権威主義」★

鈴木正崇「山岳信仰 日本文化の根底を探る」。

J. R. R. トールキン著、クリストファートールキン編「ベレンルーシエン

美術

相国寺承天閣美術館開館40周年記念 相国寺展―金閣銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史

うろこの家・展望ギャラリー山手八番館、北野外国人倶楽部、坂の上の異人館

神戸須磨シーワールド

湊川神社宝物殿

その他諸々神戸観光地

ゲーム

クインティ

雑感

 いつもの月と比べて大変に少ない。今月は休みの日に読まなかったのと、「終わらざりし物語」が上下巻それぞれ五百ページ超えと大変に長かったためである。四月までの分を加えれば平均して月十冊は読めているし、味わわずに読み飛ばすよりははるかにましである。というか、三月四月と十五冊読んでるじゃないかプラスマイナスなし。

 年始から神道をはじめとした日本信仰について読んでいる。記紀記載のない神々や、民間信仰仏教との混交などの知識が増え、日本神話についての解像度が上がった気がする。

 なお、「クィンティ」はファミコンゲームで、これをスイッチプレイした。祖父の家に合ったもの子どもの頃はクリアできないなりに楽しんでいた。スイッチの巻き戻し機能を利用してやっとクリアした。

 余談だが昨年はクリアしないなりに「パリア」をプレイしたのだった(結局こういうクエストものや箱庭・スローライフものはそこまで好きじゃないというか飽きるとわかった。スローライフと言いながら結局採取労働をしており、仕事で疲れて帰ってきてやるモチベーションが湧かない)。「Neo Atlas」は二〇二二~二〇二三にプレイしたが結局飽きている。世界探検するのが好きなのはcivilizationで分かっているのだが、通知がひっきりなしに来るので、これもリアル仕事と似ていて疲れた

6月

読書(18冊)

飯島吉晴「竈神と厠神 異界と此の世の境」

松井冬子世界の子友達になれる [図録]」★★

ダニエル・T・マックス「眠れない一族 食人痕跡殺人タンパクの謎」★★★

成澤勝嗣「もっと知りたい狩野永徳と京狩野 (アートビギナーズコレクション)」

狩野博幸「もっと知りたい河鍋暁斎 生涯と作品 (アートビギナーズコレクション)」

稲垣栄洋「生き物の死にざま」

田口善弘「知能とはなにか ヒトとAIあいだ」

稲垣栄洋「生き物の死にざま はかない命の物語

渡辺正峰「意識脳科学デジタル不老不死」の扉を開く」

松元雅和「政治哲学講義 悪さ加減をどう選ぶか」

小泉悠、高橋杉雄、太田啓之、マライ・メントラインゴジラvs.自衛隊 アニメの「戦争論」」

小塩 真司「「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイド心理学」

綾辻行人「どんどん橋、落ちた」

櫻井武「SF脳とリアル脳 どこまで可能か、なぜ不可能なのか」

鈴木俊貴「僕には鳥の言葉がわかる」★

信原幸弘、渡辺正峰「意識はどこからやってくるのか」

山極寿一鈴木俊貴「動物たちは何をしゃべっているのか?」

安田峰俊民族がわかれば中国がわかる 帝国化する大国実像

漫画10冊)

荒木飛呂彦岸部露伴は動かない」三巻

福島聡星屑ニーナ」一巻~四巻(全)

坂月さかな「星旅少年」一巻~五巻

美術

「ACN ラムセス大王ファラオたちの黄金」於・クレヴィアベース東京

雑感

 軽めの本が多め。

 この後読む皇族の本も含め、学問世界の厳しさに触れる本が多かった。知識を蓄えるのではなく、同じ問題にずっと取り組み続け、微細な差異違和感に疑問を持つ才能がないと、研究者としてやっていくのは難しい(これはうまくできなかった自分を慰めている側面もある)。

 脳科学については、著者の主張や意見ウエイトが大きく、前々から気になっていた意識心の哲学についてはそこまで突っ込めなかった。ジャンル全体の概観をつかむだけなら、おそらくウィキペディアを拾い読みしたほうが早いか

