■ 全治は不明アジアカップの準決勝の韓国戦で負傷し「第5中足骨の骨折」という診断が下った日本代表のMF香川真司。全治は不明であるが、少なくとも1ヶ月は戦列を離れることになるだろう。
オーストラリアとのアジアカップ決勝、ブンデスリーガ21節のシャルケとのダービーマッチ等、大きな試合が控えていたので非常に悔しいだろうが、シーズン前の代表合宿、J1リーグ、南アフリカW杯への参加(=サポートメンバー)、ドイツ移籍、アジアカップとずっと休みがなかったので、これをプラスに考えて、いい休養にしてほしいところ。骨折であれば、完治さえすれば、元どおりのプレーができるだろう。
■ ドルトムントにとってMF香川の代役が誰になるかであるが、まず、ドルトムントにとって大きな痛手である。おそらく、今、ドルトムントのユルゲン・クロップ監督ほど、頭を悩ませているドイツ人はいないだろう。2位に11ポイント差をつけて首位を独走しているとはいえ、若いチームであり、主力のMF香川が欠場となると、失速する可能性はゼロとは言えない。
もともと、アジアカップに参加するため、リーグ戦3試合を欠場する予定になっており、MF香川が欠場している間は、MFブラスチコフスキ、MFゲッツェ、MFグロスクロイツの3人が攻撃的なポジションで起用されている。これまでのところは、1勝1分け。当面のライバルであるレバークーゼンに3対1で勝利し、FW岡崎の移籍先と噂されているシュツットガルトとは1対1のドロー。
2試合で1勝1分けと踏ん張っているが、この3人で固定して戦っていくのは得点力という意味で不安が残る。数試合程度であればMF香川の穴をカバーできなくもないが、長期離脱することになると、計算は大きく狂ってしまう。診断結果にもよるが、今後、エジプト代表のMFジダンやポーランド代表のFWレワンドフスキらの活躍も期待されるところである。
■ 代役は誰?①一方の日本代表。2日後にアジアカップの決勝が迫っているが、MF香川の代わりに誰を起用するのかというのが注目ポイントとなる。
まず、考えられるのは、そのまま同じ攻撃的MFのポジションを得意とするMF柏木やMF藤本の起用である。
MF柏木はMF本田圭が欠場したサウジアラビア戦でフル出場しており、好プレーを見せた。運動量が豊富でワンタッチでボールをさばいてリズムを作って、大勝に貢献している。この試合ではトップ下(=真ん中)でプレーしており、MF本田圭をサイドにするのか、MF柏木をサイドにするのかという新たな問題も出てくるが、フル出場した経験があるので、代役候補の1番手と思われる。
また、MF藤本の起用も考えられる。ここまで出場したのはグループリーグ初戦のヨルダン戦のみ。MF本田圭と交代で入ったが、後半44分に投入されたため、プレーしたのは5分程度にとどまっているが、2010年のJリーグのベストイレブンで、13ゴールを挙げており「得点力」もある。日替わりでヒーローが出ているチームの中で、エネルギーを蓄えていそうな雰囲気もある。今大会、あまりセットプレーが有効でないので、左利きでセットプレーのスペシャリストのMF藤本を起用するのも面白いのではないだろうか。この場合は、Mf岡崎が左サイドに回ることになるだろう。MF藤本を起用するのであれば、Mf本田圭は真ん中でプレーすればOKである。
もちろん、FW李忠成を起用してくる可能性もゼロとはいえない。となると2トップとなって、これまでのシステムとは違ってくるが、裏を突くプレーは得意であり、スピードに欠けるオーストラリアの守備陣に対しては有効となるかもしれない。FW前田とは急造のコンビになるが、そこまで問題はないだろう。182㎝という高さはセットプレーの守備でも力を発揮することだろう。
■ 代役は誰?②「攻撃的な選手」は上記の3人だけなので、他は守備的な役割の選手となる。可能性があるのは、ボランチのMF細貝やMF本田拓の起用である。
この場合、「トリプルボランチにする可能性」と、「ダブルボランチのままでMF遠藤か、MF長谷部のポジションを1列上げるの可能性」の二つがある。南アフリカW杯のときのように、中盤の底にアンカーを置く布陣であれば、そこまで戸惑いはないだろうし、トレーニングする時間は十分にあるので、<4-1-2-2-1>でも機能させることはできる。MF細貝とMF本田拓のどちらの優先順位が高いのかはわからないが、韓国戦でゴールを挙げて乗っているMF細貝の方が序列では上になるのだろうか。
また、決勝はオーストラリアが相手であるが、オーストラリアというチームは中盤で細かいパスを回してくるチームではないので、このあたりをどう考えるかである。中盤の枚数を増やして守備を厚くしても、ロングボールで頭の上を越されると効果的は発揮しない。
大穴として、大会前にトレーニングをしていたという3バックというのも考えられなくもない。DF伊野波やDF永田をDFライン(=3バック)の真ん中に置いて、二人のストッパーをDFキューエルとDFケーヒルにマークを付けるやり方である。ぶっつけ本番になってしまうが、オーストラリアの2列目の選手はそこまで能力が高いわけではなく「2トップさえ封じれば・・・。」と考えればありえなくもないが、4バックは崩さないのではないか。
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こんばんわ!
香川の代わりは柏木でも十分いけるとは思いますが、
あえて藤本でいいんじゃないかと思います。
やっぱりサイドアタッカーですし、左サイドという
ポジションを考えると、やってくれるような気が
してます!
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