総評 (1stステージの第1節)→ J1の2016年シーズンが開幕。2月27日(土)と2月28日(日)に行われたJ1の1stステージの第1節は波乱の多い節となった。「引き分けがゼロ」というのも相当に珍しいが、「ホーム側が1勝のみ」というのも極めて珍しい。結局、ホームチームで勝利したのは鳥栖のみ。「試合前の(各種の)勝利予想の結果どおり」になったのは柏 vs 浦和、鳥栖 vs 福岡の2カードくらい。トレーニングマッチ等で結果が出なくて低評価されていた名古屋や新潟がアウェイで勝ち点「3」を獲得したのは大きなサプライズだったと言える。
総ゴール数は「16」。これは非常に少ないと言える。完封負けを喫したのは全部で6チーム。どの会場も結構な観衆でにぎわっていたが派手な試合はゼロ。2点差で勝利したのは甲府のみなので(気の早い話ではあるが)甲府が暫定で首位に立った。逆に神戸が暫定で最下位。ホームで甲府に完敗を喫した神戸の元気のなさは気になるところである。さらにACL組で勝利したのは浦和だけ。トータルでは1勝3敗。ACLに出場しているG大阪と広島とFC東京の3チームは(ACLの開幕戦のみならず)J1の開幕戦でも苦労した。
シーズンの序盤は「今シーズンのジャッジの基準はどんなものか?」に注目が集まるが、ゼロックスの広島 vs G大阪でハンドに関する誤審があったこともあって「ハンドに関する判定」はナーバスになっている。地味なところでは「試合開始直後の攻防でイエローカードを出すことに躊躇しなくなった。」と言える。開始10分以内に出されたイエローカードは開幕の9試合で計4枚。2015年は306試合で20枚だった。「試合開始直後でも相当する行為があったときはイエローカードを出すべき。」という通達が出ていると思われる。
ベストゴール (1stステージの第1節) 5位 : MF 三田啓貴 (ベガルタ仙台) ・・・ 前半19分
4位 : FW 鈴木優磨 (鹿島アントラーズ) ・・・ 後半27分
3位 : MF クリスティアーノ (ヴァンフォーレ甲府) ・・・ 後半33分 ・・・ 自身2点目
2位 : FW シモビッチ (名古屋グランパス) ・・・ 前半29分
1位 : FW 伊藤優汰 (アルビレックス新潟) ・・・ 後半31分
→ 今節の総ゴール数は「16」。ゴール数自体は非常には少なかった。この中で1位に選んだのはFW伊藤優(新潟)のゴール。新潟らしい鋭いカウンターから最後は個人技で決めたファインゴールだった。2位に選んだのはFWシモビッチ(名古屋)の豪快なヘディングシュート。これほどの高さから繰り出されるヘディングシュートはJリーグの試合では滅多にお目にかかることができない。インパクト大のゴールだった。3位はMFクリスティアーノ(甲府)の自身2点目のゴール。個人技を駆使してDF岩波(神戸)を翻弄した。
ベストイレブン (1stステージの第1節) GK チョン・ソンリョン (川崎フロンターレ)
DF 矢野貴章 (名古屋グランパス)
DF 谷口彰悟 (川崎フロンターレ)
DF 早川史哉 (アルビレックス新潟)
DF 植田直通 (鹿島アントラーズ)
MF 岩上祐三 (大宮アルディージャ)
MF 三田啓貴 (ベガルタ仙台)
MF 武藤雄樹 (浦和レッズ)
MF クリスティアーノ (ヴァンフォーレ甲府) ・・・ MVP
FW 小林悠 (川崎フロンターレ)
FW シモビッチ (名古屋グランパス)
→ 開幕節のMVPに選んだのは神戸を相手に2ゴールを挙げたMFクリスティアーノ(甲府)。他に2ゴールを挙げた選手はおらず「文句なしのMVP」と言える。次点は1ゴール1アシストのMF武藤雄(浦和)。キーパーはJ1デビュー戦となったGKチョン・ソンリョン(川崎F)をベストイレブンに選んだがGK中村航(柏)、GK西川(浦和)、GK塩田(大宮)、GK林彰(鳥栖)、GK曽ヶ端(鹿島)、GK河田(甲府)、GKカミンスキー(磐田)、GK守田(新潟)あたりも非常にいいプレーを見せた。キーパーのビッグセーブの多い節だったと言える。
最終ラインの選手では170センチとCBとしては極めて小柄ながら粘り強い守備で勝利に貢献した大卒ルーキーのDF早川(新潟)をベストイレブンに選出。DF奈良(川崎F)、DF山本英(甲府)、DF菊地将(大宮)なども有力候補だった。他にはDF佐々木翔(広島)、DF遠藤航(浦和)、DF車屋(川崎F)、DF河本(大宮)、DF吉田豊(鳥栖)、DF平岡(仙台)、DF竹内彬(名古屋)、DF三竿雄(湘南)、DF小泉慶(新潟)を高評価。完封で勝利したチームが6つもあった。「守備的なポジションの選手が評価されやすい節だった。」とも言える。
中盤の選手ではMF大島僚(川崎F)、MF清水航(広島)、MF中野嘉(川崎F)、MF大谷(柏)、MF米本(FC東京)、MF高橋義(鳥栖)、MF金民友(鳥栖)、MFカイオ(鹿島)、MF井手口(G大阪)、MFアデミウソン(G大阪)、MF藤本淳(G大阪)、MF富田(仙台)、MF金久保順(仙台)、MF齋藤学(横浜FM)、MF新里(甲府)、MF亀川(福岡)、MF稲垣(甲府)、MFアダイウトン(磐田)、MF田口(名古屋)、MF矢田(名古屋)、MF永井謙(名古屋)、MFレオ・シルバ(新潟)などを高評価した。19歳のMF井手口は途中出場ながら好プレーを披露した。
フォワードではFWズラタン(浦和)、FWディエゴ・オリヴェイラ(柏)、FWムルジャ(大宮)、FW豊田(鳥栖)、FW鈴木優(鹿島)、FW奥埜(仙台)、FWウェリントン(福岡)、FWニウソン(甲府)、FWラファエル・シルバ(新潟)、FW伊藤優(新潟)を高評価した。FWズラタンとFWラファエル・シルバは全体を通してみると今一つなプレーも多かったが大事なゴールを決めたことを評価した。新外国人選手ではFWニウソンが前線でしっかりと起点になることができていた。前評判は高くなかったが質の高いポストプレーヤーと言える。
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