■ 乗れないチーム同士の対戦伝統の3バックを捨てて、4バックシステムに変更しておよそ1ヶ月だが、良くなる兆しは全くない。FC東京とジュビロ磐田という、「いい選手は沢山いるのにね・・・」というチーム同士の戦いで、ジュビロ磐田は完敗した。
山本監督が、これまでの日本サッカー界の功労者であることは、まったく疑いようのない事実。試合前の相手の分析能力の高さに定評がある人だが、現在は、自チームの分析すら、破綻を喫している。
”カレンに1トップは酷”、”現在の名波に1トップ下は不可能”というのは、散々指摘されていることであるが、我慢強く1ヶ月も継続してきた我慢強さは驚きに値する。
”シンプルなパス回し”、”ジュビロらしい動きのあるサッカー”という言葉は、最近、山本監督の口からよく聞かれるフレーズだが、肝心の最後のところで、「どのようにして、誰が点を取るのか」、全く見えてこない。
■ ジュビロ磐田に課せられ使命この試合で、ようやく、FW前田遼一が復帰。トップでもトップ下でも起用が可能な稀有なタレントが復帰して、どのように、システムと人の配置を代えるのは興味深い。
ジュビロ磐田は、すでに日本サッカーのブランドで、ライバルの鹿島や横浜が伝統的にリアリスティックなサッカーを展開するのに対して、磐田は全ての観客を魅了する美しいサッカーを繰り広げてきた。
そのサッカーにあこがれて、多くのユース代表クラスのタレントがジュビロに加入している。彼らを育て上げることは、日本サッカーの未来にかかわる大きな問題で、ジュビロ磐田に課せられたの仕事は少なくない。
■ ガーロのサッカーは見えた?一方のFC東京。ここに来てようやく、理想とするサッカー(=パスサッカー)が披露できた。特に3点目は、ガーロサッカーの真骨頂のような、すばらしい得点だった。
この日のようなサッカーが出来れば、これからは期待できるかもしれないが、この試合のジュビロがダメ過ぎたという面もあるだろう。
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