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【J2】クラブ別の補強ポイントについて考える。(2017年夏の移籍市場) (町田ゼルビア編) | | |　

町田ゼルビア

→　2015年の入替戦を制してJ2復帰を果たした町田は昇格初年度のJ2で旋風を巻き起こした。派手なサッカーをするので同期昇格組の山口がクローズアップされるケースが多かったが最終順位は町田が7位、山口は12位。終わってみると6位でプレーオフに進んだ岡山と全く同じ勝ち点「65」を稼いでいる。(※ 「J1ライセンス」を取得できなかったので仮に6位以内に入った場合でも昇格のチャンスは無かった。)

迎えた2017年だったが「2年目のジンクス」にハマってしまった印象が強い。同期の山口も苦しいシーズンになっているが町田も20節を終えた時点で5勝7敗8分けで勝ち点「23」。17位に位置する。自動降格となる21位の山口との差は「10」なので降格ゾーンを気にしなければいけないほどの悪い成績ではないがプレーオフ圏内となる6位の徳島との差も「10」。上のグループとの差も下のグループとの差も大きい。

目標が定まらなくなってダラダラした終盤戦になることだけは避けなければいけないのでここから勝ち点を積み上げてプレーオフ争いをしているチームの背中が見える位置まで浮上したい。J2は稀に見る大混戦なので連勝すれば一気に順位が上がる状況。3連勝くらいできると一気に可能性が膨らんでくる。幸いにして7月は群馬やFC岐阜など下位チームとの対戦がいくつか組まれているので取りこぼしは許されない。

20節を終えた時点で24得点/26得点となる。得点数は14位、失点数は13位タイなのでどちらも「平均よりもやや下」となるのでこの順位になるのは致し方なしと言える。今シーズンの町田の大きな特徴を挙げると「90分あたりの被シュート数」が7.65本でJ2で最少となる点である。基本的には堅いサッカーをするチームであるが「シュートを打たせない守備」はできている。ただ、その割には失点数が多くなっている。

もう1つの大きな特徴は「反則の多さ」である。1試合平均で17.35回というのはJ2で最多となる。また、警告の数もJ2で最多となる。2016年の反則数を調べてみると1試合平均で15.57回。J2では5番目の多さだったので「反則の多いチーム」であることは昨シーズンと同じであるが平均値は増えている。一方、反則ポイントは「+45」。これもJ2ワーストとなる。反則ポイントは昨シーズンもJ2でワーストだった。

当然、アグレッシブな守備を見せるチームは反則の数が増える傾向にあるので「反則が多いからダメ」、「反則が少ないから優秀」というわけではないが、町田については反則の多さがセットプレーでの失点の多さにつながっているところがある。セットプレーは町田の大きな武器となるが18節を終えた時点で12得点/8失点。得点数は3位なので今シーズンも武器になっているが失点数はワースト13位タイとなる。

今夏の補強ポイントはやはりCFである。エースのFW鈴木孝は左アキレス腱の再断裂で長期離脱中。1月30日に再手術を受けている。「全治6か月」と発表されているので順調に回復していたら復帰時期は7月下旬となるが2度目の大怪我なので慎重にならざる得ない。また、FW鈴木孝の穴を埋めようと奮闘していたFW戸島も怪我で離脱中。復帰時期は8月上旬になる。ゴール前で仕事のできる選手を獲得したい。

右SBのレギュラーだったDF土岐田が長期離脱していたので右SBが弱点になっていたがようやくDF土岐田が戦列に復帰。天皇杯の2回戦の大分戦でスタメン出場している。DF大谷を起用するケースが多かったがCBが本職となる選手なので攻撃に関しては過度な期待が出来ない状態だった。攻撃力のあるDF土岐田がスタメンに戻って来ると左右両サイドからバランスよく攻撃が出来るようになるだろう。

さらには2016年に19試合で11得点と素晴らしい活躍を見せたMF中村祐も怪我で出遅れていたがようやく戦列に戻って来た。怪我の多い選手なので計算が立ちにくい所はあるが類まれな得点感覚を持った選手なのでスタメンでも途中出場でも大きな戦力になる。DF土岐田とMF中村祐が戻って来たので現時点で何とかしたいポジションは「CFくらい」である。FW鈴木孝を必要以上に慌てさせないためにも補強は必要である。