■ 日本サッカー史上最高のファンタジスタの1人ザックジャパンの問題点の1つは「ゴール前に入っていったときの創造性がやや不足していたこと」だったと思う。ドリブルで仕掛けることができる選手が少なかった点も問題点の1つだったが、最後のアイディアが不足する試合が多かった。前回のエントリーで記述したとおり、最後の1年間でザッケローニ監督がFW柿谷を1トップのスタメンで起用することが増えたのは「創造力不足を補いたい。」という思いがあったと考えられる。
技術の高い選手は多くて、パスが回る試合は多かったが、最後のところのアイディアを欠くと強豪チームからゴールを奪うことは難しくなる。これからの4年間で「創造力の高い選手」が日本代表に定着して、攻撃の中核を担うことになると面白いことになると思うが、その筆頭候補に挙げられるのはアギーレジャパンに選出されたヴィッセル神戸のMF森岡である。現役の日本人選手の中では、ファンタジスタ度の極めて高い選手である。
MF森岡も含めてJリーグでプレーする選手でファンタジスタの香りを感じることができる選手は何人かいる。1人目は何と言っても横浜FマリノスのMF中村俊である。日本サッカー史上、最高のファンタジスタの1人と言えるが、創造性溢れるドリブルとパスで日本のサッカーファンのみならず、世界中のサッカーファンに驚きを与えてきた。直接FKでゴールを奪うことができる選手が多い点もファンタジスタの特徴と言える。
世界の舞台で揉まれたことで、20歳前後のころと比べると守備力ははるかに向上して、昨シーズンは守備でもチームに貢献したが、20代中盤から後半の全盛期の頃は守備で貢献できるタイプではなかった。トルシエ監督によって左ウイングバックで起用されたこともあったが、所謂、使い勝手のいい選手ではない。トップ下と右サイドにポジションが限定されて、チームの中心に据えないと輝くことができない選手である。
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◆ まとめ #870 現代のファンタジスタについて語ろう。(下) (2014/9/3)
・日本サッカー史上最高のファンタジスタの1人
・エレガントなプレーが魅力の松井大輔
・MF中村俊→MF松井大→MF高萩→MF森岡???
→ 今回(=#869)と次回(=#870)で現代のファンタジスタについて語ってみたいと思います。元イタリア代表のロベルト・バッジオが歴代最高のファンタジスタと言えますが、近年は「ファンタジスタ」と呼ぶことのできる選手が少なくなってきました。(下)では日本人のファンタジスタについて触れたいと思います。
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