■ J2がいよいよ開幕2019年のJ2がいよいよ開幕した。2018年はまさかの低迷。19位とクラブ史上最低の順位に終わった京都サンガはホームの西京極陸上競技場でアルビレックス新潟と対戦した。JR亀岡駅前に建設中の京都スタジアム(仮称)の工事は順調に進んでおり、2020年から京都がホームスタジアムとして使用する予定になっている。「新スタ元年をJ1で迎える。」という目標を達成するためには、今年、J1昇格を達成するしかない。
ホームの京都は「4-1-2-3」。GK清水圭。DF黒木恭、上夷、宮城、冨田。MF庄司、仙頭、重廣。FW中野克、宮吉、小屋松。大注目の中田一三監督が就任した京都は3人の大卒ルーキーをいきなりスタメンで起用してきた。DF上夷は明治大、DF冨田は早稲田大、FW中野克は関西学院大からの加入になる。ベテランのDF石櫃はベンチスタート。レフティのDF黒木恭は右SBの位置でスタメン起用となった。
対するアウェイの新潟は「4-2-2-2」。GK大谷。DF川口尚、新井直、大武、渡邊泰。MFカウエ、加藤大、戸嶋、高木善。FWレオナルド、田中達。2018年のJ3で24ゴールを挙げて得点王に輝いたFWレオナルドは2トップの一角でスタメン出場となった。7人の外国人選手を抱えているが開幕戦でスタメン起用されたのは2人のみ。MFシルビーニョ、MFチョ・ヨンチョルなど5人の外国人選手はベンチにも入らなかった。
■ ゴールは生まれずにスコアレスドロー試合の序盤はアウェイの新潟が優勢。新エース候補のFWレオナルドを中心に厚みのある攻撃を仕掛けて押し込んだ。鳥取から加入したFWレオナルドは前半7分に惜しいシーンを作るなどいきなり大きな存在感を発揮した。序盤は劣勢の展開になった京都だったが徐々に新潟のプレスにも慣れてきてしっかりとボールを繋ぐことができるようになった。前半15分以降はほぼ互角の展開に持ち込むことが出来た。
後半14分に新潟は大卒2年目のFW渡邉新を投入する。2018年に10ゴールを挙げたストライカーを投入すると前への推進力が出てきて新潟がチャンスを作るようになった。後半26分にはMF高木善に代えてFW矢野貴を投入。高さのある選手を前線に入れたことで高さを生かした攻撃も見せるようになったが京都のCBのDF宮城とDF上夷が落ち着いて対応。長身フォワードのFW矢野貴に自由を与えなかった。
先制ゴールの欲しい京都は後半42分にベンチスタートだった元日本代表のFW闘莉王を投入。後半44分に同じく途中出場したDF石櫃のクロスからFW闘莉王がヘディングシュートを放ったがキーパーの真正面に飛んでしまった。試合は0対0で終了。ともに勝ち点「1」を獲得した。京都はホーム2連戦スタートになる。2節は昇格組の鹿児島との対戦になるが是が非でも鹿児島戦で今シーズンの初勝利を手にしたい。
■ J2ではクラブ史上5番目の観客動員数昨年末に自身のツイッターでのつぶやきが原因で騒動を起こした京都の中田一三監督はある意味では「最も注目を集めているJ2の監督」と言える。一連の騒動がセルフプロデュースの一環であったならば「策士」と言えるが上位候補の新潟を相手にドロー。悪くない結果と言える。3人の大卒ルーキーをいきなり先発で起用してきたが3人とも良さを発揮した。FW中野克の仕掛けはJリーグでも武器になるだろう。
→ 2018/12/30 【炎上騒動】 中田一三監督(京都サンガ)はツイッターを止めるべき。この日は西京極陸上競技場に14,069人の観衆が集まった。1,500人とも言われる数だったのでアウェイの新潟のサポーターも非常に多かったが大半は京都のサポーターだった。「新生・京都に期待して多くのサポーターが集まった。」というよりは「クラブの関係者が営業面で相当に頑張った末の大観衆だった。」と言えるが大サポーターの前で内容的には悪くなかった。前評判ほど悪いチームではないと言える。
14,069人というのはJ2での京都のホーム戦に限定すると史上5番目の多さになる。2007年の51節(=最終節)の仙台戦の17,163人、2015年の2節の磐田戦の16,920人、2013年の40節のG大阪戦の15,380人、2015年の18節の横浜FC戦の14,811人に次ぐ数字になる。西京極陸上競技場にこれだけの人が集まるのは相当に珍しいと言えるので「出来れば勝ちたかった。」というのは間違いないところである。
■ 加入したばかりのDF新井直人(新潟経営大出身)が活躍J2に降格して2年目となる新潟は7人もいる外国人選手に注目が集まっているが、この日、プレーしたのはMFカウエとFWレオナルドの2人だけ。たくさんの外国人選手を獲得した割には日本人中心のスタメンになったがFWレオナルドは随所に光るプレーを見せた。シュート技術が高いだけでなく前線で起点になるプレーもしっかりとこなせる選手である。初挑戦となるJ2でも大きな存在感を発揮する可能性は高い。
新潟も若い選手が多いチームである。FWレオナルドを筆頭に20代前半の選手がたくさんいるが新潟経営大出身で大卒ルーキーのDF新井直がいきなりスタメンで起用されて大きな存在感を発揮した。正式に加入が発表されたのは2月9日(土)だった。キャンプ期間中は練習生として帯同していたと思うのでサッカーダイジェストの選手名鑑にも載っていないが攻守に貢献。上々のJリーグデビューを飾ったと言える。
登録ポジションは「DF」になる。173センチの身長なので「SBの選手」かと思っていたが189センチのDF大武とCBコンビを組んだ。昨今はJリーグも選手が大型化しているのでCBのポジションになると「180センチでも小柄」と言われる。4バックを採用しているチームで170センチ台の選手がレギュラーを獲得するのはかなり珍しくなってきたがDF新井直はわずか173センチである。CBとしては稀な身長になる。
高さの部分でのディス・アドバンテージは小さくはないがフィード力は絶品である。効果的なパスを何度も通して攻撃の起点になった。よほど攻撃面で大きな貢献が出来る選手でないと173センチの身長でCBとして出番を得るのは難しい。彼がCBの位置で抜擢された理由がよく分かる開幕戦になった。DF坂圭祐(湘南)やDF増谷(FC琉球)にも同じことが言えるが170センチ台前半のCBがJリーグで活躍する姿には夢がある。
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