■ 千葉ダービー2連勝中で、ついに、17位のコンサドーレ札幌と勝ち点で並んでジェフ千葉。今節は、柏レイソルと対戦。
ホームの柏レイソルは<4-5-1>。GK菅野。DF蔵川・古賀・小林祐・近藤。MF鎌田・大谷・太田圭・ポポ・アレックス。FWフランサ。ブラジル人トリオが初めて揃い踏み。北京五輪代表から帰ってきたFW李はベンチスタート。DF近藤が不慣れな左サイドで先発。
対するジェフ千葉も<4-5-1>。GK岡本。DF坂本・中島浩・池田・青木良。MF戸田・下村・工藤・ミシェウ・谷澤。FW巻。新外国人のMFミシェウが2試合連続のスタメン。怪我で出場が危ぶまれたFW巻は先発出場。FWレイナウド、FW新居がベンチスタート。さらに2試合の出場停止中のDFボスナーに代わって、DF中島が先発。
■ 白熱のドロー前半の立ち上がりはやや柏が優勢。MFポポのミドルシュートなど、ブラジルトリオの威力で千葉を押し込む。しかしながら、前半20分過ぎ辺りから、千葉が巻き返す。MF工藤とMFミシェルのキープ力を生かしたサイド攻撃で、柏からゴールチャンスを作る。前半は0対0で終了。
後半は引き続いて千葉が優勢。後半15分にMFミシェルに代えてストライカーのFW新居を投入すると、後半20分にDF青木良のスルーパスを受けたFW新居が柏のDFを外してから見事なミドルシュートを決めて千葉が先制する。
立ち上がりのリズムの良さを失った柏は、これで苦しい展開となったが、、後半35分にMF鎌田のパスを受けたFWフランサが強烈なシュートを突き刺して同点に追い付く。
その後は、両チームともにチャンスがあったが勝ち越しは出来ず、1対1で終了した。
■ 工藤浩平の活躍1対1というスコアに終わったが、どちらかというと自分たちのやりたいサッカーが出来ていたのは千葉の方だった。序盤はやや攻め込まれたが、その後はしっかりとしたディフェンスを軸に、鋭い攻撃を何度も見せた。
中でも、この試合は右サイドのMF工藤の出来が良かった。MFミシェウが加入して2試合目ということでコンビネーションも向上し、MF工藤が右サイドのスペースに張って仕掛けられそうなときに、MFミシェウがかぶさって重なることもなく、MF工藤がドリブルで仕掛けて突破するシーンが目立った。
先日発表された日本代表からは漏れてしまったが、この試合のようなプレーが出来れば、また代表に入ってくるだろう。
■ ストライカーとしての巻誠一郎この試合ではゴールこそ無かったが、FW巻のプレーぶりは前節に引き続いて良かった。
昨シーズンあたりのFW巻は、相手DFと格闘することに神経が行き過ぎていてプレーに余裕がなくなっており、ゴール前でなかなか仕事が出来なかったが、今シーズンは多くのゴールが決めていることも心理的な好影響を生みだしているようで、2005年ごろの好調時の巻を思い起こさせる充実した姿を見せている。
特に、ここ数試合は、相手との空中戦にも高確率で勝利できているので、チームとしても攻撃のときは、FW巻にいいボールを供給することだけに神経を集中できるようになっているので、ミラー監督の目指すシンプルな攻撃がピッチ上で表現できるようになった。
■ 機能しなかったブラジルトリオ柏はまたしてもFWフランサのゴールで同点に持ち込んで、ドロー。オフサイドラインの裏に絶妙なパスを送ったMF鎌田のプレーが光った。
ただ、この試合で今シーズン初めてブラジルトリオを先発出場させたが、なかなか思うように機能しなかった。FWフランサはトップに張ってプレーするタイプでは無く、また、MFポポやMFアレックスもゴール近郊で勝負するタイプでは無い。したがって、どうしてもゴール前で迫力が欠けてしまった。
この試合の千葉は、194cmのDFボスナーが出場停止でDF中島がセンターバックでプレーしており、高さに不安を抱えていたが、そのDF中島の守備の穴を突くようなプレーは少なかった。
■ 安定したプレーを続ける大谷そんな中で、柏がキャプテンのMF大谷が、この試合も安定したプレーを見せた。左サイドバックとボランチのどちらでプレーしても、地味ながら、チームにとって役に立つプレーを続ける。
石崎監督の信頼も厚く、今シーズンは全ての試合でスタメンフル出場。23歳にしてこのチームのキャプテンを任されていて、チームにとって最も重要な選手の一人になっている。
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