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【浦和レッズ×セレッソ大阪】 MFソウザはまだまだ過小評価されすぎている。 | | |　

■　J1の第25節

J1の第25節。8勝8敗8分けで勝ち点「32」。9位の浦和レッズはホームの埼玉スタジアムでセレッソ大阪と対戦した。C大阪は9勝6敗9分けで勝ち点「36」。6位に位置する。浦和はここ5試合は1勝2敗2分けと低調。ベンチ入りが禁止されているオリベイラ監督はスタンド観戦となった。C大阪は中断明けの10試合は2勝4敗4分けと低調。両チームの勝ち点差は「4」。上位争いに踏みとどまりたい2チームの対戦となった。

ホームの浦和は「3-4-2-1」。GK西川。DF岩波、マウリシオ、槙野。MF柏木、青木拓、橋岡、宇賀神、武藤雄、ファブリシオ。FW興梠。夏に加入したブラジル人のMFファブリシオは8試合で6ゴール。見事な活躍を続けている。FW興梠は24試合で10ゴールを挙げているがMF武藤雄は23試合で1ゴールのみ。今シーズンは結果を出せていない。W杯代表のDF槙野は9月の2連戦の日本代表メンバーに召集されている。

対するアウェイのC大阪は「3-4-2-1」。GKキム・ジンヒョン。DF木本、マテイ・ヨニッチ、山下。MFソウザ、オスマル、松田陸、片山瑛、清武、柿谷。FW杉本健。怪我で戦列を離れていたMF柿谷は19節の神戸戦(H)以来の出場となった。日本代表に選出されたMF山口蛍は怪我のため欠場。チーム最多タイの6ゴールを挙げているMF丸橋はコンディション不良で欠場。主力中の主力2人を欠くことになった。

■　セレッソ大阪が2対1で逆転勝利

開始早々に浦和のMFファブリシオが足を痛めて負傷交代するアクシデントが発生。前半8分にMF李忠成が投入されるが前半12分にカウンターからMF宇賀神のパスを受けたMF李忠成が決めてホームの浦和が先制に成功する。先制されたC大阪だったが前半29分にFKからFW杉本健のシュート性のボールをゴール前のMFオスマルが押し込んで1対1の同点に追いついた。MFオスマルは移籍後初ゴールとなった。

同点になった後はアウェイのC大阪ペースになった。前半31分にはMF清武の絶妙なスルーパスを起点にMF柿谷が抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を迎えたが角度がなかったので十分なシュートにはならなかった。後半開始からC大阪はMF柿谷に代えて古巣対決となるMF高木俊を投入。すると後半8分にDF木本のパスを受けたMFソウザが豪快なミドルシュートを決めて2対1と逆転に成功する。

終盤は浦和が押し込んだ。C大阪は後半26分にMFオスマルのスルーパスからFW杉本健が抜け出したがシュートは枠を捉えることが出来ない。浦和は試合を通して9本のCKを獲得。セットプレーを中心にゴール前のチャンスを作ったがC大阪の守備陣が集中して守った。2対1で勝利したC大阪は2試合ぶりの勝利を手にした。C大阪は上位争いに踏み止まった。一方、敗れた浦和は3試合勝ちなしとなった。

■　MFソウザのゴラッソで逆転に成功

J1は第2集団が大混戦になっている。浦和は6位のC大阪に勝利できるとACLの出場権争いに参加することが出来たが痛い逆転負け。残りは9試合となるがACLの出場権を獲得するのは難しくなってきた。MFファブリシオが早々に怪我をして退いたが交代で入ったMF李忠成が先制ゴールをゲット。ダイレクトでパスがつながるという鮮やかなカウンターから先制ゴールを奪ったがその後は押し込まれる展開になった。

どのチームにも同じようなことが言えるが相手にしっかりとブロックを作られるとチャンスを作れなくなる。逆転された後は浦和がボールを保持するようになったがC大阪の守備陣を崩すシーンは少なかった。高卒ルーキーのMF荻原を投入した後は彼が左サイドから積極的に仕掛けるようになったが打開力のある選手が現状はやや不足している。右WBのMF橋岡は自ら仕掛けることができる選手ではない。

C大阪にとっては大きな逆転勝利となった。直接対決で敗れたので首位の広島を追い抜くのは不可能に近い。「2年連続のACLの出場権獲得」が一番の目標になるがアウェイで浦和に勝利できたのは大きい。しかも、MF山口蛍とMF丸橋を欠く中でつかんだ勝ち点「3」なので価値は高い。左WBで起用されたMF片山瑛は軽率なミスもあったが同点ゴールは彼のクロスがきっかけになった。まずまずのプレーを見せた。

MFソウザの逆転ゴールはゴラッソだった。FW杉本健がいいランニングをしてサイドの奥で起点を作ったが押し上げてきたDF木本を経由して最後はMFソウザが右足を振り抜いた。今シーズン3ゴール目となったが「MFソウザがいるか？いないか？」でC大阪のサッカーは大きく変わってくる。2017年はベストイレブン級の活躍を見せて躍進に大きく貢献したがJリーグの中ではスペシャルな選手の1人である。

1人でやり過ぎるところもあるがドリブルで局面を打開することもできるし、決定的なパスを出すこともできるし、右足のシュートは強烈。プレイスキッカーとしても優秀で、空中戦にも強くて、ボール奪取力も高くて、運動量も豊富。J1の中では最高クラスのボランチと言える。C大阪はタレントが豊富なチームであるがMFソウザが不在の時期は迫力がなかった。MFソウザという選手はもっと評価されるべき選手である。