■ J1の第5節J1の第5節。2勝2敗のガンバ大阪はホームのパナソニックスタジアム吹田でヴィッセル神戸と対戦した。2節は清水、4節は川崎Fにともにアウェイで勝利したが、1節は横浜FM、3節は名古屋にともにホームで敗戦。ホームでは2連敗、アウェイでは2連勝と好対照の成績になっている。一方の神戸はここまで2勝1敗1分け。開幕戦こそ、C大阪に0対1で敗れたが、2節以降は2勝1分け。3試合で5ゴールを奪っている。
ホームのG大阪は「4-2-3-1」。GK東口。DF三浦弦、菅沼、キム・ヨングォン、藤春。MF高宇洋、倉田、小野瀬、遠藤、アデミウソン。FWファン・ウィジョ。元日本代表のMF今野はベンチスタート。20才のMF高宇洋がスタメンで起用された。日本代表のDF三浦弦はこの日も右SBでスタメン出場。CBにはDF菅沼が起用された。元・神戸のFW渡邉千はベンチスタート。2018年の途中まで神戸で主力として活躍した。
対するアウェイの神戸は「4-1-2-3」。GK前川。DF西大伍、ダンクレー、大崎玲、初瀬。MFセルジ・サンペール、山口蛍、イニエスタ。FWポドルスキ、ダビド・ビジャ、古橋。バルセロナから加入したMFセルジ・サンペールはJ1では初スタメンとなった。4節の清水戦(A)は途中出場でJリーグデビューを飾った。外国人枠の問題からGKキム・スンギュはベンチ外。大卒3年目のGK前川が2試合連続スタメンとなった。
■ 終盤に2ゴールを奪ったヴィッセル神戸試合の前半はホームのG大阪が圧倒する展開になった。前半10分にMF小野瀬のクロスからMFアデミウソンがボレーシュートを決めて幸先よく先制に成功すると前半24分にはインターセプトしたDF菅沼のダイレクトパスからMFファン・ウィジョが決めて大きな追加点を奪った。劣勢の展開になった神戸だったが前半45分にMFイニエスタのFKからファーサイドのFWポドルスキが豪快に決めて1点を返した。
さらに後半9分には左サイドの裏を取ったFWポドルスキのクロスからゴール前でフリーになっていたFWダビド・ビジャが合わせて2対2の同点に追いついた。FWダビド・ビジャは今シーズン3ゴール目となった。追いつかれたG大阪だったが後半25分に波状攻撃を仕掛けるとFWファン・ウィジョがシュート。こぼれ球を拾ったMF遠藤がゴール前にいたMF倉田に正確なパスを通して3対2と勝ち越しに成功する。
神戸は後半29分にMFセルジ・サンペールを下げてFW田中順を投入。すると後半35分にFWポドルスキのサイドチェンジのボールを受けたFW古橋の折り返しをFW田中順が決めて3対3の同点に追いつくと後半44分にもFW古橋のパスを受けたFW田中順が決めて4対3と逆転に成功する。途中出場したFW田中順が終盤に連続ゴールを奪った神戸が乱戦を制した。神戸は3勝1敗1分け、G大阪は2勝3敗となった。
■ 攻撃陣は好調。守備陣は不安定。パナソニックスタジアム吹田はあいにくの雨模様だったが37,076人の観衆が集まった。同スタジアムでの過去最多は2017年の大阪ダービーのC大阪戦の36,177人だったので記録更新となったが「G大阪のホーム戦」という枠組みだと過去4番目の多さだった。草創期の1993年や1994年は神戸市にあるユニバー記念競技場でホーム戦を開催することが少なくなかったが1993年のV川崎戦で41,054人を動員している。
いずれにしても尋常では雰囲気の中での試合になったが第3者的な立場で試合を観た人にとっては満足度の高い試合になった。前半はG大阪が攻守に圧倒したが前半45分に生まれたFWポドルスキのゴールで雰囲気はガラッと変わった。2対0から2失点したG大阪は後半25分にMF倉田のゴールで勝ち越しに成功したが終盤に連続失点。最終的には神戸のVIPトリオをG大阪の守備陣は止めきれなかった。
G大阪はこれでホームでは3戦全敗。3試合で計10失点と苦しい戦いが続いているが攻撃陣は好調。5試合で12ゴールを奪っている。中でもMFアデミウソンが5試合で4ゴールと好調。攻撃陣を引っ張っている。MF小野瀬もサイドからたくさんチャンスに絡んでおり、FWファン・ウィジョも動き自体は悪くない。5試合で12失点という守備陣が足を引っ張る形になっているが攻撃陣が元気いっぱいなのは心強い。
