■ J1の第16節J1の第16節。4勝5敗6分けで勝ち点「18」のアビスパ福岡はホームのベスト電器スタジアムで浦和レッズと対戦した。福岡は11位、浦和は15位に位置する。「優勝候補の一角」に挙げられた浦和は2勝5敗8分けで勝ち点「14」と低迷している。7試合連続で引き分けた後、15節のC大阪戦(A)は試合を優勢に進めながら0対2で敗れた。8試合勝ちなし中となるが「9試合勝ちなし」となるとクラブワーストタイとなる。
ホームの福岡は「4-2-2-2」。GK村上。DF前嶋、奈良、ドウグラス・グローリ、志知。MF前寛之、中村駿、ジョルディ・クルークス、田中達。FWフアンマ・デルガド、山岸祐。期待されながら15試合で2ゴールのFWルキアンはベンチスタート。FWフアンマ・デルガドがスタメンで起用されたがこちらも14試合で無得点と結果を出せていない。ドリブラーのMF田中達は2021年は浦和でプレー。古巣対決となった。
アウェイの浦和は「4-2-3-1」。GK西川。DF宮本優、アレクサンダー・ショルツ、岩波、大畑。MF岩尾、伊藤敦、明本、小泉佳、アレックス・シャルク。FW松尾。15節のC大阪戦(A)で前半のみで下がったFWキャスパー・ユンカーはベンチ外。怪我をしている可能性が高い。1トップの位置で起用されたのは快速のFW松尾。左SHが主戦場になるが1トップの位置に入った。MF江坂、MF関根貴はベンチスタートになった。
■ 攻め込んだ浦和レッズだったが・・・。試合はアウェイの浦和ペースで進んでいく。前半5分にFW松尾のシュートのこぼれ球を拾ったMF明本が得意の左足でシュートを放ったが惜しくもバーに直撃する。福岡は前半39分にMFジョルディ・クルークスのクロスからFW山岸祐がフリーでヘディングシュートを放ったが枠を大きく外してしまう。前半の福岡はほとんどシュートシーンを作れなかったがFW山岸祐のヘディングシュートは非常に惜しかった。
0対0で迎えた後半も浦和ペースは変わらず。ただ、福岡もしっかりとブロックを作って守ることは出来ていたのでともにあまり選手交代を実施せず。福岡の最初の交代は後半19分のFWフアンマ・デルガドout、FWルキアンinだったがその後は後半31分にMFジョルディ・クルークスを下げてMF金森を投入しただけ。2人の選手交代にとどまった。浦和も最初に選手交代を行ったのは後半31分だったので相当に遅かった。
9試合ぶりの勝利を目指す浦和は後半34分にMF小泉佳がシュートを放ったがキーパーにセーブされる。こぼれ球を拾った途中出場のDF関根貴はフリーでクロスを入れたが味方には合わず。絶好のチャンスを逃した。後半39分に福岡は途中出場したFWルキアンがヘディングシュートを放ったがキーパーにキャッチされた。試合はスコアレスドローに終わった。浦和はこれで9試合勝ちなし。クラブワーストタイとなった。
■ クラブワーストの9試合勝ちなし・・・。浦和はここ9試合は0勝1敗8分け。敗れたのは15節のC大阪戦(A)のみ。この試合もペースを握ったのは浦和だった。どうしようもないほど悪い状態ではないが勝利は遠い。「9試合勝ちなし」は1993年・2003年・2011年に次いでクラブ史上4度目となる。最近では2019年に8試合勝ちなしを経験しているが名門クラブであり、人気クラブがここまで勝てないと周囲は騒がしくなる。雑音は日増しに大きくなっている。
この日も相手のちょうど4倍となる12本のシュートを放ったが決め手を欠いた。怪我がちなFWキャスパー・ユンカーは欠場。1トップの位置で起用されたFW松尾は得意ではないはずのポストプレーでもチームに貢献したが、やはり、彼の一番の武器はスピードである。サイドを疾走してチャンスを作るプレーを得意にしているが彼のスピードが生きる場面はほぼ無かった。「1トップ起用が成功した。」とは言い難い。
中断明けの最初の試合はホームの名古屋戦になる。6月2日(木)の時点ではリカルド・ロドリゲス監督の交代のニュースは流れておらず、ひとまず、このタイミングでの監督交代はなさそうな空気になっているが「優勝候補の一角」に挙げられたチームが開幕からの16試合でわずか2勝のみとなると解任論を唱える人が出てくるのは当然の話である。就任2年目のリカルド・ロドリゲス監督は微妙な立ち場になってきた。
16試合で15得点/16失点となったが「点を取れそうな選手」が少ないのでなかなか点が取れないのも当然の話である。FWキャスパー・ユンカー、MF江坂、MF小泉佳、MF関根貴あたりが批判の対象になっているがボランチのMF岩尾、MF平野佑、MF伊藤敦、MF柴戸あたりももっと多くのチャンスに絡みたい。この4人の中で今シーズンのリーグ戦でゴールを決めているのはMF柴戸のみ。4人で彼の1点だけとなる。
■ 16試合で11得点/10失点福岡は4勝5敗7分けで中断期間に突入することになった。16試合で勝ち点「19」。12位というのは決して悪い成績ではないが16位の清水ならびに17位の湘南との差は「6」のみ。また、最下位の神戸が調子を上げてきて福岡との差は「8」。再開初戦の17節はアウェイの清水戦になるが16位と入替戦圏内に位置する清水に敗れるようだと本格的に残留争いに巻き込まれてしまう。次の清水戦(A)は極めて大事な試合になる。
浦和もロースコアの試合が多くなっているが福岡はそれ以上にロースコアの試合が多くなっている。16試合で11得点/10失点。得点数はJ1最少で、失点数もJ1最少になる。ここ5試合の成績は1勝2敗2分けとなるが5試合で1得点のみ。シュート数は5試合合計で25本のみとなる。シーズン当初からずっと得点力不足に苦しんでいるが序盤戦はシュートチャンスはたくさん作れていた。同じ得点力不足でも状況はかなり異なる。
福岡よりも下の順位にいるのはG大阪・浦和・磐田・清水・湘南・神戸となる。湘南のクラブ規模は福岡と同じくらいになるがそれ以外の5クラブは規模の大きいクラブである。福岡は油断の出来ないポジションに位置する。こちらも点が取れないが夏の補強で大物ストライカーを獲得できる可能性は低い。若手の中で大きな可能性を秘めた攻撃的なポジションの選手も見当たらず。劇的に状況が良くなることは考えにくい。
▼ 動画の投稿日 (2022年5月28日)
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