■ 日本では屈指の守備型サイドバック「クロスの精度」と「ビルドアップ能力」の両方を備えているサイドバックは価値が高い。サイドバックに攻撃的な資質を求める傾向が強くなっている現代サッカーではなおさらの話であるが、そうは言っても基本となるのは「守備」である。1対1になったときに簡単にかわされてクロスを入れられる選手や1本のパスで簡単に裏を取られてしまうサイドバックはトップレベルではレギュラーになることはできない。
攻撃的なポジションに突出したタレントがいるチームは「サイドバックにそこまで攻撃を求めなくてもOK」という側面があるので強豪チームが守備型のサイドバックを起用するケースは国内外問わず多い。Jリーグで「守備型のサイドバック」として真っ先に名前が上がるのはDF徳永(FC東京)。4年前のロンドン五輪のときはOAでサプライズ招集されて左サイドバックのレギュラーとして活躍したことは記憶に新しい。
国見高のときから有名な選手だったが高校時代はセンターバック(リベロ)のイメージが強い。現・C大阪の大熊監督が率いたU-19日本代表のときに「CBタイプ」と思われていたDF徳永を右SBで起用したことは結構な驚きだったが、以後、右サイドバックが主戦場となった。大学の時は「早稲田のカフー」と呼ばれていたが持ち味は守備力の高さ。スピードと強さを併せ持っており、1対1の対応力は群を抜いている。