攻撃的なチームなのである程度の失点は覚悟の上だと思うが大事な役割を任されているMF高宇洋に期待したい。この日はFWポドルスキとマッチアップする機会が多かったが元ドイツ代表の強靭なフィジカルに負けるシーンが目立った。彼にとってはほろ苦い試合になったが宮本監督の評価は相当に高い。G大阪の中盤は優秀な選手がたくさんいるがトップチームでいいプレーを続けて地位を確立したい。
■ 微妙なスタメンデビューとなったMFセルジ・サンペール神戸は良くも悪くも「らしい試合」になった。FWポドルスキは1ゴール1アシスト、FWダビド・ビジャもゴールゲット。MFイニエスタはゴールやアシストは記録されなかったが随所にさすがのプレーを見せて攻撃をリード。MF三田やFW田中順のような選手が途中から出てくるというのも今の神戸の強みになっている。FW田中順は後半29分に投入されて同点ゴールと逆転ゴールをゲット。逆転劇の主役になった。
さすがの攻撃力を発揮したがJリーグ初スタメンとなったMFセルジ・サンペールはあまり良さを出せなかった。アンカーの位置でプレーする機会が多かったが彼のところにたくさんボールが回ってくるということもなくて大きな存在感を発揮することは出来なかった。司令塔タイプの選手なので守備面ではMF山口蛍やMF三原雅やMF三田などと比べると劣る。「かなり微妙なスタメンデビューになった。」と言える。
MF山口蛍も、MF三田も、MF三原雅も、司令塔系の選手ではないことを考えると「しっかりとボールをつなげる選手が必要」という考え方は理解できなくもないが(VIPトリオとDFダンクレーは絶対に外せないことを考えると)MFセルジ・サンペールを起用するためにはGKキム・スンギュを外す必要が出てくる。「韓国代表のGKキム・スンギュを外してまで使うべき選手なのか?」というと疑問に感じるところもある。
もちろん、大卒3年目のGK前川は将来性が高くてポテンシャルも相当に高い。将来的にはフル代表を狙えるタレントだと思うが現状はGKキム・スンギュと比べるとあらゆる部分で見劣りする。唯一、フィードに関しては「GKキム・スンギュと比べても大きくは見劣りしない。」と言えるが、その他の部分では大きな差がある。GK前川が安心してゴールを任せられる存在になると選手起用の幅は
★ 現在の投票数 → 223票
→ 最大で10チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
クラブ別の人気エントリー・ベスト10 (ヴィッセル神戸編)
第01位 2008/04/01 【神戸×磐田】 まさしく夢空間 (生観戦記 #3)
第02位 2018/05/27 MFイニエスタ(ヴィッセル神戸)はどのくらいの活躍ができるだろうか?
第03位 2017/07/23 【Jリーグ】 「日本を代表するサッカースタジアム」というと・・・。 (1位~10位まで)
第04位 2018/12/25 MFイニエスタ(ヴィッセル神戸)のスプリント回数が凄い!凄すぎる!!!
第05位 2018/05/22 MFイニエスタの年俸33億8,000万円の凄さを分かりやすく示したい。
第06位 2017/08/17 FWポドルスキ(神戸)が活躍できないのは周りの選手のレベルの低さが問題なのか?
第07位 2017/09/18 【Jリーグ】 ヴィッセル神戸の歴代ベストイレブンを考える。 (1997年-2017年)
第08位 2008/04/28 【神戸×G大阪】 どうして大久保嘉人は愛されるのか? (生観戦記 #5)
第09位 2014/09/30 日本サッカー界の宝と言えるヴィッセル神戸のDF岩波拓也
第10位 2017/08/27 「世紀の誤審」と言われても仕方がない飯田淳平主審のジャッジ
第00位 2019/04/19 クラブ別エントリー(ヴィッセル神戸)
- 関連記事
-