■ チェ・ヨンス退団元韓国代表のFWチェ・ヨンスがFCソウルに復帰することが決まった。(FCソウルは最近出来たチームだが、LGチタスが元になっているチームなので、古巣に復帰ということになる。)チェ・ヨンスは、ジェフで54点、サンガで20点、ジュビロ磐田で1点の計75得点を記録したストライカーだ。
どこも、意外とあっさりした扱いになっているが、チェ・ヨンスがJで残した功績は、非常に大きいと思う。2001年のシーズン前、生え抜きのMF広山、MF山口、MF酒井らを失って、危機的状況に陥っていたジェフ市原にやってきた文字通りの救世主であった。
2003年には、オシム監督の下、リーグ制覇寸前まで躍進。チェは、そのときの、センターフォワードだ。特に印象的なのは、1stステージの13節のジュビロ戦。Jリーグ史上に残る熱戦となった真夏のジュビロスタジアムで見せたプレーはすばらしかった。(PKは、チップキックでゴールを決めた!)
■ ライバル国のエースとして・・・1997年のアジア最終予選。韓国の大エースだったFWチェ・ヨンスは日本にとって、脅威そのものだった。長身で、パワフルで、ヘディングがうまくて・・・。日本にも、こんなセンターフォワードがいればな、と当時は思った。
残念ながら、フランスW杯では、チャブンクン監督の不可解な采配(熱くなって退場の危険性があるという、理解しがたい理由でスタメンから外された)で活躍できず、日韓大会ではFWアン・ジョンファンやFWファン・ソンホンの影に隠れてしまったが、韓国サッカー界に残る偉大な選手だったことは間違いない。
もう1つ、この選手を語る上で忘れてはならないのが、「日本にだけは負けられない」という、闘争心である。
当時の韓国代表選手は、それこそ必死の形相で日本選手に向かってきて、日本選手も負けずに戦った。だから、あのころの日韓戦は面白かったんだと思う。
最近の日本人選手は、韓国といってもそれほどの意識はしていないし、ガチンコフルメンバーで戦う機会は、それこそ、ワールドカップの決勝トーナメントくらいしかないので、真剣勝負の舞台がないのは残念に思う。
かつては韓国のプレスに苦しんだ日本の中盤が、中村、中田、小野を中心に、華麗に相手をいなして攻撃を組み立てて試合を支配する、そんな展開になるのか?
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