父親との思い出が蘇った黄瀬やよい。
彼女の心を表すかのように、
天気も雨から晴れへと移り変わりました。今回は物語の展開と天気の演出の
シンクロが素晴らしかったです。
暗雲から祝福へ移り変わるやよいの心を
雨から晴れへ変わる天気の演出で魅せてくれました!
感想今回は、クラスで自分の名前の由来を調べて発表するという展開になり、
プリキュア5人がそれぞれ親に名前の由来を聞くという展開になりました。
でも、やよいにはお父さんはいない。
小さい頃にお父さんは死んでしまったようです。
そしてやよいという名前を付けたのはお父さんで
やよいと名付けた由来がわからない状況のようです。
ただべっぴんのお母さんが言うには、
やよいが5歳の頃にお父さんは教えていたようです。
でも、やよいは覚えていません。
そんなお父さんとの思い出が少ない、
そして記憶が風化している事に悲しみを覚えるやよいの心境、
そして名前の由来を通してお父さんとの触れ合いを思い出す今回の話。
このやよいの心境を雨に託して物語は進みます。
雨の演出
物語の最初の方のカット。
雨を印象付けるショットを連続して見せる事で、
今回は雨がキーワードであることを印象付けます。
校門の雨のショット。
場面が室内だと、明るい画面作りですが
場面が外だと雨が降っているので、暗い画面作りになります。
やよいにとって気になるのは
名前の由来を知りたいというのもあるのですが、
今回の名前の由来を通して、実はお父さんの想い出が
薄れていった事を知ってしまった恐怖と悲しみなのでしょう。
日をまたいでも止まない雨。
水に流すという言葉もありますが、
やよいの落ち込む心境と共に、
雨がやよいの記憶を流してしまうという意味合いのようにも見えます。
さて、やよいがおかあさんからお父さんとの思い出の品を受け取ってから
ウルフルンが現れ、世界をバッドエンドに変えてしまいます。
もちろん、プリキュア達が出てきて、これを阻止しようとします。
このバトルでも強調されるのは雨。
アッカンベーにふっとばされて水に跳ねながら倒れるキュアハッピーなどなど
バトルでも雨が降っているという表現を執拗に行っています。
制作のリソースを考えたら、別に途中で雨を降るのを止めさせて
戦わせた方が楽だと思います。でも雨を降らせながら戦う。
つまり雨が振っている事には意味があるのです。
アッカンベーにキュアピース以外の4人は倒されます。
そんな中でハッキリ思い出した、お父さんとの教会での思い出。
「やよい」という名前は優しい人になってほしいという想いを込めて付けられたもの。
そして教会を映すショットをみればわかりますが
今回のプリキュアで始めて、太陽が出ている=雨では無い描写がお目見え。
これはやよいとお父さんの思い出が輝かしいものであった事を指し示すとともに
今回、気持ちがどんよりしていたやよいの心の暗雲を払拭させる希望の光でもあります。
やよいは立ち上がります。
そして画面上ではわかりづらいですが、
やよいの回想後は雨が止んでいます。
つまりやよいは吹っ切れた、成長したって事ともいえるでしょう。
今回はキュアピースの必殺技のバンクで、
お馴染みの自分の技に驚く・痛がるピースの描写ではなくて
自分の電撃に耐えながら必殺技を放つ描写に変わっていたのが抜群に上手かったですね。
たぶん今までの必殺技のバンクだと、今回のシリアス展開にはそぐわなかったのでしょう。
そしてキュアピースの必殺技バンクが今後も電撃を耐えるという描写のままであれば、
それはピースの成長の一つとして捉える事もできるかもしれません。
必殺技バンクを物語の展開のよって変化させることで、成長を表現していると思いました。
まぁこの描写が今回だけなのか、次回以降で戻ってしまうかで変わってくるでしょうが。
とうぜんピースの必殺技でアッカンベーは打ち倒します。
自分の名前の由来、
そしてお父さんとの風化しつつあった思い出も蘇ったやよい。
回想シーンだけでは無く、今を生きる時間帯において
やよいを祝福してくれるような太陽の光。
やよいの心を表すかのようです。
回想シーンでの人のいない教会のシーンと対比するかのように
二人で教会を見ている黄瀬親子。
二人にとって、お父さんの存在がいかに大きいのかを感じさせる描写でもありますし
二人の未来もお父さんが見守ってくれるようでもあります。
まとめ
アニメにおいて、雨や晴れなど、天候の変動を物語の展開に上手く組み込めると
抜群の効果を発揮する事を改めて教えてくれた今回の物語と演出。
またアニメのおける雨の使い方って、物語との連動・組み合わせも重要ですが、
雨を雨として視聴者に強く意識させるには音の表現もとても重要だと知りました。
こうした部分は音響側の仕事の見せ場でもあるのでしょう。
スマイルプリキュアはギャグ回もあれば、今回のような落ち着いた良い話もあり、
シリーズとして色んな物語を提供できている点で素晴らしい作品になりつつあります。
今までの話があるからこそ、こういう話が抜群に効いてくる。
4クールのアニメならではの楽しみでもあります。
今回の脚本は米村正二さん、作画監督は上野ケンさん、演出:境宗久さん。
特に音楽をテーマにしたスイートプリキュアのシリーズディレクターをやっていた
境宗久さんの演出なだけに、雨の音など、音・音楽のこだわりが半端無かったです。
というわけで、最高に良かったです!