 国際政治インド中国それからロシアの本を今年はよく読んだ気がする。

2024-04-27

anond:20240426234848

1.未成年選挙権

 私は著書「統計データおもしろい! -相関図でわかる経済文化・世相・社会情勢のウラ側- 」(2010年10月技術評論社刊)の中で、この図録を含む上記つの図録にもとづき、「少子化公的支出で防げるか?」という表題の1章を構成したが、「政治奇跡」へ向けての具体策として以下のように提言した。

「私は、究極の普通選挙として、選挙権未成年にも与え、親にその代理投票権を許すという新制度について真面目に検討してもよいのではとさえ思っています世界史上はじめてこうした制度をつくるとしたら、高齢化スピードが最もはやく、高齢化に伴う社会保障制度のゆがみが最も深刻な日本においてではないでしょうか。」(p.121)

 これは、一般には、なかなか受け入れがたい考えかなと思っていたら、同じことを考えている人は、予想以上に多いようだ。

 経済学者大竹文雄氏は2008年10月20日(月)発売の『週刊東洋経済 』に「子供の数だけ親に投票権を」というコラム掲載している。

 大竹文雄氏のブログでは、他にも同じ提案をしている例として「北海道大学大学院文学研究科金子勇教授がお書きになった『少子化する高齢化社会』(NHKブックス2006年2月刊)の148ページから149ページに記述があります。そこには、2004年4月富士通総研鳴戸道郎会長が「少子化コンファランス」でこのような提案をされたと記載されています。」とある

 さらに、東京新聞では、「ゼロ歳児から選挙権を」という見出しで、スウェーデンで「赤ちゃんを含めた将来世代選挙権を広げよと提唱し、」同国で反響引き起こしたイエーテボリ大学のボー・ロースタイ教授へのインタビュー記事2011年2月20日)を掲載している。

「昨年9月スウェーデン総選挙では与野党年金所得への減税について優遇策を競い合った。高齢化した有権者層の受けを狙った、投票を金で買うような行為によって政策をゆがめた」「いっそゼロ歳児から国民選挙権を獲得すれば、スウェーデン政党は新たに誕生した約200万人の有権者の獲得を目指すことになる。この大きな一撃は政策優先順位必然的に変える。もちろん選挙関連法の改革必要で、実際には保護者子ども代弁者として投票する仕組みが考えられるだろう

夢物語では。

もともとは10年ほど前にスウェーデン小児科医らの協会が考えたアイデアだった。彼等は経済的困窮に陥った子供たちを多く見る立場なので発想できたのだろう。私は当初『とんでもない考えだ』と否定的にとらえたが、学者としての調査過去30年間、西欧社会子供貧困精神不適応が驚くほど拡大したことを実感しており、人的資源子供)に投資しない政治社会をもはや見逃せなくなった」

 こうした投票制度は「ドメイン投票制度」としても知られているようだ。

 親権者子供の数だけ投票権を与えることで、間接的に未成年者にも投票権を与えようというアイディアは、「ドメイン投票方式」と呼ばれ、人口統計学者ポールドメインPaul Demeny)によって1986年に考案されたとされる。「ドイツでは2003年ドメイン投票方式を導入について議会議論されたが、実現には至らなかった。そして2008年に再び議論されている。なお、ドイツでは ドメイン投票方式子供投票権(Kinderwahlrecht)の名で知られている。」(ウィキペディアドメイン投票方式」2013.4.30)

 提唱者のドメイン教授を招いた「ドメイン投票制度」についての討論会2011年3月に催されている(NIRA該当サイト)。ここで、ドメイン教授は、ドイツ議会での議論のほか、シンガポールリークワンユー元首相が同様の提案を口にしたこと、またハンガリーの新憲法草案として「子どももつ母親に1票を付加給付」という考え方が示されたことを紹介している。

https://honkawa2.sakura.ne.jp/1587.html 

2024-04-08

川勝の講義について思い出すことな

昔、早稲田政経で川勝が担当する「日本経済史」の講義取ってたわ。

当時の川勝は、オクスフォード博士号取ってきた気鋭の若手教授。“校舎二流、教授三流”などと揶揄されてた我が母校にあっては珍しく、学会でも注目されるスター教授だった。

