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【川崎F×広島】「7対0」と「0対7」 | | |　

■　首位の川崎F

29節でついに首位に立った川崎フロンターレ。残り5試合で悲願のリーグ制覇に挑む。対するサンフレッチェ広島は川崎Fとの差は「6」。直接対決で勝つことが出来れば、その差は「3」になる。

ホームの川崎Fは<4-2-2-2>。GK川島。DF森、菊地、伊藤、村上。MF横山、田坂、中村憲、レナチーニョ。FW鄭大世、ジュニーニョ。MF谷口は出場停止。

対するアウェーの広島は<3-6-1>。GK中林。DF森脇、中島、槙野。MF森崎和、青山敏、ミキッチ、服部、高萩、柏木。FW佐藤寿。DFストヤノフは欠場中。

■　7ゴール

試合は立ち上がりからホームの川崎Fペース。前半18分に右サイドDF森のスルーパスからFWジュニーニョが抜け出してゴール。FWジュニーニョは15ゴール目。そして、前半25分に広島はDF森脇が2枚目のイエローカードを受けて退場し、10人となる。

その後、10人となった広島は全員の運動量を上げて一人少ないハンディを感じさせない試合を見せたが、後半に力尽きる。後半16分にFW鄭大世のゴールで突き放されると、後半25分にもMF田坂がゴール。この後も手を緩めずに合計7ゴール。7対0と圧勝。

首位を守った川崎Fは、リーグ制覇に一歩、近づいた。一方の広島はよもやの大敗で首位の川崎Fとの差は「9」となった。

■　首位を守ったフロンターレ

注目の上位対決は予想外のスコアで川崎Fが圧勝。これで勝ち点「55」。勝ち点「54」の鹿島が1ポイント差で続いているが、3位のG大阪は引き分けに終わって勝ち点は「51」、4位の清水は敗れて勝ち点は「50」。優勝争いは、とりあえず上位の2チームが3位以下のチームに差を付けた。

川崎Fは残り4試合。千葉、大分、新潟、柏との対戦となるが、すでに大分は降格が決まっていて、さらに17位の千葉、16位の柏との対戦が残っていて、下位3チームとの対戦を全て残していることになる。戦力的に川崎F優位は動かず、鹿島が山形、京都、G大阪、浦和との対戦を残しているのと比べると、相当に有利な立場であるのは間違いない。

11月3日にナビスコカップの決勝が控えていて、一足早く、「初タイトル獲得」となるかもしれないが、ナビスコとリーグの２冠の可能性も膨らんできている。

■　貫禄の２ゴール

合計７ゴールとゴールラッシュとなったが、やはり１点目のFWジュニーニョのゴールが大きかった。DF森の絶妙のスルーパスを受けて裏のスペースに抜け出ると、落ち着いてネットを揺らした。

昨シーズンは32試合で12ゴールと彼にしては低調なシーズンを送った。決定的なチャンスを逃すシーンが増えて、「ジュニーニョも衰えたのか？」という声も大きくなっていたが、今シーズンはリーグ２位の16ゴール。2007年以来の得点王も視界に入ってきている。

大宮戦でのPKを巡って２トップが確執中との噂もあったが、FW鄭大世とのコンビネーションも良く、不仲は感じさせず揃って３試合連続ゴール。チームも4連勝で、完全に勢いに乗ってきている。

■　代役でゴールの田坂

不動のレギュラーであるMF谷口が警告累積のため出場停止ということで、代わってMF田坂が先発出場。今シーズン7試合目の先発となったMF田坂は３点目のゴールを決めるなど、攻守にわたって活躍し、MF谷口不在の影響を感じさせなかった。

MF田坂は広島出身でサンフレッチェユース育ち。1985年生まれなので、MF高萩、MF高柳、MF柏木、DF槙野らはユースの後輩に当たる。MF田坂が起用されるときは攻撃的MFが多かったが、この日はMF横山とダブルボランチを形成。守備重視のMF横山とのバランスは良かった。

ここ最近はMF中村憲がボランチではなく、攻撃的MFに入る試合が増えているが、どちらかで固定するのではなく、試合展開によってポジションチェンジ出来るようだとバリエーションは広がる。MF田坂がボランチでも起用可能となると、戦術的な幅は広がる。

■　プロ初ゴールの登里

香川西高校出身で1年目のFW登里享平がプロ初ゴールを記録。ゴールの直前にはMF中村憲のゴールをアシストしていて、1ゴール1アシストの活躍だった。

後半36分から出場。これがリーグ戦は2試合目の出場だったが、すでに4対0と大差がついた状態での登場であり、心理的にも余裕があったのか、短い時間で結果を残した。川崎Fの攻撃陣は層が厚く、ベンチ入りするだけでも大変であるが、１年目からチャンスが与えられること自体が凄いことである。

[川崎フロンターレ 2008-2009]

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[サンフレッチェ広島 2008-2009]

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