町田ゼルビア→ 昨秋にサイバーエージェントが経営権を獲得した町田は資金力を生かした大型補強に乗り出すかに思えたが昨オフの動きは意外とおとなしかった。FW富樫、MFジョン・チュングン、GK増田などを獲得したが、話題になったのはFW富樫の獲得くらいである。大物外国人選手の獲得に乗り出すのでは?とも言われていたことを考えると拍子抜けする補強になったが「まずはハード面を充実させる。」という方針だった。
2018年は4位と躍進したので開幕前は上位候補に挙げられたが序盤は失点が多くて苦労した。2018年のJ2でMVP級の活躍を見せたMF平戸が鹿島にレンタルバックとなったのも痛恨だった。期待されたFW富樫は29試合で5ゴールと低調。ベテランのFW中島裕も31試合で2ゴールと結果を残せなかった。9月末に日本国籍を取得したMFロメロ・フランクが32試合で8ゴールと奮闘しているがチームは19位と低迷している。
35節を終えた時点で21位の栃木SCとの差は「5」、22位のFC岐阜との差は「8」。残留争いに巻き込まれている。35節がホームの鹿児島戦になるが負けると20位の鹿児島との差が「1」となっていよいよ切羽詰まった状況になる。逆にホームで鹿児島に勝利できればJ2残留への道筋がはっきりと見えてくる。36節の鹿児島戦(H)は町田にとって大一番になるが22位のFC岐阜との直接対決も残っているので油断はできない。
誤算の多いシーズンになっているが「J1ライセンス」を初めて取得できたのは大きな前進と言える。「1万5千人以上が入場可能なスタジアムを有すること」ならびに「設備基準を満たしたクラブハウス、天然芝またはハイブリッド芝ピッチを1面以上有する専用の練習場を用意すること」がネックになっていたがスタジアムの工事は進行中。クラブハウスと練習場については具体的な計画が進んでいることが認められた。