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感想今回は、クラスで自分の名前の由来を調べて発表するという展開になり、
プリキュア5人がそれぞれ親に名前の由来を聞くという展開になりました。
でも、やよいにはお父さんはいない。
小さい頃にお父さんは死んでしまったようです。
そしてやよいという名前を付けたのはお父さんで
やよいと名付けた由来がわからない状況のようです。
ただべっぴんのお母さんが言うには、
やよいが5歳の頃にお父さんは教えていたようです。
でも、やよいは覚えていません。
そんなお父さんとの思い出が少ない、
そして記憶が風化している事に悲しみを覚えるやよいの心境、
そして名前の由来を通してお父さんとの触れ合いを思い出す今回の話。
このやよいの心境を雨に託して物語は進みます。
雨の演出
物語の最初の方のカット。
雨を印象付けるショットを連続して見せる事で、
今回は雨がキーワードであることを印象付けます。
校門の雨のショット。
場面が室内だと、明るい画面作りですが
場面が外だと雨が降っているので、暗い画面作りになります。
やよいにとって気になるのは
名前の由来を知りたいというのもあるのですが、
今回の名前の由来を通して、実はお父さんの想い出が
薄れていった事を知ってしまった恐怖と悲しみなのでしょう。
日をまたいでも止まない雨。
水に流すという言葉もありますが、
やよいの落ち込む心境と共に、
雨がやよいの記憶を流してしまうという意味合いのようにも見えます。
さて、やよいがおかあさんからお父さんとの思い出の品を受け取ってから
ウルフルンが現れ、世界をバッドエンドに変えてしまいます。
もちろん、プリキュア達が出てきて、これを阻止しようとします。
このバトルでも強調されるのは雨。
アッカンベーにふっとばされて水に跳ねながら倒れるキュアハッピーなどなど
バトルでも雨が降っているという表現を執拗に行っています。
制作のリソースを考えたら、別に途中で雨を降るのを止めさせて
戦わせた方が楽だと思います。でも雨を降らせながら戦う。
つまり雨が振っている事には意味があるのです。
アッカンベーにキュアピース以外の4人は倒されます。
そんな中でハッキリ思い出した、お父さんとの教会での思い出。
「やよい」という名前は優しい人になってほしいという想いを込めて付けられたもの。
そして教会を映すショットをみればわかりますが
今回のプリキュアで始めて、太陽が出ている=雨では無い描写がお目見え。
これはやよいとお父さんの思い出が輝かしいものであった事を指し示すとともに
今回、気持ちがどんよりしていたやよいの心の暗雲を払拭させる希望の光でもあります。
やよいは立ち上がります。
そして画面上ではわかりづらいですが、
やよいの回想後は雨が止んでいます。
つまりやよいは吹っ切れた、成長したって事ともいえるでしょう。
今回はキュアピースの必殺技のバンクで、
お馴染みの自分の技に驚く・痛がるピースの描写ではなくて
自分の電撃に耐えながら必殺技を放つ描写に変わっていたのが抜群に上手かったですね。
たぶん今までの必殺技のバンクだと、今回のシリアス展開にはそぐわなかったのでしょう。
そしてキュアピースの必殺技バンクが今後も電撃を耐えるという描写のままであれば、
それはピースの成長の一つとして捉える事もできるかもしれません。
必殺技バンクを物語の展開のよって変化させることで、成長を表現していると思いました。
まぁこの描写が今回だけなのか、次回以降で戻ってしまうかで変わってくるでしょうが。
とうぜんピースの必殺技でアッカンベーは打ち倒します。
自分の名前の由来、
そしてお父さんとの風化しつつあった思い出も蘇ったやよい。
回想シーンだけでは無く、今を生きる時間帯において
やよいを祝福してくれるような太陽の光。
やよいの心を表すかのようです。
回想シーンでの人のいない教会のシーンと対比するかのように
二人で教会を見ている黄瀬親子。
二人にとって、お父さんの存在がいかに大きいのかを感じさせる描写でもありますし
二人の未来もお父さんが見守ってくれるようでもあります。
まとめ
アニメにおいて、雨や晴れなど、天候の変動を物語の展開に上手く組み込めると
抜群の効果を発揮する事を改めて教えてくれた今回の物語と演出。
またアニメのおける雨の使い方って、物語との連動・組み合わせも重要ですが、
雨を雨として視聴者に強く意識させるには音の表現もとても重要だと知りました。
こうした部分は音響側の仕事の見せ場でもあるのでしょう。
スマイルプリキュアはギャグ回もあれば、今回のような落ち着いた良い話もあり、
シリーズとして色んな物語を提供できている点で素晴らしい作品になりつつあります。
今までの話があるからこそ、こういう話が抜群に効いてくる。
4クールのアニメならではの楽しみでもあります。
今回の脚本は米村正二さん、作画監督は上野ケンさん、演出:境宗久さん。
特に音楽をテーマにしたスイートプリキュアのシリーズディレクターをやっていた
境宗久さんの演出なだけに、雨の音など、音・音楽のこだわりが半端無かったです。
というわけで、最高に良かったです!
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>>アニメにおいて、雨や晴れなど、天候の変動を物語の展開に上手く組み込めると
抜群の効果を発揮する事を改めて教えてくれた今回の物語と演出。
そうですね、今週はとにかく『演出』が丁寧で素晴らしかった。
雨もそうですし、必殺技を放つときに食らう電撃を必死で耐えたところなど特に良かった。
>>スマイルプリキュアはギャグ回もあれば、今回のような落ち着いた良い話もあり、
シリーズとして色んな物語を提供できている点で素晴らしい作品になりつつあります。
笑いあり、涙ありとはまさにこのアニメだと思いますね^^