14位:アビスパ福岡 15勝16敗11分け 勝ち点「56」 得点47 失点54
→ 降格1年目の2012年は「J2で18位」とクラブ史上最低の成績に終わった福岡は、スロベニア人のプシュニク監督を招聘。FW金森、FW石津、FW三島、MF中原など、若い選手を積極的に起用して、「前線からの激しい守備」というのが、チームのトレードマークとなった。ハーフタイムあるいは後半開始直後に選手交代が行われることも珍しくなくて、とにかく、前目のポジションの選手はスタミナを温存することなく動き回って、相手にプレッシャーをかけ続けた。「アグレッシブな守備」が武器になった。
シーズンの前半戦は非常に上手くいった。7月20日(土)に行われた25節を終えた段階では「6位」に付けており、「PO圏内」だった。2012年は前田監督がチームを統率できなくて停滞感が漂っていたが、若い選手が多くなって、さらには、積極的な守備から試合の主導権を握ろうとするサッカーにシフトチェンジされたので、チームは大きく生まれ変わった。FW坂田、FW城後、MF岡田、DF堤といった中堅からベテランの選手もうまくプシュニク監督のサッカーを理解して、夏場までプレーオフ争いに加わった。
ただ、体力を消費するサッカーなので、暑くなると急激に失速した。26節からの10試合で1勝8敗1分け。力のあるチームとの対戦が続くという不運もあったが、35節を終えた時点で15位まで順位を下げて、PO出場は厳しくなった。「日本の夏の暑さ」についての情報は持っていたと思うが、プシュニク監督が考えていた以上だったのか、「プシュニクサッカー」と「日本の暑い夏」というのは、極めて相性が悪かった。左SBのDF尾亦やCBのDF古賀などキープレーヤーを欠く試合が多かったのも誤算だったと言える。
しかも、10月になると、経営難が深刻であることがニュースとして流れるようになった。他クラブのサポーターの協力もあって、とりあえずの危機は乗り越えることができたが、根本的な問題が解決されたわけではない。すでにプシュニク監督の続投は決まっているが、来シーズン以降、いつ、どこで、どのような形で、再び、経営的な危機が訪れるかも分からない。今オフは主力級の選手を放出せざる得ない状況で、2014年は非常に難しいシーズンになることは確実である。
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◆ まとめ #656 【J2】 クラブ別総括 (福岡・富山・横浜FC編) (2013/12/7)
→ J2のリーグ戦が終了しました。そこで全22チームをクラブ別に総括してみました。2回目の#656は福岡・富山・横浜FCの3チームを取り上げます。プシュニク監督を迎えた福岡は前半戦はPO争いに絡んでいましたが、夏以降に大失速しました。プシュニク監督の続投は決まっていますが、夏場の戦い方が大きな課題と言えます。
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