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【神戸×広島】日本代表入りもあり得るボランチのMF川辺駿 | | |　

■　Ｊ1がいよいよ再開した。

新型コロナの影響で中断していたJ1が7月4日(土)についに再開した。元日に行われた天皇杯の決勝で鹿島を下して初タイトルを獲得したヴィッセル神戸はホームのノエビアスタジアムでサンフレッチェ広島と対戦した。神戸はゼロックスを制して、ACLも好スタートを切ったが、J1の開幕戦はホームで横浜FCと対戦して1対1のドローに終わった。一方の広島は開幕戦はホームで鹿島と対戦して3対0の大勝。首位発進となった。

ホームの神戸は「3-1-4-2」。GK飯倉。DFダンクレー、大崎玲、渡部。MFセルジ・サンペール、西大伍、酒井高、山口蛍、イニエスタ。FWドウグラス、古橋。今シーズンは3バックと4バックを併用して戦っているがこの日は3バックを採用した。MFイニエスタは中断期間中の5月11日(月)に36歳になった。日本代表のFW古橋は横浜FCとの開幕戦で同点ゴールを記録している。新戦力のFWドウグラスに注目が集まる。

対するアウェイの広島は「3-4-2-1」。GK大迫。DF野上、荒木、佐々木翔。MF川辺、青山敏、ハイネル、柏、ドウグラス・ヴィエイラ、森島司。FWレアンドロ・ペレイラ。ルヴァン杯も含めるとここまで2戦2勝の広島はメンバーがほぼ固定されており、「現時点でのベストメンバー」がスタメンに名を連ねた。FWレアンドロ・ペレイラとMFドウグラス・ヴィエイラのツインタワーが広島の新たな目玉になっている。

■　再開初戦は広島が3対0で大勝

試合は前半の早い段階で広島の左WBのMF柏がハムストリングを痛めて負傷交代するアクシデントが発生。MF浅野雄が投入された。攻撃の中心となるMF柏を欠くことになった広島だったが前半35分に左サイドのCKを獲得するとニアでMFハイネルが触ったボールをゴール前のFWレアンドロ・ペレイラが合わせて先制に成功する。好調のFWレアンドロ・ペレイラはルヴァン杯を含めると3戦連発となった。

1対0で迎えた後半3分にはカウンターの流れからボランチMF川辺の絶妙なスルーパスを受けたMF浅野雄が得意の左足で決めて大きな追加点を奪った。MF柏の怪我で出場機会が回ってきたMF浅野雄は嬉しいJ1初ゴールとなった。2点を追う神戸はMF小川慶を投入。4バックに変更して何度かチャンスを作ったが五輪代表のGK大迫の好セーブもあってなかなか広島の堅い守備をこじ開けることができない。

すると後半36分にもルーズボールの争いを制した広島はMF東俊希がスルーパスを出すとFWレアンドロ・ペレイラが落ち着いて決めて決定的な3点目を奪った。FWレアンドロ・ペレイラは2ゴールの活躍だった。アウェイで神戸を下した広島は開幕の鹿島戦(H)に続いて3対0のスコアで相手を蹴散らした。ルヴァン杯の初戦の横浜FC戦(A)も2対0の完勝だったのでここまで3戦全勝。8得点/0失点と見事なスタートを切った。

■　充実したプレーを見せるMF川辺駿

上位候補に挙げられる広島はMF柏がいきなりハムストリングを痛めて交代となった。今シーズンのJ1は超・過密日程なので怪我で離脱した場合に欠場せざる得ない試合数が例年と比べると非常に多くなる。1か月の離脱でも6試合～8試合ほどは欠場しないといけないのでいきなりMF柏を失ったのは痛手と言えるが代わりに入ったMF浅野雄が2点目のゴールを記録するなど途中出場した選手も持ち味を発揮した。

神戸にボールを保持される展開になったが慌てなかった。しっかりと対応して前半35分にCKから先制ゴールを奪った。空中戦に強い選手が増えたので今シーズンはセットプレーが大きな武器になるだろう。昨夏に加入したFWレアンドロ・ペレイラは早くもJ1のリーグ戦では3ゴール目となった。松本山雅では孤立する場面が多くて期待に応える働きはできなかったが新天地の広島で水を得た魚のように躍動している。

広島は充実した試合を続けているがボランチに戻ったMF川辺が攻守で素晴らしい働きを見せている。2点目のMF浅野雄のゴールをアシストしたが相手の股を通過した絶妙なスルーパスだった。MF青山敏とWボランチを形成しているが両方のボランチからいいパスがどんどん出てくるので相手は絞りにくい。オフにボランチの主軸だったMF稲垣が名古屋に流出してしまったがその穴を感じさせないプレーを続けている。

これだけのプレーを続けていると「日本代表入り」を期待する声は多くなるだろう。日本代表の活動がいつ頃から始まるのか？はまだはっきりしないが森保監督は元・広島の指導者なのでMF川辺のことは良く知っている。森保監督が率いていた頃は広島で出番を得られずに磐田に期限付き移籍をしたが当時と比べるとはるかにパワーアップしている。「8番」を引き継いだが大飛躍のシーズンになる可能性が高い。

■　まさかの大敗で2試合勝ちなし・・・。

神戸はまさかの大敗となった。内容的にはそこまで悪くなかったが1失点目はセットプレー、2失点目はカウンター。3失点目はルーズボールの争いで敗れてピンチを招いた。神戸も広島も今シーズンのJ1で上位候補に挙げられているので「注目の一戦」だったが広島の完成度の高さが目立つ試合になった。この日の神戸は3バックを採用したが復帰戦となった左WBのMF酒井高は効果的に攻撃に絡めなかった。

注目を集めるのは清水から加入したFWドウグラスになる。コンスタントにゴールを決めたFWダビド・ビジャが現役を引退してFWドウグラスを獲得したがストライカーとしてのタイプは全く異なる。絶対的な高さを持った選手なので「彼の高さを生かすプレー」が増えると迫力のある攻撃が可能になるが足元のプレーが多かった。「FWドウグラスをどのようにして生かすのか？」は当面の神戸のテーマになると言える。

不安要素を挙げると「平均年齢が高い点」と「替えの利かない選手がたくさんいる点」になる。MF小川慶、FW田中順、FW藤本憲、DF藤谷壮などもかなりの力を持っているが、やはり、MFイニエスタやMF山口蛍やFWドウグラスやFW古橋やMF西大伍などと比べると見劣りするのは否めない。特に36歳のMFイニエスタは適度に休ませる必要があるので「MFイニエスタが不在のときにどう戦うのか？」もポイントになる

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