■ 第3戦マンチェスターUのプレシーズンツアーの3試合目は、中国のCリーグの上海申花との対戦となった。上海申花は、FWドログバ、FWアネルカという大物ストライカーの獲得に成功し、「資金力のあるクラブ」として知られているが、この日は、両者ともベンチ外となった。
マンチェスターUは「4-2-3-1」で、GKリンデゴーア。DFベゼル、キャリック、ファーディナンド、ブレイディ。MFアンデルソン、パウエル、バレンシア、香川真司、ペトルッチ。FWマケーダ。アヤックス・ケープタウン戦でスタメン出場したMF香川は、この試合もトップ下で先発出場となった。FWエルナンデス、MFスコールズらはベンチスタートとなった。
■ マンチェスターUが勝利!!!上海申花はリーグ戦の真っただ中ということで、メンバーを落として、サブ組中心のメンバーとなったが、前半は、上海申花の選手は全員が引いて守って、相手にスペースを与えない。MF香川も、いいところでボールを受けれず、前半は、ほとんど見せ場を作れず。0対0で折り返す。
しかし、後半になるとスペースも出来てきて、MF香川を中心にボールが回るようになる。後半10分には、中盤でボールを奪って、パスを受けたMF香川が鮮やかなボールタッチでディフェンスをかわしてゴールに迫ると、右サイドのFWマケーダに決定的なパスを供給するが、FWマケダはGKとの1対1を決められず。
大きなチャンスを逃したマンチェスターUだったが、後半23分に途中出場のMFベベが左サイドを突破して中央のMF香川に折り返すと、MF香川はトラップから右足でシュートを決めて先制ゴールを奪う。MF香川はプレシーズンマッチの3試合目にして、初ゴールとなった。
結局、試合は1対0でマンチェスターUが勝利し、MF香川はこの試合のMOMに選ばれる活躍を見せた。これで、中国遠征は終了し、次戦は8月5日にノルウェーのバレレンガと対戦する。なお、プレミアリーグの開幕戦は、8月20日(月)で、アウェーのエバートン戦が予定されている。
■ 待望の初ゴール先日のアヤックス・ケープタウン戦は、後半の決定的なヘディングシュートを外して、初ゴールはならなかったが、3試合目にして、待望の初ゴールが生まれた。ゴールシーンは、途中出場のMFベベが左サイドを突破して、中央に素晴らしい折り返しのパスを送ったので、MF香川はドフリーでボールを受けることができた。
「決めるだけ。」というボールで、絶好のチャンスだったが、ややボールコントロールが乱れて、ボールを浮かせてしまったが、うまくリカバーして、右足でねじ込んだ。相手ディフェンスに当たってコースが変わるラッキーもあったが、見事なゴールと言えるだろう。
また、このゴールシーン以外にも、いくつか決定機に絡んだが、最大の見せ場は後半10分のプレーで、ドリブルで相手をかわしてFWマケーダに決定的なパスを出したが、FWマケーダは決められなかった。ここでは、若干、MF香川のパスが長くなって、FWマケーダのシュートコースが狭まったことも影響して、キーパーにセーブされたが、一人で決定機を選出した。
■ 味方の信頼を集めるこの日も、マンチェスターUは、FWルーニー、FWナニ、MFヤング、FWウェルベックといったユーロ組が不在で、フルメンバーではなかったが、後半になると、MF香川にボールが集まってきて、いい位置でボールを受けて、展開するシーンが目立った。
当然、マンチェスターUの選手はレベルが高いので、味方がいい動きをしたら、いいパスを供給できる選手が揃っている。しかしながら、新入りの選手には、なかなかパスが集まらないのが普通で、ドルトムントのときも、初年度の8月、9月あたりは、欲しいタイミングでボールが来なくて苦労したが、今回は、3試合目にして、いいタイミングでパスを受けることができている。
もちろん、ブンデスリーガでの実績というのが、大きいと思うが、MF香川の場合、いいところでボールを受けることができれば、何でもできる選手なので、これだけ味方選手に意識してもらえると、活躍できる可能性は高くなる。
■ 淡々とプレー若干、気になるのは、ドルトムントのときと比べて、喜怒哀楽が表に出ていないことで、ゴールを決めた後のリアクションも淡々としていた。チームに合流して間もないことが理由なのか、本番はまだ先であると考えているからなのか、よく分からないが、これまでの3試合は、テンションは、高くないように見える。
ポジティブに考えると、「浮足立つことなく、落ち着いてプレーできている。」とも言えるので、悪いことではないと思うが、疲れがあるのが、元気がないように見えるときもある。
いずれにしても、これまでの3試合は、FWルーニーら主力も不在で、サブ組中心だったので、「勝負はイギリスに戻ってから。」になると思う。「練習試合から注目を集める。」という大変な状況で、プレッシャーもあると思うが、能力的には、プレミアリーグのアタッカーの中でも、上位レベルであり、大きなインパクトを与えることが出来ると思うので、活躍を期待したいところである。
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