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【J1】 2020年シーズンの再・戦力分析 (サンフレッチェ広島編) | | |　

サンフレッチェ広島

→　2019年は6位だった広島は公式戦は2連勝。好スタートを切った。ルヴァン杯の初戦はアウェーの横浜FC戦だったがMFドウグラス・ヴィエイラとFWレアンドロ・ペレイラがゴールを決めて2対0で勝利した。内容的には相手を圧倒。完勝だった。J1の開幕戦はホームの鹿島戦だったが3対0で大勝した。MFドウグラス・ヴィエイラとFWレアンドロ・ペレイラとMF森島司のトライアングルが揃ってゴールを決めている。

「鹿島の仕上がりが遅くて3連敗と苦しんでいる。」とは言っても上位候補の鹿島に完勝した試合はインパクト大だった。開幕前から上位候補の1つに挙げられていたが予想以上の強さを発揮しており、さらに上を目指せるチーム力がある。素晴らしいスタートを切っただけに新型コロナの影響でJリーグが中断したのは広島にとっては残念だったがようやくJ1の再開日が確定してモチベーションは高まっているだろう。

広島県を含む中国地方の感染者数は非常に少なかった。広島県の人口は281.1万。47都道府県の中で12番目になるが新型コロナの感染者数は167人のみ。人口当たりで考えると非常に少ない。それもあって広島は5月15日(金)からグループ練習がスタートして5月25日(月)には全体練習が再開できている。これは大都市で活動するクラブが多いJ1の中では最も早い部類に入る。この点はアドバンテージになるだろう。

鹿島に大勝したJ1の開幕戦のスタメン11人は以下の通りである。2対0で勝利した横浜FC戦(A)も同じスタメンだったが「レギュラーはほぼ決まった。」と言える。オフの選手の入れ替えは最小限にとどまったがボランチのMF稲垣(→名古屋)が流出している。「この穴をどう埋めるのか？」が大きな注目点だったが昨シーズンの後半戦は2列目で起用されたMF川辺がボランチに復帰して大きな存在感を発揮している。

　GK　大迫　敬介
　DF　野上　結貴
　DF　荒木　隼人
　DF　佐々木　翔
　MF　川辺　駿
　MF　青山　敏弘
　MF　ハイネル
　MF　柏　好文
　MF　ドウグラス　ヴィエイラ
　MF　森島　司
　FW　レアンドロ　ペレイラ

怪我人の情報も入っていないので「この11人が再開初戦もスタメンで起用される可能性が高い。」と言える。11人全員が加入して2年目以上の選手なので連携はスムーズである。「組織力はJ1屈指」と言えるが今シーズンのJ1は超・過密日程になるのでメンバーを入れ替えながら戦わないとスタミナ切れを起こすだろう。完全ターンオーバーを採用したときのスタメン11人を予想すると以下のような顔ぶれになる。

　GK　林　卓人
　DF　櫛引　一紀　
　DF　井林　章　　
　DF　清水　航平　
　MF　柴崎　晃誠
　MF　松本　泰志
　MF　茶島　雄介　
　MF　東　俊希　
　MF　野津田　岳人　
　MF　エゼキエウ
　FW　永井　龍

控え組は若手主体になるがMF茶島、MF野津田、MF東俊希、MF柴崎晃、MF清水航などはいろいろなポジションでプレー可能な選手である。他にはスピードのあるMF浅野雄、ユース出身でプロ2年目のMF松本大、長崎と町田で経験を積んだGK増田などがいるが2種登録の選手や特別指定の選手を除くと保有している選手は28名のみ。怪我人が複数人出てしまうとターンオーバーを採用するのは難しくなる。

選手層はそこまで厚くないので負担をうまく分担させながら戦う必要がある。夏の移籍市場で2人くらいは即戦力として活躍できる選手を獲得したいところである。特に手薄なのは最終ラインになる。DF櫛引とDF井林は経験値が豊富で安定感もあるが「6人目のCB」が169センチのDF清水航になってしまう。MF松本大やMF東俊希などを3バックの一角で起用することもできるが質はともかく量的にはCBが不足している。

2019年はMF森島司やDF荒木やGK大迫が大ブレイクしてフル代表入りを果たしたが今シーズンはMF松本泰やMF松本大やMF東俊希などのブレイクに期待がかかる。また、ユース出身でストライカーのFW鮎川、同じくユース出身でボランチのMF土肥なども早い段階で出場機会を得る可能性がある。FW鮎川は年代別代表にも召集されている164センチのストライカーで、MF土肥は180センチの大型ボランチになる。

2015年以来のJ1優勝のためには新戦力のMFエゼキエウの活躍は不可欠だろう。ここまでの2試合はともにベンチ外。デビューを果たせずにいるがスピードがあって将来性の高い選手である。シャドーの位置だけでなく右WBや左WBでもプレー可能な選手になるが彼がフィットして前線のトライアングルの地位を脅かすようになると面白くなる。突破力のある選手が少ないのでMFエゼキエウにかかる期待は大きい。

過去に五輪代表に招集された経験のある選手はたくさんいるがGK大迫、MF森島司、MF松本泰、MF東俊希の4人以外にもMF松本大とMF浅野雄の2人は五輪代表入りを狙える選手になる。特にMF浅野雄は1997年の早生まれ。抜群のスピードが五輪代表の新たな武器になる可能性はある。水戸では主に2列目(左SH)で起用されたが広島では左WBで起用される可能性が高い。左利きというのも彼の大きな武器となる。

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