「鉄血のオルフェンズ」2期の物語上で一番目立っているのは、
日曜日のたわけことイオク・クジャンである。
登場初期は現実に足つかない理想高い志を持つ存在だった
イオクが物語上で目立つ意味で無双し始めたのは、
35話で不用意にMAハシュマルを起動させてしまった事に始まる。
※34話でMS操縦の低さを見せられた時が、前フリと位置付け。
その後のイオクの行動も
・火星についてきた部下はみんなハシュマルによって死なせてしまう
・ハシュマルに意味のない攻撃を仕掛け、その結果農業用プラントが全滅
・鉄華団がピンチになりかける行動しか取らない
と、各方面に厄災(イオク自身が現在の厄災戦かも)をばらまく存在である。
MAの件以降も、部下を失った恨みの矛先を
自身の責任やMAに向けずに鉄華団へ転嫁した。
この逆恨みの原因は、イオクがマクギリスが七世勲章の為に
MAの件を仕組んだと思い、鉄華団も絡んでいるからだと思い込んでいるからだろう。
※もちろん事実は違う
鉄華団への恨みからテイワズのジャスレイ・ドノミコルスとコンタクト。
鉄華団の盟友・後ろ盾のタービンズの名瀬を違法組織としてでっちあげる。
タービンズの名瀬の停戦・降伏信号を無視して攻撃。
しかも条約違反の兵器「ダインスレイヴ」を持ち出して輸送船を攻撃。
ルール無用のイオクによって名瀬とアミダは命を落とすことになる。
動くイオクと待ちのラスタル、マクギリス達
なぜイオクが目立つのか。それはイオクが行動を起こすからだ。
逆にいえばイオク以外の人間が動かないから動くイオクが目立つ。
イオク以外で状況を動かせそうな人間といえば
・マクギリス
・ラスタル
・マクマード・バリストン
などが挙げられる。
彼らは理知的な判断を優先し、感情では動かない頭が良いキャラ達。
だから先に動いて、相手に隙を見せるような事は中々しないし
動く時ではない時には決して動かない。
鉄華団の現状は何事もなければ安定状態なので
戦う必要や要請がなければ、今の所は戦う理由がない。
今いる殆どの主要キャラが相手の出方を「待つ」、受けのタイプなために
相手の出方を「待たない」イオクが行動して、状況を作る役割を担わされている。
※振り返れば、1期のカルタ・イシューも理知的な判断より
イオクのように感情を優先して「行動」を優先するキャラだったようにも思える。
それでもイオクは回っている
イオクは状況判断力や作戦指揮能力に疑問がつくように描写されているが、
タービンズを叩き、名瀬とアミダを戦死させた。
さらにいえば三日月が動けなくなったのも、イオクの迷惑極まりない行動から
引き起こされたと見れば、結果的にイオクは鉄華団にダメージを与えている。
イオクが動くから、物語が動いている。回っている。
もし彼がいなかったら、MAも起動せずに状況は大きく違っていただろう。
というか、かなり鉄華団周辺に限れば平和な状況だった。
まとめ
イオクが目立つのは
他のキャラの動かない性質もさることながら、とにかく行動するからである。
3クール目あたりから物語上の要請でイオクに「動く」役割が与えられているのである。
そんなイオクの今回のタービンズ攻撃は次の新たな火種を生むのだろう。
特に条約違反兵器を持ち出しての攻撃は、マクギリスからいつ糾弾されてもおかしくない。
糾弾され追い込まれたイオクは何をするのかわからない。
部下の為に泣き、部下への思いのために行動する姿は人の心を動かすが
その為にルール無用の行動を取ることにはためらいが無い。
いずれにしよ、イオクは鉄血のオルフェンズで一番目を離さない目立つキャラである。
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