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【日本代表】「トップ下のレギュラーは誰がベストなのか？」を考える。 | | |　

■　MF香川(ドルトムント)が1番手だが・・・。

ザックJAPAN時代は左SHとして起用されたMF香川(ドルトムント)はハリルJAPANになってからはトップ下が基本になっている。アギーレJAPAN以降では27試合で9ゴール6アシストを記録しているが、所属のドルトムントではインサイドハーフで起用されるケースも多くなっており、日本代表でも「4-1-4-1」を採用してMF山口蛍(C大阪)をアンカー。MF香川とMF長谷部を前に並べる形はオプションの1つになっている。

ハリルJAPANでも攻撃の中心として起用されているがドルトムントの攻撃的なポジションの層の厚さは世界でも有数。怪我の影響もあって「試合勘不足の問題」を抱えた状態で日本代表に合流するケースも増えている。日本代表の中でMF清武(C大阪)の存在感が高まった時期にはMF香川がベンチスタートになるケースが何度かあった。ザックJAPAN時代とは違って「不動のレギュラー」ではなくなっている。

現役の日本人選手の中ではトップレベルの技術と経験値を持っている選手なので日本代表にとって欠かせない存在であることは確かであるが一時と比べると評価は下がって来た。今回の2連戦もコンディションの問題を抱えた状態で日本代表に合流しているので大一番となるオーストラリア戦(H)でトップ下のスタメンで起用されるのか？は微妙な状況。トップ下の座を巡るポジション争いは熾烈になって来た。

■　怪我に苦しんでいるMF清武(C大阪)

今回の2連戦はMF香川以外にはMF柴崎岳(ヘタフェ)とMF小林祐(ヘーレンフェーン)が選出された。MF柴崎岳は久しぶりの代表復帰で、MF小林祐の選出もやや意外な選考だった。今回のメンバー27人はプラチナ世代と言われる1992年生まれの選手が非常に多くなっているが、MF柴崎岳もMF小林祐もプラチナ世代の選手になる。「世代交代の遅れ」が懸念されていた日本代表は急速に若返りが進行している。

その他のトップ下候補というとやはりMF清武(C大阪)である。古巣のC大阪に復帰した今シーズンは怪我の影響もあって満足できる活躍が出来ておらず現在は怪我で長期離脱中。苦しいシーズンになっているがアギーレJAPAN以降では17試合で4ゴール8アシストと素晴らしい成績を残している。ハリルJAPANはプレイスキッカーが不足しているがMF清武がスタメンで起用されているときはセットプレーの威力が増す。

「もう少し経つと戦列に復帰できるのでは？」と言われているが、当然のことながら、ロシアW杯の本大会出場が決まったとしたら、もう一度、代表の中でテストされることになるだろう。MF清武はトップ下だけでなく右SHでも左SHでもプレーできるので日本代表にとっては相当に重要な選手である。ここ数年は怪我に泣かされているが実力的にはMF香川からトップ下のポジションを奪い取っても不思議はない。

■　秘密兵器的な存在になっているMF山村和(C大阪)

他にはMF倉田(G大阪)も候補の1人である。2017年3月の2連戦のときに久しぶりに召集されてアウェイのUAE戦(A)では途中出場。6月のイラク戦(N)でも途中出場を果たした。今シーズンの序盤戦はJリーグでゴールに絡む活躍を続けて評価が急上昇した。最近はややパフォーマンスを落としているが日本代表にはG大阪の選手はもちろん、C大阪のときに一緒にプレーした経験のある選手が多いのも強みとなる。

予備登録メンバー100人に選ばれている選手の中ではMF森岡(ベフェレン)の評価が急上昇中。今回の代表メンバー発表のときも「MF森岡の招集があるのでは？」と噂されていた。オフにベルギーのベフェレンに移籍したが開幕から絶好調。5試合で2ゴール4アシストと目覚ましい働きを見せている。創造性溢れるプレーが魅力で180センチとアタッカーにしてはサイズがあるのも魅力。抜擢があっても不思議はない。

Jリーグでプレーしている選手の中ではMF山村和(C大阪)が要注目選手と言える。現在は怪我のため離脱しているが尹晶煥監督がトップ下にコンバートして才能が開花。186センチの高さを生かした空中戦が最大の武器となるが運動量が多くて守備面でも献身的。柔軟な足技を生かしたボールキープも大きな武器となる。これまでの日本代表には全くいなかったタイプのトップ下候補としてクローズアップされている。

表1. トップ下の選手の成績 (アギーレJAPAN以降)

名前	所属	身長	試合数	時間(分)	シュート	得点	アシスト
香川真司	ドルトムント	175	27	1,906	51	9	6
清武弘嗣	セレッソ大阪	172	17	853	26	4	8
柴崎岳	ヘタフェ	175	13	743	14	3	1
倉田秋	ガンバ大阪	172	4	207	2	0	1
武藤雄樹	浦和レッズ	170	2	164	8	2	0
森岡亮太	ベフェレン	180	2	46	0	0	0
小林祐希	ヘーレンフェーン	182	2	24	1	1	0
山村和也	セレッソ大阪	186	0	0	0	0	0