■ 波に乗れないチーム同士の対戦泥沼地獄に突入しているFC東京。この試合では、19歳のFWリチェーリをスタメンで起用。<4-3-3>のシステムで、五輪代表の梶山と伊野波のダブルボランチ。
対するは、川崎・浦和・柏と、上位につけるチームと3試合続けて引き分けに終わるものの、内容的には、悪くないジェフ千葉。だが、DFストヤノフとDFジョルジェビッチを怪我で欠き、水本・中島・池田で3バックを組む苦しい布陣。
■ ルーカスのスーパーミドル試合は、序盤は、千葉がやや優勢。FC東京は、千葉のMF羽生の飛び出しを捕まえきれずに、決定的なピンチを作られるが、羽生がGKと1対1になったシーンは、土肥がスーパーセーブ。結果的には、このセーブが試合の行方を左右した。
両チームとも、先制ゴールを奪いたかったが、欲しかった先制ゴールをもぎ取ったのは、ホームのFC東京。前半26分、FWルーカスが、ドリブルから鮮やかなミドルシュートを決めて先制する。
FC東京は、後半開始早々にも、リチェーリのパスから、ゴール前でドフリーになったFWワンチョペが決めて追加点。さらに、後半3分には、千葉のDF中島のバックパスにリチェーリがつめると、リチェーリに当たってゴールイン。一気に畳み掛けて、3対0となった。
混乱のおさまらない千葉は、さらに、後半13分にも、FC東京の右サイドの川口のクロスを、中島がクリアしきれずにオウンゴール。決定的な4点目を奪われてしまった。
千葉は、後半23分に佐藤勇人のファンタスティックなミドルシュートで1点を返すも、反撃はそれだけ。結局、4対1でFC東京が勝利し、今シーズン3勝目を挙げた。
■ 起爆剤となったリチェーリこの試合では、開き直りとも取れる、原監督の攻撃的な思い切ったスタメンが、功を奏した形となった。
その中でも、今シーズンのリーグ戦では初スタメンとなったFWリチェーリが起爆剤になった。左ウイングの位置で、千葉のキーマンである水野とのサイドの引っ張り合いを制して、自らも1ゴール1アシストをマークした。
とにかく、目立ったのは、リチェーリのメリハリのある動き。この試合のリチェーリの動きは、すべてに意図が感じられた。
■ 甦った梶山この試合では、MF福西が腰痛のため欠場し、そのポジションには、五輪代表の梶山が入ったが、その梶山が久々にいいプレーを見せた。
梶山はキープ力は抜群だが、これまでの試合では、出しどころが少なくて、無駄にキープをして、右往左往しているうちに相手にパスをしてしまう悪いシーンが目立っていたが、この試合では、リチェーリや川口らの精力的なフリーランニングが、梶山の持てる才能をも、よみがえらせた。
このポジションのライバルは、当然、福西だが、ここ数試合の福西のパフォーマンスの低さは、目に余るものがある。三顧の礼で迎えた新戦力である福西を、断固としてスタメンで起用してきた原監督だが、今後も福西の起用を続けるのだろうか?梶山のプレーには、ムラがあるのは事実だが、パサーと呼べるような選手がほかにいないFC東京にとっては、梶山の意外性溢れるパスは、貴重であり、ベンチに眠らせておくのは、得策ではないのではないだろうか。
■ FC東京は復活したか?久々の大勝にスタジアムは沸きあがったが、それでは、FC東京は、今後、浮上するだろうか?それは、まだ分からない。
この試合は、いい形で勝利をおさめることができたが、DFラインも中盤も、メンバーは固まっておらず、今野や藤山のCB起用など、パートタイムな役割を与えられている選手も多く、不確定要素は多い。
とにかく、次の試合を見てみなければ分からない。ただ、浮上のきっかけはつかむことが出来た。
■ あっけない敗戦対するジェフ千葉は、1対4という結果に終わったが、先制点を奪えなかったことが大きかった。反発力に欠けるチームなので、「勝ち点3」をとるためには、先取点が、絶対に必要だった。
■ 2失点に絡んだ中島だが・・・3点目のシーンと4点目のシーンに、直接絡んでしまった、千葉のDF中島。本職は、ボランチだが、DFストヤノフの離脱中は、リベロを任されている。
水野ばかりがクローズアップされるジェフ千葉だが、今シーズン、一番、チームに貢献しているのが、DFストヤノフであることに、異論はないはず。左右両足からくり出される正確なフィードが、千葉のほとんどの攻撃のスタートポイントになっていて、やはり、ストヤノフの穴は大きかった。
ただ、中島を責めることは出来ない。彼は、彼なりに精一杯プレーしており、先日の千葉ダービーでは、素晴らしいカバーリングとフィードで大貢献している。
■ 気になる選手層の薄さ気になるのは、千葉の選手層の薄さである。この日は、DFストヤノフとDFジョルジェビッチを欠き、試合途中でMF山岸も失った。各ポジションを見てみると、新居・黒部・青木らが控える前線の駒は豊富だが、中盤の駒不足は、致命傷になりかねない。
スタメンの羽生・水野・山岸・佐藤勇人・下村・工藤の6人を見ると、J1でもトップクラスの陣容ではあるが、その控えが、楽山や中島レベルに落ちてしまうので、やはり、スケールダウンは否めない。若手選手の奮起に期待したい。
■ 佐藤勇人について今シーズンの佐藤勇人は、非常にいいプレーを見せている。昨シーズンまでダブルボランチを組んでいた阿部が移籍したことで、今シーズンは、下村と新しくダブルボランチを組むことになったが、このコンビは、日に日に、熟成を見せている。パス出しのうまさに加えてダーティーな仕事もできる下村と、運動量が豊富で飛び出しのうまい佐藤のコンビは、いいバランスを保てるようになっている。
佐藤自身も、今シーズンから、キャプテンを任されていて、意気に感じる部分もあるのだろう。チームとしての結果は出ていないが、佐藤勇人の充実ぶりは、見過ごすことは出来ない。
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1に続いて2です。
これも21日に書き上げてました。。。
なんかエントリーのタイミングを見失ってしまうし。
これがムダになったら、それはそれは大ショック。
・・・・・ここからの大逆転はないよね?大丈夫だよね?
試合記録2006.3.6FC東京2-0大分T初出...
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