サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/01/14 【J1：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：342名)
　2024/01/09 【J2：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：172名)
　2024/01/10 【J3：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：83名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【日本代表】大事な男・西野朗監督の就任について思うこと。 | | |　

■　正式に監督交代が発表される。

報道されていた通り、日本サッカー協会は4月9日にハリルホジッチ監督との契約を解除して西野朗氏を新監督に据えることを発表した。2016年3月から日本サッカー協会の技術委員長を務めていたが二進も三進もいかない状況になったハリルホジッチ監督に代わって自ら指揮を執ることになった。Jリーグでは柏・G大阪・神戸・名古屋を率いた経験を持っており、1996年のアトランタ五輪のときにU-23日本代表を率いた。

ハリルホジッチ監督の解任あるいは契約解除の件の感想に関しては1つ前のエントリーで記述しているが後任監督として「手倉森監督になるのでは？」と予想した。結局、西野監督に決まったが西野監督は63才。指導者としては高齢になっており、50才の手倉森監督とは一回り違う。指導者として未来のある手倉森監督をこのタイミングでフル代表の監督に据えることは出来る限り避けたかったのでは？と推測できる。

　2018/04/09 　【日本代表】ハリルホジッチ監督の解任(？)について思うこと。

西野監督はJリーグの監督としては歴代屈指の実績を持っており、特にG大阪時代に多くのタイトルをもたらした功績は大きい。指導者としての実績ならびに経験値は申し分ないがG大阪時代の晩年、神戸時代ならび名古屋時代は今一つ。「旬な指導者」いうよりは「一昔前の指導者」になってしまうのは懸念材料と言える。いずれにしても早急に状況を把握して2か月ちょっとで戦えるチームに仕上げないといけない。

■　通称は「大事な男」

63才という年齢を考えると西野監督にとっては「最後の大勝負」と言えるが、長年、日本サッカーを見てきた人にとっては「ついに西野氏が代表監督になった。」と感慨深いものがあるだろう。1996年のアトランタ五輪でブラジルを撃破するなどGLは2勝1敗。決勝トーナメント進出は逃したが十分な戦績を残しており、当時、大きな権力を握っていた初代のJリーグのチェアマンの川淵三郎氏のお気に入りだった。

通称は「大事な男」。1998年のフランスW杯の後、ベンゲル監督の推薦もあってトルシエ監督が就任したが「気性の荒い指導者」で何かと日本サッカー協会と対立した。「どっちもどっち」の争いが繰り広げられたが、「日本サッカー協会はトルシエ監督を辞めさせて西野監督を後任監督に据えたがっている。」と盛んに報じられた。(※ 結局、サポーターから支持されたトルシエ監督で2002年の日韓W杯を戦った。)

西野監督は2002年～2011年までG大阪を指揮しているが、G大阪では安定して好成績を残した。G大阪をJリーグ屈指の強豪クラブに引き上げた手腕は高く評価されており、この間、何度も日本代表の監督候補に名前が挙がったが、本人は代表監督という仕事に対してあまり乗り気ではなかった。「そのつもりは全くない。」と思っていたので(仕方がない状況とは言っても)このタイミングで引き受けたのは驚きだった。

■　どんな選手を中心に据えるのか？

「誰が西野JAPANの中心になるのか？」が興味の対象になるが準備期間が短いことを考えるとザックJAPANのときから主軸として活躍してきたDF吉田、MF長谷部、DF長友あたりは引き続いて日本代表の中心に据えられるだろう。MF本田圭も調子自体は良さそう。欧州遠征に続いて招集される可能性は高い。MF香川に関してはケガからの回復具合とコンディションが気になるがいい状態になれば復帰は十分にあり得る。

準備の期間が限られるので「よく知っている選手」、「Jリーグの監督を務めていた頃に中心に据えた選手」を招集するのは常套手段と言えるが、G大阪時代の大黒柱のMF遠藤は38才。彼を代表に復帰させる可能性はゼロではないと思うがその可能性はあまり高くないように思う。MF今野は2012年にG大阪に加入したので西野監督とは入れ違い。G大阪の最終年が2011年なので一緒に仕事をした代表クラスは少ない。

その後、2012年の途中に神戸の監督に就任してそのシーズンの終盤に解任されている。神戸を指揮したのは半年ほど。それもあって、神戸の選手には「西野イズム」を理解している選手は見当たらず。また、2014年と2015年に指揮した名古屋も当時から大幅にメンバーが変わっており、ふさわしい選手は見当たらない。結局、ありがちな「よく知っている選手」を代表に呼んで中心に据える可能性はかなり低い。

個人的な意見を言うと今の代表を取り巻く重い雰囲気を変えるためには何があっても動じることはない手倉森監督がベターだと思っていたので西野監督に決まったことに関しては「どうなんだろう？」という思いはあるが、決まった以上は頑張ってほしいところである。極めて難しい状況で西野監督はバトンを受けたので「ダメでもともと」である。思い切って自分のやりたいことにチャレンジしてほしいところである。