当時「日本経済史」は2年生から履修できる専門の基礎科目で、わりと受講してた人も多いはずである

橋下徹が“厳しいので生徒の評判は悪かった(笑)”などとテレビネタにしてたらしいが、“厳しい”というのは、当時早稲田の中でも指折りに単位取るのが簡単だった政経学部の中では、という話であって、もちろん出席を取るでもなく、普通に講義聴いて試験受ければ、まあ“良”くらいなら簡単に取れるレベルだったと記憶する。

いや、講義にでなくても著書を読んで「世界が注目する川勝理論」の骨子を理解しておけば、試験も恐るに足らず。

しかも模範解答の“シケプリ”が大量に出回っていた当時の早稲田で、あの講義単位を落とした人がいるなら、それはよほど要領の悪い奴に違いない。

経済学の一分野ではあるけれど、中身は歴史学に近く、面倒な数式とか経済理論を振り回すこともなく、自分のような数学が苦手なド文系政治学科学生にも優しい内容であった。

まあとき毒舌も挟まれるけれど、それも含めて話はうまいし、何を言ってるかすらよくわからんジジイ教授講義に比べりゃ全然まともで、そのインテリ然とした爽やかな風貌(但、当時の早大教授にしては)と相まって、女子学生の人気も高かった。学部女子一割くらいしかいなかったけど。

当時の早稲田政経は超マスプロ教育で、一番の人気講義であったスター教授ニシジュンこと西川潤の「開発経済論」は、講義教室大隈講堂というレベル。それでも抽選で外れて受講できない人が出る始末。

なお人気講義というのは、必ずしも学問的にレベルが高くて充実しているということを意味しない。

そんなに当時の大学生の志が高いわけがない。

単位が取りやすい”も大事な要素で、ニシジュンは有名教授で話もそこそこ面白くて単位も取りやすいという、実に人気講義の要素を兼ね備えたものであった。

世界が注目する川勝理論」というのは、当時川勝が自身経済史観を分かりやす一般向けにまとめてNHKブックスから上梓した著書『日本文明と近代西洋鎖国再考 』の帯に書かれていた文言で、その壮大なタイトルとともによく学内ネタにされていた。

ご本人もネタ化されているのを把握していて、講義では「あれば出版社勝手につけたんで、俺が自分で言ってるわけじゃない」とかよく言ってたが。

でも、そう言われるのも万更ではないご様子ではあった。

ゼミ指導教授としての川勝はよく知らないけれど、ゼミ入るのはわりと難しく、指導もそれなりに厳しかったようだ。

そんな川勝だが、当時、図書館の副館長も務めていて、そこで資料購入をめぐって上層部喧嘩して早大を辞めてしまう。

記憶が若干曖昧だが、たしか川勝の研究に直結する「英国議会資料」の購入をめぐって、予算的に折り合いがつかず、断固として購入を主張してた川勝が怒って辞めた、という話だったと思う。

購入をめぐって揉めてるという話は講義の中でも雑談として話していた記憶はある。「早稲田を知の殿堂にするためには絶対必要なんですよ」とかなんとか力説してた。

なぜかこれは鮮明に覚えているのだが、ある日、講義でなぜか論語の話をしだし

「六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えずって言いますけど、ありゃ孔子の゙ような偉大な人にしてはじめて到達できる境地なんですよ。凡人にはなかなかできることじゃないけど、そこを目指しなさいと。

世の中年取っても耳順わないやつがたくさんいるけど、あれはなんとかならないのか」

などと妙にヒートアップしだし、川勝よほど上の方と揉めてるのかな?と噂になっていた。

程なく川勝は日文研転出し、「日本富国有徳の国を目指せ!」と言い出して小渕内閣のブレーンになったり、静岡大学学長になったりして、気づいたら静岡知事になって、「暴言吐きながらリニア妨害するとんでも知事」になっていた。

実際、著書も講義おもしろかったし、ちょいちょいエリート主義毒舌が顔をのぞかせるけど愛嬌のある人ではあった。当時は。

学者言論人のままでいればまだよかったのだろうが、コンプラSNS正義が世の中を動かす時代にあって、政治家を全うできるキャラではなかったのだろうという、ざっくりとした感慨はある。

