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【U-23：親善試合フランス×日本】アウェイでドローも低調な内容。初戦の先発はどうなる？ | | |　

■　パリ五輪の開幕まであと1週間

パリ五輪の開幕まであと1週間ほど。U-23日本代表は現地時間の7月17日(水)の夜にU-23フランス代表と対戦した。フランス代表は自国開催の五輪を控えており、リヨンのFWラカゼット、クリスタル・パレスのFWマテタをオーバーエイジで招集するなど本気度の高いメンバー構成になっている。フランスはA組。アメリカ・ギニア・ニュージーランドと同組になった。日本はD組。パラグアイ・マリ・イスラエルと同組。

日本は「4-2-3-1」。GK小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)。DF関根大(柏)、DF高井幸(川崎F)、DF木村誠(鳥栖)、DF半田(G大阪)。MF山本理(シントトロイデン)、MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)、MF平河悠(ブリストル・シティ)、MF三戸(ロッテルダム)、MF斉藤光(ロッテルダム)。FW藤尾(町田)。MF山本理のポジションは流動的。「4-1-4-1」という見方も出来るが、Wボランチの時間帯が長かった。

ベンチスタートになったのはGK野澤大志ブランドン(FC東京)、GK荒木琉(G大阪Y)、DF西尾(C大阪)、DF大畑歩(浦和)、DF塩川(流通経済大)、DF本間ジャスティン(神戸)、MF川崎颯(京都)、MF荒木遼(FC東京)、MF佐藤龍(FC東京)、MF佐藤恵(ブレーメン)、FW細谷(柏)、FW神田奏(川崎F)の12名。GK荒木琉、DF塩川、DF本間ジャスティン、MF佐藤龍、MF神田の5人はU-19世代でトレーニングパートナーになる。

■　アウェイで1対1のドロー

試合は立ち上がりの数分こそ、日本がしっかりとボールを保持して攻め込んだがすぐにフランスが主導権を握る展開になった。前半14分と前半16分に大ピンチ迎えた。相手のシュートミスに助けられると前半25分に高い位置でボールを奪ってビッグチャンスが到来。FW藤尾→MF三戸→MF藤田譲瑠チマの連携からMF藤田譲瑠チマがシュート。これが決まって日本が先制に成功する。良い守備から決定機を作った。

前半36分にはエリア内で仕掛けたMF三戸のプレーが相手のハンドを誘って日本にPKが与えられるがVARで確認した結果、ハンドの前のファールを取られて日本のPKは取り消しとなった。ハンド自体はあったがその前にファールがあったことは映像で確認できた。前半は1対0で折り返した。後半開始から日本はDF木村誠、DF関根大、FW藤尾の3人を下げてDF西尾、DF大畑歩、FW細谷の3人を投入する。

選手を入れ替えたがハーフタイムをきっかけにギアチェンジしたフランスに攻め込まれて後半2分にミドルシュートで失点。あっさりと同点に追いつかれた。その後もたくさんのチャンスを作られたがGK小久保玲央ブライアンを中心に何とかしのいでドロー。アウェイでフランスを1失点に抑えた。ただ、フランスのシュートは18本だったのに対して日本は3本のみ。大差で敗れていても何らおかしくない展開だった。

■　結果だけを見ると素晴らしいが・・・。

「アウェイでフランスを相手に1対1のドロー」なので結果だけを見ると素晴らしいと言える。前半25分に先制ゴールを奪ってアンリ監督が率いるフランスを慌てさせることが出来た。「結果は十分」と言えるが内容は芳しくなかった。日本のチャンスはゴールシーン以外では(一旦は)PKが宣告されたシーンくらい。防戦一方になる時間帯も長かった。特に中盤はフィジカルの勝負で負けて苦しい展開になった。

いろいろな意味でフランスとの差を感じる試合になったがパリ五輪のGLの初戦のパラグアイ戦までちょうど1週間。このタイミングで金メダルの有力候補の1つであるフランスとアウェイで試合が出来た意味は大きい。D組の日本はGLでパラグアイ・マリ・イスラエルと対戦するが、当然、3か国ともフランスほどの力はない。この年代の世界トップクラスと本番直前に対戦出来たのはいい経験になったと考えられる。

しかも、フランスとは準備やコンディションの部分で大きな違いがあった。日本は18名のうち、12名が国内組。週末に行われたJリーグの試合でプレーした選手もたくさんいる。全員が揃ったのは試合の前日だったという。対照的にフランスは欧州各国のリーグ戦が早くに終了していることもあって1か月近くの合宿を行ってきたという。これだけ条件が異なる中、フランスを相手にドローというのは自信になるだろう。

試合後の日本の選手からは「コンディションが良くなかった。」という声が沢山聞こえてきた。大会のちょうど1週間前。「日本がどこにコンディションのピークを持っていくつもりなのか？」は定かではないが本番を見据えて身体を追い込んでいる時期だと思われる。意図して身体を虐めている段階なのでこの時期にコンディションが良くないこと自体は全く問題ない。これからの1週間で仕上げていくことになる。

■　初戦のスタメンはどうなるか？

各選手の間でもコンディションの差は大きいと思うが「フランスが相手でも普通にプレー出来た選手」と「フランスを相手に全くいいプレーが出来なかった選手」に分かれた。前者はGK小久保玲央ブライアン、MF藤田譲瑠チマ、MF平河悠、DF高井幸など。後者はDF半田、FW細谷、MF佐藤恵、MF川崎颯など。後者の4人は判断が遅くてボールを失うシーンが目立った。ボールを持ったときに全く余裕がなかった。

一方、MF三戸、FW藤尾、DF関根大、DF木村誠、DF大畑歩あたりは普通。「それなりにやれた。」と言える。フランスのようにレベルが高い国と対戦すると全く自分の良さを出せずにミスを連発する選手が出てくる。DF半田は前半は左SBでプレーした。ユーティリティーな選手ではあるが本職は右SB。不慣れなポジションである左SBでプレーしたので気の毒なところはあるが前半はロストする場面が非常に多かった。

五輪の本大会は18名しか登録できないのでスタメンの選択肢は限られる。基本的にはこの試合で先発出場した選手がGLの初戦のパラグアイ戦でも先発出場すると思うが変更があるとしたらCBのDF木村誠→DF西尾、左SBのDF半田→DF大畑歩、中盤のMF山本理→MF荒木遼、CFのFW藤尾→FW細谷のところだろう。GK野澤大志ブランドン、MF川崎颯、MF佐藤恵の3人はベンチスタートになる可能性大と言える。

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