■ プレミアリーグの第2節高校年代の日本一を決めるプレミアリーグが4月6日(土)に開幕した。開幕戦は磐田U-18と対戦して1対2で敗れて黒星スタートとなった市立船橋高はホームの船橋市法典公園(グラスポ)球技場で大宮アルディージャユースと対戦した。大宮ユースは開幕戦で昨年のEAST王者の鹿島ユースに1対0で勝利。白星スタートを切った。市立船橋高は今シーズンの初勝利、大宮ユースは開幕2連勝を目指す試合になった。
ホームの市立船橋高は「4-2-3-1」。GK細江彦太。DF畑大雅、鷹啄トラビス、石田侑資、植松建斗。MF野崎輝、松本海槻、井原充葵、賀澤陽友、森英希。FW加藤想音。左SBのDF植松は2月に行われたU-18日本代表のスペイン遠征のメンバーに選ばれている。3月に行われたU-18日本代表のUAE遠征のメンバーに選出されたFW鈴木唯は日本高校サッカー選抜に選出されてドイツに遠征をしているので欠場となった。
アウェイの大宮ユースは「4-2-2-2」。GK久保賢也。DF田中颯太、村上陽介、福井啓太、早乙女勝海。MF谷口大晟、瀬良俊太、林太朗、髙田颯也。FW新井成志郎、大澤朋也。10番のMF高田は同じく3月に行われたU-18日本代表のUAE遠征のメンバーに選出されている。左SBのDF早乙女は栃木SCのJrユース出身。J2の栃木SCから東北1部リーグのブランデュー弘前に期限付き移籍中のMF早乙女の弟になる。
■ 3対1で勝利した市立船橋高試合はホームの市立船橋高が主導権を握る展開になった。トップ下のMF賀澤が積極的にシュートを放ってチャンスを作っていく。大宮ユースは前半15分に右SBのDF田中が怪我をして負傷交代するアクシデントが発生する。0対0で迎えた前半47分にU-18日本代表の左SBのDF植松が左足でゴール前に上げたボールが風に乗ってそのまま決まって前半のアディショナルタイムに市立船橋高が先制に成功する。
後半開始から大宮ユースは2年生のGKジョーンズ・レイとMF中山を投入。すると後半10分にCKからMF中山がシュート。こぼれ球をCBのDF福井が押し込んで1対1の同点に追いついた。追いつかれた市立船橋高だったが後半24分に2年生のMF井原のスルーパスを受けた1トップのFW加藤が豪快に決めて2対1と勝ち越しに成功する。不在のエースのFW鈴木唯の穴を2年生のFW加藤がしっかりと埋めた。
さらに後半35分にはDF植松のCKからDF石田侑がシュート。ゴール前にいたMF森が鮮やかなオーバーヘッドで決めてダメ押しの3点目を奪った。U-18日本代表の左SBのDF植松は2ゴールに絡む活躍だった。3対1で勝利した市立船橋高が今シーズン初勝利。1勝1敗となった。敗れた大宮ユースも1勝1敗となった。プレミアリーグEASTは高校サッカーの名門の青森山田高が開幕2連勝。好スタートを切っている。
■ 185センチとサイズに恵まれたDF鷹啄トラビス日本高校サッカー選抜に選出されたエースのFW鈴木唯を欠いた市立船橋高だったが下級生の頑張りもあって3対1で勝利した。前半から市立船橋高がペースを握る展開になったが相手キーパーの好セーブもあってゴールを決めることは出来ず。0対0のままでハーフタイムに突入しそうな流れだったが左SBのDF植松のクロスがそのまま決まって市立船橋高が先制に成功。試合を優位に進めることが出来た。
左サイドのあの位置からロングシュートでゴールを狙うのはキーパーが大きく飛び出していない限りは不可能である。ほぼ間違いなくクロスだったと思うがミスキック気味になってキーパーが処理しにくいボールになった。(ほぼ)狙った位置に蹴ることが出来たらゴールには(ほぼ)ならないがキックミスをしてしまった方が直接決まる確率はグーンとアップする。大宮ユースのGK久保にとっては難しい処理になってしまった。
左SBのDF植松も年代別代表に選出されているが逆サイドのDF畑大雅も年代別代表に選出されている。2002年の早生まれなのでU-17W杯の本大会を控える「02JAPAN」の右SBの候補になる。10月にブラジルで開催されるU-17W杯のメンバー入りが大きな目標になると思うが身体能力が高くてスピードでサイドを切り裂くことが出来る。「祖父がアメリカ人」と紹介されていたが将来性の高い選手である。
CBのDF鷹啄トラビスも父親がナイジェリア出身になる。「たかはし・とらびす」と読むが初見で読むのは難しい名前である。目立つ名前になるが185センチと高さがあって身体能力も相当に高い。高校3年生でプロ入りを目指している選手になるが「プロ入りのチャンスはある。」と考えられる。CBの相方のDF石田侑も昨秋に行われたU-16アジア選手権のメンバーになる。代表では左SBで起用される機会が多かった。
■ 年代別代表に選ばれているMF高田颯也大宮ユースは昇格組になるが1勝1敗となった。こちらもタレントの多いチームになるが前半はなかなか良さを出せなかった。放ったシュートは3本のみ。右SBのDF田中が前半15分に負傷交代して、ハーフタイムで交代となったGK久保とMF瀬良の2人も前半に負った怪我が交代の理由だと考えられる。3人もの選手がプレー中に怪我をして途中交代せざる得ない展開になるとプランは大きく崩れてしまう。
前半は劣勢の展開になったが後半開始から投入された185センチのボランチのMF中山が流れを変える働きを見せた。サイズがあってゴール前ではいい位置を取ってシュートチャンスに絡んだ。8番のMF瀬良が大宮ユースの中心選手になるので彼の負傷交代は大きなマイナスになり得たが2年生のMF中山がしっかりと穴を埋めた。後半に持ち直してたくさんチャンスを作れるようになった最大の功労者と言える。
大宮ユースの中で目立ったのは10番のMF高田になる。直近のU-18日本代表に選出されているドリブラーになるが軽快なドリブルで市立船橋高を苦しめた。解説を務めた安永聡太郎氏は「元・鹿島のMF本山のような選手だ。」とコメントしたが飄々としたプレースタイルで線が細いところは若い頃のMF本山とよく似ている。1人では止められない選手なので彼がボールを持った時は市立船橋高の選手がたくさん寄って来た。
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