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【Jリーグ】ドルトムントのユニフォームを着ていたファンについて (vs 浦和レッズ@埼玉スタジアム) | | |　

■　ワールドチャレンジ2017

ワールドチャレンジ2017の浦和 vs ドルトムントは接戦になったが3対2でドルトムントが競り勝った。ドルトムントは今シーズンからジェフ市原でプレーした経験のあるボス監督が就任。監督が交代して2試合目のトレーニングマッチとなったが今オフの選手の入れ替えはそこまで激しくなかった模様。日本でもお馴染みの選手が多く出場したので「日本のドルトムントファン」は楽しむことが出来たのではないか。

ワールドチャレンジ2017は7月15日(土)に浦和 vs ドルトムント、7月22日(土)に鹿島 vs セビージャが組まれているが、欧州の強豪チームと対戦するチャンスはめったにないので浦和にとっても鹿島にとっても有意義な試合になるだろう。もちろん、あくまでもトレーニングマッチの一環なので本気 vs 本気の戦いにはならないが、6割や7割程度のモチベーションやコンディションであったとしても得難い経験が出来る。

また、興行面でも悪くない話と言える。鹿島 vs セビージャのチケットがどのくらいの売れ行きなのか？は分からないが、浦和は vs ドルトムントのチケットは完売。6万人近いサポーターで埼玉スタジアムは埋まった。浦和にとっては結構な+αの収入になるが、「初めて浦和の試合を観に来た。」、「初めて埼玉スタジアムに来た。」という人を1人でも多く浦和のサポーターに出来たらクラブにとっては大きい。

■　ドルトムントのファンの多さが目立つ。

この試合はJリーグ絡みの試合では珍しく地上波のゴールデンタイムで生中継されたのでいろいろな人が試合を観たと思う。コアなサッカーファン以外の一般の人たちの注目が集まる試合になったが、主音声の解説で登場した元西ドイツ代表でJリーグの草創期のスター選手であるリトバルスキー氏の流暢な日本語での解説、副音声で登場した女優・歌手の小柳ルミ子さんのサッカーフリークぶりが話題になっている。

試合のこと以外でいろいろと話題になるのは地上波での生中継で行われた試合ならではと言えるが、ドルトムントのユニフォームを着たファンの多さも話題になっている。Jリーグで浦和の試合が開催されるときの埼玉スタジアムは赤く染まるのが普通であるが、浦和の試合でここまで赤以外のユニフォームを着た人が集まるのは珍しい。バックスタンドやメインスタンドの映像を見ると半々だったように思う。

青あるいは赤で染まらない埼玉スタジアムというのは非常に珍しいことなので新鮮だったが、改めて「日本国内でのドルトムント人気の高さ」を思い知らされる光景だった。もちろん、日本代表のMF香川が所属していることが一番の理由だと思うが、魅力的なサッカーをしており、かつ、スター選手やスター候補生が多い点も人気の理由だと思う。これほど日本にドルトムントのファンが多いことにドイツ人は驚いただろう。

■　ナンセンスな意見

予想を大きく上回る数のドルトムントファンが集まったこともあって、ネット上ではいろいろな意見が飛び交っている。「日本人なのに(浦和ではなくて)ドルトムントの応援をしているファンは恥ずかしい。」という意見も少なくなかったが、極めてナンセンスな意見だと思う。また、大半のドルトムントのファンが初めて生でドルトムントの試合を観ただろうことを揶揄する意見も多かったが同じくナンセンスな意見である。

「浦和憎し」で例えばACLで浦和と対戦する外国のチームを応援してしまうような人たちに対してはクエスチョンマークを付けざる得ないが、集まったほとんど全てのドルトムントのファンはMF香川ならびにドルトムントのことが純粋に好きで、対戦相手が浦和であろうがなかろうがドルトムントがやってきたらスタジアムに集まるような人たちである。馬鹿にされる必要はないし、揶揄されるべき対象というわけでもない。

もちろん、日本代表 vs ドイツ代表の試合が日本国内で開催された場合にわざわざドイツ代表のユニフォームを着てスタジアムに足を運ぶ日本人のファンには違和感を感じるかもしれないが、今の時点では浦和よりもドルトムントの試合の方が日本国内では注目度が高くてメディアで取り上げられる回数も多い。ドルトムントというクラブに愛着を感じる人が多いのは間違いないのでスタジアムが黄色に染まるのも無理はない。

なので、純粋に「ドルトムントが好き」、「ドルトムントの選手を観たい。」、「ドルトムントのサッカーが観たい。」という気持ちからスタジアムに集まった人を馬鹿にしたり、揶揄するのは宜しくないことだと思う。批判されるべきはどちらかというとそういう日本人のドルトムントのファンを馬鹿にしたり、揶揄する人達である。サッカーやスポーツに限らず、ライトなファンに否定的な分野は高確率で衰退していく。