■ リーグ戦は不振もACLでは快進撃開幕前は「優勝候補の一角」と言われた浦和だったが29節を終えた時点で13勝10敗6分けで勝ち点「45」。7位に位置する。残り5試合となった時点で首位の鹿島との差が「19」なのでリーグ優勝の可能性は消滅した。開幕からしばらくの間は爆発的な攻撃力を武器に首位を走っていたが5月あたりから急激に失点が増えてもがき苦しんだ。19節の札幌戦(A)に敗れた後、ペトロヴィッチ監督は解任されてしまった。
堀孝史監督になってからは9試合で4勝1敗4分けとまずまずである。何とか持ち直して3位以内を狙えるところまで上がってきたがインパクトが大きいのはACLでの活躍である。準決勝でスター軍団の上海上港を下して日本勢としては2008年のG大阪以来となる決勝進出を果たした。準々決勝では川崎Fを相手に大逆転で勝利したがなかなか波に乗り切れずに苦しんでいた浦和にとってはターニングポイントになった。
ペトロヴィッチ監督のときは「3-4-2-1」を採用。「ミシャ式のサッカー」に取り組んできたがここ最近は「4-1-4-1」を採用している。軸となる選手は同じで連携を重視するサッカーである点は変わらないがバランスのいい守備が可能になった。FWフッキ、MFオスカル、FWエウケソンを擁する上海上港との試合は2試合でわずか1失点。FWフッキは止めきれなかったがMFオスカルとFWエウケソンはしっかりと封じた。