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【札幌×仙台】萬代の復活 | | |　

■　首位攻防戦

Ｊ２の第４クールの初戦。

開幕から順調に白星を重ねて、現在、首位を走るコンサドーレ札幌だが、ここ５試合で１勝１分３敗と失速気味。２位の京都との差は、「勝ち点６」。まだ、若干の余裕はあるものの、そろそろ調子を取り戻して、ラストスパートに入りたいところである。

対する仙台は、ここ３試合連続で、１対０の勝利をおさめており、現在、第３位。柏レイソルから、ＤＦ岡山を獲得し、守備が安定してきているのが、好材料である。首位の札幌との勝ち点差は１０である。

札幌は、ＦＷダヴィが発熱のために欠場。新外国人のＦＷイカタレと中山の２トップ。ＧＫ高木。ＤＦ池内・西澤・曽田・西嶋。ＭＦ芳賀・大塚・藤田・西谷。

仙台は、ＭＦロペスが警告累積で欠場。萬代の１トップで、中島と関口が１トップ下に位置する。ＧＫ林。ＤＦ田村・木谷・岡山・磯崎。ＭＦ千葉・梁勇基・永井篤。

試合は、後半１分に、ＤＦ田村のロングフィードのこぼれ球を拾ったＦＷ萬代が、左足で強烈なミドルシュートを突き刺して先制。札幌は、ＭＦ砂川らを投入して、チャンスを作るも、仙台が堅いディフェンスで守りきって、１対０で勝利。

■　赤信号が灯った札幌

札幌は、これで、２位の京都との差が、「勝ち点３」となり、首位の座が、危うくなってきた。また、自動昇格圏内である２位の座も、３位仙台との差が、「勝ち点７」となり、安泰ではなくなってきた。

シーズンの序盤から、堅い守備を基盤に、したたかに勝ち点を拾ってきた札幌だが、もともと、得点力のあるチームではなく、セットプレーとカウンターを主体に辛抱強く攻めて戦ってきたが、ここに来て、得点力不足という課題が露呈し始めている。

■　中山に負担がかかりすぎた札幌

札幌の攻撃は、まず、前線の２人にロングボールを送って、そのこぼれ球を拾って展開することから始まる。

したがって、１８６ｃｍの中山と１８５ｃｍのダヴィというレギュラー２トップが出場しているときは、彼らが安定して競り勝つことが出来るので、効果的な攻撃につなげることが出来るのだが、この２人のどちらかが欠けると、とたんに自分たちのサッカーが出来なくなってしまう。

途中加入したＦＷイカタレは、身体能力も高く、体をはって基点になろうと試みたが、なかなかうまくプレーできずに、前半だけで交代することになった。

怪我や累積警告もあって、なかなかベストメンバーがそろわない第４クールにあって、かなり気になる攻撃の弱点である。

■　西谷の左足にかかる期待

札幌の攻撃は、サイドバックのオーバーラップはほとんどなく、バリエーションは多くない。また、両ボランチも、攻撃的な選手ではないので、どうしても、「２トップ」＋「左右の攻撃的ＭＦ」の個人技術に頼るしかない。

残り試合では、やはり、左の攻撃的ＭＦの西谷にかかる期待は大きい。彼のテクニックとイマジネーションが、攻撃に変化を生み出すことが出来れば、ある程度の攻撃力は維持できるが、果たして・・・。

■　萬代復活

仙台は、前節の鳥栖戦に続いて、ＦＷ萬代の決勝ゴールで１対０の勝利。第１クールから、順調にゴールを重ねていた五輪代表候補のＦＷ萬代だが、徐々に調子を落とし、ずっとスタメンから外れており、チームの期待に応えられなかったが、ここにきて、２試合連続で、大きな仕事をした。

萬代の代わりにスタメンで出場していた、ＦＷ中島とＦＷ関口は、ともに、スピードと運動量に持ち味のある選手で、前線を活性化させるには十分であるが、中島は、シーズン通算では１０ゴールをマークしているが、ここ１８試合では１ゴールのみ。関口も、ここまで１ゴールのみ。フィニッシャーとしては十分ではない。

この試合の決勝ゴールを見れば分かるように、ストライカーとしての萬代の能力は、非常に高いものがある。中島や関口にはない、高さという武器があるだけに、萬代がコンスタントに試合に出場して、ゴールを重ねていければ、面白い。

コンサドーレ札幌：採点

ＧＫ：高木　５．５

　→　相手のシュートがすごかった。

ＤＦ：池内　５．５

　→　後半は、積極的に攻めたが・・・。

ＤＦ：曽田　５．５

　→　終了間際のヘディングシュートが決まっていれば・・・。

ＤＦ：西澤　５．５

　→　無難な出来。

ＤＦ：西嶋　５．５

　→　もっと、攻撃に寄与したいが・・・。

ＭＦ：大塚　５．０

　→　痛恨のパスミスで、決勝ゴールをお膳立て。

ＭＦ：芳賀　５．５

　→　中島と関口を監視した。

ＭＦ：西谷　６．０

　→　悪くはなかった。

ＭＦ：藤田　５．５

　→　試合を重ねるごとに成長はしているが、もう一歩。

ＦＷ：中山　６．０

　→　苦しい状況でファイトした。

ＦＷ：イカタレ　４．５

　→　基点になれず。ボールを失い続けた。

サブ：石井　５．５

　→　チャンスに絡んだが、肝心の場面でミス。

サブ：砂川　５．５

　→　攻撃力アップの鍵を握る存在かも。

ベガルタ仙台：採点

ＧＫ：林　６．０

　→　古巣を相手に完封勝利。

ＤＦ：田村　５．５

　→　怪我のため、途中交代。

ＤＦ：岡山　６．５

　→　存在感は大きい。

ＤＦ：木谷　６．０

　→　センターバックコンビは、安定感十分。

ＤＦ：磯崎　６．０

　→　藤田に対して、うまく対応。

ＭＦ：千葉　６．０

　→　うまくスペースを消した。

ＭＦ：永井　５．５

　→　積極的に攻撃に絡んだ。

ＭＦ：梁勇基　６．０

　→　精力的に動いて、攻撃を活性化。

ＭＦ：中島　５．５

　→　切れはあるが、シュートは不正確だった。

ＭＦ：関口　５．５

　→　悪くはなかった。

ＦＷ：萬代　６．５

　→　値千金のゴール。

サブ：菅井　６．０

　→　田村の怪我のため、途中出場。

サブ：田ノ上　採点なし。

　→　コメントなし。

サブ：ジョニウソン　採点なし。

　→　コメントなし。

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