左SB/WB編 → 上位候補は千葉のDF中村太、栃木SCのDFパク・ヒョンジン、福岡のDF亀川の3人。攻撃型の左SBのDF中村太の左足は今シーズンも千葉の大きな武器になっており、精度の高いクロスから多くのチャンスが生まれている。左サイドハーフに位置するMF谷澤がボールをキープして時間を作って、後方から攻撃に参加してきたDF中村太がクロスを上げるというのは千葉がもっとも得意とする攻撃の1つと言える。
栃木SCのDFパク・ヒョンジンも攻撃型の左SBである。左足のキックの精度と威力は千葉のDF中村太に匹敵するレベルで、プレイスキッカーも任されている。2月のPSMの松本山雅戦(H)で決めた直接FKはインパクト大だったが、シーズンに入ってからも彼のセットプレーから多くのチャンスが生まれている。広島はWBの層が厚いので出番に恵まれなかったが、栃木SCは非常にいい補強が出来たと言える。
対照的に福岡のMF亀川はバランス型のサイドプレーヤー。左WBにMF阿部巧が起用されるときは右WBに回るが、左右両サイドを遜色なくこなす柔軟性が大きな武器で、場合によってはストッパーの位置でプレーできるほどの高い守備力を持つ。「圧倒的な強さでJ1昇格を果たした湘南からJ2の福岡に移籍する。」というニュースを聞いたときは驚いたが、攻守両面で貢献度の高いMF亀川の加入は福岡にとって大きかった。
この3人もかなりハイレベルな争いと言えるが、1位はDF中村太、2位はMF亀川、3位はDFパク・ヒョンジンとする。この3人に続くのは大宮のDF和田拓、岡山のMF田所、水戸のMF田中雄、札幌のMF堀米悠の4人。磐田のDF駒野、金沢のDFチャ・ヨンファン、愛媛FCのMF三原向、C大阪のDF丸橋、大分のDF安川、横浜FCのDF中島崇、讃岐のMF小澤、群馬のDF川島將あたりがその次にランクされる選手と言える。
この中で4位に選んだのは水戸のMF田中雄。フランクフルトのMF乾は野洲高校時代の同級生。左足のキックは当時から定評があったが、大卒で入団した川崎Fでは活躍できず。栃木SCでも期待に応えるプレーはできなかったが、2013年に鳥取でプチブレイク。2014年から水戸でプレーしているが、完全に柱谷哲二監督の信頼を勝ち取った。DFロベルト・カルロスにも例えられるパワーシュートは一見の価値がある。
5位に選んだのは札幌のMF堀米悠。就任2年目のバルバリッチ監督は左右のWBに攻撃的な選手を置くことを好む。右WBに起用されているのはアタッカータイプのMF荒野で、ドリブラーのMF古田を起用したこともあった。WBの選手起用についてはかつてのトルシエ監督に通じるところがあるが、左WBで起用されているのは福島ユナイテッドから復帰してきた20歳のMF堀米悠。彼が左WBの位置で異彩を放っている。
レフティのMF堀米悠も本来は攻撃的な選手。サイドを頻繁にアップダウンしてチームに貢献するタイプではないが、ゲームを作ることが出来るMF堀米悠を左WBの位置で起用するようになってから札幌は攻撃のバリエーションが格段に増えた。技術と判断力に優れた選手で、レフティ特有の人とは違った感覚を持っている。2手先・3手先が読める選手なので、崩しの局面において大きな武器になっている。
6位は大宮のDF和田拓。粘り強い1対1の守備が最大の武器で、どちらかと言うとバランス型のSBだったが、今シーズンは頻繁にチャンスシーンに絡んでいる。7位は岡山のMF田所。昨シーズンは「CBに負傷者が続出する。」というチーム事情からシーズン途中で左ストッパーにコンバートされたが、一番、良さを出せるのは左WBの位置である。運動量が多い選手で、J2の中では有数の左アウトサイドの選手と言える。
8位は磐田のDF駒野。言わずと知れた元日本代表の名SBは左SBでも高いパフォーマンスが期待できる。9位は横浜FCのDF中島崇。彼も左足のキックに定評のある選手であるが、フィード力はリーグでも有数と言える。最後の10位は愛媛FCのMF三原向。左右両サイドをこなす柔軟性とドリブルがウリとなるが、今シーズンは相手DFの裏に抜け出す意識が高くなって、自身のゴールチャンスも増えている。
ランク外の選手で注目すべきは群馬のDF川島將。8節のC大阪戦(A)でJリーグデビュー。いきなり2つのゴールに絡んで金星獲得に大きく貢献した。183センチの大型SBで、距離の出るロングスローと精度の高い左足のキックが魅力。守備に関しては「勉強中」と言えるが、スケールの大きな本格派の左SBと言える。アマチュア契約のため、「アルバイトをしながらJリーグでプレーしている。」という異色の存在である。
独断と偏見で選んだここまでの1位から10位まで(左SB/WB部門) 01位 : 中村太亮 (ジェフ千葉)
02位 : 亀川諒史 (アビスパ福岡)
03位 : パク・ヒョンジン (栃木SC)
04位 : 田中雄大 (水戸ホーリーホック)
05位 : 堀米悠斗 (コンサドーレ札幌)
06位 : 和田拓也 (大宮アルディージャ)
07位 : 田所諒 (ファジアーノ岡山)
08位 : 駒野友一 (ジュビロ磐田)
09位 : 中島崇典 (横浜FC)
10位 : 三原向平 (愛媛FC)
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