■ 「まだまだ十分に活躍できる。」と言える選手は・・・。JリーグはC大阪 vs 岡山という対戦カードになった昇格プレーオフの決勝戦が終了。今シーズンの全公式戦が終了した。ここから本格的にストーブリーグに突入することになるがプロ入りを果たして希望に胸を膨らませて新シーズンがやってくることを待ちわびている高校3年生や大学4年生がたくさんいるということは、その裏で今シーズン限りで契約満了になって働き場を失った選手が同程度いるということである。
契約満了に関しては「早い段階で契約満了になった選手を公表するチーム」と「次の移籍先が決まるまでは公表しないチーム」に分かれる。「このチームでは契約満了となったが次の移籍先はすぐに決まるはず。」というJ1の上位クラブになると公表しないケースが多くなる。選手というのは商品なので『○○年シーズン終了後に××から契約満了になった。』という事実が公になることは商品に傷をつけることを意味する。
一方で契約満了のニュースがメディアで報じられることによってその選手の現状を知って興味を持ってアプローチを試みるクラブ(あるいは大学)が出てくることも考えられるので「どちらが正しいのか?」は何とも言えないところであるが1年契約の選手が多いJリーグは1年1年が勝負である。雇用は守られているサラリーマンと比べるとはるかに厳しい世界であるが、「まだまだプロの世界でやれる。」という選手は多い。
1人目 : DF 喜山康平 (松本山雅→???)→ 今オフ、契約満了が発表された選手の中では最大の驚きと言える。今シーズンは左ストッパーのレギュラーとして3位に大きく貢献。欠かせない主力の1人であり、むしろ、他クラブからの引き抜きを警戒しなければいけないような選手だったので寝耳に水の契約満了のニュースだった。年齢的にもまだまだやれる。左足のキックは絶品。3バックを採用しているチームが獲得できると大きな戦力になるだろう。
2人目 : DF 小林祐三 (横浜Fマリノス→???)→ ずっと横浜FMの不動の右SBとして活躍してきた選手なのでこちらもかなりの驚きだった。1対1の強さに定評があって(サイズの割には)空中戦も強い。怪我で離脱することがほとんどない点も魅力の1つで、即戦力として間違いなく大きな貢献ができる選手である。横浜FMはリオ世代のDF松原健(新潟)の加入が決定。若返りとコストダウンの2つからこういう流れになったと思うが後悔する日が訪れる可能性は高い。
3人目 : MF 佐藤健太郎 (京都サンガ→???)→ 石丸監督の信頼を勝ち取って開幕からボランチのレギュラーとして起用されていたが秋以降は新加入のMF吉野恭にポジションを奪われた。尻すぼみのシーズンになったが左足の正確なパスとバランス感覚を武器に中盤に安定感をもたらすことが出来る。クレバーな選手なのでボールをしっかりとキープしてチャンスを作りたいチームにとっては魅力的な人材と言える。豊富な経験値も大きな武器となる。