■ 強豪対決2位のG大阪が、ホームの万博に横浜Fマリノスを迎えたJ1第25節のビッグマッチ。G大阪としては、前日の試合で首位の浦和が勝利しているだけに、落とせない試合である。横浜FMは、第24節の柏戦で3ヵ月半ぶりの黒星を喫したものの、依然として、調子は悪くない。上位をうかがうためには、ここでG大阪をたたきたいところである。
G大阪は、<4-4-2>。GK藤ヶ谷。DF加地・シジクレイ・山口・安田。MF明神・橋本・遠藤・二川。FWバレー・播戸。対する横浜Fマリノスも、<4-4-2>。GK榎本。DF田中隼・那須・栗原・小宮山。MF河合・山瀬功・山瀬幸・清水。FW坂田・大島。
■ 坂田の2ゴール試合は、後半16分と後半18分に、ともにMF山瀬のパスから、FW坂田がDFラインの裏に抜け出して、シュートを決めて、横浜FMが2点をリードする。
G大阪は、後半22分に、MF家長を投入し、その家長を中心に反撃を試みるが、GK榎本のファインセーブやDF那須とDF栗原の体を張ったディフェンスに阻まれて、ゴールは生み出せず。
結局、横浜FMが2対0で勝利し、6位に浮上。一方のG大阪は、首位の浦和との差が「4」に開いた。
■ マリノスペース前半から、両チームとも、ポゼションではなくショートカウンターで攻め込む展開。双方とも、何度かチャンスを作ったが、この展開は、G大阪がやりたかった形でなく、横浜FMにとっては、望みどおりの展開となった。
横浜FMの2点は、ともに、DFラインのうらに抜け出した、FW坂田のゴール。G大阪のDFは、坂田を捕まえ切れなかった。
■ 完成度が高いがゆえの悩みG大阪の中盤は、遠藤・二川・橋本・明神の4人で構成する。いずれも日本代表クラスの選手であり、開幕から、ほとんど固定されており、中盤の構成力は、Jリーグの中では、群を抜く。
遠藤・二川・橋本・明神の4人がそろったときの中盤は、五輪代表のMF家長ですら、寄せ付けない完成度を誇る。が、逆に言うと、あまりにも完成されているため、簡単には、割って入ることが出来ず、排他的になっている感じもする。よって、この4人の誰か1人が欠場したり、調子が悪いと、途端に、バランスが崩れて、意外なもろさも見せることがある。
MF家長はもちろん、MF寺田、MF倉田といった優秀な若手選手も控える。いろいろなバリエーションを試して欲しいところである。
■ 受け継がれるDNA横浜FMは、DF松田が長期離脱中。さらには、この試合では、DF中澤も腰痛で欠場。ある意味、非常事態であったが、代役の那須と栗原が、中澤らの不在の影響を感じさせない働きを見せた。
那須は、アテネ五輪の代表であり、栗原は、オシム監督になってから、日本代表に選出された経験を持つ。松田や中澤がいなくても、これだけのタレントが控えているのは、他のチームにはない強みであるが、やや贅沢過ぎる気もする。
ガンバ大阪:採点GK:藤ヶ谷 5.5
→ 飛び出しの判断は間違いではないが。
DF:加地 5.5
→ 運動量は豊富だったが、決定的な仕事は出来ず。
DF:山口 5.5
→ シジクレイとの呼吸が合わなかった。
DF:シジクレイ 5.0
→ 坂田に2度、裏を取られる。
DF:安田 5.5
→ そろそろ、もう一段、上のレベルを要求したい。
MF:明神 6.0
→ ボールを失わないのはさすが。
MF:橋本 5.5
→ 体調不良もあって、不本意なプレー。
MF:二川 5.0
→ J再開後は、パフォーマンスが落ちている。
MF:遠藤 5.5
→ らしくないミスが目立つ。
FW:バレー 5.5
→ 動きは悪くなかったが・・・。
FW:播戸 5.5
→ キレはあった。
サブ:家長 6.5
→ 決定的なシュートを2本放つも、相手GKにセーブされる。
サブ:寺田 採点なし。
→ コメントなし。
横浜Fマリノス:採点GK:榎本 7.0
→ 後半は、ファインセーブ連発。
DF:田中隼 6.0
→ 安田との勝負は、五分か。
DF:栗原 6.5
→ このレベルの選手が控えというのは・・・。
DF:那須 6.5
→ やはり、CBがベストか。
DF:小宮山 6.0
→ 悪くはなかった。
MF:河合 7.0
→ この人の存在は大きい。代えの利かない選手。
MF:山瀬幸 5.5
→ 悪くはなかったが、前半のみで交代。
MF:清水 6.0
→ 動きの量が目立った。
MF:山瀬功 6.0
→ トータルでは普通の出来だったが、決定的な仕事。
FW:坂田 7.0
→ 見事な飛び出しと冷静なシュートで2ゴール。
FW:大島 6.0
→ 打点の高さは脅威。
サブ:マルケス 5.5
→ 後半頭から登場。
サブ:乾 採点なし。
→ 見せ場は作れず。
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