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【日本代表】「左サイドハーフのレギュラーは誰がベストなのか？」を考える。 | | |　

■　1番手に君臨するのはMF原口(ヘルタ)

ザックJAPANのときは左SHで起用されていたMF香川(ドルトムント)はアギーレJAPANならびにハリルJAPANではトップ下で起用されている。左SHのレギュラーが空席になったのでアギーレJAPANのときから熾烈な競争が繰り広げられてきたが現時点ではMF原口(ヘルタ)が1番手と言える。ハリルJAPANになってから代表定着を果たしたが21試合で6ゴール1アシスト。代表のレギュラーに定着しつつある。

トータルのゴール数はそこまで多くないがアジア最終予選で4試合連続ゴールを決めるなど重要な局面でゴールを決めるケースが多いので印象は非常に良い。現在は移籍問題が絡んで所属のヘルタでやや微妙な立場になっているが攻撃だけでなく守備での貢献度も高くて「数字に表れにくい部分での貢献度」は非常に高い。左サイドでのMF原口のハードワークはハリルJAPANの大きな武器になりつつある。

現時点ではMF原口(ヘルタ)が左SHのレギュラー争いで頭半分ほどリードしているがとにかくこのポジションは候補が多いので少しでもコンディションやパフォーマンスが落ちると取って代わられる危険性がある。「左SHのレギュラー候補」はたくさんいるのである意味では「最も競争が激しいポジション」と言える。優秀な選手がたくさんいるので日本代表のメンバー枠に入り込むだけでも相当に大変である。

■　ジョーカー役としての適性が高いMF乾(エイバル)

今回の2連戦はMF原口(ヘルタ)とMF武藤嘉(マインツ)とMF乾(エイバル)の3人が選出されたがMF武藤嘉にかかる期待も大きい。マインツに移籍してからは怪我で離脱するケースが増えており、代表に呼ばれたり呼ばれなかったり。当落線上にいるが15-16シーズンはマインツで20試合で7ゴールを記録。ブンデスリーガでも力を証明している。最前線でもプレーできる選手なので1トップの候補にも挙げられる。

昨シーズンの最終節のバルサ戦(A)での2ゴールが印象深いMF乾はここ2回は連続で代表に召集されている。2017年6月に行われた親善試合のシリア戦(H)ではキレキレのドリブルを何度も披露して攻撃を活性化させた。守備力や高さの部分ではMF原口(ヘルタ)やMF武藤嘉(マインツ)と比べて見劣りするので現時点では「ジョーカー役として後半途中に投入するのが一番効果的なのでは？」と考えられる。

今回は招集されなかったがMF宇佐美(アウグスブルク)はハリルホジッチ監督の評価が高い。日本代表では途中出場が多くなっているが19試合で3ゴール4アシスト。結構なペースでゴールに絡んできた。MF乾と同様で切り札な起用法が最も生きるのかもしれない。ドイツではなかなか良さを出せずに苦しんでいるので代表復帰のためには所属クラブで結果を出すことが重要になって来るのは言うまでもない。

■　MF南野(ザルツブルク)とMF中島翔(ポルティモンセ)も候補

当然、MF清武(C大阪)やMF浅野拓(シュツットガルト)やMF久保裕(ヘント)を左SHで起用することもできるので選択肢は多いが、予備登録メンバー100人に選ばれている選手の中ではMF南野(ザルツブルク)やMF中島翔(ポルティモンセ)といったリオ世代の選手にも大きな期待が集まっている。MF南野はオーストリアのザルツブルクで着実に実績を積み上げており、MF中島翔はついに欧州移籍を実現させた。

若い選手の台頭にも期待がかかるがJリーガーの中ではやはりMF齋藤学(横浜FM)である。昨シーズンは33試合で10ゴール8アシスト。初めてJリーグのベストイレブンに選ばれるなど大飛躍のシーズンになった。今シーズンはなかなか初ゴールが生まれずに苦しんでいるがドリブラーとしては日本屈指。1人で局面を打開できる能力に関しては日本人屈指と言える。J1で数字を残して代表復帰を果たしたい。

最近はストライカー系の選手をサイドハーフの位置に置くケースも増えているが、今回、初めて代表戦に召集されたFW杉本健(C大阪)をサイドハーフの位置に置くのも面白い。J2だった2016年はこのポジションでゴールを量産しており、サイドハーフの位置から点に絡めることを証明している。左サイドハーフのポジションに関してはたくさんの選択肢があるのでMF原口(ヘルタ)と言えども全く安泰ではない。

表1. 左サイドハーフのレギュラー候補の成績 (アギーレJAPAN以降)

名前	所属	身長	試合数	時間(分)	シュート	得点	アシスト
原口元気	ヘルタ・ベルリン	177	21	1,152	37	6	1
清武弘嗣	セレッソ大阪	172	17	853	26	4	8
宇佐美貴史	アウグスブルク	178	19	796	42	3	4
武藤嘉紀	マインツ	178	19	768	18	2	2
乾貴士	エイバル	169	8	377	16	2	1
久保裕也	ヘント	178	6	361	8	2	2
浅野拓磨	シュツットガルト	171	11	336	10	2	0
永井謙佑	FC東京	177	5	322	2	0	0
武藤雄樹	浦和レッズ	170	2	164	8	2	0
柿谷曜一朗	セレッソ大阪	177	4	87	3	0	0
齋藤学	横浜Fマリノス	169	1	74	2	0	0
南野拓実	ザルツブルク	174	2	6	1	0	0
中島翔哉	ポルティモンセ	164	0	0	0	0	0
杉本健勇	セレッソ大阪	187	0	0	0	0	0