■ アウトサイダーではなかった。「日本代表は戦前の予想を覆して決勝T進出を決めた。」と報じられているが、大会直前の主要な3つのブックメーカーのH組のGL突破国に関するオッズの平均値を調べてみると
・コロンビア 1.42
・ポーランド 1.56
・セネガル 2.26
・日本 2.71
だった。このとおり、日本は1番下にランクされていたが、完全なアウトサイダーという評価ではなかったことが分かる。日本国内では「3連敗確実」と主張する人が多かったがブックメーカーは「日本がGLを突破する可能性は低くはない。」と評価していた。H組はコロンビアと日本がGLを突破したが1番人気と4番人気のチームが決勝T進出を果たしたことになる。2番人気のポーランドは早々に敗退が確定した。
■ 出場機会を得たのは全部で18名いずれにして日本サッカー界にとっては快挙と言える。ラウンド16のベルギー戦がどういう結果になろうとも、日本代表は1つの大きな目標を達成したと言えるが、ここでGLのMVPを考えてみたいと思う。メンバーを大きく入れ替えたポーランド戦は思うような戦いが出来ずに最終的には「コロンビアの勝利を信じてボール回しをする。」という道を選択したが初戦と2戦目に関しては結果だけでなく内容も良かった。
GLの3試合で出場機会を得たのは18名となる。GK東口、GK中村航、DF遠藤航、DF植田直、MF大島僚の5人は出場機会を得られなかったが、決勝T以降は総力戦になるので彼らの力も必要になってくる。GK川島とDF吉田とDF酒井宏とDF長友とMF柴崎岳の5人は3試合連続スタメン。疲労が溜まっている可能性はある。MF本田圭は2試合に途中出場したが先の18人の中では、唯一、スタメンではプレーしていない。
ポーランド戦で初めてスタメンのチャンスを得た選手は力を出せなかった選手が多かったがコアメンバーと言える初戦ならびに2戦目でスタメン出場した選手は総じて好パフォーマンスだったので「グループリーグのMVP候補」と言える選手は少なくないが大会前の期待値を上回るプレーを見せているMF柴崎岳が「グループリーグのMVP」に最も近い選手のように思える。素晴しいプレーを続けている。
■ 輝きを放っているMF柴崎岳今大会の日本代表は丁寧にパスを回すサッカーに取り組んでおり、パスワークからチャンスを作っているが、その中心として君臨しているのは明らかにMF柴崎岳である。MF長谷部との関係性も良くてWボランチの2人が日本の中盤を支えている。当初はMF大島僚がボランチの中心だったが怪我の影響もあってMF柴崎岳がレギュラーに昇格。どちらかというと課題とされてきた守備面での貢献度も高い。
MF柴崎岳を含めて今大会は鹿島育ちの選手の頑張りが目立っているが初戦のコロンビア戦で勝ち越しゴールを奪ってヒーローになったFW大迫もMVP候補と言える。3戦目のポーランド戦は良さを出し切れなかったが2戦目のセネガル戦のMF本田圭の同点ゴールもFW大迫が起点になった。今大会はCFで苦労しているチームが多い印象。ここまで中央でしっかりと起点になれるCFは他国にもなかなかいない。
DF昌子も大会前はスタメンなのか?サブなのか?が微妙とされていたがレギュラーに昇格した。世界クラスのストライカーと対峙することになったが安定したプレーを見せている。また、攻撃面での貢献度も非常に高い。コロンビア戦の1点目、セネガル戦の2点目はDF昌子のパスがそもそもの起点である。3戦目はお休みとなったので休養十分。ベルギーの強力な攻撃陣に対抗してほしいところである。
■ セネガル戦で躍動したMF乾セネガル戦で同点ゴールを決めたMF乾の活躍も目立っている。初戦のコロンビア戦はボールを失う回数が多くてMF乾にしてはあまりいい出来ではなかったがセネガル戦で取り返した。1ゴール1アシストの活躍。同点ゴールは鮮やかだった。右SHのMF原口が今大会は攻撃の部分でなかなか良さを出せていない分を逆サイドのMF乾がカバーしている。MF乾とDF長友で組む日本の左サイドは大きな武器である。
MF乾とはC大阪時代のチームメイトとなるMF香川は相手の激しいマークにあっているが彼が相手の注意を引き寄せているので周りの選手は楽にプレーできるようになっている。MF香川を止めるためにキープレーヤーであるMFクアドラードを前半途中で下げたペケルマン監督の采配は象徴的なシーンだった。コロンビア戦の前半3分のハンド&PKを誘ったMF香川のプレーが日本代表の快進撃のスタートになった。
途中出場ながら2試合連続でゴールに絡んだMF本田圭、右SBで安定したプレーを続けているDF酒井宏、守備の要として君臨しているDF吉田、全盛期を彷彿とさせるプレーを続けている左SBのDF長友、攻守両面でチームを支えているMF長谷部の貢献度も当然のことながら高い。ゴールを決めたFW大迫やMF本田圭やMF乾がクローズアップされる機会が多くなっているがMVP候補と言える選手はたくさんいる。
・【ロシアW杯】 GLの48試合の中でベストゲーム候補だと思う試合は? → 100票
・【ロシアW杯】 決勝Tの1回戦で注目するカードはどれですか? → 19票
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