■ GLの初戦の相手はコロンビアロシアW杯の6日目。ついに日本代表が出陣した。初戦の相手はコロンビア。前回のブラジルW杯のときはGLの最終節で対戦して1対4で大敗したコロンビアとの再戦になった。南米のチームを日本は苦手にしているが過去のW杯はPK負けを含めて4戦全敗。天敵と言える。FIFAランキングはコロンビアが16位、日本は61位。日本は6大会連続で6回目のW杯出場。コロンビアは2大会連続で6回目のW杯出場となる。
日本は「4-2-3-1」。GK川島(FCメス)。DF酒井宏(マルセイユ)、DF吉田(サウサンプトン)、DF昌子(鹿島)、DF長友(ガラタサライ)。MF長谷部(フランクフルト)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF原口(デュッセルドルフ)、MF香川(ドルトムント)、MF乾(エイバル)。FW大迫(ケルン)。注目されたキーパーはベテランのGK川島を起用。GK川島は3大会連続のW杯出場となった。CBはDF昌子を起用。左SHはMF乾となった。
ベンチスタートになったのはGK東口(G大阪)、GK中村航(柏)、DF酒井高(ハンブルガーSV)、DF槙野(浦和)、DF植田直(鹿島)、DF遠藤航(浦和)、MF山口蛍(C大阪)、MF大島僚(川崎F)、MF本田圭(パチューカ)、MF宇佐美(デュッセルドルフ)、FW岡崎慎(レスター)、FW武藤嘉(マインツ)の12名。ケガの影響で代表辞退も噂されたFW岡崎慎もメンバーに入った。結局、FW浅野拓との入れ替えは実施されなかった。
■ 8年ぶりとなるW杯での勝利試合はいきなり大きく動いた。前半3分にカウンターからFW大迫が粘ってキーパーと1対1の決定機を得た。FW大迫のシュートはセーブされたがフォローしたMF香川が左足でシュート。相手にブロックされたかに思えたがハンドの判定でPKを獲得。しかも、MFサンチェスは一発レッドで退場。コロンビアは早々に10人になった。プレッシャーがかかるPKだったがMF香川が冷静に決めて日本が先制に成功する。
その後は数的不利のコロンビアが引いて守る展開になった。日本がボールを保持する時間が長くなったが前半37分にややアンラッキーな判定からコロンビアがゴール右寄りの近距離のFKを獲得するとMFキンテーロが左足で意表を突くグラウンダーのシュートでゴールを狙った。反応が遅れたGK川島はキャッチしきれず。数的不利のコロンビアに同点に追いつかれてしまった。前半は1対1で折り返した。
何とか勝ち越しゴールを奪いたい日本は後半25分にMF香川を下げてMF本田圭を投入。西野監督が勝負に出ると後半28分にMF本田圭のCKからFW大迫がヘディングシュートを決めて2対1と勝ち越しに成功する。FW大迫のゴールを守った日本が2対1で勝利してW杯では通算5勝目。南米のチームを相手にW杯で初勝利を手にした。次の2戦目はセネガル、3戦目はポーランドと対戦する予定になっている。
■ ついにW杯初ゴールを決めたMF香川強い逆風が吹く中でW杯の本大会を迎えた日本代表だったが見事な勝利を飾った。早々に相手に退場者が出たのはラッキーだったが退場者を誘発するプレーができたからこそである。FW大迫とMF香川の2人でチャンスを作った。最初のFW大迫のシュートが入っていたら、当然、MFサンチェスは退場にはならなかったので日本にとっては結果オーライと言える。しっかりとサポートしたMF香川が大仕事をした。
MF香川は2大会連続のW杯出場となるがようやくのW杯初ゴールとなった。4年前は絶対的な主力だったがGLの2戦目のギリシャ戦はベンチスタート。本来の力を全く出せない悔しい大会になった。ロシアW杯に対する思い入れは他の誰よりも強かったと思うがようやくW杯の舞台で輝くことができた。途中出場したMF本田圭は軽率なパスミスもあったがFW大迫の決勝ゴールをアシスト。選手交代も当たった。
MOMはFW大迫になるだろう。いくつかチャンスを逃したがCKからゴールゲット。ドイツに渡ってたくましさを増したFW大迫が価値あるゴールを決めた。いやな形で同点に追いつかれたがその後は攻め切れない時間が長かった。大半の時間帯が数的優位だったことを考えると勝ち点「1」では物足りなかった。FW大迫も4年前のブラジルW杯では結果を出せなかったがようやく大舞台でゴールを決めることができた。
■ 影のMVPとも言えるDF昌子守備陣の頑張りも称賛に値する。「DF吉田のパートナーを誰にするのか?」は注目点だったが西野監督はDF昌子を起用してきた。FWファルカオは本当に嫌らしい選手なのでCBの選手にとっては大変な相手だったがDF吉田とDF昌子が何とか封じた。数的不利になった後のコロンビアの攻撃はかなり単調になったのでこの点は大いに助かったがしっかりと前で潰して簡単には前線で起点を作らせなかった。
日本が数的優位になってボールを持てる展開になったのでMF柴崎岳の良さが発揮されやすい流れになったがMF柴崎岳の出来もよかった。日本がゆっくりとボールを回し始めると場内のコロンビアのサポーターから大きなブーイングが起こったが意に介さず。淡々とプレーし続けた。大きな舞台になるとメンタルの重要性がますます高まるがどんな状況でも冷静にプレーできるMF柴崎岳はさすがと言うしかない。
言うまでもなく、中盤や前線の選手の献身的なプレーも光った。右SHのMF原口、左SHのMF乾は攻撃の部分では良さを出し切れなかったが守備面での貢献度は高かった。MF香川の前線からの追い込み方は見事。FW大迫は何と言っても最大のピンチだった後半33分のMFハメス・ロドリゲスのシュートをブロックしたプレーが素晴らしかった。得意の左足で大チャンスを迎えたがFW大迫のファインプレーだった。
先日のパラグアイ戦に勝利したことで重苦しい雰囲気は幾分かは解消されていたがコロンビアに勝利したことで雰囲気は様変わりするだろう。西野JAPANに懐疑的だった人もこれだけ選手や監督やスタッフが頑張っている姿を見ると応援したくなるだろう。日本サッカー界にとっては歴史的な勝利と言える。ただ、当然のことながら、目標は決勝トーナメント進出である。まだ、何もつかんではない。気を緩めてはいけない。
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