レベル停滞のJリーグ。こんな内容では、アギーレを唸らせられない。
→ 先月にはJ1のレベル低下を証明するように、天皇杯の2回戦でヴィッセルが関西学院大、アントラーズがソニー仙台、ベガルタが奈良クラブに敗れている。今のJ1が実力伯仲の大混戦で面白いリーグというのはまやかしで、どこも勝負弱く、決め手を欠いている。
まさかの大宮首位に見る、20周年を迎えたJリーグへの不安
→ この時期に大宮が首位をキープしているなんて開幕前には誰も予想しなかったし、面白い展開だと思う人も多いかもしれない。ただ、大宮サポーターには悪いけど、個人的には今のJリーグのレベルに不安を感じてしまう。
だって、大宮は昨季、ギリギリまで残留争いをしていたチームだよ。首位の今も、日本代表に呼ばれそうな選手はひとりもいない。結局、いい外国人FWを補強すれば、すぐに優勝争いに加われてしまうということ。それがJリーグの現状なんだ。
20周年に当たり、川淵さん(日本サッカー協会最高顧問)は「Jリーグができたから、香川と長友のような欧州のビッグクラブでプレーするような選手が育った」という趣旨の発言をしていたけど、肝心のJリーグのレベルやステータスが下がっていることについてはどう思っているのかな。
(セルジオ越後の一蹴両断! : 2013年05月30日)
「Jリーグには2ステージ制復活の前にすべきことがある!」
Jリーグは誕生当初、世界の大物選手が各クラブで活躍するなどレベルも高く、本当に魅力的なリーグだった。でも、その後は景気悪化という外的要因もあったとはいえ、無理やりチーム数を増やしたせいで、有力選手が分散し、大味な試合が増え、結果としてリーグ全体のレベルもステイタスも低下。今や日本代表でない選手まで「ヨーロッパならどこでもいい」と“脱出”しようとしている
(セルジオ越後の一蹴両断! : 2013年09月26日)
レベルが低下する国内リーグ。20年の節目に期待するのは
昨季Jリーグチャンピオンの柏は、タイのブリーラムに2-3で敗れている。20周年の前夜祭で気持よく酔っ払っていたら、いきなり冷たい水をかけられた気分だね。日本のレベルが下がったのか、タイのレベルが上がったのか、かつてはもっと開いていた差が縮まっているのだから、そのどちらも正しいのだろう。なでしこや海外組ばかりが報道され、注目されているが、肝心要の国内リーグの現状は、決して芳しくない。レベルが低下していると感じているのは僕だけかな。
(セルジオ越後コラム : 2012年03月10日)
プレーレベルの低下甚だしいJリーグ
日本の若い選手がさらなる成長を求めて海外リーグに挑戦するのはいいことだ。だけど逆の視点で見ると、Jリーグへの危機感を感じる。毎年のように有望な若手選手が外へ出ていくのには、「レベルの高い舞台への挑戦」という意味とは別に、彼らにとってJリーグが魅力的な場所ではない、ということがあげられる。プレーレベルの低下も甚だしい。その証拠が順位表の団子状態だ。今、Jリーグの強豪チームは? と聞かれて答えられる人はどれだけいるかな。
(セルジオ越後コラム : 2012年07月01日)
Jリーグの優勝争い
かつてはひとりで客を呼べるようなビッグネームの外国人選手が何人もいたけど、今は予算に応じた地味な外国人選手ばかり。たとえ優勝しても大して年俸は上がらず、日 本代表クラスの選手は次々と欧州に"脱出"している。観客が減るのも当然だよね。 そんな状況にもかかわらず、チーム数をどんどん増やしてレベルは低下。アジアチャンピオンズリーグでも韓国や中東勢にまるで歯が立たなくなった。今や完全に"ドングリの背比べ"だね。
セルジオ越後の一蹴両断! : 2011年11月17日
日本のサッカー文化は変わった
レイソルに責任はないけれど、「あら、勝っちゃった」と言うような感じじゃない? 代表のレギュラーはひとりもいない。クラブワールドカップのレイソルの報道を見ても取り上げる選手が少ないから、監督をほめることしかできない。今のJリーグはチーム数が増えて全体的にレベルが下がっている。日本代表がどんどん海外へ出ていって、ACLで勝てないリーグになった。トップダウンしているリーグだったから、柏も昇格1年目で勝つことができたんじゃないかな。ただ、チーム数が増えて悪くなったということをメディアは書かないし、サポーターも文句を言わない。今のJリーグを見て、レベルが上がってきているから素晴らしいと言える?
