マルタのFIFAランキングは125位。近いところでは、レバノンが122位で、ベトナムが126位、マレーシアが127位なので、実力的にはそのくらいなんでしょう。
前半早々、玉田のゴールで先制した日本だが、意外にも、その後はゴールなし。大黒が2度の決定機を外すなど精彩を欠いた。しかしながら、決定力不足というよりは、攻撃のリズムがワンパターンで、シュートシーンも、それほど多くなかった。日本の特徴は、ワンタッチパスで攻撃を構築するサッカーだが、その核となる柳沢不在が響いた。玉田、大黒とも、マルタのディフェンスにしペースを消されて、持ち味を発揮できなかった。
後半から、坪井に代えて小野を投入して、4バックに変更。それでもリズムは変わらなかった。左サイドの中田浩二、4-5-1、巻のワントップといった、いろいろなオプションが試せたことは収穫だったが、収穫といえるのはそれくらいだった。
結局、1対0で試合は終了。ドイツ戦で2点リードを守りきれなかったことが今後の課題だといっていた人にとっては、開始2分でゴールを奪ってその後の88分を耐えて逃げ切ることができたこの試合の展開は、理想的なシミュレーションになって満足だったのではないだろうか?というような、つまんない皮肉を言うしかないくらい、見所の少ない試合だった。
前日練習の負荷が相当にきつかったようで、明らかにコンディションが悪かったので、内容については、そんなに心配するほどではないだろうが、結局、全てのテストマッチが終わっても、引いた相手を崩しきれないという課題は残った。パワープレーで巻の頭を単純に狙うのか、小野と小笠原を入れて中央から崩すのか、あくまでサイド攻撃にこだわるのか、流れが悪くなった後半に、建て直しが出来なかったのは、ワールドカップに向けてひとつの不安要因となる。
----採点---
川口:6.0 仕事の機会はほとんどなかった。
坪井:5.5 前半だけのプレー。何も問題はなかった。
宮本:6.0 破綻は無かった。
中澤:5.5 強さを見せた。
駒野:5.5 効果的なクロスが上がらず。突破力では加地に劣る。
三都主:6.5 前半の立ち上がりは、チャンスメーカーとして機能。
福西:5.5 ボールのチラシはまずまず。決定機を2度外す。
中田:5.0 らしくないパスミスが目立つ。ここ最近では最低の出来。
中村:5.0 時折光るプレーは見せたが不十分な出来。セットプレーのキックの精度は高い。
玉田4.5 得点シーン意外では、ほとんどボールに絡めず。期待はずれ。
大黒:5.5 動き自体は悪くは無いが、決定力を欠いた。
小野:4.0 パスミスが多く、流れを変えられず。このままだと、本番でプレーする機会はないだろう。
中田浩二:5.5 久々のサイドバックでのプレー。まずまず。
小笠原:5.5 プレー自体は悪くなかった。好パスも。
稲本:5.5 積極的な守備でボール奪取。守備力では福西を上回る。
巻:採点なし。ボールを呼び込めず。
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