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【J2】大宮アルディージャの補強ポイントについて考える。(2019年夏の移籍市場) | | |　

大宮アルディージャ

→　「1年でのJ1復帰」に失敗した大宮は高木監督を招聘したが開幕4試合は1勝2敗1分け。やや出遅れてしまったが5節以降は負けなしが続いており、5節から12試合負けなし中となる。6節からは5連勝を達成するなど一気に勝ち点を積み上げて上位争いに加わって来た。16節を終えた時点では5位。2位の水戸との差は「2」なので絶好の位置に付けている。2017年以来のJ1復帰に向けて視界は良好と言える。

16試合で13失点のみ。GK笠原を中心とした守備陣の頑張りが目立つ。最終ラインは怪我人の問題もあって固定しきれていないがDF菊地直、DF河本、DF河面、DF畑尾、DF山越あたりは堅実なプレーを続けている。一方の攻撃陣は16試合で19得点のみ。J1昇格を目指すチームとしてはやや物足りない成績と言える。エースのMF大前の状態は決して悪くないが15試合で1ゴールのみ。結果を出せていない。

FWフアンマ・デルガドがチーム最多の6ゴールを挙げているが他に複数ゴールを記録しているのはいずれも2ゴールのMFダヴィッド・バブンスキーとDF畑尾の2人のみ。「FWフアンマ・デルガドに続く第2の得点源」を必要としている。当然、期待が集まるのはMF大前になる。昨シーズンは41試合で24ゴールを記録した絶対的なエースが感覚を取り戻してコンスタントにゴールを決めるようになることが望まれる。

自動昇格圏の山形ならびに水戸との差はわずかなので「今夏、大宮が移籍市場で激しい動きを見せる可能性はあまり高くない。」と言える。大宮はJ1レベルで考えても屈指の資金力を持ったクラブなのでJ1に在籍していたときは夏の移籍市場で積極的に有力選手を獲得して戦力アップに成功するケースが多かったがずっと負けなしが続いている今のチーム事情を考えると夏の補強は最小限にとどまるだろう。

「全く動かない。」という可能性もあるが各ポジションにJ2では上位クラスの選手を揃えているので「明確な弱点になっているポジション」は見つからない。昨シーズンは36試合で6ゴールを記録したMF茨田もここまで13試合で1ゴールのみ。得点の部分ではあまり貢献できていないが、MF大前にしても、MF茨田にしても、実績があって力のある選手であることは明らか。今後も彼らが2列目の中心になるだろう。

敢えて攻撃的なポジションの補強ポイントを挙げると「ドリブラー」になるだろう。昨シーズンはMFマテウス(名古屋)のドリブルが脅威になったが今シーズンはドリブルで仕掛けられる選手が不足している。ドリブル数はJ2で20位。下から3番目の少なさになる。期待の集まるユース出身で2年目のMF奥抜も今シーズンは1試合の出場のみ。レフティのMF嶋田慎も今シーズンは出場機会に恵まれていない。

MF茨田はボランチでもプレーできるので「MF大前の相方」としてがんがんドリブルで仕掛けてチャンスを演出することが出来る選手を獲得できるとMF大前のゴール数も自然と増えてくるだろうし、FWフアンマ・デルガドのゴール数も伸びてくるだろう。推進力や打開力のある選手は途中出場でも威力を発揮するので今夏の移籍市場で動くのであれば「ドリブルで仕掛けることが出来る選手」をターゲットにしたい。

ボランチはMF大山啓が中心。新加入のMF石川俊もまずまずの活躍を見せている。ベテランのMF三門がいて、レフティのMF小島幹もいるのでいろいろなタイプのボランチを有している。先のとおり、MF茨田もボランチでプレーできる選手なので「充実したポジション」と言える。右WBは当初はMF渡部が起用されていたが最近はMF奥井が起用されて素晴らしいプレーを見せている。大宮の武器になっている。

「ドリブラー」に次いで優先して補強したいのは「左WB」になるだろう。MF中村太がいて、MF酒井宣がいて、最近はDF河面を左WBの位置で起用するケースが多くなっているがその他のポジションと比べると質的にも量的にも十分とは言えないポジションである。逆に保有選手の中で退団や移籍がありそうなのは水戸に期限付き移籍中のFW黒川、出場機会に恵まれない199センチのFWシモヴィッチあたりになる。

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