感想いよいよ最終回です。
この作品は最後までフリットの物語としてオチを付けた感じです。
ユリンを母を殺され、守れなかったフリットが
最後の最後で孫のキオに息子のアセムに諭されて、改心する展開でした。
ユリンや死んだ戦友、そしてお母さんの幻影を出して
フリットを改めさせる展開はグッと来るものがありました。
もしフリットに息子が、孫がいなかったら
彼は本当に復讐の鬼になってしまったのかもしれません。
その意味でフリットには家族がいたことが
彼を本当のフリット(子供の頃の優しいフリット)に押しとどめたとも言えます。
そしてフリットが誘爆する敵基地を救うために、
敵味方に通信して、敵をも動かす事に成功します。
敵味方が一つになって、何かを救う展開。
まさにこの展開は逆襲のシャアにおける
アクシズ落としを阻止するネオ・ジオンと地球連邦(ロンド・ベル)です。
そしてフリットはこの呼びかけによって
ついに彼は自身が望んでいた救世主になったと思います。
救世主とは文字通り、救うこと。
フリットはここで始めて行動理念を殲滅から救済へ理念をシフトしたのでした。
一方のキオも最後の敵、シドと融合したイゼルカント様のクローンに打ち勝ちつつ
彼の救出に成功しました。キオもまた自分の信念を貫き通しました。
そして火星側が地球に戦争を決意させたマーズ・レイも
AGEシステムとEXA-DBのシステムの融合によって開発されたものによって解決。
全てのAGE世界における問題は綺麗スッキリナレーションで解決しちゃいました
※ナレーションすげーーーー!
そしてCパート。
フリットの銅像が最後に立てられるのは
今までのガンダムアニメの中でも屈指のオチでした。
さすがにこのオチは予想できなかった。
足掛け100年に及ぶ壮大な三世代の物語もここに完結です。
まとめ
フリットはガンダムAGE世界で偉大だった!これに尽きるでしょう。
ガンダムでも屈指の良い意味でも悪い意味でもイカれた、
おじいちゃんが物語の美味しいところを奪い取っていく展開。
物語におけるキャラクターの動かし方/立たせ方を考えるときに
ガンダムAGEという作品はとても示唆的だと思います。
ある意味でフリットの物語の呪縛から抜けきれなかったともいえますが
私自身はフリットを見ているのが面白かったので、これで良かったです。
若者をメインに描くガンダム作品で、
これだけ老人が突出した作品は今後もそうそう出てこないでしょう。
フリット・アスノというキャラクターに支えられたガンダムAGE。
すごいキャラが生まれてしまうと、
そのキャラに物語が引っ張られてしまう様相を見せられた物語でもありました。
とにかくスタッフ的には日野社長が目立ってしまう状況が続いていますが、
良くも悪くも彼の作風が突出していたということでしょう。
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