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【J2】 22クラブの中で「夏の移籍市場の勝ち組」はどのチームだろうか？ (2017年の夏の移籍市場) | | |　

■　J2は23節が新戦力のお披露目の試合

2017年のJリーグの第2登録期間(ウインドー)は2017年7月21日(金)～8月18日(金)に設定されている。無所属だった選手や育成型期限付き移籍の選手などいくつかの特殊なケースを除くとJ1の場合は7月29日(土)と7月30日(日)に開催される19節から、J2の場合は7月22日(土)と7月23日(日)に開催される24節から新加入選手をリーグ戦で起用することができるので多くの選手にとってこの節がお披露目の試合になる。

J2のクラブの夏の補強で最大の話題は何と言ってもFWトッティ(ローマ)である。MF中田英とポジション争いを繰り広げた選手として日本でも有名。日韓W杯のときは悲劇のヒーローになったことでも知られている。日本での人気や知名度はFWフォルラン(C大阪)やFWポドルスキ(神戸)を上回っているので東京V入りが決まったら大フィーバーが巻き起こるのは間違いないが、実現する可能性は限りなくゼロに近い。

決定した移籍の中で最大の話題はMFレアンドロ・ドミンゲス(ポルトゥゲーザ→横浜FC)とFWムルジャ(大宮→湘南)の2件である。2011年のJリーグMVPであるMFレアンドロ・ドミンゲスの移籍については先にブラジルメディアで「Jリーグ行き」が報道されたので移籍先の候補として横浜FCの名前が出てくる前からサポーターの間で話題になっていたがJリーグ史上屈指の優良助っ人を獲得したのは横浜FCだった。

■　実績十分のFWムルジャ

全盛期の頃のMFレアンドロ・ドミンゲスはスーパーだった。ドリブルができて、パスが出せて、シュートも強烈。ブラジル人アタッカーにありがちなセルフィッシュなところがほとんど無い点もMFレアンドロ・ドミンゲスの特徴である。後はコンディションである。名古屋時代は怪我に泣かされて満足いくプレーが出来なかった。横浜FCはここに来て急失速しているので救世主になることが期待されているが・・・。

一方のFWムルジャもJリーグでは実績のあるストライカーである。大宮がJ2優勝を果たした2015年は36試合で19ゴール。MF家長とのコンビでJ2優勝に大きく貢献した。昨シーズンならびに今シーズンは怪我もあって力を出せておらず、特に今シーズンの大宮が低迷している主要因の1つにFWムルジャの不振が挙げられるがストライカーとして特別な才能を持っている選手であることは誰の目にも明らかである。

同様にコンディション面が最大の不安要素となるが、絶対的なストライカーがなかなか出てこない湘南なので「自動昇格への切り札的な存在」として期待は大きい。J1復帰後は本来の力を出し切れていないので不安視する声は多いが、FWムルジャという選手は大柄な割には動ける選手である。J2のCBが苦手にするタイプのストライカーなのでJ1と比べるとJ2の方がより威力を発揮するタイプのストライカーに思える。

■　CBの補強に成功したツエーゲン金沢

どちらの選手もコンディションに不安を抱えているが攻撃の中心になり得る選手の獲得に成功した横浜FCと湘南は「今夏の移籍市場の勝ち組の1つ」に挙げられるが、DF庄司(C大阪)、GK田尻(G大阪)、DFビョン・ジュンボン(清水)を獲得した金沢の補強も評価できる。DF庄司とGK田尻はともに育成型期限付き移籍なので厳密に言うと夏の移籍市場で獲得した選手ではないが、かなり効果的な補強が出来ている。

金沢はここに来てリーグ戦は4連勝。「今、J2の22クラブの中で最も勢いに乗っているチーム」と言えるが、DF庄司(C大阪)は直近の22節の福岡戦(A)でスタメンデビューを飾って完封勝利に貢献。危ないシーンも多かったが結果が出たのは大きい。DF庄司はスピードやフィード力に特徴のあるCBで、DFビョン・ジュンボンは高さや強さに特徴のあるCBなのでタイプは異なる。金沢はCBの層がぐんと厚くなった。

その他では大分がアタッカーのMFシキーニョ(湘南)を獲得。群馬はCBのDFヨ・ソンヘ(松本山雅)を獲得して、東京VはFWカルロス・マルティネス(ビジャレアルB)を獲得して、岡山はFWニコラス・オルシーニ(SVホルン)を獲得して、千葉はアタッカーのMF為田(福岡)を獲得したが、MF為田は2列目だけでなくボランチやWBでもプレーできる。複数ポジションをこなせて、かつ、個の力もあるので良い補強と言える。

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