セルジオ越後の越後録 : 2011年12月11日
2012年はJリーグにとって正念場
J2から昇格して初年度で優勝した柏、J2勢として天皇杯決勝に進出した京都とFC東京。それぞれのサッカーは賞賛に値するが、これはJ2のレベルが上がった結果なのか、J1のレベルが落ちてきている結果なのか、微妙なところだよ。少なくともリーグ全体を見たときに、手放しで喜べる話ではない。
要するに、2012年はJリーグにとって正念場だと思っている。現実を認識し、現在のような半アマチュア的な体質ではなく、すべてにプロらしく、強くたくましいリーグになってほしい。という願い事を、今年の締めとしたい。
セルジオ越後コラム : 2011年12月30日
Jリーグは“本物”でない人まで出るチャンスがある。レベルを上げるためへの柔軟性が必要
好スタートを切ったチームを見てみると、外国人選手の補強が上手くいったチームが多かったようだ。レアンドロ(前神戸)を獲得したG大阪、大宮から入ったペドロ・ジュニオールが活躍している新潟、そして開幕戦2ゴールを決めたダヴィ(前札幌)の名古屋もそう。今後も外国人補強が当たったかどうかだけで順位が大きく変わる可能性がある。逆に言うと日本人選手でインパクトを残しているような選手が見当たらないし、全体的に日本人のレベルが落ちている印象を受けた。
開幕戦ではJ2からJ1に上がってきた広島が横浜FMから4点、山形が磐田から6点を取って勝ったけど、これはJ2とJ1の力の差がそれほど開いていないことを示したと思う。下位と上位との差が詰まって、Jリーグは大きな団子になった感じがするね。ただ、これは下にいたチームのレベルが上がってきたという訳ではない。世界的な経済不況によって、上位にいたチームがお金をかけた補強をすることができず、戦力がカットされてきたから。それによって似たような力のチームが増えてしまったのではないかと思う。
開幕前にあれだけ話題となっていた10代の選手も目立たなくなった。鹿島の大迫(勇也)君はACLでゴールを決めたけど、リーグ戦では大迫君も浦和の原口(元気)君もスポーツ新聞の記事の割合は一気に減ってしまった。開幕前に期待された変化、新鮮さは今のところないと思う。10代の選手がJリーグで活躍したっていうニュースは小野(伸二)以来見ていないんじゃないかな。何年もの間、10代の選手の成績が上がっていないんだ。同時に外国人頼みとなったJリーグ、そして日本のサッカーのレベルも上がっていないと感じてしまう。
セルジオ越後の越後録 : 2009年03月20日
【セルジオ越後コラム】Jリーグは外国人枠をもっと増やすべき
現在(7月10日)、J2第26節終了時の得点ランキングトップは、セレッソ大阪の香川だ。たとえば今の日本代表のFWや攻撃的なMFがJ2に来れば、みんなストライカーに変身するだろう。香川が良い悪いの話ではなくて、それだけJ2のレベルが落ちていることは明らかだ。
日本人選手のレベルが落ちている一因に、競争のなさがある。組織に危機感がないから、現場も廃れていくんだ。日本代表の岡田監督も、アジア枠導入に関して以前、日本人が出られなくなるから問題だ、というような主旨の発言をしていた。それが甘い。W杯ベスト4になりたければ、まず韓国人に勝てなければならないのに。
セルジオ越後コラム : 2009年7月10日
鹿島は常に上位、地に足ついてるチーム
結局、チームを優勝に導いたのはマルキーニョス。名古屋のヨンセンや川崎Fのジュニーニョら、前線の外国人が活躍するチームは強い。最終節を日本人だけで戦った東京Vが降格したのが象徴的だった。Jリーグ全体として日本人が育っていないのは心配だよ。
何度も言っているが、18チームは多過ぎる。もっと少ないチームに選手を集めないと、個々のレベルは上がらない。興行的にはいいけれど、もまれて強くなれるリーグではない。多くても14。1~3部まで各14で計42クラブぐらいが、理想的だと思う。
セルジオ越後「ちゃんとサッカーしなさい」 : 2008年12月07日
攻めも守りも平均点の鹿島
鹿島は大逆転優勝で喜んでいるだろうが、今季のチームは申し訳ないが強いという印象は受けない。目の前の1試合1試合をコツコツとものにしてきた平素の努力が、大きな果実となった。日本代表もおらず、残念ながら傑出した選手もいない。小笠原が戻ってきて、確かに安定はしたが、攻めも守りも平均点のチームだった。取りこぼしが少なかったのが優勝できた要因だろう。最後に、今季「これは」という選手が見当たらなかった。全体的なレベルも下がっているようで、今後が心配になってくる。
セルジオ越後「ちゃんとサッカーしなさい」 : 2007年12月02日
監督だけの責任じゃない!! レベルダウンを忘れるな
勝って当たり前の相手だが、いくらアウエーとはいえ、この程度の相手にこんなに苦労しているチームだ。時間が解決するとは思えない。プアな内容の試合しかできないこのメンバーが、万が一にでも世界と戦えるようになったとすれば、オシム監督は世界一の名監督だろう。
弱い日本代表はオシム監督だけの責任ではない。サッカー関係者は日本サッカー界、Jリーグのレベルダウンが背景にあることを忘れている。この程度の日本代表しか選べないJリーグの実力低下を認識し、レベルアップを図らなければアジアでも勝てなくなる。現実に、クラブレベルではアジアを勝ち抜くことができないでいる。最低限、Jリーグの外国人枠を撤廃し、日本選手に競争意識を厳しく植え付け、はい上がることから始めないと、世界どころか本当にアジアでも勝てなかった時代に戻ってしまう。
セルジオ越後「ちゃんとサッカーしなさい」 : 2006年09月07日
“混戦”ではなくレベル低い“だんご”
チーム数を多くするにしたがってチームとリーグのレベルは落ちてきている。下位チームの底上げがあっての混戦ではなく、上位チームのレベルが低くなってきた状態でのだんごレースだったことを忘れてはいけない。リーグの優勝争いは最後の最後まで面白かったが、はたしてそれでよかったのかな。レベルの高い中での接戦だったらもっと興奮しただろうに。
セルジオ越後「ちゃんとサッカーしなさい」 : 2005年12月04日