■ セットプレーの弱さ日本代表は「引き分けでもOK」という有利な状況を生かせず、ヨルダンの地でブラジルW杯の出場権を獲得することはできなかった。次は6月4日にホームでオーストラリアと対戦するが、ここでも「引き分け以上」で切符を獲得できる。したがって、極めて有利な立場なのは間違いないが、オーストラリアも切羽詰まった状況なので、簡単な試合にはならないだろう。
ヨルダン戦はセットプレーとカウンターから失点を喫した。セットプレーの守備の弱さというのは、ザックジャパンの最大のウイークポイントと言えるが、今回は、MF本田圭が不在だったので、さらに高さがなくなった。失点シーンはMF岡崎がマークしていた選手にヘディングで合わされてしまったが、あそこに入ってくる選手をMF岡崎がマークせざるえないというメンバー構成に問題がある。
対アジアであれば、「ボールを支配して相手にセットプレーの機会を与えない。」ということもできるが、本大会ではそういうわけにはいかない。W杯が1年と数ヶ月後に迫っていて、MF本田圭とDF長友が戻ってきて、ベストと思われる11人が揃ったとしても、高さが不足しているのは明らかで、ここを突かれる可能性は高い。ザッケローニ監督も重々承知だと思うが、本大会までにメスを入れる必要がある。
■ ロンドン五輪の成功の理由昨年の夏に行われたロンドン五輪で関塚ジャパンはベスト4に入ったが、このチームが成功した理由として真っ先に挙げられるのは、アジア予選の段階から対世界を意識して戦ってきたことである。象徴的なのは、ボランチにMF山村やMF扇原のような大型選手を起用したことで、2列目も守備ができる選手を積極的に起用し、MF東、MF大津、MF清武、MF山崎のような選手をレギュラーに抜擢した。
OAでDF徳永とDF吉田の2人を招聘できたのも大きかったが、本大会のレギュラーで高さが無い選手は、MF山口螢とMF清武の2人くらいで、日本代表史上でも屈指のセットプレーの強さを誇った。早くから本大会で勝ち進むことを想定してチームを作った関塚監督のチーム作りの見事さがベスト4という結果につながったが、それと比べると、今のザックジャパンは、アジア仕様のチームで、マイナーチェンジは必須である。
もちろん、3月にアジア最終予選が終了して、約4か月後に本大会が行われる五輪代表と、アジア最終予選が終了した後、W杯の本大会まで1年ほどの時間が残されているフル代表では、事情は全く異なるので、単純に比較することはできないが、ザックジャパンは、ここから、世界仕様のチームに作り変える必要があるので、たくさんの時間が残されているようで、実際には、それほどの余裕は無い。
■ 高さ対策でどこを弄るのか?当然、ザッケローニ監督も、「今の日本代表には高さが不足している。」ということをよく理解しているので、ハノーファー96のDF酒井宏を右SBで試したり、FC東京のMF高橋を招集したり、VVVのMF大津をサイドハーフで起用したり、高さや強さで勝負できる選手を日本代表に選ぶ機会が増えているが、まだ、安心してスタメンで起用できるレベルには達していない。
今後は、DF酒井宏、MF高橋、MF大津に加えて、柏のDF鈴木、C大阪のMF扇原、FC東京のDF徳永といった五輪代表で活躍した選手もフル代表の候補に挙がってくるのではないかと思われるが、「高さが無い。」と言っても、MF香川やDF長友をスタメンから外すことは考えられず、MF岡崎やGK川島を外すというのも、現実的ではない。
したがって、弄ることのできるポジションというのは、限られてくる。DF今野のところと、DF内田のところと、MF長谷部のところと、MF遠藤のところの4つで、ここに高さや強さに定評のある選手を加えると、ある程度はセットプレーの弱さが改善されるだろう。ただ、それ以外のところでマイナスが大きくなって、チーム力を下げてしまっては意味が無いので、さじ加減というのは重要である。
■ 闘莉王の復帰はあるか?そして、こういう話になったとき、真っ先に名前が上がるのは、名古屋のDF闘莉王である。2004年から9年連続でJ1のベストイレブンに選ばれており、今でも、日本屈指のCBであるが、ザッケローニ監督になってからはフル代表ではプレーしていない。最近はフォワードでプレーする機会も多くなっているが、高さと強さを求めるのであれば、これ以上ないほど打ってつけの人材である。
「代表を引退をする」という意思を明らかにしたことは無いので、今でも、招集されれば、応じる意思はあると思われるが、DF闘莉王とDF吉田のCBコンビになると、スピード系の選手への対応で苦労するのは確実で、ヨルダン戦の2失点目のようなCBがぶっちぎられるシーンが増えることが考えられる。そのため、最終ラインが下がって、日本らしいコンパクトなサッカーができなくなることが容易に想像できる。
当初は、「DF吉田を育てたい。」という意図があって、DF闘莉王を呼ばなかったと思うが、2011年1月のアジアカップから2年が経過して、サウサンプトンでもレギュラーを確保した。DF闘莉王が代表に選ばれていたら、ここまで、DF吉田にチャンスが与えられることは無かったので、ザッケローニ監督の思い通りの展開になっているが、今の段階で、DF闘莉王を呼ぶ意思があるか、無いのか。
個人的には、これからも呼ぶ意思は無いのでは?と想像する。高さ対策という意味では、これ以上ないほど有効な選手であるが、マイナスの要素もいくつかある。起用するのであれば、DF今野の代わりというよりは、DF吉田の代わりになると思うが、今のタイミングでDF吉田を外して、DF闘莉王を起用する意味はあまりない。
「扱いにくい選手だから呼ばないのではないか?」という意見もあるが、DF闘莉王という選手は、クレバーなので、ザッケローニ監督に対して、面と向かって反発することは考えにくい。よって、戦力として、今の日本代表に必要かどうかをザッケローニ監督は慎重に見極めていると思うが、注目度の高い選手なので、DF闘莉王が今の状態をキープできるならば、待望論が消えることはないだろう。
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