■ GLの2試合目ロシアW杯のGLの2試合目。ともに白星スタートを切った日本とセネガルがエカテリンブルグで対戦した。この試合で日本が勝利したときは次に行われるポーランド vs コロンビアの結果によっては早くもGL突破が確定する。2002年の日韓W杯以来で2度目のW杯出場となるセネガルは初戦でFIFAランキングが8位のポーランドに2対1で勝利した。リバプールのMFマネがセネガルの大注目選手となる。
日本は「4-2-3-1」。GK川島(メス)。DF酒井宏(マルセイユ)、DF吉田(サウサンプトン)、DF昌子(鹿島)、DF長友(ガラタサライ)。MF長谷部(フランクフルト)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF原口(デュッセルドルフ)、MF香川(ドルトムント)、MF乾(エイバル)。FW大迫(ケルン)。注目のキーパーは引き続いてGK川島を起用。「勝っているチームは弄らない。」という鉄則を守ってはコロンビア戦と全く同じスタメンになった。
ベンチスタートになったのはGK東口(G大阪)、GK中村航(柏)、DF酒井高(ハンブルガーSV)、DF槙野(浦和)、DF植田直(鹿島)、DF遠藤航(浦和)、MF山口蛍(C大阪)、MF大島僚(川崎F)、MF本田圭(パチューカ)、MF宇佐美(デュッセルドルフ)、FW岡崎慎(レスター)、FW武藤嘉(マインツ)の12名。コロンビア戦ではMF本田圭とFW岡崎慎とMF山口蛍が途中出場を果たした。MF本田圭は決勝ゴールをアシストした。
■ 大きな勝ち点「1」を獲得した日本試合の序盤はセネガルのペースになった。セネガルのスピードを生かした攻撃を前に押し込まれる展開になった。前半11分にサイドからクロスを上げられるとMF原口のクリアが相手に渡ってシュート。GK川島がはじいたボールがMFマネの体に当たってゴールイン。悔やまれるプレーで先制ゴールを許したが前半34分にDF長友のパスを受けたMF乾が決めて1対1の同点に追いついた。そのままハーフタイムに突入する。
後半は日本ペースになった。後半15分にFW大迫、後半20分にはMF乾に決定機が訪れたが決められず。すると後半26分にサイド攻撃から最後はフリーで駆け上がってきた右SBのDFワゲに決められて失点。1対2と勝ち越しを許した。追いつきたい日本は切り札のMF本田圭とFW岡崎慎を投入。後半33分に波状攻撃を仕掛けると最後はMF乾のパスを受けたMF本田圭が左足で決めて2対2の同点に追いついた。
途中出場のMF本田圭はW杯通算4ゴール目。自身が持つ日本人のW杯における最多ゴール記録を更新した。勝てば大きくGL突破に前進するのでその後も日本は攻撃を仕掛けたが逆転まで持っていくことは出来ず。それでも大きな勝ち点「1」を獲得した。日本とセネガルはともに1勝1分け。勝ち点「4」となった。最後のポーランド戦にGL突破をかけることになったが半歩前進する貴重な勝ち点「1」となった。
■ ニューヒーローはMF乾貴士評価の難しい試合になった。十分に勝てるチャンスはあったので「勝てなくて残念」とも感じるが、それでも2度もリードを奪われたことを考えると「ドローという結果でも十分」とも言える。序盤はセネガルに攻め込まれて前半11分に失点。かなり厳しい展開になったが選手たちは全く慌てていなかった。落ち着いてプレーして前半34分に見事な同点ゴールを奪った。MF柴崎岳のミドルパスは鮮やかだった。
初戦のコロンビア戦ではFW大迫がヒーローになった。フィーバーと言っても過言ではないほど沸騰しているが2戦目のヒーローの1人は1ゴール1アシストのMF乾である。中3日となる次のポーランド戦まではMF乾が各メディアでフィーチャーされるだろう。コロンビア戦の出来はあまり良くなかったがきちんと修正してきた。前半34分に生まれたMF乾のゴールは日本の選手ならびに日本国民に勇気を与えた。
総力戦なのでどの選手が活躍しても嬉しいものであるがMF乾に関しては駆け出しのC大阪時代にたくさん長居スタジアムやキンチョウスタジアムでプレーを観てきた選手なので感慨もひとしおである。彼がC大阪にやって来たのは2008年の夏。ほぼ10年前の話になるが、W杯の舞台で日本を助けるゴールを決める選手になるとは当時は想像できなかった。後半33分のMF本田圭へのアシストのパスも非常に良かった。
■ ケイスケホンダの価値MF乾はニューヒーローと言えるが、もう1人のヒーローはMF本田圭である。この日も途中出場となったが苦しい流れの中、起死回生の同点ゴールを記録して「ケイスケ・ホンダの価値」を世界中に示した。ゴール前でフリーになっていたがゴールライン上にカバーの選手が2人いたので簡単なシュートではなかった。相手の体に当ててしまってチャンスをフイにすることも十分にあり得たが冷静に流し込んだ。
「監督交代劇の黒幕ではないか?」と言われており、MF本田圭に対する批判の声は大きかった。良くも悪くも影響力の大きい選手であり、常に批判の対象になってきたが、ここ2か月ほどは尋常ではなかった。正直なところ、MF本田圭は叩かれすぎていたと思う。「何がそこまで憎いのか?」と思うほど一部の人からは激しく叩かれたが千両役者が大事な局面でゴールゲット。またもや大舞台で輝きを放った。
MF本田圭という選手は本当に不思議な選手である。メンタルの強さは尋常ではないレベルである。先のとおり、ここ2か月ほどのMF本田圭は必要以上にサポーターやメディアから叩かれてきた。ノーマルな人ではないのでこういう状況も楽しんでいた可能性もあるが普通に考えると極めて辛い状況だった。これまで必要以上にMF本田圭を批判してきた人たちはここからは必要以上に彼のことを称賛しなければいけない。
これで1勝1分けとなったがポーランド vs コロンビアがどういう結果になろうとも、一番大事なのは3戦目のポーランド戦である。「H組の中で最強」とも言われていたセネガルを相手にここまでやれたので選手たちは大きな自信を手にしていると思うが最後のヤマも乗り越えて新しい歴史を作ってほしい。前評判は非常に低かったが彼らであればやってくれるはず。必ずやってくれるだろう。絶対にやってくれる。
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