川勝の本、実家本棚に多分あると思うので、今度帰ったら読んでみようかな。

2022-03-15

anond:20220315111634

マジレスすると学術書をきちんと読むのは大学教育きちんと受けてないと難しいし(大卒でもちゃんと読めない人一定数いるでしょ)、学術書って内容が細分化されててマニアックから売れないと思う。仮にうちの分野の学術書が3,000円で売ってたら「安っ!」って驚くレベル学術書研究費で買うか人からもらうか図書館で借りるかするものであって基本的個人で買って読むものではないんだよね(もちろん院生とかのときは身銭を切らなきゃいけないこともあるけどさ。あと『想像の共同体』みたいな有名な古典ならそこそこ安い)。

知的水準上げたいなら、新書学術選書の充実だろうね。岩波新書中公新書ブルーバックス岩波ジュニア新書は無条件で入れる、講談社現代新書はそれなりに入れる、ちくま新書は良さそうなのをピックアップして入れる、星海社新書集英社新書光文社新書は良さそうなのがあれば入れる、扶桑社新書とかは良いのがあったら入れる、くらいの感じ。選書系だと、講談社選書メチエ筑摩選書新潮選書NHKブックス河出ブックス・フィギュール彩・歴史文化ライブラリーあたりは全部入れておこう。文庫だったら岩波文庫岩波現代文庫講談社学術文庫ちくま学芸文庫あたりを入れておくといいぞ。

2020-12-08

anond:20201208121953

刑務所があふれる前に、劣悪な労働環境のせいで死んでいますわな。。

> 「リバプールでは、一八四〇年には上流階級紳士階級自由職業者等)の平均寿命は三五才、商人と上層手工業者のそれは二二才、労働者日雇労働者および僕婢階級一般わずかに一五才にすぎなかった。」(「病気社会史 文明に探る病因」立川昭二NHKブックス、1971)

http://www.kikukawa-dent.jp/article/14290508.html

2013-10-11

http://anond.hatelabo.jp/20131011004226

腐女子が作品を語るとき腐女子目線で話をし過ぎて何言っているのか(なぜ盛り上がっているのか)よくわからないという体験をしたことがある。

書いてある通り、腐女子界でのイベントやいざこざ・事件は、腐女子でない人でも知りたいor知っておきたい人は多くいるだろう。需要があるはずだ。

だがその時に、腐女子じゃない人に対してもわかるように、しっかり翻訳して話をしてほしい。

その作品に、なぜ萌えるのか?なぜそこにグッとくるのか?

どうせ腐じゃない人にはわからん!なんて姿勢は採らずに、丹念に解説いしてもらえれば、おもしれーなと思う。

それと腐女子一人称問題に付言しておくと、だいたい腐女子をみてると、一人称が「俺」に限らずなんか変なチョイスする傾向にあると思う。

中村桃子『〈性〉の日本語』(NHKブックス、2007)に「なぜ少女自分を「ぼく」とよぶのか」という文章がある。

高度経済成長期の女性人生の流れ、すなわち「こども」から専業主婦代表される「おとな(婦人)」へと進展する際に「○○ちゃん(自分名前一人称にする)」を用いるこどもから、「私(わたし、わたくし)」を用いるおとな(婦人)への、単線一人称のみが用意されている。しか人生多様化現代おいてはそう簡単にはいかない。子供でもなく、専業主婦代表される婦人でもない身分が発生する。少女などがそうだ。そうした既成の枠組みにとどまらない女性自己表現するためには、「私」ではダメなのだそうだ。だから「俺」や「うち」を用いる少女、男のような言葉遣いをする少女が現れるのだという。

ここから私が想像するに、一人称が「俺」とか「拙僧」とか変なのをチョイス(「私」以外をチョイス)するってのは、腐女子サブカルチャー担い手としての、一種の気概なのかと思う。

2008-10-30

古代ローマセクシュアリティ

今日ね、帰りの電車の中で本を読んでいたら古代ローマセクシュアリティに関して引用があったんですよ。それが個人的に目からウロコだったのでご紹介。

 ヴァギナ肛門
能動的な人(男)futuorpedicator/pedicoirrumator
受動的な人(男)cunnilinctorcinaedus/pathicusfellator
受動的な人(女)femina/puellapathicafellatrix

男が能動的な人と受動的な人に分かれている…さすがローマですね!

今も残っている単語に似てるやつがあったりして、いろいろと面白かった。

ちなみに読んでた本は「<性>と日本語」(中村桃子/NHKブックス)です。

 
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