■ Jリーグの名物と言える浦和サポーター約3年前に起こった「JAPANESE ONLY事件」はJリーグにとっては大きな汚点の1つになった。結局、埼玉スタジアムで行われた浦和レッズ vs 清水エスパルスは無観客試合という処分が下されたが、浦和のゴールが決まったときも、清水のゴールが決まったときも、集まって来た選手数の喜びの声がTV中継から流れてくるだけ。この試合で生まれた2つのゴールはJリーグ史上でも屈指の味気ないゴールになった。
普段の試合とは全く違うシチュエーションで行われた浦和 vs 清水は改めてサポーターの存在の大きさを感じる試合になった。ピッチ上で選手達がどんなに素晴らしいプレーやエキサイティングなプレーを見せたとしてもバックからサポーターの歓声や悲鳴が聞こえてこないと素晴らしいプレーやエキサイティングなプレーには見えなくなる。サッカーに限らずどんなスポーツでも観ている人のサポートは不可欠である。
この事件の時は大きなバッシングを浴びたが浦和は「Jリーグの54クラブの中で最も応援が凄いクラブの1つ」に挙げられる。全盛期だった2006年や2007年あたりと比べるとホーム戦もアウェイ戦もサポーターの人数自体は少なくなっているが熱量はあまり変わらないように感じられる。もちろん、ホーム戦の観客動員数はここ最近はずっとリーグで断トツの1位。Jリーグを代表するサポーター集団と言える。
当然、「人数の多さ」は大きなアドバンテージになるが、応援の時のボリュームやボルテージはJリーグの中では頭1つ抜け出ているように感じられる。問題行動を起こして批判されることも多いが、それでも浦和のサポーター集団はJリーグの名物の1つになっている。ホーム戦でもアウェイ戦でもあれだけバックアップしてくれると選手は全力でやるしかない。浦和の強さの源になっているのは確かなことである。