コンサドーレ札幌→ 開幕戦はアウェイで柏と対戦して2対4。一時は4点差を付けられるなど厳しい展開になった。FWジェイがいくつかのチャンスを決められなかったのが響いた。スコアの推移をクローズアップすると「完敗だった。」と言わざる得ないが決定機の数自体は柏と比べてもあまり変わらなかった。FWジェイ、MFチャナティップ、MF鈴木武蔵の3人を中心とした攻撃陣はJ1屈指である。MF白井康など打開力のある選手も多い。
Jリーグは中断期間に突入しているが、例年、札幌など北国のクラブの春先はアウェイ戦が多くなる。今シーズンも1節・2節・4節・5節がアウェイ戦だった。1/34とは言っても「シーズン序盤の1試合」と「シーズンの中盤の1試合」と「シーズン終盤の1試合」の重みは同じではない。開幕当初にアウェイ戦が多くなるとスタートダッシュに成功する確率は低くなるがアウェイ戦が多かった序盤戦(2節~6節)が延期になった。
この点は札幌にとってはプラスと言える。Jリーグが4月3日(金)に無事に再開できた場合でも7節の大分戦と8節のC大阪戦がアウェイ戦になるのでホーム開幕戦は4月18日(土)に行われる9節の名古屋戦になるがここからの6試合中、4試合がホーム戦になる。キャンプ期間中から遠征が続いて疲労した状態でシーズン序盤を戦わないといけない点も札幌にとってはハンディキャップになっていたが今シーズンは大きく異なる。
札幌に限らず、再開後のJリーグは過密日程になることが予想されるが、期待の集まる大卒ルーキートリオがどこまで絡めるか?である。開幕戦は3人ともベンチスタート。出場機会はなかったが、今後、たくさんチャンスがやってくるはずである。選手層がそこまで厚いチームではないことを考えると「大卒ルーキートリオがカギを握っている。」と言える。すでにMF金子拓とMF高嶺はルヴァン杯で力を示している。
心配されるのは北海道は(日本国内の他地域と比べると)新型コロナの感染が広まっている点。基本的にはどのウイルスも湿度や暑さに弱いとされているが他の地域の感染拡大がおさまった場合でも北海道は警戒が必要である。屋内の札幌ドームが使えなくて札幌厚別公園競技場での開催も多くなると思われるので収入減も心配される。当分の間は大変な時期が続いていくと思うが戦力的には十分にJ1の上位を狙える。
ベガルタ仙台→ 開幕戦はホームで名古屋と対戦して1対1のドロー。DFシマオ・マテのゴールで先制に成功しながら追いつかれて勝ち点「1」からのスタートになった。2節から中断期間に突入しているがMFクエンカ、FWアレクサンドレ・ゲデス、FW長沢駿という攻撃の中心になることが期待されていた3人を怪我で欠いた状態だった仙台にとっては「新型コロナで3月の試合が全て延期になったのはラッキーだった。」と言える。
MFクエンカは全治6か月と診断されているので復帰時期は順調に回復したとしても8月初めになるがFWアレクサンドレ・ゲデスとFW長沢駿はいずれも全治8週間の怪我なので4月3日(金)の再開に間に合う可能性は高い。順調に回復していたらそろそろ練習に参加できる時期である。開幕直前にC大阪からFW山田寛を獲得するなど緊急補強を行ったが台所事情が苦しい時期の試合が延期になったのは幸運と言える。
鹿島に移籍したDF永戸の穴を埋めるはずだった新戦力のDFパラが今一つフィットしていない状況で、同じく開幕直前に緊急補強したDF柳も合流したばかりだったことなどを踏まえると仙台は「新型コロナでの中断がプラスに作用しそうなチームの1つ」に挙げられる。また、少なからずJ2降格の危険性があったことを考えると「J1からJ2に降格するチームがなくなった。」という点もポジティブに考えられる。
J1もJ2も下部リーグへの降格がなくなって「若手を積極的に起用するチームが出てくるのは確実」と言えるが仙台はMF佐々木匠やDF常田やMF田中渉やFWジャーメイン良や源MF椎橋などの若手を積極的に使うシーズンになる可能性が高い。近年は毎年のように残留争いに巻き込まれているので若手を積極的に使うのは難しい流れになることがほとんどだったが絶好のチャンスである。有意義に使いたいところである。
同じように心配されるのは財政面になる。1月24日(金)の時点で「2019年度の最終損益が2億7,100万円の赤字になる見通し」と報じられたが新型コロナの影響で2020年度はさらに厳しいことになるだろう。鳥栖ほどではないと思うが場合によっては若手世代や中堅世代の選手を夏の移籍市場などで売る必要が出てくる。今シーズンの降格がなくなったことで夏に思い切った動きを取ることも十分に考えられる。
2020/03/20 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (コンサドーレ札幌編/ベガルタ仙台編)
2020/03/21 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (鹿島アントラーズ編/浦和レッズ編)
2020/03/23 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (柏レイソル編/FC東京編)
2020/03/25 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (川崎フロンターレ編/横浜Fマリノス編)
2020/03/26 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (横浜FC編/湘南ベルマーレ編)
2020/03/28 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (清水エスパルス編/名古屋グランパス編)
2020/03/29 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (ガンバ大阪編/セレッソ大阪編)
2020/03/29 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (ヴィッセル神戸編/サンフレッチェ広島編)
2020/03/29 【J1】 再開直前(?)のクラブ別の展望 (サガン鳥栖編/大分トリニータ編)
お知らせ
・ユーチューブを始めました。サッカー中心です。よろしくお願いいたします。
サッカーコラム J3 Plus チャンネル (リスト)
サッカーコラム J3 Plus チャンネル(再生数ランキング) ・・・ ご視聴ください。
第01位 Jリーグの人気チャントのランキング (1位-10位) (2020年版) → 再生数:97,078回
第02位 【J2限定】 人気チャントのランキング (1位-10位) → 再生数:38,638回
第03位 【Jリーグ】 サポーターの応援が凄いクラブ (1位~10位) → 再生数:30,665回
第04位 【Jリーグ】 サポーターが温かいクラブ (1位~10位) → 再生数:24,683回
第05位 【J2限定】 2020年の若手のブレイク候補 (1位~20位) → 再生数:20,067回
第06位 Jリーグの人気チャントのランキング (11位-20位) (2020年版) → 再生数:18,404回
第07位 【国内限定】 サッカースタジアムの評価ランキング (1位-10位) → 再生数:15,918回
第08位 【Jリーグ】 かっこいいと思うチャント (10選) → 再生数:12,531回
第09位 【Jリーグ】 思わず口ずさんでしまうチャント (10選) → 再生数:11,025回
第10位 【Jリーグ】 ユニークな応援をするクラブ (1位~10位) → 再生数:9,994回
- 関連記事
-