■ ファンとサポーターの違いは???日本国内における「プロスポーツの雄」というと当然のことながらプロ野球(=NPB)である。最初の公式戦は昭和11年(=1936年)とされているので80年ほどの歴史がある。特に六大学のスーパースターだった長嶋茂雄さんが読売ジャイアンツに入団した昭和33年(=1958年)以降、日本では不動の人気を集めてきた。日本でプロスポーツというと野球が1番手であり、スポーツ報道等は野球が基準になっていることが多い。
「続投」、「降板」、「トップバッター」などは野球用語だったものが世間一般に広まって市民権を得た例と言える。一方で似たような意味を持つが違う言葉を使用する例もある。「ビジター⇔アウェイ」、「ファン⇔サポーター」あたりを例に出すことが出来る。野球の場合は「ビジター」や「ファン」という言葉を使うが、サッカーの場合は「アウェイ」や「サポーター」という言葉を用いることがほとんどである。
ただ、もちろん、それぞれの言葉が持つ意味はやや異なる。ファンとサポーターの違いについては日本サッカー協会の公式サイトにもQ&Aのところで紹介されているが、
『一般的にサッカー好きな人をファン、熱狂的なサッカーファンや特定のクラブチームを支持している人をサポーターと呼んでいます。サポーター(supporter)は直訳すると「支持者」で、「特定のクラブチームなどを応援(支援)する人」という意味があります。ファン(fan=愛好家)とほぼ同義語ですが、クラブは地域に密着していることが多いので、より強い意味の「サポーター」という言葉が好んで使われます。』と説明されている。
■ 絶大な影響力を持つ浦和レッズのサポータープロ野球とJリーグを比較するとチームやクラブの規模はプロ野球の方がはるかに大きい。ということはJリーグの方がサポーターとクラブの距離が近くなるので、ファンやサポーターがクラブに対して影響力を及ぼしやすいと言える。Jリーグの53クラブの中で「サポーターが凄い。」と言えるのはやはり浦和レッズになるだろう。毎試合、埼玉スタジアムは4万人近くのサポーターで真っ赤に染まっている。
もちろん、最盛期の2006年や2007年あたりと比較すると浦和も観客動員減で苦労しているが、それでもJリーグの中では断トツの動員力を誇る。圧倒されるのは声量である。応援の迫力に関しても間違いなく日本一と言えるだろう。J1に昇格してきたばかりのクラブが埼玉スタジアムの雰囲気に飲まれてしまって全く力を出せずに完敗する試合はたくさんある。Jリーグのサポーターを語る上で浦和サポーターは外せない。
熱狂度で浦和に勝負を挑める数少ないクラブが松本山雅である。緑色に染まったアルウィンの雰囲気は独特。「盛り上がっているのがゴール裏の一部のサポーターだけではない。」という点が他の日本の大半のスタジアムとの決定的な違いである。試合中はメインスタンドのサポーターもバックスタンドのサポーターも一緒になって大歓声を送り続ける。「サポーターがクラブを大きくしてきた。」と言っても過言ではない。
■ サポーターが熱狂的な信越地方のJリーグクラブ熱狂度で言うと柏レイソルのサポーターも負けてはいない。日立台の収容人数はMaxでも13,000人程度。人数的にはJ1の中では少ない部類に入るが人数のハンディを感じさせない熱さがある。柏のサポーターというとウイットに富んだ応援をすることでもよく知られており、柏のイレブンはホームゲームでは全面的なサポートを受けることができる。柏がホームの日立台で高い勝率を残しているのも納得である。
完全にJ1に定着したアルビレックス新潟も「サポーターがクラブを大きくしてきた。」と言える。J1未経験だったJ2の頃からビッグスワンには3万人以上の観衆が集まった。近隣クラブの松本山雅にも同じようなことが言えるが「比較的、平均年齢が高くてファミリー層の割合が高い。」というのが新潟の特徴である。60代や70代と思われる老夫婦の多さには驚かされる。都会のクラブとはスタジアムの空気感が異なる。
約1年前に南長野運動公園総合球技場という立派な専用スタジアムが完成したAC長野パルセイロの応援もかなりのインパクトがある。なかなかJ2に昇格できずに苦労しているが、立派なスタジアムと熱狂的な応援はすでにJ2レベル。もっと言うと、J2の中に混じってもトップレベルと言える。長野県と新潟県を合わせて「信越地方」というが、信越地方にあるJリーグクラブは漏れなく熱狂的なサポーターに支えられている。
■ アットホームな雰囲気を作り出す川崎フロンターレ「熱狂度」はサポーターを語る上で外せないキーワードとなるが、アットホームな雰囲気を作り出すことで選手をサポートするタイプのサポーター集団もある。J1で代表例に挙げられるのは川崎フロンターレだろう。川崎というとかつてはヴェルディ川崎がホームとして戦っていたがいろいろな問題があって地域には根付かず。ロッテオリオンズも含めて「プロスポーツ不毛の地」かと思われたがすっかり地域に密着した。
等々力での試合はいつも満員に近いサポーターで埋まるが仮に選手のパフォーマンスが悪くて劣勢になったときもスタジアムが荒れることはほぼない。そして、よほどのことがない限りは選手たちにブーイングが浴びせられることもない。ブーイングの扱い方には賛否両論あるので「ブーイングをするからダメ。ブーイングをしないから良い。」というわけでもないが、川崎Fは温かいサポーターに支えられている。
J1で4年目のシーズンを戦っているヴァンフォーレ甲府もアットホームな雰囲気を作り出すことで選手の力を引き出そうとするタイプの応援である。系統としては川崎フロンターレに近い。その他ではベガルタ仙台も「サポーターが凄いクラブ」の1つに挙げられる。日本屈指のスタジアムであるユアテックスタジアムの雰囲気は言葉では簡単に表現できないほどの凄みがある。こちらは相手に威圧感を与える応援と言える。
Jリーグの53クラブの中で「サポーターの応援が凄いクラブ」というと・・・。 ・浦和レッズ
・松本山雅
・柏レイソル
・アルビレックス新潟
・川崎フロンターレ
・AC長野パルセイロ
・ベガルタ仙台
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