■ 大事なシーズンで結果を残した川崎F・鹿島・C大阪今シーズンもJリーグは大混戦になったが甲府・新潟・大宮の3チームがJ2に降格して湘南・長崎・名古屋の3チームがJ1に昇格することになった。さらに群馬がJ2からJ3に降格して、栃木SCがJ3からJ2に昇格することになった。J3を制した秋田は「J2ライセンス」を取得できなかったのでJ2には昇格できず。JFLで「J3への昇格条件」を満たしたチームはなかったので新たにJリーグに昇格するチームは生まれなかった。
U-23の3チーム(FC東京U-23・G大阪U-23・C大阪U-23)の動向はまだはっきりしないところもあるが、一応、2018年シーズンのJ1の18クラブ、J2の22クラブ、J3の17クラブの顔ぶれが確定した。J3からJ2に昇格するのは栃木SCのみで、JFLからJ3に昇格したクラブはゼロなので例年と比べると入れ替えは少ない。フレッシュさはあまりないが「唯一の初昇格クラブになる長崎」が大きな注目を集めることになるだろう。
2018年はW杯イヤーなのでサッカー界に大きな注目が集まることが予想されるがJ1は川崎F・鹿島・C大阪というACLの出場権を獲得した3チームが中心になる可能性が高い。DAZN効果で賞金の額ならびに分配金の額が激増したので開幕前の時点から「2017年のJ1で好成績を残したチームがこれからのJリーグを引っ張っていくだろう。」と言われていたが川崎F・鹿島・C大阪の3チームが大事なシーズンで結果を残した。
■ 不確定要素の多い横浜FマリノスACLに出場する4チームはW杯の日程の関係で2018年の前半戦は超・過密日程になる。この点は大きな不安要素と言えるがそれでも昨シーズンまでとは比べ物にならないほどのお金をゲットできたのでその分を補強に費やすことが出来る。これだけの資金を手に入れることが出来たら今オフの移籍市場では「理想に近い補強」が出来る可能性は高い。JリーグはDAZNの登場で「格差社会」に突入したと言える。
アジア制覇を達成してクラブW杯に出場する浦和も多額のマネーを手に入れることが出来る。Jリーグでの失敗をACLで挽回することが出来た。今シーズンは守備が崩壊して期待を大きく裏切るシーズンになったがそれでも7位。地力があるのは間違いない。すでにMFマルティノス(横浜FM)とDF岩波(神戸)の加入が濃厚になっており、今オフも大型補強に成功する可能性が高まっている。浦和も優勝候補に挙げられる。
結局、現時点では「2018年のJ1は川崎F・鹿島・C大阪・浦和の4チームが引っ張っていくことになる。」と思うが2017年に好成績を残した柏・横浜FM・磐田の3チームはこの輪の中に入っていきたい。この中で不確定要素が強いのは横浜FMだろう。モンバエルツ監督の退任が決定したが後任監督は決まっていない。MF齋藤学は長期離脱中でMFマルティノスは浦和への移籍が濃厚。不安要素がたくさんある。
■ 昇格組でもっとも期待できるのは名古屋グランパスJ2からの昇格組の中で最も好成績を残す確率が高いのは名古屋だろう。J2では苦戦して最終的には3位。苦しみながらプレーオフを勝ち抜いて「1年でのJ1復帰」を果たしたが資金力はJ1でもトップクラスである。やはり、風間監督のサッカーはJ2よりもJ1の方が持ち味を出しやすいと考えられる。立場的には「J1の中で18番目のクラブ」になるが名古屋が残留争いに巻き込まれる可能性は非常に低いと思う。
逆に湘南と長崎は補強の部分で相当に頑張らない限りは残留争いに巻き込まれる可能性が高い。湘南は前にJ1だった2015年や2016年と比べるとタレント力ではかなり見劣りする。曹貴裁監督は素晴らしい手腕を発揮して2017年のJ2を制覇したが「勝負強さ」や「粘り強さ」を武器にJ2で勝ち点を積み上げてきたチームがJ1で苦戦する傾向にあるのは良く知られているところである。同じことは長崎にも言える。
他に残留争いに巻き込まれる可能性が高いのは清水だろう。すでに小林監督の退任が決定しているが後任候補は未定。2018年にJ1で戦う18クラブの中で来シーズンの監督が誰になるのか?が見えてこないのは横浜FMと清水の2チームだけ。残留争いに巻き込まれたので仕方がないところもあるが出遅れた印象は否めない。2017年は14位でシーズンを締めくくったが「降格候補の1つ」という立ち位置になるだろう。
■ 予想が難しいG大阪・FC東京・広島実績のあるG大阪・FC東京・広島の3チームは予想が難しい。G大阪はクルピ監督、FC東京は長谷川監督を招聘。ヤン・ヨンソン監督が退いた広島は城福監督の就任が確実視されているが3チームともに2017年は期待を大きく裏切った。G大阪と広島はチームとして過渡期に入っており、FC東京は「誰が監督になってもダメ」、「どんなにいい選手を補強してもダメ」というネガティブな雰囲気がチームに漂い始めている。
もちろん、3チームともタレントはいるので復活を遂げる可能性もあるが取り巻く空気が非常に良くない状況である。監督交代によって全てがリセットされて流れが良くなるとは考えにくい。今シーズンは広島が残留争いに巻き込まれる苦しいシーズンになったが2018年のJ1でG大阪やFC東京が残留争いに巻き込まれても不思議はない。3チームにとって2018年は極めて大事なシーズンになるだろう。
一方、ペトロヴィッチ監督の就任が確実視される札幌は大きな注目を集めるだろう。主力の流出はほとんどなさそうな状況。四方田監督からペトロヴィッチ監督へのスイッチは相当に思い切った決断と言えるので凶と出る可能性もあるが、吉と出る可能性もある。こちらも予想が難しいチームである。見事に噛み合って1桁順位でシーズンを終える可能性もあるが残留争いに巻き込まれる可能性も十分にある。
フィッカデンティ監督の続投が濃厚な鳥栖、渡辺晋監督の続投が決まった仙台はともに「集大成のシーズン」になる。2017年は鳥栖は8位、仙台は12位だったが、2018年は大きなインパクトを残したいシーズンである。FWウェリントン(福岡)の加入が確実視される神戸はタレント力では(現時点でも)J1で上位クラスである。続投が決まった吉田孝行監督がキーになるが監督にとっては大変な環境である。
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